葉鍵板で『CLANNAD』作らない?
- 1 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:05 ID:peAF0vDX
- ここの住人でCLANNADってゲーム作ってみない?
とりあえず自分は
脚本:プータロの久弥をスカウト
絵:なんかエロゲ雑誌には乗ってるけど発売されないいたるの絵があるからそれを使用
音:俺の好きな折戸さんは外注も受けてるらしいのでこの人に決定
の予定なので後は色塗りと背景や広報係を募集してCLANNADってゲーム作ってみない?
どうしても自分が絵を描きたいとかシナリオ作りたいって人は相談次第で採用
とりあえず人員募集します、皆さんよろしく^^
- 2 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:07 ID:x6ZmNhyO
- 2get
- 3 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:11 ID:ldaRmHZV
- ネタか?
- 4 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:12 ID:kAUmN2DK
- 1万円ぐらいなら出資してもいいぞ。
- 5 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:14 ID:5T3+Kaxu
- そういや、偽クラナドは完結したの?
- 6 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:35 ID:peAF0vDX
- そういえばkeyがクラナドとかいうゲーム作ってたね
何時までたっても出ないからすっかり忘れていたよ^^;
- 7 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 19:37 ID:g6318nmn
- 俺も1万くらいなら出資してもいいぞ、蔵等完成させろよ
- 8 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:22 ID:uifCB859
- 俺だって1万円くらいなら出資してもいいぞ、そして俺を出演させろ。エロシーンにからませろ
- 9 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:26 ID:cpSK79w7
- >>5
この前見たら更新停止してた
- 10 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:26 ID:FNc5S16z
- 俺も一万円出そう。広報係でもやるかな。
広報ってあれだろ、無差別に他の板にコピペを貼り付けるんだろ?
- 11 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:30 ID:lZqFmKvD
- 前スレ?
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1066/10661/1066101481.html
- 12 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:32 ID:bn0DUQ2t
- テーマは何よ?
なるべく二番煎じは避けたい
- 13 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:33 ID:5T3+Kaxu
- 残酷版
- 14 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:36 ID:i2AgkVDX
- >>12
裸族愛
- 15 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:37 ID:9JOXSjYs
- シナリオにひよまんと地獄車
絵はヴぁナガ御大
音楽は葉鍵住人のアカペラ
- 16 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:43 ID:ldaRmHZV
- 立て逃げか?
- 17 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:43 ID:Lxtz8tMx
- 俺に曲を作らせろ。
- 18 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:44 ID:DK3j8sTQ
- んじゃ俺は支援画像でもかいてあげよう
- 19 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 22:49 ID:WHp3Y11Z
- 18禁かい?
- 20 名前:名無しさんだよもん :04/01/12 23:02 ID:SO0Z/UB/
- ⊂⊃
∧_∧
< `ш´> シナリオは俺に任せろ。
_φ___⊂)
/旦/三/ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 蔵等執筆 |/
- 21 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 00:37 ID:oZWjzyxq
- 18禁かどうかすらも決まっていない
この白紙状態より君達の手でCLANNADを完成させるのだ!
- 22 名前:三告平 :04/01/13 00:40 ID:piOXiwaX
- スペースキーを連打して坂を登るゲームにしよう。
- 23 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 10:59 ID:Cqo2sUxp
- むしろ鬼畜陵辱変態淫乱ゲームの方向で
早苗さんは途中で機知外になって自分の娘の肉を料理して食べるとか・・・ヒヒヒ
- 24 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 17:22 ID:E91X/xA8
- 俺も1万円投資してやるから。俺も参加させろ
- 25 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 22:02 ID:83ePDU1W
- コードネーム「CLANNAD」の秘密にせまるSF作品
- 26 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 22:43 ID:T3OqYuZq
- まじで作る気あんのか……そうか。
まじで作るっつったら手挙げる人、どれだけいるんだろうな。
今年中には発売されそうにない現状に渇を入れる意味でも、
動き出せば楽しいとは思うが。
やるとしたら先ず、このスレの内容を総括するHPを立ち上げて、
そこを拠点にして有志を募ることになるんだろうが、それくらい
ならおれにもできるかも知れん。
うまくすればプログラムやグラフィックに関しては人が得られる。
ただ、神代(もしくはジュラ紀?)にはじまり未来・宇宙編に終わる
壮大な物語を統括管理する人間がそういるとは思えないな。
そうしたオムニバス形式のストーリーは合議的にすすめてゆくと
必ず破綻するし。
- 27 名前:カリンエキス ◆ih9wprhi.M :04/01/13 22:51 ID:I6rCzN2t
- 17だけど、マジで作っても良い。
- 28 名前:カリンエキス ◆ih9wprhi.M :04/01/13 22:53 ID:I6rCzN2t
- >>27は
17に書き込んだものだけどってことね。念のため。
とりあえず、誰かシナリオ書いてくれ。
- 29 名前:三告平 :04/01/13 23:10 ID:piOXiwaX
- 投資家がたくさんいるな。
「元手1万円から始められる CLANNAD」 という
出資法の限界に挑戦するゲームはどう?
- 30 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:15 ID:VMj80DIn
- この中でマジ参加する気のある人は挙手と希望役職の書き込みしるっ!
自分は絵も文も駄目だが資金提供くらいはできるぞ
( ´_ゝ`)/
- 31 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:24 ID:T3OqYuZq
- 古い戯曲の台本を手にしたその少女は、椅子に腰掛けて軽く目を伏せた。そして、すっと息を吸った。
学問は大空の燦々と輝く太陽の様なものです
横着しては、じっくり見極めることが出来ないのさ
能なしが、年がら年中、根を詰めて勉強ばかりしても
他人の本から俗な権威とやらを得るくらいが落ちです (『恋の骨折り損』)
たった一人の演劇部員は、歌うようにその科白を空中へ流した。
しかし俺のほかは、彼女を囲む輪の中にはその朗読に感じ入る者はいなかった。
「だからよォ、えーと古河ちゃン? セートカイ? がよォ言ってんべ? 実績ねー部はツブすッてよォ」
「さッさァ部室明け渡さンかいゃッ! アンダラっとったらしゃァぐどグルラァ!?」
屈強な、しかしひどく薬物に蝕まれた目つきの男たちが十人近く、一人の少女を取り囲んでいた。
緑色の生徒会の腕章が、粗暴な発言と校則違反の服装には不釣合いだった。
不幸なことに、俺もまたその輪の中にいたのだ。
俺は、いわゆる不良学生のレッテルを貼られている。そして、そういう者は幾人か存在するものだ。
カネや出席日数と引き換えに、こうした社会の暗部の汚れ仕事が俺のような人間に回される。
言わば、傭兵であり、私兵である。学校という環境でも、その原理は変わらない。
すでに生徒会の机上では、演劇部を廃部とする旨の書類が通過していた。
あとは部室を接収するのみ。逆らう者があれば、実力をもって排除するというわけだ。
そら、偉大な権威の権化が見えるじゃろ
職権を振りかざして吠えたてれば、犬の命令にだって、人は従うものだ (『リア王』)
ほう、当を得たことを言うものだ。
少女はまだ、朗読をやめてはいなかった。まるでブーイングも観衆の反応だというように。
俺は演劇にあまり興味はないが、この娘の舞台なら見てみたいと思った。
俺の意に反して、彼女の持つ台本へと、男の一人が爪の黒く汚れた手を伸ばした。
「オどれァ、ンなもん読んどンったかんどォ? ちゃッちゃァ立ッたれ……」
- 32 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:25 ID:T3OqYuZq
- 瞬間。
椅子の上には、台本は存在しなかった。
すでに少女は、一本の短剣を掲げる姿として、男の背後にあった。
次に男の手首が落ちた。
「許さない。これは私の台本……私から台本を取り上げることは、許さない」
俺も何度も戦いというものは見てきたほうだが、これほどの先制攻撃はなかなか無かった。
数秒を置いて、事態を把握した刺客たちが口々に叫んだ。
「おおおェェ…ワシの手ェ、ワシの手ェ、どこ行ってもォたんじャァ…!?」
「この女ァ、やんのかよォッコルラァ!?」
「構ぁねぇ殺せッ!その前に輪姦せッ」
短時間の隙に、少女はどこから取り出したのか、すでにもう一本の剣を構えていた。
西洋流の優美なフォルムの刀身に、刻みこまれた銘が見えた。
長剣の名はロミオ。
短剣の名はジュリエット。
後で聞いた話だが、殺陣の小道具にも使うという。だが竹製なんかのなまくらな代物ではなかった。
さあ、喜んで行くわよ
自由のためよ。追放なんかじゃないわ (『お気に召すまま』)
長短の二本が、その手の上にブロードウェイのステップのように躍動した。
単純な戦法で突っ込んでゆく男たちの肉体を、踊る刃は軽やかに寸断してゆく。
「岡崎ッ、殺せ! このアマァ殺せッ! 殺せ!」
雑兵の数人が倒され、不幸なことに俺までお鉢が回ってきた。やれやれ、簡単な相手ではない。
- 33 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:26 ID:T3OqYuZq
- 拳を柔らかく握り、猫足で立つ。重心を低く落とす、戦いの構えだ。
俺の動きに気づいた少女が、二刀流の舞いをぴたりと止める。実力者と見抜いたってことか。
嬉しいね。
呼吸を整える。相手の静止した構えから、来るであろう切っ先の軌道を探る。
俺は踏み込み、一気に間合いを詰めた。
勝機を見計らったからではない。刃の軌道がまったく予測できないのだ。
ならば、最適の戦略は……。
俺は少女の目の前まで駆け寄って、頭を垂れた。
「あんたは強い。降参だ」
少女は剣を振るいさえしなかった。俺に殺気がないことを察していたからだ。
「岡崎ィ!? お前、血迷ったかッ!?」
「悪いね、俺はカワイ子ちゃんには弱いんだ」
俺は生徒会の腕章を袖から引きちぎって、男に投げてよこした。
「実績のない部を取り潰すのが生徒会の仕事なら、実績が出ればその理由はなくなる」
「ンだとォ?」
「俺は今日から演劇部員だ。すぐに優勝の狙えるチームにしてやるぜ」
会って本当に間もない少女。
縁もゆかりもない少女。
だが、この娘の演劇が見てみたい。たったそれだけの理由で、俺は本気でそう言った。
「岡崎くん、それはいただけないな」
男たちの中ではかなり低い位置から、そんな高い声がした。
- 34 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:28 ID:T3OqYuZq
- 「演劇部の部室を強制収用する……これが今回の僕らの契約(バイト)だからね」
「柊……」
柊という少年が、輪の中から歩み出てきた。
この男たちの中では唯一、傭兵(バイト)であることに真の誇りを持っている男だ。
そして、戦闘の経験も……。
「僕はさまざまな場所を巡っている。元々余所者である僕には、報酬の伴わない行動は取れない」
「女の子を虐めることで俺は報酬を得たくないね。この娘に触れるなら、月並みだが先に俺を倒して行け」
俺は息巻いたが、正直なところ、そんな台詞は吐きたくない。
柊の実力は俺と互角、あるいは俺以上か。とにかく、まともにぶつかればただでは済まないからだ。
「ふふっ。あはははは」
柊は口だけそう笑ってみせた。
「さしずめ、弱き者、汝の名は女かい」
「それは、『ハムレット』のハムレット王子の科白」
少女が素早く応じた。
「ふふ、よく憶えてるものだね。でもキミは虐められるほど弱くはないだろう? 僕だって計算はできる。
キミたち二人を相手にするのが、どんなに危険なことかもね」
なるほど。俺は傍らの少女を見て、柊の言うことを当然だと思いなおした。
「でも契約の続く限り、僕は君たちを標的にしていることを忘れないように」
ふいに柊の周囲から、濃い霧のようなものが立ちこめてゆく。
「……僕は可愛い顔をしているけど、実は容赦ない性格なんだ」
警告とともに、柊と他の男たちの姿は部室からフェイドアウトした。
跡には霧も何もなく、ただの部室の空間だけが残された。
戦いの幕は、ひとまず下ろされた。
- 35 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:29 ID:T3OqYuZq
- 「よう」
俺はできるだけ気さくに、少女に声をかけた。
いつの間にか、少女の剣はどこかへ片付けられていた。
「怪我はなかったかい」
「はい。助けてもらって……その、ありがとう」
少女はそう、あまり演劇的でないお礼を述べた。
「その、演劇部に、実績を出させてくれるっていう話……」
「ああ。聞いた通りだよ」
俺は演劇のことは知らない。
だが、上手い人のやる芸は、素人が見ても一目で上手いと判る。格闘技でもなんでも、そんなものだ。
この娘のために、何かをしたい。俺の心の中のある部分が、そう訴えていた。
「そういえば、名前を訊いてなかったな」
遅すぎる自己紹介。
ふたりだけは、出会いの日の中にあった。
- 36 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:35 ID:VMj80DIn
- >>31~35君がシナリオ担当だ!(´д丶 )9m
- 37 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:57 ID:T3OqYuZq
- 「ちょっと話があるんだが……」
「お断りします」
クラスメートの少女は、即座に答えた。
「待ってくれよ。まだ何も言ってないぜ。話だけ聞いてくれてもいいんじゃあないのか」
「聞かなくても判ります。私には、予知能力があるから」
予知能力があると自称するこの娘は、藤林椋という。
消極的で大人しい性格ながら、なぜかクラス委員という要職に任ぜられている女の子だ。
俺は放課後を待って、日誌や何やの雑務を終えた彼女に話しかけたところだった。
「予知能力? だったら、俺の用件を当ててみてくれよ」
「単純ですよ。普段あまり付き合いのない私に、改まって話を持ちかける。
それも今の時期に限って……そんなの部活の勧誘に決まってるじゃないですか」
そう、時は春。
学園中のありとあらゆるクラブが、同好会が、研究会が、愛好会が、友の会が……。
それぞれの版図の拡大を狙って、より多くの新入部員を獲得すべく、しのぎを削る季節だ。
「いや、実は俺は前からあんたのことが好きで、今デートにでも誘おうと思っているかもしれないじゃないか」
「ありえません。だとしたら、姉から何らかの事前情報があるはずです。
おおかたどこかの有力クラブから、クラス委員長のような権力に繋がりのある者を
獲得してくるように言われたんじゃないですか。何らかの便宜を見返りに……」
ここからは彼女の予言は外れた。
「予知とは99%の観察と、1%のインスピレーション。これが私の持論です」
「99%、部活の勧誘ってとこまでは、確かに当たってる。でも、1%のインスピレーションは外れだな」
「……というと?」
「俺は有力クラブの使い走りなんかじゃないぜ。思いつきで物を語られちゃ困る」
