言うタイミングがわからなくて言い出せなくて
嫌われるんじゃないかって思うと言葉が出なくてでもタイムリミットはすぐそこ…
『世界一幸せな』
この頃の様子がかなりおかしい。
一言で言えば変。
複雑に言えばかなり変。
でも、俺のことを嫌いになったわけではないと思う。
前と変わらないくらい好きって言ってくれるし、
ハグもキスもさせてくれる。
問題はその後からだ。「〜ヤろうよ…」
「…死ね」ここ二週間、ハグやキスで終わって、体の関係は全くのゼロ。
正直密かに、俺よりもすげぇテクの奴でも見つけたのではないだろうか…とも考えている。
まぁに限ってそれはないだろうと思うが、ぶっちゃけて、もしかしたらと頭の中で渦を作っている。
に抱きついて、キスして?と俺技レパートリーbRに入っている上目使いで攻める。
いつも通りキスはしてくれる。「何にも気づかないのね…」
「…は?」唇を離して彼女は言った。
その意味が理解できない。
は俺に何を求めているのだろうか。「は俺に何を言って欲しいわけ?
何でヤらせてもらえないの?
俺何かした?」俺バカだから言ってくれないとわかんねぇ…とに抱きついたまま言う。
するとは、小さな声で何も気づかない?と問う。「う〜ん、強いて言うなら…太った?」
「殺してやろうか?」
「だってそれぐらいしか思いつかねぇし!!」は俺の腕からするりと抜けると、俺の前に正座して座った。
真剣なの顔。
急に怖くなって、俺も正座をして聞く体制をとる。「実は…」
「実は?」
「隼人、私ね」
「…何?」この沈黙が怖い。
振られるんじゃないかって怖い。
俺らしくもない妙な焦りを体中で感じる。「…妊娠してる」
「な〜んだ妊娠か!
…妊娠!?」振られたわけではなかったが、こんなことを誰が予想できただろうか。
ホッとしたのも束の間で、新しい問題発生。「…俺の子?」
「それしか考えらんないよね」
「あぁ、そう」
「うん、そう」下を向いてさっきが言ったことを思い出す。
顔がにやけてる。
嬉しい。
確かにびっくりしたけど、かなり嬉しい。「堕ろす?」
「何言ってんだよ、お前」だって…と瞳いっぱいに涙をためて言うが可愛くて。
「産んで」
「隼人…」
「俺の為に産んで」道理で最近ヤらしてくれないわけだ。
腹にガキがいるんじゃ、ヤれっこねぇ。「ごめん、一人で辛かったろ?」
気づいてやれなくてごめんな。と涙を流すを抱きしめて言った。
こんなに泣きじゃくるを見たのは初めてだった。「ほら、これから母親になる女が子供の前で泣いてどうすんだよ?」
「だって…嬉…しいん…だもん・・」
「わかったから、泣くなって」普段泣かない奴だから、泣き止ます方法なんて知らなくて、
抱きしめて頭を撫でるともっと泣いて。
女ってまぢわかんねぇ。次の日
ヤンクミがHRを終わらせ、授業に入る前に、
俺とは、椅子から腰をあげた。「どうした、お前ら…?」
ヤンクミが俺とを交互に見る。
それを無視するように俺とは教卓に行った。「何何?
