唐松岳 (2696m) |
2013.08.03 |
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例年だと8月はじめのこの時期は”梅雨明け十日”と言って、登山には絶好のコンディションの筈だが、今年の梅雨明けは過去4番目に早い7月6日だった上に、その後も集中豪雨やら猛暑やらが立て続けに襲ってきて、いくら鈍感な私でも、今まさに地球が悲鳴を上げているとしか感じずにはいられない・・・・と、思いつつも毎年楽しみにしている夏山、日々天気予報をチェックしながら、出発日を二度三度変更し、この週末がベストとして決行した唐松岳〜不帰の険〜白馬岳〜白馬大雪渓〜猿倉の登山計画・・・・・この所、天気に見放されている感の強い私だけど、運を天に任せ、Go!・・・・ |
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八方のゴンドラはスキーの時しかのたtことが無かったので 雪の無いスキー場を見るのは、また違った感動があります |
白馬ゴンドラ駅 下山した日に宿泊予定のホテルの駐車場に車を留め、徒歩で15分 ゴンドラ乗り場到着。日が差してきて暑い。 ゴンドラは意外と空いていました。 |
ゴンドラから下を見ると 乳牛が所々に群れて夏草を食べています。 |
兎平着 ここは標高1400mさすが涼しいです。 リフトに乗り継いでさらに上まで・・・・ |
リフトの下には色とりどりの花々が咲き乱れています。 前方、黒菱平のリフトが見えます。 |
最後のリフトに乗り継いで、 身体を捻って後ろを振り向くと・・・・ アラーー!雲に覆われてます〜! |
八方池山荘(登山口) 10:50 ここまで来ると大勢の人で混雑しています。 随分早くから登って来てたんですね。 登山路は左に木道の迂回コース、 右に直登の登山路に分かれています。 |
残雪が随分残っています。 |
ガスが掛かってせっかくの景色が何も見えません。 |
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ハクサンシャジン |
11:35 直ぐ下に八方池が見える筈ですが・・・・ ここまでは子供連れの観光客が大勢登ってきます。 天気がよければ素晴らしい景色なのに・・・・ 遅れている一人を待ちながら、おにぎりを食べよう・・・ |
八方池 12:14 遅れて登ってきた人もおにぎりを食べてサア出発。 一瞬霧が晴れて八方池が見えました。 この池を一周して下山するだけでも結構楽しめますよね 天気がよければ・・・・ |
唐松岳への分岐 12:20 ここで、登山組は気持を入れ替えて八方池と別れます。 |
扇雪渓 13:10 ガスの中に広い雪渓が有り 多くの登山者が石に腰を下ろして休んでいます。 雪渓から吹いてくる風が汗ばんだ身体に気持ちイイ〜! |
丸山ケルン 13:40 最近、普段歩いてなくて筋肉が落ちたのか 左太腿に異常を感じる。 今にも、こむら返りがおきそう・・・・ピクピクしてきた。 ヤバイかも・・・・・ |
今度は右太腿が悲鳴を上げだした。 屈伸をしたり、前後に伸ばしてみたりして、様子を見る。 連れの一人に先に小屋に入って 寝る場所を確保してくれるように頼み、暫く脚の様子を見ることにした。 いよいよ太腿が攣れてきた・・・・痛い!痛い! 自分で何度も伸ばしていると何とか歩ける。 こんな事になるなんてやっぱり普段から歩かないと駄目だな〜!! |
唐松岳頂上山荘 14:45 今にも、こむら返りになりそうな脚を、騙し騙し、 やっと小屋が見えました。 丁度先に着いた仲間が受付中でした。 フゥーー! 宿泊費9000円の所新館は800円増しと言われて・・・ やっぱり新しいほうが気持が良いものね〜! 今日は満室だそうです・・・・ |
部屋は二階の奥の下段、布団一枚に二人。 子供が一緒なので申し訳ないけど・・・と言う説明でしたが、 小さい子供の方が場所をとらないので返って良かったです。 最後に遅れてきた仲間も無事到着して、 恒例のビールで乾杯・・・だけど、喫茶室は持ち込み禁止だそうだし、 大勢が食堂で談話してるけど 食堂は夕食準備の為に5時までしか使えないらしい・・・ 外は寒くてビールどころではない・・・・・ |
仕方が無いので部屋の前の廊下に座り込み ビールと持って来たつまみで乾杯! 部屋に入りきれない人の為に廊下に布団が敷いてあります。 考えてみれば、廊下の方が天井も高くて立って歩けるし、 快適かも知れないな〜! こうしているうちにも、後から、後から到着して来て 自分の布団番号を探してうろうろしている人がごった返している。 定員350人の小屋に500人かそれ以上が泊まるんだ〜!凄い! やっぱり山小屋には早く着きたいよね〜! |
今日の夕食 6時から30分毎に7時半まで4回転。 一回に100人以上・・・・ ご飯と味噌汁はお代わり自由。 プレートの手前の黄色いのは卵焼きかと思ったけど 違ってた。何だったっけな? 前に座った女性が額に”熱さましシート”を貼り付けて ぐったりしている。頭が痛くてとても食欲が無いらしい。 ここは2620mだけど、高山病になる人がいるんだね〜! 楽しい登山の筈が苦しい思い出になるなんて気の毒だわ・・・・ 私も富士山に登った時、 山頂で頭がボォ〜ッとして思考力ゼロだったな〜! 一刻も早く下山したかった事を思い出しました。 |
唐松岳頂上アタック 今日の予定としては、唐松岳頂上〜不帰の険〜天狗山荘(泊) しか〜し 夜半から風の音と雨がトタン屋根を打つ音が聞こえていたけど 案の定、翌朝は雨とガスで視界ゼロ。 濡れている岩場は滑って危険だし、明日の天気予報も雨、 仕方なく、今日は、唐松岳頂上に登り、 その後八方に下山する事に決めました。 |