- 38 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:58 ID:T3OqYuZq
- 俺のクラブは、古河渚という3年生を部長とし、俺はたった一人の部員だった。
本来ならば、既に取り潰しが決定しているのだ。言わば、存在そのものが違法状態だった。
実力でもって廃部を執行しようとする生徒会に対抗しつつ、部員を揃えて実績を挙げなければならない。
今は一人でも、新入部員が必要だった。
「ごめんなさい……いつも、外れてしまうんです。あなたの部は、どこですか?」
「俺は、演劇部だ」
演劇部。
俺の所属する部の名前を出した瞬間、藤林椋の顔色が変わった。
「そうですか。なら、生かしては帰しません」
手刀が俺の頭上を薙いだ。
屈むのが一瞬遅れていたら、それは正確に俺の頚椎を打っていただろう。
「何をするっ」
「まさか演劇部の手の者とは思いませんでした……」
「何だよ。演劇部じゃ悪いか」
椋は静かに立った。
「廃部が決定していることを知らないとは言わせません。
私は、クラス委員長です。
あなたの立場は理解しても、私はクラスの秩序を守る職を生徒会から任せられています。
生徒会勧告に反する者は、拘束する義務があります」
椋は硬化した表情のまま、俺をきっと見据えた。
特に拳法の構えもとっていないくせに、どこから攻撃しても返されそうな妙な雰囲気を彼女はたたえていた。
「ひどいのを勧誘しちまったもんだ……」
「抵抗は許しませんよ。降伏するか、死ぬかです」
「どっちも嫌だね。俺は逃げる!」
- 39 名前:名無しさんだよもん :04/01/13 23:58 ID:T3OqYuZq
- 俺は臆面もなく、踵を返した。教室のドアへと駆けるのだ。
こいつは一種の遭遇戦だ。まさか、廊下にわんさか伏兵がいるわけでもあるま……。
数歩も進まないうちに、俺の退路は断たれた。
いつの間にか、まるで予知したかのように、椋は俺の逃げる方向にいた。
椋の肘が鳩尾にめり込んだ。驚いている暇もなかった。
「あぐっ……!」
「予知能力があると言いました」
「なかなかの的中じゃねえか……」
床に転げながら、俺は敵ながらあっぱれな椋の攻撃を褒めた。
「いえ、私の予知は絶対に当たらないですよ」
椋は不思議なことを言った。
「なんだと……?」
「逆を言えば、私は予知を絶対に外すことができる……つまり、『あなたの取らない行動』を探ることができるんです」
右の拳を出す? イエス。ならば違う。
窓から逃げる? イエス。ならば違う。
可能性は無限にあるけれど、状況をよく観察すれば、かなりの程度は絞られる。
あなたを観察しながら、一つ一つ選択肢を排除していく。
最後に残った一つが、教室のドアから逃げる? ノー。
「それが、乙女のインスピレーションです」
立ち上がろうとした俺の頭の位置を見越して、椋はこの上なく正確な蹴りを放った。
床を無様に這いながら、俺は策を練る。どうすれば、この窮地を脱出できるか。
- 40 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 00:00 ID:bHt5Io+g
- 椋のいわゆる予知とは、単なる超能力ではない。戦闘で鍛えた洞察力があってこそ、初めて相手の先を読む術を可能としている。
それだけに、純然たる未来予知の能力としては、はなはだ不完全なものである。
どんな質問にも否定形でしか答えが得られない、非常に回りくどいプロセスのはずだ。
付け入る隙があるとすれば、そこだ。
椋の幾度目かの攻撃が飛んできた時、俺は幽かな意識の中で呟いていた。
「……今度の休み、暇か……?」
「えっ?」
「……実はな……俺は前から……あんたのことが好きだったんだ……」
「……!?」
「……服屋かどこか……冷やかしに、行かないか……。そのあと、飯でも……」
「なっ、何を言って……!」
俺の動きは素早かった。
脚を払った。腕を捻じ上げ、肩を床に押さえ込んだ。
「迫真の演技だったろ? 演劇部の名は伊達じゃあない」
「な……なんて人ですかっ!?」
「悪い。あんたを出し抜くためには、こうするしかなかった」
椋の予知能力。
それは、あくまで彼女の想定の中にある選択肢を、消去法で潰していって正解に至るというものだ。
予知を無力化するためには、予想を上回る行動を取ればよい。
言うは易いが、実行するとなると、これくらいの小汚い姦策が必要だった。
- 41 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 00:00 ID:bHt5Io+g
- 「こんな勝ち方、卑怯です……!」
椋は組み伏せられたまま、気勢を吐いた。俺は応えて言う。
「権力にあかせて弱い者を押し潰すことは、卑怯じゃないってのか」
「……!?」
「秩序だ任務だの言い訳をして、そんな悪に付き従うことは卑怯じゃないってのか」
「……それは」
「俺は不良だからな。クラス委員長のあんたよりは、世間の嫌な部分を通ってきてるさ。
自分で思い返しても卑怯なことを、散々やってきた」
「……」
「そんな俺を、古河渚は変えてくれたんだ。彼女の主宰する演劇部を、絶対に廃部にはさせない」
いつしか力と殺気が抜けていた椋の体を、俺はゆっくりと放した。
立ち上がった椋は、悲しい瞳をしていた。
「どうした」
「私は正式な選挙で選ばれた、クラス委員です。姉も私も、クラスの安全を保障する任務を負っています。
だから……ごめんなさい。今はあなたの言葉が、正しいのかどうか判らない」
椋は教室の戸へと、静かに歩き出した。
「どこへ行く?」
「私、姉と相談してみます。おそらく……姉も私も、演劇部を認めることはないでしょうけど」
「はは。その予言、外れることを祈るぜ」
予言の得意な少女は、最後に笑顔で言った。
「絶対に外しませんよ。それが、乙女のインスピレーションです」
- 42 名前:いつかの人 :04/01/14 00:13 ID:lOsYGhub
- http://jbbs.shitaraba.com/otaku/1209/
とりあえず復活させてみますた
- 43 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 01:46 ID:/HA5MkYx
- >>10 >>31
広告、シナリオ担当は決まったな。
他に誰か候補者はいないか?
- 44 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 08:42 ID:uV7Ro1Zn
- <<でも、何もかも、変わらずにはいられないです>>
地球はその姿を変えた。
古代叙事詩『マハーバーラタ』に謳われる、
“神々すら抵抗しがたい、一万の太陽を集めた武器”。
人の創りし絶対の兵器「新型爆弾クラナド」。
ことみ 「とぅー・れいと。起きてしまった戦いは、止まらない。滅びの、その日まで」
椋 「ごめんなさい……! 占いによれば人類は……決して、滅びないんです!」
人を滅ぼす終末の火の玉は、人自身の手によって、人自身にもたらされた。
炎は人類の過半を焼き尽くし、海と大地を等しく廃墟と化した。
<<それでも、この地球(ばしょ)が好きでいられますか?>>
地球は、もはや生命のあふれる星ではなかった。
大規模な地殻変動と気候変動を呼び起こす。
都市は地溝に飲み込まれ、陸は海に近い場所から順に、急速に海水面に侵されてゆく。
まだ人が華やかだった頃、はるか高い坂の上に建設されたその学園は、
いつしか人類の約束の地となった。
智代 「面白い。面白いぞ。あれが今日から私の通う学校か」
秋生 「俺のパンを必要としてる人々が、あの地にはまだいるじゃねえか……!」
- 45 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 08:42 ID:uV7Ro1Zn
- <<この学校は、好きですか>>
美佐枝 「食えと言うまでメシを食うな! しろと言うまでクソをするな!」
公子 「藤林さん、教えてあげる。貴方が学級委員長だろうと、いかに戦いに長けようと、
教師は常に生徒の上に立つということを!」
それは、専制と隷従、血と鉄の掟が支配する狂気の地。
悪夢のように天へと伸びた、階級という名のピラミッド。
強者が弱者を虐げ、弱者が強者に屈する帝国。
単純きわまる、しかしこの上なく強固な、荒廃と停滞のシステム。
風子 「……だから、姉さん。私は貴方を倒す」
有紀寧 「クラナドを創れば、私たちは力を手にする。世界を逆転させる“力”を。
製法に関する資料は揃っています。あとは……」
――見つければいいだけだろ。
揺るがす予感があった。
民が求めるものは、人の手なる絶対の力だった。
王に死をもたらし、神すら屈服させる力だった。
いつの日か、子が親を、民が王を、人が神を殺す時が来る。
一人の青年に、使命は託された。
CLANNAD――クラナド――この物語は、ここから始まる。
――次の楽しいことや、うれしいことを見つければいい。
――ほら、いこうぜ。
- 46 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 19:00 ID:y2yPDI/B
- 熱いですね
- 47 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 21:16 ID:Xmvi4UrH
- 弥勒タン(;´Д`)ハァハァ
- 48 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 23:07 ID:0vOx0USs
- 推古さん(;´Д`)ハァハァ
- 49 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 23:19 ID:taAfC/YG
- ヴォルガまで残り200メートル。
そこで立ちつくす。
「はぁ」
ため息と共に空を仰ぐ
その先に敵の散兵線はあった。
誰が好んであんな場所に砲座を据えたのか。
友軍の死体が悪夢のように延びていた。
「はぁ・・・」
別のため息。俺のよりは小さく、短かった。
隣を見てみる。
そこに同じように立ち尽くす女の子がいた。
同じ戦闘工兵。けど見慣れない顔だった。
短い髪が肩のすぐ横で風にそよいでいる。
「この戦は好きですか」
- 50 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 23:20 ID:taAfC/YG
- 「え…?」
いや、俺に聞いているのではなかった。
「私はとっても嫌です。でも何もかも変わらずにはいられないです。
機銃陣地とかラッチュ=バムとか、ぜんぶ。…ぜんぶ変わらずにはいられないんです」
たどたどしくひとり言を続ける。
「それでも、この戦が好きでいられますか」
「わたしは…」
「見つければいいだけだろ」
「えっ…?」
驚いて、俺の顔を見る。
「次の突破口か、敵の弱点を見つければいいだけだろう。
トーチカや、狙撃手の陣地はひとつだけなのか?違うだろ」
そう。
イワンが第6軍を包囲しているなんて知らなかった無垢な頃。
誰にでもある。
「ほら、いこうぜ」
俺たちは登り始める。
長い長い坂道を。
戦術級アドベンチャー/シミュレーションゲーム「KAMERAD!!」
「死ぬまで戦うモード」を搭載して開発進行中!!
- 51 名前:名無しさんだよもん :04/01/14 23:30 ID:KTdHU68L
- 集束手榴弾いります?
- 52 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 09:26 ID:OF5qUQ03
- また企画倒れか
- 53 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 10:17 ID:9SzsJOiu
- 写真集
ttp://penn2daisuki.h.fc2.com/index.htm
- 54 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 12:09 ID:aXb3YZGK
- >>31-35
>>37-41
うぁー……。
それ昔、俺が本スレにトウカしてかなりうざがられた馬鹿SSだわ。よく掘り返してくるな。
そんなんで良けりゃ暇つぶしに書いてみるよ? 蔵出るまでどうせ暇だし。
- 55 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 15:58 ID:CVs0V3Pe
- よっしゃ、プログラムは俺がやる、俺に任せろ。
- 56 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 16:49 ID:TjJ8DBei
- シナリオ担当>>54!!
- 57 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 17:08 ID:7MX0cuoP
- じゃあ俺が絵を描きます。俺に任せろ。
- 58 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 18:07 ID:PzBj8Du1
- よし、企画は俺に任せろ。
- 59 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 20:36 ID:oANbqh4Z
- よし、味見は俺に任せろ!!
- 60 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 21:58 ID:D8pqRYV7
- とりあえず
【前スレ】
CLANNAD -クラナド- ネタゲー制作スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1066/10661/1066101481.html
【関連スレ】
CLANNAD -クラナド- ネタバレ感想スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1056/10569/1056943511.html
- 61 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 22:26 ID:TjJ8DBei
- よし、音楽は俺に任せろ!
- 62 名前:名無しさんだよもん :04/01/15 22:32 ID:rqvdbwqT
- いつかの「近未来」さんはここ見てるのだろうか…
見てたら是非シナリオにご協力願いたいものだ
- 63 名前:1/2 :04/01/16 02:26 ID:6j7zpCNx
- 偉大な人間には三種ある。
生まれた時から偉大な人、努力して偉大になった人、
偉大になることを強いられた人。 ――ウィリアム・シェイクスピア (1564-1616)
闇。
ヤミ。
くらやみ。
巨大な質量と容積とをもって、俺の視界に黒く覆いかぶさる圧迫。
目を開く、ただそれだけの所作も許そうとしない、圧倒的な重さの暗闇。
……目だけではない?
俺は声を上げようとする。
「……!」
徒労だ。
がちりとした束縛力が、開きかけた俺の顎骨を抱き止める。
(拘束具……!)
俺は縛られていた。
ため息をつくことさえ、このいまいましい器具に阻まれた。
皮膚に食い込む重圧は、目や顎ばかりでは当然ないのだ。
頚に、脚に、踝に、腰に、肩に、腕に、指に……。
人体に何百個の関節があるのか知らないが、その大多数が行動の自由を奪われていた。
自分では見えないが、どうやら、俺は縛りつけられ、間抜けに横たわっているのだ。
坂を登っている。
長い長い坂道を。
いや、俺が登っているのではない。
登らされている……正確には、運ばれていると言ったほうがよいのだろう。
……がらがら、がらがら。
俺の下からする音。
原始的な車輪が転がる音だった。
俺を乗せた寝台が、得体の知れぬ高みへ転がされてゆく。
- 64 名前:2/2 :04/01/16 02:27 ID:6j7zpCNx
- 高みの先に待つものが何か……幸か不幸か、大方のところ、俺はすでにわかっていた。
(そうか……捕まったんだな、俺は)
校則に反した暴力行為を見咎められ、学校側当局に身柄を拘束された。
――ワルイコトヲシテ ツカマッタ
俺がこんな目に遭っている理由は、ごく単純といえば単純だった。
捕まったら、それは当然、職員によって懲罰を課せられることになる。
わかりきった世の習いだ。
「けど、そんな悪い子も、先生は嫌いじゃないわ」
俺の耳元で、女の声がした。
ふいに視界が明るくなる。顔を覆っていた拘束具が外されたのだ。
俺を乗せた寝台が通されていたのは、やたらに照明のきつい一室だった。
不快な光に目を細めると、視界の先には、ぼやけた人影……。
「お名乗りなさいな、校則違反者さん」
「人に名前を尋ねるときには、先に名乗るのが礼儀ってものだろ」
女がくすりと笑った。
「それもそうだわね。私の名は伊吹公子、今からあなたの生活指導をする教員よ」
「よろしくな」
「あなたの名は?」
「花子」
「あなたは男の子よ」
「岡崎朋也だ」
「ふふ、よくできました」
部屋の光に目が慣れていた。
ぼやけた光の代りに視界を埋めたのは、凡人には粗大ゴミとしか映るまい畸怪な造形。
前衛的な芸術、とでも言うべきか。ここが美術室とかいう場所なのだろう。
視界にひしめく芸術たちの中心に、伊吹は鎮座している。
あくまでにこやかな表情。栗色の短い髪、栗色の瞳。ぱっと見、美人で通る貌と言っていい。
美人が、まるで供述調書でも取るように、画板と絵筆を携えて俺の眼前に座っていた。
- 65 名前:54 :04/01/16 02:29 ID:6j7zpCNx
- Kanonの導入と同程度の60行ほど書いてみた。
書いてみてわかるが、同じ60行ほどにあんだけの内容を入れる久弥は上手いな。
戦闘シーンがまだないけど眠いのでこんどまた。
- 66 名前:名無しさんだよもん :04/01/16 12:00 ID:qYuSNFwh
- 崇徳タン(;´Д`)ハァハァ
- 67 名前:名無しさんだよもん :04/01/16 17:38 ID:CPGtPDP8
- よし、監督は俺に任せろ!
