『 Ψ(`▼´)Ψ再会 』



「さぁさぁ、姫君。そろそろお召し替えを。ファラオはじきにお戻りになりましょう」
ナフテラは侍女たちに指図してキャロルの着替えを用意させた。
例によって長くメンフィスと引き離されていたキャロル。ようやくメンフィスとの再会も叶い、今は臣下と協議中のメンフィスを待ちわびている。
久しぶりにメンフィスに会えるのが嬉しくてキャロルは白い頬を紅潮させ、衣装や装身具を選んでいた。
「そうね・・・衣装はその淡い桃色のをお願いね。それから耳飾りは真珠のを・・・」
いつだったかメンフィスが似合うと褒めてくれた衣装をキャロルは求めた。そんなキャロルを微笑ましく見守るナフテラ。

「・・・? おかしいわ。何だか合わない」
「まぁ、まことに。お袖丈が短くなって。あら、お裾も少し・・・。足首が丸見えですわ。姫君、お背丈がお伸び遊ばしたのですわ!」
「ああ、久しぶりに着るからね。でも困ったわ、みっともないこと・・・」
慌てる女性達の耳に、従者を従えてやってくるメンフィスの気配が届いた。
「ここはずいぶん賑やかだな。キャロル!」
日に焼けて、少し顔の線がきつくなったメンフィスは、何やら野性味が増したようだった。
キャロルは合わない衣装を羞じて、ちぢこまるようにメンフィスに挨拶した。

「ふーん。しばらく会わぬ間に身が大きくなったのだなぁ」
寝台の中で生まれたままの姿に引き剥いた少女の身体を改めながら、メンフィスは好色な笑みを漏らした。
「なるほど、背丈は伸びたようだし、それに胸や腰の線も・・・・・何やら艶めかしく女性らしくなった。私の妻はまだまだ育ち盛りの子供であったのだなぁ」
「いやだ、メンフィスっ・・・・!恥ずかしいから・・・もう・・・・っ!」
メンフィスに弄ばれながらキャロルはもう子供ではない女性の貌をしてみせていた。
「新しき衣装は私が見立ててやろうほどに・・・」
メンフィスは愛しい妃に優しく触れるのだった・・・・・。

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