唐松岳頂上(2696m) 08:20 雨の中、小屋にザックを置いて空身で頂上に登りました。 こっちに五竜岳?そしてこっちが白馬岳? ガスで四方八方まったく見えません。 「予定変更してこのまま下山します。山は逃げないから」 と笑いながら下りていく人が多い中で これから不帰の険に行くという人がいました。 リュックも小さいし、軽装ですね! その代わり、鍛えて引き締まった身体! さすが違うね〜!でも気をつけてッ! |
コマクサ 唐松岳頂上山荘から頂上に向かう道の脇に 沢山のコマクサの花が咲いていました。 |
コイワカガミ 登って来た時は脚が痛くて写真を撮る余裕が無かったので 今日は下るだけだし、花の写真をいっぱい撮ることにしよう! |
アカモノ(イワハゼ) |
アオノツガザクラ |
コバイケイソウ 今年はコバイケイソウの花が大当たりの年で、 霧の中で大きな白い花が群れ咲いて幻想的な景色です。 |
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ゴゼンタチバナ |
チングルマ |
秋には真っ赤な実を付けるナナカマドも、この時期は清楚な白い花を付けています。 |
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扇雪渓 10:12 上から見下ろすと、随分広大な雪渓になっています。 休憩しいている登山者が、あんなに小さい・・・・ |
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キヌガサソウ 急に林の中から人が出て来たので、「何か有ったのですか?」と聞くと キヌガサソウが咲いていたんですよ・・・・・と言うので 林の中に踏み行ってみると・・・・・ 大きな葉を広げたキヌガサソウが隠れるように咲いていました。 気を付けて見るとあちこちに群落がありました。 上ってくるときは全然気がつかなかった・・・・・ 名前の由来は、大型の葉を奈良時代の貴族が用いた衣笠(絹を張った日傘)にみたてたものだそうです。 |
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キヌガサソウ |
サンカヨウ |
エンレイソウ |
エンレイソウ |
ショウジョウバカマ |
シラネアオイ |
オオバタケシマラン |
オオサクラソウ |
ハクサンチドリ |
ミヤマアズマギク |
ノウルシ 花拡大 右のハクサンタイゲキとの違いが分かりますか? |
ハクサンタイゲキ 花拡大 左のノウルシと良く似ていますので拡大画像で 違いをチェックしてみてください。 |
11:15 花の写真を撮りながらいつの間にか大分下って来ました。 雨はすっかり上がって薄日も差してきて雨具を着たままだと暑くなって来ました。 振り返ると、山の上も雨は上がってるようです。これから唐松岳に向かって登っていく大勢の登山者とすれ違いました。 今朝の大雨なんて誰も想像出来ないだろうな〜! |
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ほらね!これぞ夏山でしょ! |
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タテヤマウツボグサ |
ハクサンシャジン |
それでも3000m近い山の頂上は雲に隠れています。 |
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なんだかんだと言っているうちに八方池が見えてきました。 |
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八方池 11:40 八方池の周りは相変わらず人が多いです。 帰りは池の周りをめぐってから帰りましょう |
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タカネナデシコ |
アザミ |
カライトソウ |
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八方池 12:05 今朝の雨は嘘のよう、晴れてきて暑い! 今まで我慢していたレインウェアを脱いですっきり! |
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マツムシソウ 最近見かけなかったマツムシソウを見つけて、なんだか嬉しい! |
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クガイソウの群生 池の斜面の、こんな群落は人工的に管理してるんですよね、綺麗だわ〜! |
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オニアザミ |
黒菱平のリフト乗り場が見えてきました。 |
シモツケソウ |
リフトの下も花盛り 12:55 |
八方の町がだんだん近くなります。 |
黒菱平 |
兎平が見えてきました。 |
空を見上げるとパラグライダーが・・・・ |
13:10 下界はこんなに良い天気なのに、今朝のあの雨が恨めしい〜・・・・ 天気をうらんでもしょうがないけど・・・・ 不帰の険と大雪渓にはいつか挑戦したな・・・・ ということで今年の夏山は不完全燃焼で終わりました。 ─ 完 ─ |