- 68 名前:名無しさんだよもん :04/01/17 01:50 ID:0J9bNEOe
- ・俺に任せろスパイラルに持ち込む派
・旧ネタバレスレを懐かしむ派
・本気でゲーム作る気の少数派
このスレ三重螺旋くらい描いてるな
俺は弥勒たんハァハァ(;´Д`)派
- 69 名前:名無しさんだよもん :04/01/19 19:20 ID:3O23LW9b
- で、ちと整理してみよう
マジ参加したい人挙手
- 70 名前:名無しさんだよもん :04/01/19 19:23 ID:7+rzFqrs
- 挙手ノシ
本スレの発売日決定情報も結局釣りだったしな・・・
こうなったら漏れらが作るしかない
- 71 名前:名無しさんだよもん :04/01/19 19:23 ID:ypWgK24E
- ノ
いや、ほんとに
- 72 名前:カリンエキス ◆ih9wprhi.M :04/01/19 20:49 ID:x7uGWDDE
- 音楽作らせてくれ。
- 73 名前:名無しさんだよもん :04/01/19 21:56 ID:dMlaG3UT
- 本当に作りたいならまずは何か作ってうpしないと認めてもらえないだろ。
- 74 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 00:55 ID:PXuc5bfp
- お願いですから早苗たんのエロシーン入れてください。この通りです。
- 75 名前:54 :04/01/20 09:03 ID:qIWLLkcA
- シナリオ書きたいのは山々なんだが、暇だって言ったのありゃ嘘だわ…。
会社にびしびし拘束されてますハイ。
- 76 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 13:04 ID:mjak8MTl
- んー、参加してくれる人、とりあえず希望役職と特技を教えとくれ
それとなんかツテがある人はそれも
- 77 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 13:09 ID:MCLL2kOv
- 坂上 智代(さかがみ ともよ)が幸村 俊夫(こうむら としお)に激しく犯されているシーンきぼん。
- 78 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 13:15 ID:69sCKsjU
- 俺もマジで参加していいよ。
立ち絵任せろ。
- 79 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 13:30 ID:mjak8MTl
- とりあえず絵師とか音師は自作品よろ。
- 80 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 16:23 ID:jud02Mrn
- よし、うpロダは任せろ
- 81 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 19:58 ID:AW+NYeWF
- 企画とシナリオは任せろ
- 82 名前:名無しさんだよもん :04/01/20 22:59 ID:UmdmbVju
- 感感
- 83 名前:名無しさんだよもん :04/01/21 01:02 ID:hVGV03ne
- 夕方。
その校舎が視界に飛び込んできた。
日暮れの朱色に染まった近代建築が、はるか坂の上から俺を見下ろしていた。
旧都心を出てすでに1週間が経つ。
ごつごつした礫砂漠の岩肌の上を俺は嫌というほど歩き続けている。
見渡す限りの土くれが、かつて人が栄えた地上を覆い尽くしていた。
単調きわまる景観。皮膚を貫くような日射し……。
その風景に不釣合いに白い校舎が夕映えの陽炎の中にゆらぐ。
俺は水筒をあおって喉を潤した。
「はぁ」
ため息とともに空を仰ぐ。その先に校門はあった。
校門まで残り200メートル。そこで立ち尽くす。
手前には巨大な紋章が掲げられている。
大鷲を模した校章が俺たちの学校のシンボルということになっていた。
学校名はない。
区別の必要がないからだ。
おそらくこれが地球上で唯一残された学校。
いや。唯一残された立法府にして唯一残された行政機関。
人類最後の都市文明。それが俺たちの学校。
……調子出ねえな
- 84 名前:名無しさんだよもん :04/01/21 01:18 ID:SoOF6lkz
- 先にリーフフフ作れよ。
更新止まってるぞ
- 85 名前:名無しさんだよもん :04/01/22 12:55 ID:R5gbWUSt
- 絵師や音師がいても、シナリオが糞じゃな・・・
- 86 名前:名無しさんだよもん :04/01/22 16:05 ID:p1TcO8M1
- 絵師や音師は糞じゃないと?
- 87 名前:名無しさんだよもん :04/01/22 17:25 ID:IcBkVWJN
- 渚、藤林姉妹、智代の陵辱シナリオキボン
- 88 名前:名無しさんだよもん :04/01/22 17:39 ID:R5gbWUSt
- >>86
糞じゃないとは一言も言ってないわけだが
何も上がってない以上、糞だとも断定できないだろ?
- 89 名前:名無しさんだよもん :04/01/22 17:50 ID:lqJ8a9Dq
- シナリオは、一滴でも涙が出るか一回でも射精するか、
どっちか出来たら参加したい。真面目に描くよ。
- 90 名前:御旗は田畑 :04/01/22 18:48 ID:LB4BepLt
- 校門まで残り200メートル。そこで立ち尽くす……
いや、違う……足が動かない。なにか重りがついてるみたいに。
大きなネズミが視界の下端に映る。
いつものことだ。顔を上げ、目頭を押さえ、鼓動の落ち着きを待つ。
『あそこには、行かないでください!!』
『へっ?』意外だった。
『あそこへ行くと、私たちは変わらずにはいられないんです』
いつもの幻覚かと思いきや、俺の足にしがみついていたのは本物の少女だった。
『楽しいことも、何もかも、変わらずにはいられないんです』
『そ、そんなこと言われても……』
厄介は御免だと、引き離しにかかった手に、少女の冷えきった肩から震えが伝わる。
そう、彼女も俺と同じ悪夢に怯えているんだ。ここはそういう場所なんだ。だから、
『……それなら見つければいいんじゃないか』
『えっ?』
『また、新しく楽しいことを探せばいいんだよ』
『ほら』
転がっていた鞄を、少女に手渡す。冷えた指先同士が触れ合う先を桜の花がなぞる。
俺たちは歩きだす。長い坂道を。
精神に病を持つ生徒が集められた学園物語―くそなど
- 91 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 01:02 ID:tHKssETv
- クスクスクス
- 92 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 07:25 ID:hYPk9dyP
- クスクスクス
- 93 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 08:30 ID:1/jdpXum
- ネタで始まったはずのこのスレも、あれよあれよというまにゲームが完成
当初無料でダウンロードしていたが、コミケで声付き版を出したら即完売
いつのまにか正規流通で売られて一大ブームに。
そのころようやく完成したKeyのゲームはCLANNADというタイトルが使えずに
クラナドとして売ることしか出来なかった
- 94 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 08:38 ID:tQMrEDSD
- >>93
正直、そうなるように頑張りたい。
- 95 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 10:01 ID:aaB63IcM
- 一滴でも涙が出るか一回でも射精するかするシナリオ
書いてくれ。絵描くから。
- 96 名前:御旗は田畑 :04/01/23 10:30 ID:hYPk9dyP
- 一時は20万の鍵ヲタと10を越すスタッフで守られていた麻枝率いるクソナドも、
今は5万の鍵ヲタと5人のスタッフを残すばかりとなっており、
この頃は、麻枝閣下の額にかかる霧が晴れることはなかった。
ベッドの天幕に蜘蛛の巣がかかりだしたのは、何時頃からだろうか。
その頃から、この人は私を見てはいない。蜘蛛の巣ばかりを見ている。
みきぽんもしのりーも去った今、麻枝の芸術家としての、悲哀や激情を知るいたるのみが、
それがゆえに麻枝を慰めようと、ハーレムに残っていた。
『年の瀬が近付けば、鍵ヲタたちは浮き足たつ』
『……』
『明日、俺がでよう』
『えっ?』
意外であった。本来、その性質から人前に出ることを嫌う麻枝が、
自ら出ようなんてことは今まで考えられなかったのである。
- 97 名前:御旗は田畑 :04/01/23 10:30 ID:hYPk9dyP
- 麻枝の一声は、残ったスタッフ全てを集め、彼らの総力をもって、急きょデモの製作を行わせた。
全ての完成されたCGと、一番素晴らしい音楽を惜しみ無く使い、製作は夜のが白むまで続けられた。
これが鍵っ子たちにみせられる最後の夢になるだろう。スタッフは皆、確信していた。
翌日、何ヵ月ぶりだろうか。閣下直々の演説に、鍵っ子たちの期待はVisualarts本社前の道路を
埋め尽くし、街中に溢れた。そのため、近隣のビルにも、仮設のスピーカーとモニターが備えられた。
午後5時。麻枝閣下が本社バルコニーに登場すとともに、歓声はビル林に共鳴しあって、一つ生命となった。
こんなにも、まだ俺についてくる奴がいたのか……
だが、麻枝はやらねばならなかった。虚偽の報告をし、彼ら奮いたたせ、希望を持たせた。
破滅のための輝かしい舞台をつくらねばならなかった。あの夕陽のように。
それを知るのは麻枝を除いていたるのみだった。
- 98 名前:御旗は田畑 :04/01/23 10:32 ID:hYPk9dyP
- ×夜のが
○夜が
ミスったよ、麻枝閣下
- 99 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 10:36 ID:aaB63IcM
- >>『明日、俺がでよう』
何かワラタ。
クラナドがどうなろうと、麻枝さんは天才だけどね。
- 100 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 21:25 ID:VZHSM27S
- 100get
- 101 名前:名無しさんだよもん :04/01/23 21:46 ID:m9NDRS0d
- ずっと前に渚が艦長の潜水艦物書いてるスレがあったけど、あんなんでも
いいの?
- 102 名前:御旗は田畑 :04/01/24 09:45 ID:IaV0AhN3
- 本気でつくる気があるなら、まとめ役が必要よん
>>101
書いてくれるならなんでもおkだろ
- 103 名前:名無しさんだよもん :04/01/24 10:33 ID:YOcQahY7
- >>まとめ役
それじゃ無理だな。ひよまんも見ないし
- 104 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 16:12 ID:R1NC5zZa
- 使うキャラはクラナドだけなん? 他の鍵キャラ出してもいいのか?
- 105 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 16:54 ID:EXJm4gqq
- そう言いながら理奈は草むらに腰を降ろしパンティを脚から抜き取った。
「ジョン…良いよ…舐めて…」
困った表情をしているジョンに向けて理奈は大きく脚を左右に開いた。
理奈の行動にジョンはすぐさま反応し
剥き出しになっている理奈の恥裂に顔を埋めてきた。
「あああっ…すごい…ああっ…んんんっ…んふぅぅぅ…」
恵理子が言っていた通り犬の舌はザラザラしており
肉裂をなぞられる度に理奈は貫いてくる快感の波に体を振るわせた。
- 106 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/25 17:05 ID:jYlSVo9n
- 復活しとったんかい……やる気のある人が沢山いるのなら
おれも参加して続きを書きたいものだが。
- 107 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 17:11 ID:H+7J/wMa
- ジョン=ジョン・プレストン
- 108 名前:御旗は田畑 :04/01/25 17:23 ID:ZOlB+m54
- んじゃ、小規模のノベルゲームでもいいから、ゆっくりつくってみるかえ?
基本的に、プログラムはキリキリなどを使えばいいだろうし、テクストと画像を
集めればつくれるんだから。
- 109 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/25 17:59 ID:jYlSVo9n
- >108
音や絵つけてくれる有志がいるんなら書きたいなあ。
おれは>11の企画の残党で、多重世界遍戦記クラナド
とでも銘打つべき文脈の近未来編を担当していたんだが、
書くのはその続きでもいいんだろうか?
- 110 名前:御旗は田畑 :04/01/25 18:05 ID:ZOlB+m54
- >>109
使えるデータがあればそれを使えばよし。
何にせよ形になるものができれば、それだけで万々歳だからね
- 111 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 18:36 ID:61Jlxz5a
- つーか最近ひよまんはどうしたんだ?
死んだのか?リアルで。
- 112 名前:御旗は田畑 :04/01/25 18:44 ID:ZOlB+m54
- 実は俺がひよまんだ
- 113 名前:御旗は田畑 :04/01/25 19:55 ID:ZOlB+m54
- 誰かつっこめよな……
>>◆Tonks
>>11のスレで名前検索をして話をとりあえず半分ほど読んで見たが、
あのスレではかなりの功労者だったみたいだな。あれを捨ててしまうのはもったいないから、
あそこからの続きを書いてみればいいと思うよ。
ところで、内情をよく知ってそうだから教えてもらいたいんだが、結局、そのネット云々での
プロジェクトは雰囲気的にお流れになってるのかな?まだ継続されてるなら続けてもいいし、
そうじゃなければテキストと仮置きのグラフィックをキリキリで仮組みして見せてもいいと思う。
グラフィックとかを集めようにも、具体性をある程度持たなければなかなか集まらないからね。
- 114 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/25 20:22 ID:jYlSVo9n
- >113
おれの理解に間違いがなければ>11のネタゲスレの企画は
スレ落ちと同時にお流れとなっているな。そもそも企画自体
ほとんど進展はなかったわけだが……。
さきのネタゲスレは>60のネタバレスレ最盛期に、このネタバレ
スレの世界観でクラナドを作ったらさも面白いだろうという声が
あがり、新スレを立てて作り始めたもの。
ただネタバレスレは確かに面白かったのだが、それはとても
実現不可能な凄まじい規模のゲームを前提としたものであったため、
企画開始前から難しいだろうという意見は多かった。
このスレの>26におれがネタバレスレに書いた意見のコピペが
貼られているようだけど、実際おれもそう思ってた。
あの企画を受けて続きを書くのはおれとしては構わないんだが、
そうした事情があるだけに新しいシナリオ書きがつくか心配なんだ。
結局、前のスレでは一人で書くのが寂しくて止めちゃったし。
- 115 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 20:35 ID:BsFsvo+g
- そう言いながら理奈は草むらに腰を降ろしパンティを脚から抜き取った。
- 116 名前:御旗は田畑 :04/01/25 21:05 ID:ZOlB+m54
- >>114
よし、俺も書こう。忙しくて片手間にしか書けないが、最低一週間に1200文字ずつあげよう。
そのまま未来編を書いてほしい。超ゆっくりでかまわない。
ある程度揃ったらキリキリで仮組みVNにして、画像などをつのる。
大風呂敷を広げても破滅するだけだから、他の文書きは当てにせず、俺は現代編を書いてみる。
現代編と未来編があればなんとか形になるだろう。俺が未来編を見ながらある程度
合わせてもいいし、孤立した話でもいい。とりあえずそっちは未来編のことだけ考えて書いてくれればいい。
- 117 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/25 22:05 ID:jYlSVo9n
- >116
了解した。実を言えば途中で終わりにしたことが心残りではあったんだ。
一度は消滅した企画だし、まあ気楽なノリで再開するのもいいさ。
いい意味で適当に、好きなようにやってゆこう。
- 118 名前:名無しさんだよもん :04/01/25 22:59 ID:Y4xsf87j
- 夏カノンは良かったよ。
- 119 名前:名無しさんだよもん :04/01/26 09:10 ID:1nc49M7S
- 近未来氏が来てくれた!
こりゃ百人力だ!
- 120 名前:御旗は田畑 :04/01/26 14:16 ID:VTRmo6jj
- とりあえず来週の日曜あたりに書いた文をあげるよ
- 121 名前:御旗は田畑 :04/01/26 14:21 ID:VTRmo6jj
- 来週→今週
間違えた……
未来編はあのまま好きなように書けばいいと思う。整合性とかも気にせず、自分で書きたい
ものを書けば問題無し。前スレ全部読んだよ。俺も続きには興味があるね。まぁくれぐれも
焦らずやってください。二週間に一本でも上げれれば十分だ
- 122 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/26 21:01 ID:KCmMzZoJ
- >121
おれは毎日ちびちび書くのが性に合ってるので、早速いかせてもらう。
これまでの粗筋を書こうかと思ったけど、マンドクセーので以前に書いた
煽りを改変して引用します。
――――――――――――――――――――――――――
250年後のバラックに朋也たちは目覚める。
彼らを保護してくれたのは電気工・芳野と伊吹姉妹。
そこに住む人々はみな身体に何らかの器機を埋めみ、
その器機にすがって生計を立てている。
都市の中央にはスメールという楽園があると噂されている。
そこで人々は調和に満ちた生活を送っているという。
だがその楽園にはおどろおどろしい疑惑がつきまとう。 ←今ここら
朋也たちは様々な危険をくぐりぬけてその楽園の謎に挑む。
智代の拳が唸り、一ノ瀬の頭脳が冴えわたる。
血湧き肉躍る冒険の果てに、朋也たちの見るものは……?
