『 アフマド×キャロル 』 1 「あれが・・・氷のライアンの妹か・・・」 兄に連れられてパーティにやって来ていたキャロルを見たアフマドの目が不敵に笑った。 「なるほどね。極上の宝石だ。白人どもの中に置いておくには惜しすぎる。 ・・・宝石は相応しい持ち主に愛でられてこそ花・・・」 「アフマド様、本当にこのお嬢様を娶られるおつもりで?お父君が何とおっしゃるか。今ならまだ間に合います。どうか・・・」 「親父の思惑が何だ?キャロルは血筋も容貌も文句無しの姫君だ。俺に相応しい。・・・俺が惚れた初めての女だ。それにここまで来て、今なら間に合うも何もあるまい?」 眠らせてさらってきたキャロルを乗せたチャーター機はアフマドの故国目指して飛ぶ。シートの上で眠ったまま、純潔をアフマドと専属医師に確かめられたキャロル。 「血筋、容貌、家柄・・・そして身体。全てが俺に・・・アラブの花嫁に相応しい」 「ここ・・・どこ?」 「気がついたか、キャロル」 豪華に設えられた寝室。アフマドが目覚めたばかりのキャロルに歩み寄る。 「あ・・・?アフマド・・・さん?どうしてここに?あの・・・兄さんは?」 「ここは俺の国だ。君は俺の花嫁になるために連れてこられた」 「な!何ですって?そんなことしてタダで済むと思ってるの?私、帰ります!」 部屋のドアを開けたキャロル。ドアの外には大きなアラブ風の窓。窓の外には砂漠、雄大な夕日・・・! 絶句して立ち尽くすキャロルを後ろから抱きすくめ、寝台に導くアフマド。 キャロルは人形のようになされるがままだ。 「どうした?もう・・・終わりかい?」 アフマドはいきなりキャロルの唇を奪った。巧みで情熱的なキス。 2 「嫌っ!私は・・・!」 「俺が君を望んだ。君が俺に抗うことは許されない」 アフマドがキャロルの着衣を切り裂く。悲鳴は男の唇に飲まれ、白い身体は寝台の上で弄ばれる。 「今はまだ分からないだろうが・・・君を幸せにしてやれるのは俺だけだ。身も心も・・・俺無しじゃいられないようにしてやる・・・」 「あああーっ!」 キャロルの中にアフマドが入り込み、激しく穿つ。血の匂いのする寝室でキャロルは女にさせられた。 「これをライアン・リードに贈ってくれ。結納の品と一緒にな」 アフマドはキャロルの血を拭いた絹のハンカチを綺麗に包むと結納品のリストの上に置いた。 「お嬢様・・・いや、奥方様はどうなさっておいでです?」 爺やが好色な色を押し隠しつつ聞いた。 「眠らせてある。疲れたようだからな」 「アフマド様、相手はまだ16才の小さい方。手加減なされますように」 「分かっている。・・・さて奥方に新婚の贈り物をしなくてはな。何がいいかな?」 「アフマド様。贈り物もようございますが・・・アラブ女性のたしなみである割礼の儀もお忘れ無く」 「分かっているさ・・・」 アフマドは笑って答えた。 (あの身体をこれ以上、傷つけるのは気が進まないが・・・俺のキャロルを丹精して大輪の花にするためには欠かせないことではある) 女の真珠を守る莢を切除し、真珠を剥き出しにする施術を思い、アフマドは体を熱くした。 |