卒業前に結婚宣言?」
「やる〜♪」タケと日向が冷やかすと、がはにかみながらにこっと笑う。
「…マジ?」
竜が低い声で言った。
みんなも固まっている。
一番驚いているのはタケだ。
一回で俺たちが言おうとしてることを当ててしまったのだから。「えっと、今私のお腹の中には赤ちゃんがいます。
それは、隼人との子供です。」がそう言うとみんな口を揃えて、えぇ!!!!と言う。
「何ヶ月だ?!」
ヤンクミが問う質問に、3ヶ月と俺が答えた。
「隼人は、就職して、私も赤ちゃんも、ちゃんと食わしてくって約束してくれた。
結婚式は、卒業式の後。
招待状を配るから、来れる人は来てください!」招待状を配ると、みんながそれに食いついて見てる。
モチロンヤンクミにも渡した。
俺らの大事なセンコウだから。「正直不安が無いわけじゃねぇし、
ぶっちゃけて言えば、これからのことが想像つかなくて怖いし、
ガキがガキ育てられんのかもわらんねぇ。」これが今の俺の心の中。
俺にしては珍しいくらい、これから起こるコトが怖い。
でも、楽しみでもある。「けど、ちゃんとが好きだからこの決断にしたし、
がいれば、やっていく自信あるし。
あー、だからだなぁ、最終的に俺が言いたいのはだなぁ…」頭を掻いて言葉を見つける。
「これからもお前らにはすっげぇ世話になると思う。
だからよろしくお願いします。っていうのと、
お前らも早くこんないい女捕まえろよって言うことを言いたかったんだよ」最後の方はもう俺様流で、何て言って終わればいいのかわかんなかったし、
自分で言うのも何だが、しどろもどろなりスギだし、
かなり、恥ずかしくなってきていて、
半分なるようになれ…って思って言うとこんな言葉になって。「隼人ってば不器用だね」
「そうそう、いつもみたいに、これからも世話になる!て言えばいいじゃん?」
「だいたい、の方がスラスラ言ってて、殆ど隼人の出番がなかったし」
「…っつうか、隼人がはにかむとキモイし…」上から順にタケ、日向、ツッチー、竜で話される。
すると、ヤンクミが言った。「親御さんには言ってあるんだな?」
と。
モチロン昨日、親父とタクに話をした。
夜には、の家に行って、ビビリながらもちゃんと話した。
両方からのオッケイはもらってある。「あたりまえ」
俺が返すと、ヤンクミはホッとして、そうか。と言った。
「、ほんとにそんなのでいいの?」
「俺にしとけって前から言ってんのに」
「隼人は女好きだから、愛想が尽きたら俺んとこにこい」
「…泣かしたら、まじで殺すから」再び同じ順番で言われて、その言葉にイラつきを覚える。
しかし、が笑って、隼人に飽きるコトはないと思うから。と言ってくれたので、
ここはひとまず、に免じて許してやろう。「まぁ、泣かされたら竜のとこに言って殺してもらうから、
そのときは竜、よろしくね」
「…あぁ」竜の目はマジだった。
これはを泣かさないようにしないと俺の命が無くなる。
まぁ、を泣かすなんて絶対にしないけど…この頃学校が楽しいのは、きっとヤンクミのおかげで、
この頃前以上に仲間が好きになったのは、きっと仲間のおかげで、
この頃もっともっとを好きになったのは、きっとのおかげ。
みんなで助け合って生きていくのは難しいと言うけれど、
俺たちからしてみれば、助け合って生きることは案外簡単かもしれない。
だって、こんなにたくさんの自慢の仲間と、
最高のセンコウと、
最愛のがいる世の中なのだから…
〜Fin〜〜あとがきという名の言い訳〜
おはようございます、実乃理です。
やっと春が来た感じがしますよね、大分暖かくなりましたし。
春はいいですよ!でも夏が好きです。
露出してても何も言われませんから。
とりあえず、暖かいほうが好きなんですよ、私は。隼人君じゃなくてごめんなさい。
でも一生懸命作った作品なの!(お前誰だよ?)
というか、15行目の文を思い出してください。
『正直密かに、俺よりもすげぇテクの奴でも見つけたのではないだろうか…とも考えている。』
っていうとこ…。
気づきました?
あそこで隼人君はちゃっかり自分のテクはスゴイと言うのを主張しているんです(笑)
何気ないところなんですけどね。
こんな何気ないところで、ふとした隼人君を入れるのが大好きなんです。
気づいてくださった方、いたりしませんよね?
いいんですけど…(涙)
ついでに言うと、16行目に書いてあった、『俺技レパートリーbR』って何ですか?(聞くなっつうの)
このような小説、最後まで読んで下さってありがとうございました。ごくせんは終わってしまいましたが、私は書き続けます!
…で、頃合を見計らって止めます(笑)
それまでどうぞよろしくお願いいたします。2005・3・21・(Mon)