――――――――――――――――――――――――――
「楽園にあるという調和に満ちた生活=理想の大家族」
として、その偽りを看破する内容のサイバーパンクです。
問題はことみのキャラクター(当初は謎だった)であり、間違っても
「朋也君……いじめっこ?」などとは言ってくれそうにないですが、
その辺は御容赦をば。呼称は後半で変えるつもりだけれど、
今はまだ岡崎君のままで……。
- 123 名前:名無しさんだよもん :04/01/26 21:34 ID:1nc49M7S
- >>122
全文検索で「岡崎君」って単語だけ「朋也君」に置換しては?
断片的であれKeyから出ている情報がある以上、従っとくほうがいいのでは
ネタゲースレの時からファンでした。期待してます。
- 124 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/26 23:54 ID:KCmMzZoJ
- >123
たしかに二人称くらいは合わせといた方が良いかな……。
まあそんなこだわりたい部分でもないし、それじゃ「朋也君」にします。
前スレのやつは全部置換されてるものとして読んで下さい。
期待に応えられるか分からんけど、そう言ってもらえれば嬉しい。
- 125 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/26 23:56 ID:KCmMzZoJ
- CLANNAD -クラナド- ネタゲー制作スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1066/10661/1066101481.html
レス番221よりcontinued...
*******************************************************
荷物を抱えてバラックにたどり着いたのは、日の陰り始めようとする
午後5時だった。折りからの無遠慮な西日の中、テーブルについた
芳野は難しげな機械関係の専門書を読んでいた。
「ただいま。お姉ちゃんはまだ?」
「さっき帰ってきた。夕飯の支度を手伝ってくれって」
「はあい」
短いやりとりがあって風子は出てゆき、芳野は専門書を閉じて
俺たちの方を見た。
「さて、帰ってきたばかりでアレだが、岡崎くんにはもう一仕事
してもらおうと思う」
「一仕事って……これから夕飯じゃないのか?」
「おお、こりゃ大きく出たね。その飯を用意しているのは誰だろうな?
働かざるもの食うべからずという言葉を知らないか?
やれやれ、これだから最近の若者は――」
「ああ、はい、分かったよ。何でもするよ。こき使ってくれ」
半ばやけくそで返事をすると、芳野はしてやったりという顔をした。
「よし、それならついて来い。嬢ちゃん方、俺らは外で食ってくるから
夕飯はいらないって公子さんに言っておいてくれ」
ことみたちからの返事も待たずに芳野は扉をくぐっていた。
俺は荷物を椅子の上に置いて、すぐその後を追わねばならなかった。
- 126 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/26 23:57 ID:KCmMzZoJ
- 「なあ、一体どこへ行くんだ?」
1時間近く歩き続け、周囲から完全に人気が消えるに及んで
堪らず芳野に質問を投げかけた。周囲には半壊したビルが林立し、
肋を浮かせた野犬がうろついている。見捨てられた廃墟。
不安が闇と共に四方から押し寄せてくる。
「もう着いた。ほら、ここだ」
芳野は呟きながら真っ暗なビルのエントランスに入った。
ついてゆくしかない。頼りないライターの火で辺りを照らしながら
扉の横にあるナンバーキーを打ちこんだ。がちゃりと音がして扉が開いた。
芳野はそのまま振り返ることなく細い階段をのぼっていった。
――ついてゆくしかない。
- 127 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/26 23:58 ID:KCmMzZoJ
- 息を切らせて階段をのぼりきり、扉を開けて外に出た。
暖かい風が吹き抜ける――そこはビルの屋上だった。
空はゆっくりと藍色に染まり、幾つかの星を数えることができた。
眼下には町の灯が見えた。スメールの根本、色とりどりの光が
ひしめくように大地に広がっていた。不安が一瞬で掻き消えた。
「ちょっとしたもんだろ?」
芳野が得意げな笑顔を見せた。ああ、と相槌をうつのが精一杯だった。
微睡むような春の宵に、廃ビルの屋上から眺める町の景色は、
思わず溜息が出るほど美しかった……。
「ここに連れてきた客は、あんたが初めてだ」
「え?」
「公子さんたちも、この場所は知らないのさ」
芳野は給水塔の下にある小さな小屋に入り、肉片の盛られた皿と
緑色の液体の入った瓶を持って出てきた。
「歓迎しよう、岡崎くん。ようこそ俺の隠れ家へ」
- 128 名前:御旗は田畑 :04/01/27 00:47 ID:9e8Cz1Ic
- 乙彼。
仕事早いな〜
感心する
- 129 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 01:54 ID:fVsJ6rEq
- でもクオリティ低いな。
- 130 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 01:56 ID:aC6Kc/jN
- 絵師や音師がいても、シナリオが糞じゃな・・・
- 131 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 06:57 ID:8RkzqvK9
- >>129-130
そう思うならどこがどんな風に悪かったか書いた方がいいと思います。
あんたらの好みだけが判断基準の意見なんて聞いてないんで
とりあえず難癖付けたいだけなら雫Rでも叩いてて下さい。邪魔。
- 132 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/27 08:26 ID:MfR7aKcj
- いや。空気のような批判レスであってもないよりはやる気が湧く。
人の消えた前スレで死んだ子の年を数えるように書いていたことを思えば……。
賑わいのある舞台で踊りたいんだ、踊り子はみな誰しも。
アンチが跳梁する状況になればおれは地の果てまでも書くだろう。
- 133 名前:御旗は田畑 :04/01/27 12:42 ID:9e8Cz1Ic
- と言いながら>>129-130は草むらに腰を降ろし、パンティを足から抜きさった
- 134 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 18:54 ID:i+OtVTcm
- こなれてて綺麗だが小説の文体だな>近未来編
鍵にしてはキャラ立てがまとも過ぎる。
ゲーム化を前提としているのならもっと会話を増やすべき。
あと小一時間問い詰めたいのは風子タソを2歳も老けさせたことだ。
- 135 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 18:59 ID:AstvCCKZ
- いきなりなんだけど、ライブチャットに登録してみたよ☆
もっとリアルなまみを見てもらいたくて(>_<)
試験が終わったら活動始めようかと思ってるんだ。
良かったら来てね♪
www.h-livechat.com/
- 136 名前:御旗は田畑 :04/01/27 21:28 ID:9e8Cz1Ic
- >>dクス
俺は今のままでいいと思うよ。むしろ、dクスの思うがままに書いてた方が
終わってみればいいかと。俺の書く文なんかもっと、いろんな意味で酷いだろうしなw
- 137 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/27 22:22 ID:MfR7aKcj
- >134
企画が進行してゲームとして形になりそうなら台詞は増やそうと考えてる。
ただ今は矢継ぎ早にイベントを重ねていかないと読んでてつまらんと思って。
キャラ立てに関してはな……平安編だとかモンゴル編だとか多数の物語の
一つとして近未来編があるという前提だったから、硬めのおれのキャラ立て
がスパイスとして機能すると読んで書き始めたんだ。誰かしら鍵系正統派の
麻薬的なキャラを描いてくれる人がいると信じていたから。
いつの日かリアルのクラナドが発売されたとき、おれの形成したイメージが
完膚無きまでに壊れる瞬間を楽しみに今は書いている。
……風子タソに関しては申し開きもできないが。
>136
書いてみると分かるだろうけど、求められるのはSSじゃない。
公式に与えられた極めてわずかな情報をもとに、空想の限りを尽くして書く
ほとんどオリジナルに近いものだ。だからこそ可能性を感じる。
まっさらなキャラを自分色に染めてゆく作業には恍惚を覚える。
そして他人がそれをどんな色に染めるのかも激しく見てみたいんだ。
アンタの書くものを今から期待しているよ。
- 138 名前:名無しさんだよもん :04/01/27 23:16 ID:pBnopd9r
- >>137
敬服。
俺もなんか無性に書きたくなってきた。
- 139 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/28 00:44 ID:eIpu2lKZ
- 粗いつくりのショットグラスに緑色の液体が注がれた。
芳野がそのうちの一つをとり、残りを俺がとる。
乾杯の言葉もなく芳野はそれを干した。
負けじと俺もあおり――その強さとあまりの苦さにむせてしまった。
「……なんだこの強烈な酒は」
「古のヨーロッパで愛された毒の酒。脳味噌が腐ることで有名な。
ご禁制のブツなんだが仕立屋のオッサンのつてで安く手に入る」
「そんなもの飲んで大丈夫なのかよ」
「なに、たまに飲むだけなら問題ないさ」
言いながら芳野は肉片をつまみ、前歯で千切ってみせた。
皿を差し出し俺にも勧めてくる。
「この肉は?」
「食える肉だ。何の肉かは聞かない方が美味い」
思い切って一切れを口に運んだ。濃い燻煙の臭いが鼻に抜けた。
肉は軟らかく、少し水っぽかったが決して不味くはなかった。
「悪くないだろう?」
「ああ、悪くない」
芳野が酒の瓶を手にした。
俺は口の中の肉と一緒に緑色の酒を飲み干した。
今度はむせなかった。
灼けるような喉と、青臭さの染みついた舌がしばらく残った。
空になったグラスに芳野が次の一杯を注いだ。
- 140 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/28 00:45 ID:eIpu2lKZ
- 「それで、何か話があるんじゃないのか?」
良い具合に酔いがまわってきたところで俺の方から切り出した。
芳野がいつになく真剣な視線をこちらに向けた。
「さすがに分かってはいるようだな。俺が男と見込んだだけはある」
「……何を言っているんだか」
茶化されていると思い俺は笑ったが、芳野は真剣な表情を崩さなかった。
「真面目な話だ。俺はあんたを男と見込んだから今こうして飲んでいる。
あんたは――今日の買い物でろくに服を買わなかったんだってな。
帰り際に風子から連絡があったよ。あれだけで足りるかって。
……あんたはどうして、もっと服を買わなかったんだ?」
「いくら俺にだって、芳野さんたちに迷惑をかけていることは分かる」
「はは、芳野さんだってよ。いつからそんなしおらしく呼ぶようになった」
そう言って芳野は一頻り笑い、すぐに真面目な顔に戻った。
「この町に来て2日目のあんたに言うのは酷な話かも知れんが、
俺たちの生活は楽じゃない。風子を学校にやるだけでも精一杯だ。
……その先は言わなくても分かるだろう。一ヶ月や二ヶ月なら
面倒をみてやれるが、半年や一年となれば話は別だ。
育ち盛りの三人を食わしてやれるほどの器量は俺にはない」
- 141 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/28 00:48 ID:eIpu2lKZ
- 「つまりは俺に働け、と言うんだな」
「そうだ――すぐに働けとは言わない。だがこの町で俺たちは異邦人なんだ。
それは分かるだろう。俺も今の仕事が形になるまではずいぶん苦労した。
思い出したくもないことを幾つもしたし、危ない橋も渡った。
……公子さんを働かせないためには、そうするしかなかった」
一気に苦い酒をあおり、芳野はギュッと目を瞑った。
「? 公子先生は働いているんじゃないのか?」
「――美術教師の仕事がまわってきたのはずっとあとだ。
オッサンの助けも借りて、八方手を尽くしてどうにか漕ぎ着けた。
俺がさせたくなかったのはそんな仕事じゃない。分かるだろう?」
そう言われて思いあたるところがあった。――嫌な話だった。
胸の奥に黒いものが湧きあがってくるのを抑えられなかった。
「人類で最古の職業というやつだな。……残酷なもんだぜ。
女にはいつだって、金を稼ぐために一つだけ安易な道が与えられている。
それをさせないのが男として最低限の義務だと思っている。
俺の言いたいことが分かるか、岡崎くん?」
真っ向から俺をにらみ、芳野は真摯な口調で言い放った。
「俺は俺の女を守る。あんたはあんたの女を守れ」
- 142 名前:御旗は田畑 :04/01/28 01:06 ID:zQy6cU4G
- 乙彼
おもしろくなってきたな。しかし、パン屋一家はどうやって飯食ってたんだろう。
あそこも女二人だし大変そうだな
- 143 名前:名無しさんだよもん :04/01/28 12:20 ID:GVOcjCQQ
- やっぱり朋也も何かパーツ埋め込んだりするんだろうか。
ゲームならここでどんなのを選ぶか選択肢が出たり、そしてそれが
違う時代のシナリオで思わぬ役に立ったりしたりするんだろうな。
そう考えると面白いな。そこまでいければいいが。
- 144 名前:名無しさんだよもん :04/01/28 12:43 ID:2/ydRxUR
- 坂上 智代(さかがみ ともよ)が幸村 俊夫(こうむら としお)に激しく犯されているシーンきぼん。
- 145 名前:名無しさんだよもん :04/01/28 19:50 ID:3QhfRNOy
- ttp://jbbs.shitaraba.com/otaku/1209/netannad.html
もうー、誰か使ってよー
- 146 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/28 20:32 ID:eIpu2lKZ
- >145
先の企画で作ってくれた人だね。あのときもそんな話が出たけど、
今の段階で情報を分散させるのは得策ではないと思われ。
人はまずこのスレを見に来るだろうし、ここのレス数で企画の勢いを知るわけだから、
無駄レスだろうが何だろうが、ここにいっぱいレスがついているに越したことはない。
いつの日か沢山のテキスト書きや絵師でここが賑わうようになり、
毎日のように何かしらの作品が投下され、近未来編の投下中なのに別の枝編が
割り込んじゃって、「おい読みにくいぞ」という夢のような事態が到来したら、
そのときにはじめて別の基地を求めるべきだとおれは考えている。
折角つくってもらって申し訳ないんだが。
- 147 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/29 00:40 ID:qQa2NUQz
- あいつらは俺の女じゃない。――喉まで出かかった台詞を呑みこんだ。
その台詞を口にすることはできなかった。できるわけがなかった。
痺れるような酔いが脳のあたりまでのぼってきているのが分かる。
たしかにこの緑色の酒は、普通のアルコールとは違う酔い方をするらしい。
人々の息づく街の灯が遠くにぼんやりと煌めいていた。
風とは呼べぬほど穏やかな風がうらぶれた廃ビルの屋上を撫でていった。
「公子先生のことが好きなんだな」
「ああ、好きだ」
躊躇いのない返事だった。俺はやるせなく溜息をついた。
――芳野はいつから公子先生に好意を抱き始めたのか。
それはこの時代に飛ばされた時点よりもあとだったのかも知れない。
今もって彼女は芳野の女とは言えないのだろう。
けれども芳野は隣人に過ぎなかった姉妹たちを守り、慈しみ、
この異境の町に家族――ごくありふれた温かな家族をつくろうとしている。
芳野の言う男とはそういうことのできる者であり、
だからこそ俺は芳野につまらない言い訳をすることはできなかった。
- 148 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/29 00:42 ID:qQa2NUQz
- 「ただ立っていれば金になるような仕事は、この町にはない。
パーツが物を言う時代だからな。生身の人間にできることは限られてる。
しかもパーツを埋めこむには、先立つものが必要ときている」
芳野はそう言って左目に手をあてた。
その魔法の目を手に入れるためには言い尽くせない苦労があったのだろう。
「本当に、来たばかりのあんたにこんなことを言うのは酷なんだがな。
今から考え始めてギリギリといったところだ、この町で暮らしてゆくには。
あの胡散臭い塔にでも登っちまえば全ては綺麗さっぱり片付くんだが、
それはそれでまた大いに問題がありまくる。
――タイムスリップなんて全くふざけたオカルトかファンタジーだ。
だがこの町はオカルトでもファンタジーでもない。
だから、俺たちはどうにかして生きてゆくしかないんだ」
どこからか犬の吠える声が聞こえた。
――俺は一昨日までろくに授業にも出ない怠惰な学生だった。
斜に構えて世の中を見ては、無意味な自意識に浸っていた。
それが変わったかと言われれば、今もそのままかも知れない。
けれども酔いに任せて恥もなく芳野と語り合いながら、
この町で生きるために俺は変わらなければならないと――心からそう思った。
- 149 名前:名無しさんだよもん :04/01/29 01:20 ID:qQa2NUQz
- ……パン屋一家はみな楽園に逝っちまったんだよ。
朋也もブツ埋めこむがそりゃまだ先の話だ。まだずっと先の。
今夜もロンリコ(≠ロリコン)が腹にしみるぜクソ。
夢見たっていいじゃねえか……熱くなりてえんだよ、この板で。
- 150 名前:名無しさんだよもん :04/01/29 01:43 ID:zlhM+J2Q
- 乙です.
ブツ埋め込むのがずっと先の話で塔に関する話もありそうだから,
今はまだまだ序盤ってか.頑張ってくださいな.
- 151 名前:御旗は田畑 :04/01/29 11:41 ID:r/Xz8coH
- 乙彼
- 152 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/29 23:24 ID:qQa2NUQz
- 得体の知れない肉を2皿平らげ、酒瓶を3本空にしてビルをあとにした。
俺と芳野は肩を組み、廃墟にゲラゲラと笑い声を響かせながら歩いた。
道すがら芳野は飽きることなく何度も公子先生への愛を口走った。
つられて俺が「2人の女」を想う調子のいい言葉を吐くと、
かなりしたたかな芳野の拳が右頬に叩きこまれた。
――まあ、言いたいことは理解できる。
口の端から血がでているのが分かったが、
全身を駆けめぐる毒酒のせいかあまり痛くなかった。
助け起こす芳野にも、助け起こされる俺にもまったくしまりがなく、
どうにか道を間違えずバラックにたどり着くまで延々と笑い続けていた。
- 153 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/29 23:25 ID:qQa2NUQz
- 窓からの月明かりに満たされた部屋に戻ると午前3時だった。
当然、2人の女たちはもう寝ていた。
背骨のあたりにわずかな痺れは残っていたがもう酔いは醒め、
気分は嵐の去った青空のようにすっきりとしていた。
ことみはこちらに背を向けて横向きに身体を丸めていた。
智代は入口の近くで仰向きに寝息をたてていた。
ブランケットが端に追いやられ、薄い寝間着に包まれた腹が
たおやかに上下しているのが見える。
――その腹が春の夜気に冷えてしまわないように、
俺はそっと智代の身体にブランケットをかけ直した。
「ずいぶん遅くまでかかったのね」
部屋の隅から小さな声が届いた。ことみだった。
「……お酒を飲んできたの?」
「え? ああ、芳野に飲まされた」
「朋也君、不良。公子先生に言いつけてあげる」
こちらに背を向けたままことみは囁くように言葉を繋いだ。
そんな彼女の姿に、昨夜の出来事が思い出された。
――もしかしてことみは今まで眠れないでいたのだろうか。
「どうしても酒が必要なときってのはある。
飲みながら色々とこれからのことを話し合ったんだよ」
「……どうやって私たちを養ってゆくか、とか?」
ことみの声はあくまでおだやかだった。
だが俺はしばらく返事をすることができなかった。
- 154 名前:名無しさんだよもん :04/01/30 00:12 ID:p79Q8OHO
- このゲームはぜひ肉声化しよう。俺が芳野のCVを担当する。
- 155 名前:名無しさんだよもん :04/01/30 13:46 ID:7QkalbNH
- こんなオナニー書いてて楽しい?
- 156 名前:御旗は田畑 :04/01/30 14:53 ID:Xzx4ulGI
- 毎度ごくろうさん
>>155
お前もたまには左手でやってみろよ
- 157 名前:名無しさんだよもん :04/01/30 17:38 ID:lzTuzild
- 亀レススマソ
>>146
了解。
申し訳ない
- 158 名前:名無しさんだよもん :04/01/30 19:54 ID:Op51ppJ7
- わりと読んでいる人間にとって氏の文章はとてもじゃないが
オナニーとは呼べないと思うんだけどね…。
俺も参加したくて戦国編の構想を練ってみたが、ダメだ。
やっぱ難しいよこれ。俺にはとても無理。
だってやってることモノホンのライターと一緒だよ。
キャラ立てなきゃならんし、伏線も張る必要があるし。
どうにかして参加したい気持ちはやまやまなんだが、
結局なにもできないのが悔しい。
俺に絵や音楽の才能があれば…。
- 159 名前:名無しさんだよもん :04/01/31 00:02 ID:Mzoe3i+i
- クスクスクスクス
- 160 名前:名無しさんだよもん :04/01/31 00:27 ID:YoDSlPGQ
- 才能・・・か。
確かに音楽や絵は一朝一夕じゃうまくはならんからなぁ。
でも、絵は努力すれば並みの萌え絵なら描けるようになりますよ
- 161 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/31 00:53 ID:oHMfgbt3
- 今はまだオナニーさ……一人でかいてるだけだからな。
だが新しいテキスト書きが参戦しーの、萌え絵が貼られーのするようになりゃ
もうオナニーとは言えないだろ? だからおれが今やってるのは、
そのときのための予行演習のようなものさ。
そう、来るべき本番を前提とした予行演習としての自慰行為だ。
少しでも動ける人は、動いてみちゃくれないかな……。
参加する意思さえあれば、どんな形でもいいと俺は思う。
考えてもみてくれ。もしおれたちの手で本物に先駆けて
結構イケるクラナドを作ることができたとしたら、それは空前の出来事だ。
まさしく未曾有の展開、ばかばかしくも楽しい真の祭りだ。
そういったものを望んでいるのは、きっと俺だけではないはずだ。
- 162 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/01/31 01:40 ID:jvVfiNoW
- >>161
だがよ、なんだかんだ言っても向こうはどうにかデモの公開が出来る程度には
開発が進んでいるんだ。かたやこちらはまともに面子も揃ってない始末。
これは流石に分が悪い。だが、俺はあんたの意見には賛同だ。
そこでだ、蔵等の発売後大して期間も置かずに次作の製作が発表されるだろうから、
それをのっとってしまおう。それなら俺もふるって参加するぜ。
- 163 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/31 01:56 ID:oHMfgbt3
- >162
なるほどな……本物の開発は進んでいるのかも知れない。
今年中には出ないという悲観的な意見がある一方で、
4月頃に電撃的に発売されてもおかしくない雰囲気があるのもたしかだ。
これからこの企画が軌道にのり、ものになりかけた時点で
本物が発売されるようなことになれば話題は完全にそちらに移るだろう。
この企画をかえりみる人間など一人もいなくなるに違いない。
だが、だからこそ俺たちはやるべきではないのか。
現在においてこの企画はほとんどゼロに近い。板も冷えきっている。
いや、徐々に体温の失われつつある死にかけの病人といったところか。
そんな板だからこそ、踏みとどまって踊ってみたいという思いがある。
そんな状況だからこそ、動いてみる価値があるとおれは信じている。
どうだ、アンタも乗らないか?
谷底に落ちるかも知れないが、そのときは笑いながら落ちる覚悟でさ。
- 164 名前:御旗は田畑 :04/01/31 03:04 ID:ZbBn7q/y
- i
‖
(。A。)ゎ‐ぃ
- 165 名前:名無しさんだよもん :04/01/31 10:49 ID:oHMfgbt3
- >164
アンタ、明日あたり一発目をあげるって約束だったよな。
進み具合はどんな感じよ?
- 166 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/31 18:07 ID:oHMfgbt3
- 「ことみの頭が良いのは、教室の中だけじゃなかったんだな」
俺は小さく一つ溜息をつき、床に腰をおろして壁に背を持たれた。
相変わらずこちらに背を向けていることみの表情は見えない。
「それが差し迫った問題なことくらい、誰でも気づくと思う。
きっと智代ちゃんも……彼女が今日の買い物で、
どれだけ服を買ったか知ってる?」
「一通りは揃えたんだろ? 暮らしてゆくのに必要な分は」
「智代ちゃんは何も買わなかった」
俺は息だけで軽く笑った。そんなはずはない。
買い物袋の重みは、まだこの手に残っている。
「嘘だ。なら俺が持たされたのは全部ことみの服だったのか?」
「……あれは風子ちゃんの服。そういうことになってる。
智代ちゃんはどうしても服を買ってもらうことを嫌がった。
だから風子ちゃんが言ったの。少しだけ悲しそうに笑いながら、
『それならわたしの服を選んで下さい』って」
「……サイズが合うとは思えないな」
答えの分かっている問いかけだった。ことみも智代も、
今夜はブランケットの下に、スカートからのびる無防備な脚を晒してはいない。
「試着室で袖を通したのは私たち。朋也君が木彫りの星を拒めなかったように、
私にも智代ちゃんにも、あの子の思いは拒めなかった」
「それならなおのこと働くしかないさ。
『働かざるもの食うべからず』と、芳野の兄貴から有り難い言葉をいただいた」
「そして私たち、芳野さんと公子先生たちみたいな関係になるの?」
- 167 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/31 18:09 ID:oHMfgbt3
- そう言ってことみは身を起こし、俺と同じように壁に背を持たれた。
月光をうけた黒目がちな瞳が冷たく輝いていた。
「朋也君が働いて、私たちは食べさせてもらって、
そのうちどちらかが朋也君のお嫁さんになって」
「……そういうのは、嫌か?」
「嫌じゃない……そうなってもいい。でも、私は!」
ことみはそこで言葉を詰まらせ、右手を口にあてて嗚咽し始めた。
「私は、あの町に帰りたい……このまま、お、お父さんにも、お母さんにも、
もう会えないのは、嫌……き、きっと心配してると思って、寂しくて……
よ、夜も眠れなくて……」
- 168 名前:名無しさんだよもん :04/01/31 18:09 ID:8DnfIaZ+
- うわぁ…水面下ではこんなことやってたんだ
一人で盛り上がってて冷めただけ?
- 169 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/01/31 18:09 ID:oHMfgbt3
- ――俺にはことみを抱き締めることができなかった。
その権利が、俺にはなかった。
代わりにことみの隣に座り、同じ方を向いたまま空いている手を握った。
彼女の小さな手は、意外なほど強い力で握り返してきた。
昨夜と同じように、俺は親父のことを考えた。
暗い家の扉を開け、一人で夕飯を食べ、
布団を敷いて寝る親父の姿を思い浮かべた。
けれども昨夜と同じように、それは俺に涙をもたらしはしなかった。
ことみの啜り泣きを横に、俺は安らかな寝息をたてる智代を眺めた。
――あいつも俺と同じなんだろう。
もう二度と家族に会えないかも知れないと知りながら、
それを深刻に悲しむことはないのだろう。
そしてそんな自分に、どこか不安なものを感じているのだろう……。
「それでも、俺たちはこの町で生きていかなきゃならない」
嗚咽が静まったところで俺はそう呟いた。
けれどもことみは俺の手を握ったまま、弱々しく首を左右に振った。
「私は、あの塔に……スメールに登ってみようと思う」
- 170 名前:名無しさんだよもん :04/01/31 18:12 ID:oHMfgbt3
- >168
? 一人で盛りあがってるのは否定しないけど、水面下というのは?
- 171 名前:御旗は田畑 :04/01/31 18:15 ID:ZbBn7q/y
- 乙。明日上げるよ。
おおまかな流れ考えるほうに時間使って、一発目は量が少ないけど勘弁してくれ
- 172 名前: ◆TonksDmgqU :04/01/31 22:36 ID:oHMfgbt3
- >171
オーケー期待してる。あと、おおまかな流れが決まったんなら、
>122みたいな感じで煽り文用意してくれると嬉しいかも。
こちらが書くうえで合わせられる部分もあるかと思うし。
- 173 名前:御旗は田畑 :04/02/01 00:08 ID:LA8826YU
- おおまかな流れってどの程度書いたらいいのだろいか。
トリックやら展開やら先に書いちゃったほうが無粋だけどやりやすいかな?
- 174 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/01 00:20 ID:gzKxGcxY
- >173
いや。個人的な経験からすれば、トリックや展開をばらした時点で
創作意欲はかなり減退するし、読み手にとってもつまらないだろうから、
そういうのは断じて伏せておくべき。
何というか、そうした部分を伏せたうえで、読む気を煽るような文がほしい。
物語の雰囲気と、おおよその方向性が分かる感じのやつ。
こう、エロゲでいえば発売前にOHPで読めるストーリー紹介のような。
- 175 名前:御旗は田畑 :04/02/01 21:38 ID:LA8826YU
- すまない。キリのいい場所まで書きたいから一日ばかり遅れることになる。
- 176 名前:名無しさんだよもん :04/02/01 23:16 ID:gzKxGcxY
- >175
了解。なかなか気合い入ってるみたいだな。
- 177 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:02 ID:2PctGemM
- 春はすき。さくらがきれいだから。
だけど青葉にかわる五月はきらい。どの枝にも虫が湧く。
降りてきた虫の上を自転車が定規で線をひく。
黒い染み ぽつぽつぽつ
雨のよう。アスファルトに覆いかぶさり、這いあう。
人が死んでいた。私ぐらいの女の子だ。
赤黒い、粘り気のある血が、歩道の溝にそって流れる。
それからその上を、もっと、限りなく黒い。赤ではない黒。
ただの粘り気ではない。自ら動く。生き物みたいに血。
それが流れた血の上を這うようになぞっていった。
- 178 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:04 ID:2PctGemM
- これは血じゃない。私は直感的に思う。
血なんて人間味のあるものじゃない。
ぞっとする。人の命を喰らう悪魔。
カマキリがハリガネ虫の存在を知らないまま生きているように、
私たちはこの悪魔の存在をしらないまま生きているのだ。
私にはその悪魔が、命を奪ってもなお、最期の血まで
貪欲に喰らい尽くそうとしているように見えて、
それが怖くて近づけなかった。
だけど、お母さんはその人の顔をふいてあげた。
かたまりかけた血で服が汚れるのも気にせずに。
それから、その人のために泣いてあげた。
お母さんには無類のよさがある。
私はお母さんのことを想うと泣きたくなる。
この坂で男の子と出会う。昨日?明日?今日?
いつのことだろう。でもどれも同じ時間なの。
全てがいつまでも変わらぬように。
- 179 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:05 ID:2PctGemM
- 4月10日
微分積分なんてさっぱりだ。俺にできるのは、単純な項を降ろす
程度。それすら、logやらeを含むとまったくの外国語になる。
白紙の部分を腕でかばいつつ、前かがみになり、ぐっと堪える。
こうでもしなけりゃ生きられないことを思うと、惨めになる。
それでも世界は秒針のような残酷さだ。
「試験は残り20分だ」
酒のことを考える。昨日も飲んだ。今日も飲む。
決して楽しいわけじゃない。飲んでも惨めになるだけだ。
美味い酒などあるものか。それしかないから、俺は飲む。
カリカリカリ……
うっすら湿った前髪を左手でかきわける。熱い。ブレザーを脱ぎたい。
黒鉛が削られる音を聞くと、自分の身まで削られる気がする。
俺はあの音に身をおくことができない。なぜ俺はこうなんだ。
教師に、クラスメイトに訊ねる。聞こえるのはいつもの罵倒。
- 180 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:06 ID:2PctGemM
- ああ。毒をあおっての生き方しか知らないものに、
努力や希望などを言ってくれるな。酒が欲しい。
溺酔して川に転がり落ちれるほどの。そうすりゃ
俺の人生も、神学生のように少しは愛されるかも。
「そこまで。鉛筆を置いて答案を前にまわしなさい」
試験終了。まっさらな解答用紙を前にまわす。
手渡された女の子はどうおもう?
−馬鹿?阿呆?堕落者?
何を言ってる、岡崎朋也。首から飼葉桶をぶらさげて、
まだ、気取る必要がどこにあるって言うんだ?
そう考えたら前を向けなくなった。
もう駄目だ。俺にはこれ以上耐えることができない。
- 181 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:06 ID:2PctGemM
- 校門まで残り200メートル。そこで座り込む。
午後10時。これからこの場所で酒盛りをして、
朝まで寝むりこむ。後は知ったことか。どうせ落ちるなら
地獄の底まで落ちてしまったほうがどれほど楽か。
突き出た枝にひっかかり、足をブラブラ。
くびれている者の滑稽さよ。
自販機で買ってきたアサヒビール500mml缶3本を転がす。
坂道だから、際限なく転がる。まず1本を捕まえて栓を抜き、
残り2本を、隣の芝に転がす。
「ビール3本じゃ、さすがに酔えないよな」
家から持ってきたハルシオンを4錠。ともに流し込む。この睡眠薬に
アルコールと作用しての幻覚作用があることを教えてくれたのは陽平だ。
「まったく、奴からはロクなことを習わなかったな」
試すのは初めてだ。どうせ悪夢しか見えないのだろうが、
それは酒も同じ。こんなものでも、かっくらってなければ
生きられない。
- 182 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:07 ID:2PctGemM
- 「はぁ…」
アスファルトに身を投げ、ため息と共に空を仰ぐ。
空には桜。紅紅紅。強烈な色彩。万華鏡のよう。
桜ってこんな色をしてたっけ。しかしその風景に
不思議な慨視感を覚える。幻覚作用が効いてきたのか。
「はぁ…」
別のため息。俺のよりかは小さく、短かかった。
隣を見てみる。そこに立ち尽くす女の子がいた。
同じ三年生。見慣れない顔だ。短い髪が、
肩のすぐ上で風にそよいでいる。
なんだ、もっとヤバイのがでてくると思ったんだが。
「やぁ」
幻覚と判りつつ、声をかける。
「わ。な、何してるんですか?」
「見てのとおり、花見だよ。夜桜を見てるんだ」
こんな幻覚を見るのは初めてだ。悪い気分はしなかった。
幻覚の女の子と話をするなんておかしかった。久々に笑う。
- 183 名前:御旗は田畑 :04/02/02 21:08 ID:2PctGemM
- 「お酒飲んでますよね、大丈夫ですか?立てます?」
「いや、なんだか疲れてるんだ。身体に力が入らない」
「でも、そのまま寝てると風邪ひきますよ」
四月といえど夜は冷える。ビール3本ぐらいじゃ
アスファルトの沼に飲み込まれてしまいそうだ。
「うん。それにここで寝るとアスファルトが頭に当たって
痛い。だから君が膝枕をしてくれないか」
だんだん瞼が重くなってくる。女の子の相手は
さておき、閉じにかかる。
その時、意外だった。こんなにはっきりと。
頭が持ち上げられる。膝の上に乗せられる。匂いもする。
うっすらと目を開けると女の子の顔。懐かしい感じがする。
こんなに心穏やかになれたのはいつぶりだろうか。
だが、いよいよ、眠薬の効きが高まる。
輪郭がぼける。何かを言ってるようだが、もうわからない。
もっと胸糞悪い夢だと思ってたんだけどな。
こんなにいい夢だと、なんだか退学も、
少しもったいなくなったぐらいだ。
- 184 名前:名無しさんだよもん :04/02/02 22:17 ID:ZNf+MNxh
- まだここまでじゃ何とも言えんな。頑張って書いとるのは分かる。
おつかれ。あとまあ、文章投下したときくらいはあげていこうや。
- 185 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/03 00:18 ID:6zRsfflS
- お疲れさん。のっけからヘビィな展開だ。
しかし、せっかく新編がうpされたってのに閑古鳥なきまくりだな……。
一発系のSSなら客も気軽に読んでレスつけてくれるんだろうが、
長編となるとどうしても部分部分の濃度が薄くなるから難しい。
たしかにまだこれだけじゃ何とも言えんというのが関の山だと思う。
まーでもそれにしたってさ、ROMってる人いたら何かレスつけて
ほしいもんだよ。いなきゃしゃーないけど。
- 186 名前:伝 :04/02/03 17:00 ID:yv61ypeP
- 御旗は田畑のシナリオを無断利用して、ちょっと作ってみました。
事情が悪ければ直ぐに削除します。
http://gamdev.org/up/img/218.zip
- 187 名前:名無しさんだよもん :04/02/03 17:30 ID:KOaE2gas
- >>186
感動した
俺はあなたが来るのを待っていた
- 188 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/03 17:37 ID:gv0EfGRh
- >>田畑
前々からSENSEあるやつだと思っていたが予想以上だ。
文章に魅せられた。期待してるよ。
- 189 名前:伝 :04/02/03 18:05 ID:yv61ypeP
- すいません、御旗は田畑「さん」付けるの忘れてました。
あと名前変数に致命的な欠陥があったぽい……
- 190 名前:伝 :04/02/03 18:17 ID:yv61ypeP
- こっちが修正版です。>>186は消しますた。
http://gamdev.org/up/img/219.zip
- 191 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/03 19:32 ID:6zRsfflS
- >190
こりゃイイや……何というか、溜息が出る。素晴らしい。
客寄せに近未来編休んで柊調教編でも書こうかと思ってた矢先に……。
もしよろしければ是非、おれッちの文章もゲーム化してくれませんか?
あーでもなんか楽しくなってきた。よっしゃー続き書くぞー!
- 192 名前:コテとトリップ :04/02/03 19:41 ID:M1AqSw1a
- なんか内輪で誉めあってるとこ悪いけどおもしろくないよ?これ
フラッシュ作ったほうの責任でなしに
- 193 名前:名無しさんだよもん :04/02/03 19:43 ID:O8ymmlru
- ヽ( ・∀・)ノ ウンコー
- 194 名前:伝 :04/02/03 19:51 ID:yv61ypeP
- やってもいいですが、色々問題もありますよ。
・基本的に日曜以外は休みじゃないので進行速度遅い。
・各素材サイトの多くは「アダルト関係使用禁止」というのが多い。
・Keyに何か言われたときの責任所在問題。
・そもそも、2ちゃんねる内での進行は非常に難がある。(荒らし・スタッフ失踪)
等々。
- 195 名前:名無しさんだよもん :04/02/03 19:59 ID:Oi6R1z+1
- やってみたが、この文章激しく月姫思い出すな。
- 196 名前:名無しさんだよもん :04/02/03 20:11 ID:KOaE2gas
- >>192
そう、今こそ君が面白いのを書く時だ
- 197 名前:御旗は田畑 :04/02/03 20:14 ID:PLVCfkvj
- >伝
乙彼。いや、こんなにやってくれる人がいるとは思わなかったから
ちょっと驚いたよ。ありがとう。
作業なんて、気が向いた時にやってくれればいいよ。
それだけでじゅうぶん、有難い
>>195
月姫は名前しかしらんよ
- 198 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/03 20:22 ID:6zRsfflS
- >194
・進行が遅い
これは問題ないと思う。テキストを書く方がもっと遅いし、
あるていどテキストがたまらないと更新する意味もないから。
毎週作業する必要もないのではなかろうかと。
・素材サイトはアダルト禁止
こりゃ少し問題だな……。音屋や絵師が参加してくれるように
なるまでの暫定使用ってのも節操がない気がするし……。
おれはそうしたゲーム素材の配信に関する仁義を知らんのだけど、
素材の使用にはどのくらいの責任を持つべきなのだろう?
・keyに何か言われたとき
止めろと言われたら中止するしかないな。でもそれはそれで面白い。
法律的なことに関しては、金とってモノ売りさえしなければ文句
言われるまで大丈夫かと。
おれは知産関係の仕事してるのでそのあたりの対応はできると思う。
・荒らし、スタッフ失踪
おれは一向にかまわんが。そもそも荒らしを忌避したいのなら
ここで創作しようなんて思わないだろ。
>192
コテトリにレスつけてもらうのが個人的には一つの目標だったから
煽り返しじゃなくて嬉しい気分だ……。あと、おれは御旗氏の文章
ほめとらんが。まだ現段階では何とも言えないとは書いたが。
- 199 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/04 00:16 ID:7x/sQYO3
- 翌朝。目覚めてみればすでに10時をまわっていた。
昨日と同じようにことみと智代はテーブルについていたが、
二人とも朝食はもうとり終わり、片づけも済ませたようだ。
俺の分のスープとパンだけが気怠そうに主の到着を待っていた。
今日は日曜日ということだが、公子先生と風子は用事で学校に出かけたらしい。
芳野は手工業者の寄り合いがあるとかで、仕事場に姿を見せてはいない。
――気をつかわないでいてくれるのは嬉しいが、
そうやって放り出されれば俺たちには何もやることがない。
歯を磨き終えた俺がもそもそとパンを囓りはじめても、
ことみも智代もただぼんやりとしたまま、テーブルを離れようとしなかった。
俺が朝食を食べ終わり、食器を片づけて再び席につくまで、
三人の間に会話らしい会話は交わされなかった。
窓の外には春らしい光が溢れている。
近所の子供たちだろうか、楽しげな喧噪が遠くから聞こえる。
視界の端にうつむき加減のことみの顔がある。
『私は、あの塔に……スメールに登ってみようと思う』
――昨夜の彼女の告白が、今も耳の奥に残っている。
- 200 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/04 00:18 ID:7x/sQYO3
- 「あのさ」
長い沈黙を智代の一言が破った。
「あたし、昨日の夜、二人が話してるの聞いてた」
「――お前、あのとき起きてたのか」
「起きてたって言うか、話し声が聞こえると自然に目が覚めるんだ。
ちょっと入りづらい雰囲気だったから、そのまま目、閉じてたけど」
智代はそう言うと、笑うような悲しむような曖昧な表情をした。
その表情が何を意味しているのか、俺には分からなかった。
「ことみの気持ちは、もうはっきりと固まってるのか?」
俺がそう尋ねると、ことみは小さく一つ頷いて見せた。
「……可能性が少しでもあるなら、私はそれに賭けてみたい。
芳野さんたちは2年間この町で暮らして、今もまだこの時代にいる。
スメールに登った渚ちゃんたちがどうなったのか、誰にも分からない」
静かに呟きながら、ことみは窓の外に建つ黒い塔を眺めた。
芳野の言葉に間違いがなければ、渚たちはその塔の中に暮らしている。
おどろおどろしい疑惑に満ちた、争いのない楽園。
あるいはその塔で何らかの手続きを経て、俺たちのいたあの町へ――
「岡崎はさ」
「え?」
「――岡崎はどうするの? ことみさんと一緒にあの塔に登るの?
- 201 名前:名無しさんだよもん :04/02/04 00:21 ID:hAL+23Ah
- あ
- 202 名前:名無しさんだよもん :04/02/04 00:23 ID:7x/sQYO3
- ……あと一つ訂正があるとすれば、おれはスレ主ではないんだがな。
- 203 名前:名無しさんだよもん :04/02/04 00:24 ID:dgQacwJc
- い
- 204 名前:御旗は田畑 :04/02/04 00:43 ID:/o+J7Zba
- 乙ー
忙しいくて、てんてこまいだが、月曜に書いた奴の修正版と続きを
五日後辺りに落とそうと思う。
- 205 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/04 01:24 ID:7x/sQYO3
- おk。ちと考えたんだが、このスレにはエロが足りんようだ。
現代編の枝編というか、傍系ルートで柊調教編の構想を練っているんだが、
うまく書けたら投下してもいいかな。そっちに迷惑はかけないつもりだ。
- 206 名前:御旗は田畑 :04/02/04 01:28 ID:/o+J7Zba
- 人集めるには色気もいるからな。
いいと思うよ。
- 207 名前:名無しさんだよもん :04/02/04 09:19 ID:JfMMupPL
- 柊きゅん調教編すげぇ見てみたいよ
- 208 名前:伝 :04/02/04 17:01 ID:Kb3uQvmu
- Q5:『Kanon』や『AIR』の同人誌を作りたいのですが…
A.Key製品を題材にした『二次創作物』につきましては、個人または同人サークル等、
趣味の範疇で制作する場合に限り、表現を行う媒体を問わず一切の制限を行っておりません。
誰かまとめサイト作らないの?
- 209 名前:御旗は田畑 :04/02/04 17:42 ID:/o+J7Zba
- >まとめサイト
そりゃ、つくってくれる人がいるなら甘えちゃうけど。今のところ、差し迫った必要ない。
だけど、これから音やら絵も集まってくるようなら必要だ。
サンプルの体験版も置かなきゃいけないし、シナリオもスレを
跨ぐようになってきたら、まとめにゃならない。
将来的には必要だな。まぁ、とりあえず言えることは、
(゚∀゚)俺は、そーゆーの。つくりかたわかんねーぞ。
- 210 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/04 22:13 ID:7x/sQYO3
- >208
おりゃ作れんこともないし、必要とあればやぶさかじゃないが、当面はいらないと思われ。
あとせっかく有志が作ってくれたんだし、まず>42のしたらばを活用してはどうか。
A:Key製品を題材にした『二次創作物』につきましては……
ところが、この企画は『二次』じゃないんだよな。『一次』が出てないわけだから。
前例がないだけに、どういう扱いになるのか興味深いところではある。
>207
極めてマニアックな内容になるがついて来られるかね?
……ダメだ。本気で一部の人間にしか受けなさそうなのしか思い浮かんでこない。
- 211 名前:名無しさんだよもん :04/02/04 23:17 ID:xkxJsYFT
- >>190
遅レスだけど、マジで驚いた。
- 212 名前:伝 :04/02/04 23:35 ID:Kb3uQvmu
- >>209,210
そうですね。
それにもし内容によっては、多くのサーバー規約に抵触する恐れもありますしね。
>>211
素材収集より演出考える方が大変だったりする罠。
- 213 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/05 01:57 ID:5kiWkJkg
- 「……昨日の夜まで、俺の中にその選択肢はなかった」
ようやくそれだけ返事することができた。誠実で偽りのない回答だった。
昨日の夜まで、スメールに登る未来は俺の中に存在しなかった。
「今は、あるんだね」
そう――今はある。ことみの思いに触れて、あの謎めいた塔に
登ってもいいと考えている自分が、たしかにいる。
「可能性はほとんどないと思ってるけどな。
あの塔のてっぺんまで登ったらそこに神様がいて、
呪文を唱えて俺たちをあの町に戻してくれる、なんて夢物語」
皮肉めいた俺の言葉に、ことみは表情を変えなかった。
彼女も分かっているのだ。スメールが不確実な希望でしかないことを。
「お前こそどうなんだ。ことみと一緒にあの塔に登るのか?」
「うん。そうしようと思ってる」
屈託のない声で智代はそう告げた。
俺は驚いて彼女の顔を凝視した。
- 214 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/05 01:58 ID:5kiWkJkg
- 「あたしはこのまま、この町に住み続けてもいい。
悪いとこじゃなさそうだし、住む土地が変わるのには慣れてるから。
今回のことも、心のどこかで楽しんでた。
未来の世界を見ることができて、なかなかできない体験だと思って」
智代はそう言って俺を見た。
その視線が何を意味しているのか、分かる気がした。
「でもそれって、いつかはもとの時代に帰れるって楽観してたから
そんな気持ちでいられたんだよね……。
ことみさんの話を聞いて、もう死ぬまで帰れないんだと思ったら急に寂しくなった。
……家族や友だちに会いたくなった。
もし少しでももとの時代に戻れる可能性があるなら、それに賭けてみたい」
- 215 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/05 08:25 ID:5kiWkJkg
- ことみと智代で似たような台詞が重複していた。
>214の智代の最後の台詞さしかえ。まあ、一応。
【訂正前】
もし少しでももとの時代に戻れる可能性があるなら、それに賭けてみたい」
【訂正後】
何となく、あの塔はあたしたちが飛ばされてきたことに関係あると思うんだ。
……きっと、あたしの第六感はあんまりあてにならないけど」
- 216 名前:名無しさんだよもん :04/02/05 09:10 ID:tR1AmmrM
- >>近未来氏
杏やその他のヒロインの登場予定はあるのかい?
- 217 名前:御旗は田畑 :04/02/05 15:25 ID:b84e+7NJ
- 乙彼
- 218 名前:名無しさんだよもん :04/02/05 19:59 ID:aVUkhS2q
- なんだもう完成したも同然だな
- 219 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/05 20:47 ID:+NVVgYCz
- 超先生が霊界語で何か呟いております
(訳)オレが死んだことがクラナドデモのせいで忘れられてしまった・・・
- 220 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/05 21:12 ID:5kiWkJkg
- >216
渚(&ママン)はもうすぐ登場させる予定だけど、ちょっと他のヒロインは考えてない。
もともとことみと智代が描きたくてはじめたわけだし、
沢山のヒロインを出して、物語に絡めながらきちんと描ける自信がおれにはない。
ヒロインじゃないけど、秋男タソと柊はかなり重要な役どころで登場させる。
>218
Sa・Gaで言うなら「とうにのぼるなら ぎるどで なかまをあつめなよ(うろ覚え)」
のレヴェルだと思うんだがな……。
- 221 名前:名無しさんだよもん :04/02/05 22:35 ID:l2+M27tS
- >>220
秋男は秋生です。Sa・Gaのは
「ここから にげだしたい?
ギルドでなかまを あつめなよ」
です。
- 222 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/06 00:35 ID:p2PRdEKQ
- 何となく、あの塔はあたしたちが飛ばされてきたことに関係あると思うんだ。
……きっと、あたしの第六感はあんまりあてにならないけど」
「根拠のないカンに頼るには、リスクが高すぎやしないか?」
「――根拠なら、あるよ」
ことみが小さく囁いた。耳を澄まさなければ聴きとれないほどのその声は、
けれども強い存在感をもって鼓膜に届いた。
「私たちが住んでいたのは、名古屋から遠く離れたあの町。
なのに6人とも……ううん、9人ともこの中京という都市に送られてきた。
あの塔がそれに無関係だなんて、どうしても思えない」
……たしかにそうかも知れない。この町に飛ばされて、
心底驚かされたのはあの漆黒の巨大な塔だけだった。
この時代に住む人々にとってさえあの塔は特異点で、
だからその特異点にあえて踏みこんでみるというのは、
まるっきり愚かなことではないのかも知れない。
「お前ら、決断はやすぎ。もう少し落ち着いて考えられんのかよ」
- 223 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/06 00:36 ID:p2PRdEKQ
- ……言いながら嘘だと思った。
落ち着いてしまえば、ずっとここに住み続けることになる。
火を見るより明らかなことだ。芳野たちのように。
ふと、ことみが恐れているのはそれなのだと思った。
頭のいいことみには、この町の水に馴染んでどこへも行けなくなった
自分の姿が、はっきりと見えたのだ。
二人はすぐにでもスメールに登ろうとするだろう。
少なくとも芳野たちに意思を告げて動き始める。
――俺は今、決断しなければならない。
すべてが動き出してから、のこのこついてゆくなんて格好悪い真似、
死んでもできるわけがない。
大きく息を吸いこんで、止めた。吐きだした。
「分かった。俺も一緒に行く」
- 224 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/06 00:37 ID:p2PRdEKQ
- じっとこちらを見つめて、ことみが唇を開いた。
「……どうして朋也君まで来てくれるの?」
「さあな。自分でもよく分からん」
俺は頭の裏に手を組んで、椅子を心なし後ろに倒した。
「どういうわけか、俺たちは一緒に飛ばされてきたんだ。
ひょっとしてあの町に戻されるとき、3人一緒じゃないと駄目かも知れない。
それに、お前ら2人がスメールに登っちまって、俺ひとりこの町で老けて、
『ああ、あのとき登っときゃ良かった』なんて後悔するのは、嫌すぎるだろう」
濃い沈黙が流れた。
――世界に俺たち3人しかいない。そんなことを思った。
気詰まりをうち破るため、俺はつとめて陽気にまくしたてた。
「それにさ、芳野の兄貴に言われたんだ。
『お前はあの二人の女を守れ』ってな。
まずいことに、酔った勢いでうっかり『うん』と言っちまった。
男と男の約束だからな。そう簡単には破れない」
- 225 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/06 00:38 ID:p2PRdEKQ
- 「守ってくれるんだ。ありがとう、岡崎」
俺の気持ちを察したのか、薄く笑いながら智代が言った。
だが改まってそう言われてみれば、自分がどれほど恥ずかしい
言葉を吐いていたのか思い知らされる。
「あれだ。言葉のあやというやつだ。
だいたい俺の助けなんかいらないじゃないか、お前らには」
「朋也君。守ってくれないんだ」
上目遣いのことみが呟いた。……分かってやっているのだ。
それなら俺も最後まで演じきるしかない。
「ああ守ってやるさ! 好色な伯爵からも!
塔に爪を立ててよじ登って、幽閉されたお前らを助け出してやる!」
智代が吹きだし、ことみがそれに続いた。
不安に押し潰されそうな心が、少しだけ軽くなった。
窓の外にはスメールが柔らかな陽光を受けて輝いていた。
- 226 名前:名無しさんだよもん :04/02/06 00:40 ID:xpvMnr0L
- 文章のレベルは悪くないんだがマジメすぎる>近未来編
ついでに言えば毎日チビチビ書いてくれるから感想のつけようがない。
いつか大化けするんじゃないかという可能性は感じるんだけれどね…。
- 227 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 00:58 ID:p2PRdEKQ
- >226
それがスタイルだからしゃーない。
誰か電波ゆんゆんの枝編を書いてくれんかと渇望する今日このごろ。
マジメな文章があり、イカれた文章があり、どエロな文章もあり、
そんなごった煮みたいなクラナドが作れたら、きっと面白いと思うんだがなあ……。
- 228 名前:コテとトリップ :04/02/06 00:59 ID:We3Gddb4
- コピペにマジレスすんなよ
- 229 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 01:03 ID:p2PRdEKQ
- む。どこのコピペだ?
だがまあ、ここへの意見には違いあるまい。
- 230 名前:コテとトリップ :04/02/06 01:05 ID:We3Gddb4
- >>229
口のききかたに気をつけろバカチン。不愉快だ
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1075819203/l50
- 231 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 01:08 ID:p2PRdEKQ
- ああ、無礼な尋ね方してゴメン。どうもありがとう。
- 232 名前:コテとトリップ :04/02/06 01:11 ID:We3Gddb4
- いえいえこちらこそ。どういたしまして
- 233 名前:伝 :04/02/06 01:20 ID:zC1hpuMx
- 既に3万8千文字ですよ……凄いですね。
ところで、全体的な流れはどうなるんですか?
今のところ「現代編」「近未来編」が執筆中のようですが。
前スレみたのですが、どうも曖昧で。
・途中で2通りに分岐(並列世界?)
・現代編の後に近未来編がスタートする(転生編?)
・タイトルで現代編・近未来編と選択
・全く別物? それともそれぞれ関連性があるのか?
等々。
- 234 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 01:34 ID:p2PRdEKQ
- >233
そんなに書いてたんだな……しかし、予定からすればまだ先は長い。
まあスレの保守も兼ねてつらつら書いてゆくつもりです。
全体的な流れは決まってない。今はとりあえず書いとけ、という感じ。
第一、前スレの続きという理解で良いのかさえも曖昧で、
それでもおれはネタゲースレの残党として書いてるつもりではある。
現代編のどこかで飛ばされて近未来編がはじまる、という前提。
前スレの最初の方を見てもらえたんなら分かると思うけど、
設定に関する議論はきりがない。盛りあがりはするけどね。
そうして、いざ決まってしまうと新しい書き手を拒む壁になる。
そのくらいなら、最初は適当に思い思い好きなように書いて、
形になるようならそこで整合させたほうが良いと思うんだ。
- 235 名前:御旗は田畑 :04/02/06 01:36 ID:ObMjOzI4
- 乙彼
>>233
正直、あんま意識してないね。関連性云々は。
一応、そうゆう展開に持っていくことも可能なように書くつもりだが。
同じ朋也でも性格とか全然違うし。
- 236 名前:伝 :04/02/06 01:42 ID:zC1hpuMx
- >>234
>現代編のどこかで飛ばされて近未来編がはじまる、という前提。
わかりました。とりあえず文字だけヴァージョンを組み上げていこうかと思います。」
素材探しは考えただけで滅入りそうなので(膨大過ぎて)。
俺が背景描ければいいんですが、なにせ幼稚園レベルですので。
- 237 名前:伝 :04/02/06 01:45 ID:zC1hpuMx
- >>235
了解しました。どうにでも改変できるよう、準備しときます。
- 238 名前:名無しさんだよもん :04/02/06 01:59 ID:21WU/mlu
- 別に
前のCLAANAD製作スレみたいに
書き手がいるのならいくつか〜〜編ってのがあってもいいんじゃないか?
乱世編とか黎明編とか
- 239 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 02:11 ID:p2PRdEKQ
- >238
おれはそんな風に思っているよ。
「好きなように枝編を選んで書ける」みたいな気楽なノリでいきたい。
- 240 名前:伝 :04/02/06 02:25 ID:zC1hpuMx
- 最後に質問です。
中棒(−−)が文頭にある場合、1文字下げるのですか?
どこを探しても、文中及び文末の解説しかなかったので。
そいでは寝ます。
- 241 名前:御旗は田畑 :04/02/06 02:49 ID:ObMjOzI4
- >>238
俺もdクスと同じだ。
他に書きたい奴がいるなら、何編だろうが名乗りあげて書いたらいいよ。
そのほうが製作も勢いづくし。
- 242 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 08:08 ID:p2PRdEKQ
- >240
「――」←恐らくこれのことだね。おれは1文字下げるようにしてる。
あと、この記号はダッシュとかダーシとかいいます。
「だっしゅ」の変換ででてくる「―」を2つ繋げたもの。
- 243 名前:名無しさんだよもん :04/02/06 08:38 ID:ezCl9hzP
- 弥勒たんハァハァなので、カニシカ王の時代のガンダーラ編でも書きたいんですが
いかんせん文章力に自信がございません。
- 244 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 19:54 ID:p2PRdEKQ
- ためしに書いてみるのもいいんじゃない?
それにしても、ネタゲスレでは仏教世界を絡めたがる人が多かったがなぜだろう。
一応、対処できるように須弥山を用意したものの、おれにはどうもよく分からん。
幼女の弥勒タソを嬲りまわすというシチュに股間が疼くのはたしかだが……。
- 245 名前:名無しさんだよもん :04/02/06 20:53 ID:uSsUp/pb
- >>244
51 名前: 名無しさんだよもん 投稿日: 03/07/08 13:00 ID:V1jVJvXt
飛鳥編の選択肢ミスったら、日本に仏教伝来しなくなるから気をつけろよ。
56億7千万年後の世界行ったときに、弥勒菩薩が助けに来ないとバッドエンド確定。
おそらくこれが発端かと(書いたの俺だよ・・・)。
ネタバレスレでなぜか流行ってた歴史イベントの一つのつもりだったんだが
こんな話が大きくなるとは予想してなかったな。
- 246 名前:伝 :04/02/06 21:40 ID:zC1hpuMx
- ところで、形式はどうするんですか? 今のところサウンドノベルみたくしてますが。
↓音・画像無し、プロローグまで整形。(作業3時間くらい)
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040206213714298.zip
掲示板投稿前の原稿があれば、段落設定など意に添えるのですが。
- 247 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 22:45 ID:p2PRdEKQ
- >246
やってみた。すごく不思議な気分だ。
自分の書いた文章をクリックしながら読む日が来るとは思わなんだ。
しかしこうして読むと書き直したい部分が出てくるな……。
今までスレに投下してきた文章は、スレでの読みやすさを優先した
改行なり段落なりにしていたから、明日にでも書き直しながら
VNを前提としての段落とかどこで改頁するかとか考えてみます。
お疲れさま。
- 248 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/06 23:01 ID:p2PRdEKQ
- それから形式について。近未来編に関しては現在のVN形式を希望します。
鍵っぽくないけど、なんつーか憧れだったから。
あと思ったんだが、葉鍵に絵師は多けれど「背景」描いてくれる人はいるんかな…。
- 249 名前:伝 :04/02/06 23:24 ID:zC1hpuMx
- 了解しました。
>VNを前提としての段落とかどこで改頁するかとか考えてみます。
テキストエディタなんかで、横幅24文字に設定するとイメージ通りに行きやすいかと。
>>あと思ったんだが、葉鍵に絵師は多けれど「背景」描いてくれる人はいるんかな…。
これは非常に重要な問題なんですよね。
背景とキャラはまた別でしょうし、描いてくれる人が見つかったわけでもない。
更にこの文章量からいくと、背景・キャラ共にとても一人で描ききれるような量じゃないでしょう。
全部写真とかは絶対無理ぽなので、写真をフィルターで絵画(?)のようにして、ちょこちょこ書き足すとか。
- 250 名前:御旗は田畑 :04/02/07 02:11 ID:dwwkPcce
- 確かに鍵っぽくないが、俺もVN方式の方が好きだな。
明日か明後日、訂正版+αおとします
- 251 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/07 16:11 ID:ofz9r88i
- それからしばらく話し合い、芳野たちにきりだすのは明日にし、
明後日にでもスメールに向かおうということになった。
芳野たちにはすぐにでも話すべきだと俺は思ったが、
『盛りあがった気持ちで決めたから、せめて一晩は寝かせないと』
ということみの意見には素直に同意した。
昼前になると公子先生と風子が一緒に帰ってきた。
鞄を置きエプロンをつけるとすぐに食事の用意を始める。
智代がそれを手伝おうとしてやんわりと断られた。
「まだ来て3日目じゃないの。もう少しお客さんしてなさい。
こっちに慣れてきたらちゃんと手伝って貰うから」
頭だけこちらに向けて公子先生は片目をつぶって見せた。
隣でことみがうつむくのが分かった。智代の申し出も宙ぶらりんになる。
恐らく2人と同じ思いを抱きながら、俺は台所に立つ姉妹の背中を眺めていた。
- 252 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/07 16:11 ID:ofz9r88i
- 長めのペンネと色とりどりの野菜を浮かべたスープとパンが
テーブルに並べられ昼食がはじまると、
ほどなくして公子先生が神妙な表情を俺に向けてきた。
何か言いにくいことがある。そういう顔だった。
「岡崎君は昨日の夜、祐介さんと一緒にどこへ行ってたのかしら?」
「え? あ、急に仕事の手伝いをさせられて……」
いきなりのことに戸惑って、苦しい言葉を返してしまった。
考えてみれば芳野が公子先生に断ったうえで俺に酒を飲ませたとは思えない。
先生はあくまで先生なのだ。……芳野のためにもここは隠し通す必要がある。
そう思い言いつくろおうとした矢先だった。
「あんな苦いお酒、よく飲めるのね。私なんて一口でもう駄目なのに」
「なんだ先生、知ってたのか」
智代が『ばか』という目で俺を見た。俺はそれを見て、理解した。
「……やっぱりそうだったのね」
公子先生はそう呟くと重く深い溜息をついた。
- 253 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/07 16:12 ID:ofz9r88i
- 「未成年者がお酒を飲んではいけない、なんてこと言うつもりありません。
私は岡崎君の先生じゃないから。でもあんなものを飲んでは駄目。
よりによってアブサンなんて悪いお酒……」
……あれはアブサンという酒だったのか。
公子先生が口にしたその名前にことみが敏感に反応した。
「本物のアブサンが飲めるんですね。あの時代には禁止されてたのに」
「この時代でもちゃんと禁止されてます!」
「え? それじゃお兄ちゃん、警察に捕まるようなことしてるの?」
風子が心配そうな顔で公子先生を見た。
先生はしばらく俺を見つめたあと、力なく首を横に振った。
「それはないと思うわ。みんな飲んでいるもの。四ツ角のお巡りさんもね。
私が心配しているのはもっと別のことよ……あれは悪いお酒なんだから」
――芳野のことを心配しているんだな。
物憂げな公子先生の横顔を見ながら俺はそう思った。
昨夜の帰り道、芳野がしつこく聞かせてくれた
公子先生への愛の言葉が、アブサンの苦みとともに蘇った。
- 254 名前:名無しさんだよもん :04/02/07 17:20 ID:sSre0fkM
- これさ、待ってるだけじゃなく近未来氏の方から
誰か絵師さんにはたらきかけてみては?
この文章に「おれが絵をつけてやる」と言うのには、
絵師さんのほうにも勇気がいると思う。
これだけ文章があがっているのならやる気は伝わるし、
腕ききのスクリプトもついて、学園編も始まって、
企画を押し上げるなら今がチャンスだと思う。
- 255 名前:名無しさんだよもん :04/02/07 17:28 ID:OPkci/u9
- 実は壮大なネタスレ。
- 256 名前:名無しさんだよもん :04/02/07 17:39 ID:sSre0fkM
- まだ壮大ではないが、いきのいいネタスレであることはたしかだな。
- 257 名前:名無しさんだよもん :04/02/07 17:42 ID:3ndd4F92
- >>254
まだ時期尚早。
- 258 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/07 19:52 ID:ofz9r88i
- そりゃーおれにも惚れた絵師さんの1人や2人いるけどさ……。
告白すんのにはかなり勇気いるっちゅーの。
まあ考えてみるけど、たしかにまだ時期尚早。
見せ場もまだなら、濡れ場もまだだ。
いずれにせよ前半きりのいいとこまで書き終えてからの話だな。
- 259 名前:萌王 ◆fMiHYBdWSk :04/02/07 20:10 ID:N/81tunZ
- あ、復活してる……
- 260 名前:伝 :04/02/08 00:28 ID:9dVKOOS+
- コレって、タイトル何にするんですか?
偽典CLANNAD?
似非CLANNAD?
CLANNAD 〜if〜?
- 261 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/08 00:39 ID:bWrAzDGO
- 旧企画では「ネタナド」とか呼ばれていたような……。
ときに、今まで書いたものをゲーム仕様に直したテキストデータ
作ってみた(あともう少しでできる)んだけど、どうやってうpすれば良いかな?
- 262 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 00:39 ID:N8k5Wt2j
- CLANNAD 〜初回限定版〜
- 263 名前:伝 :04/02/08 00:59 ID:9dVKOOS+
- ネタナドですか。語呂もいいし、それで行きますか?
>どうやってうpすれば良いかな?
俺がいつもお借りしている
ttp://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/
ではどうですか?
現在、スプライトのボタン化やらアニメーションを勉強中。かなり頭痛い・・
もしCG描いて下さる人が現れたら、CGモードとかも実装せねば。
- 264 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/08 01:09 ID:bWrAzDGO
- 暫定的にネタナドと呼んでおけばいいんじゃない?
いくら2chでの企画とはいえ、「CLANNAD」という単語を
タイトルに含ませるのはさすがにヤヴァいと思うし。
朝までにテキストデータそこにあげときます。
なんか本当にサークルでゲーム作ってる気分になってきた。
- 265 名前:伝 :04/02/08 01:34 ID:9dVKOOS+
- スプライトにレフトアップしてボタン作ったら、こんなことに・・・
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040208013211346.png
一応機能はするけど……なんなんだこのまばら模様は(汗
- 266 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/08 02:14 ID:bWrAzDGO
- テキストデータうp完了。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040208020758348.txt
改頁を■で示してあります。
あと、〜バラック・○日目〜というのは、学園編の○月×日に対応してつけてみた。
- 267 名前:伝 :04/02/08 03:03 ID:9dVKOOS+
- はい、受け取りました。乙です。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040208023925351.jpg
ネタナド想像図。こんな感じになったらいいなぁ、と。
(※この画像はアメリカの某所からお借りしてるので、実際には使用不可)
- 268 名前:伝 :04/02/08 06:53 ID:9dVKOOS+
- いかん、気づいたらもうすぐ7時かよ……。
ネタナド(著者による整形、音・効果音付き)
http://gamdev.org/up/img/226.zip
選曲などは完全に独断です。
勿論決定ではないので、合った音楽やタイミング等があれば教えて下さい。
ゲーム終了時に変なファイルが増えますが、危険は無いのでご安心を。
>トンクスさん
会話文は、途中改行しないほうが読みやすいかもしれません。
- 269 名前:伝 :04/02/08 06:55 ID:9dVKOOS+
- ↑(著者本人による整形済み。また、音・効果音付き)
- 270 名前:伝 :04/02/08 07:05 ID:9dVKOOS+
- 修正しました。すんません、こっちです。
http://gamdev.org/up/img/226.zip
- 271 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/08 09:26 ID:bWrAzDGO
- >270
寝て起きてみりゃ……感無量だわ。ジッグラト建ってるし。
これで燃えなきゃ男じゃない。今日は少し書き進めようと思う。
BGMの転換とかすごく良い感じです。結構イメージ通り。
ちゃんと読んでいてくれるんだな、と嬉しくなる。
芳野のロック魂シーンでは是非モノホンのジョニー・B・グッドを
BGMに使いたかったんだが、あれ著作権生きてるしな。
効果音には弟切草を思い出した(賛辞)。
ことみの「ゴクリ」が女の子にしちゃデカイのが気になったくらい。
>会話文途中改行
そうか。たしかにノベルゲーでは馴染みが薄いのかも知れん。
個人的には長い台詞は途中改行すべきだと思うんだが、
読み手にいらぬ混乱を与えるのもつまらないし、少し考えてみます。
それから一つ、こっちのミスで台詞に抜けがあった。
〜バラック・3日目〜で智代がスメールに登る意思表示をする台詞で、
(……家族や友だちに会いたくなった。)の後、
(きっと、あたしの第六感はあんまりあてにならないけど」)の前に、
(何となく、あの塔はあたしたちが飛ばされてきたことに関係あると思うんだ。)
が入ります。
次のときにでも更新してくれると嬉しいです。
- 272 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 16:33 ID:+ewJc8UW
- そろそろ俺もネタナド創るのを手伝わなければな…。
―そう言って雄太は重い腰を上げて立ち上がった。
- 273 名前:伝 :04/02/08 19:42 ID:9dVKOOS+
- オプションで、自動読み上げ速度の調節を追加。
>>271
>ちゃんと読んでいてくれるんだな、と嬉しくなる。
これやってると、全文暗記してしまうほど読むことになります。
>>272
背景素材が全然見つからないので、探して頂ければ嬉しいです…。
- 274 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 19:44 ID:BzemOX9X
- >270
オープニング画面のB級臭さがなんとも言えずいい。
音楽もいいなあ。これで絵がつけばかなりいけるのではないかと。
途中から処理が遅くなるのが気になったけど、俺のマシンのせいか?
しかし、ここのチームはレベル高いな……。
文才も画才もない自分をこんなに悔しく思ったことない。
- 275 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 19:50 ID:N8k5Wt2j
- >>273
必ず必要になるのが
桜坂(校門と桜と坂?)ですなぁ。
デジカメフォルダあさってみて
よさそうな画像探してみるよ。
- 276 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 19:56 ID:BzemOX9X
- 学園編はどうにか調達できると思うけど近未来編は難しそうだな。
黒曜石の光沢のある塔が建つ町の風景がそこらに転がってるとは思えん。
でもバラックの中みたいな写真ならどこかで撮ってこれるかも。
- 277 名前:御旗は田畑 :04/02/08 20:35 ID:fAgI/xvZ
- 実家に帰ってるのでケータイからで、文上げれません
書きためときます。なんか出来上がってるみたいだけど
みれねーみてー
- 278 名前:名無しさんだよもん :04/02/08 21:33 ID:N8k5Wt2j
- >>276
俺の脳内イメージだと
白い巨塔 のCMの時の不気味な塔みたいなモノだなぁ
- 279 名前:伝 :04/02/08 21:43 ID:9dVKOOS+
- 文字のサイズも変更可能にした……のはいいけど、
どうにも文章のまとまりが悪くなったりするので、止めますた。
>>274
俺はとんでもないミスをしてしまったんだー!(MMR風
というわけで、一応修正しました。
次回更新でも遅かったら、マシン環境と遅くなる箇所を教えて頂ければ。
>>275
ありがとうございます。
>>276
ファンタジーの無料素材は、全部CGですね。写真は皆無。
写真ならCGっぽく加工出来るけど、CGを写真っぽくするのは難しい。
バベルの塔
ttp://www.actv.ne.jp/~yappi/tanosii-sekaisi/01_sensi&kodai/01-10_babel.html
- 280 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/08 23:53 ID:bWrAzDGO
- >279
そのバベルの塔が天空まで続いてるイメージだな。雲突き抜けて。
学園編を写真背景でやって近未来編をCG背景でやるってのは
おれとしては構わないんだが、問題はエロをどうするかだよな。
やはりそういうところの素材って、エロ駄目なんでしょ?
差し迫ったところで、もうすぐ濡れ場を用意してるんだよ……。
純文学風に薄エロでキメるのも可能ではある。そっちの方が楽だし。
しかし、股間にくるような濃いエロを描きたい気持ちがあるのも事実。
さて、どうしたものだろうか。
- 281 名前:名無しさんだよもん :04/02/09 00:10 ID:/75kA8TO
- Flashスレ見てプレイしてみたけど、かなりおもろかった。
マジで最後まで作ってよ。
- 282 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/09 00:47 ID:Ewuuz2Ql
- そう言ってもらえりゃ嬉しい。誤爆で宣伝もしてみるもんだな。
それにしても、この企画は情宣がしづらい……。
Flashじゃない以上Flashスレにはもう紹介できない。
SSでもないからそれ系のスレも使えない。マルチポストはもっての外。
まあゆっくりと地道に作ってゆけということなのかな。
- 283 名前:伝 :04/02/09 01:02 ID:hbdSDUl3
- 「既読だけスキップ」が機能していませんでした……これを修正。
>>280
>やはりそういうところの素材って、エロ駄目なんでしょ?
全部が全部じゃないですが、やはり禁止しているところもありますね。
股間にくるようなのにするか、AB止まりの純愛(?)を書くのか、それを決めるのは本人しかいませぬ。
>>281
時間と根気の続く限りは、こつこつ頑張っていきます。
>宣伝
まだまだ、やる必要もないかと。一気に集まって一気に荒れる可能性もありますし。
一通り完成してからでも遅くはないでしょう。マターリと。
現在稼動中のプロジェクト
http://pc2.2ch.net/test/read.cgi/gamedev/1064057035/
http://book.2ch.net/test/read.cgi/bun/1074786398/
- 284 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/09 01:23 ID:Ewuuz2Ql
- そうだな。今のスレの雰囲気悪くないからな。
宣伝してウザがられるより、堅実に創作をつづけようか。
ABで止めることはありえない。あとはスタンスの問題というか…。
18禁というのは自主規制であって、露骨な肛門性愛描写が
あろうが近親相姦があろうが、一般作品とすることはできる。
小説の世界じゃそういうの掃いて捨てるほどある。
作り手側がそれをどういう気持ちで作っているか、
そして受け手側がそれをどう受けるかが全てだと思う。
素材屋に迷惑かけるのは避けたいから、今ここで明言しておくけど、
おれは近未来編を18禁として書いてゆきたい。
面倒だと思いますが、素材関係の調整の方、よろしくお願いします。
- 285 名前:名無しさんだよもん :04/02/09 11:00 ID:fsJVDOss
- >>270
面白い。イイ。超がんがれ。
一次創作(ほどんど一次だよなこれ)はしたことがないが、面白そうだな。
- 286 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:20 ID:Ewuuz2Ql
- 昼食が終わり後片づけが始まって、智代たちはどうにか
台所に立とうとしたが公子先生はそれを許さなかった。
「そのうちに嫌というほどお手伝いをしてもらうようになるから」
水に濡れた食器の擦れ合う音を響かせながら、
先生はこちらを振り向かずにそう言う。
何気ないその言葉がちくちくと胸に痛い。
「そのうち」は永遠に来ないかも知れないのだ。
けれどもまだそれを口にすることはできない。
3人の間に結ばれたばかりの盟約を破ることはできない。
「なあ頼む先生。こう毎日なまけて暮らしてたら錆びついちまう」
「あらそう?」
「どんな仕事でもいいからさ。何かさせてくれ」
「どんな仕事でも……か。
あ、そうだ。そういうことなら岡崎君、頼まれてくれるかしら?」
洗い物を終えた公子先生が手を拭きながら俺の方を見た。
- 287 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:21 ID:Ewuuz2Ql
- 「秋の展覧会に向けて絵を描いてるんだけどね。
ちょうど岡崎君くらいの年格好の青年のデッサンをしておきたいの」
「モデルになれってことだな。受け合うよ」
「そう? 良かった。祐介さんにも頼んでいたんだけど、
どうしても引き受けてくれなくて困っていたの」
「へえ。恥ずかしいのかな……。
芳野にも意外と可愛いところがある」
そんなことを呟きながら足取りも軽く公子先生のアトリエに向かった俺は、
数分後に芳野の拒絶がしごく当然であったのを思い知ることになる。
俺が通された部屋は、アトリエと先生姉妹の居室を兼ねた場所のようだった。
古めかしい机の上には小さなナイフと削りかけの星が置かれている。
風子のアトリエでもあるのだ。
公子先生は部屋の端の椅子に腰かけてスケッチブックを広げ、
木炭と食パンを用意しながら俺に服を脱ぐように命じた。
「え?」
「裸になってくれるかしら」
「は?」
「ヌードデッサンだから」
- 288 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:22 ID:Ewuuz2Ql
- 逃げ出したい気持ちは強かったが、結局は先生の言葉に従った。
……仕事をくれと言ったのは俺なのだ。
それからしばらくの間、先生は沈黙して熱心に手を動かした。
裸体を晒す恥ずかしさはすぐに消えた。
真剣に創作にとりくむ先生の視線の前に、
俺は自分の身体が一個のオブジェと化したようにさえ感じた。
木炭が画用紙を擦るかすかな音だけがアトリエに流れ、
そんな時間がいつまでも続くかと思われた。
「……祐介さんと何を話したの?」
「え?」
「昨日の夜。祐介さんと飲みながら、何を話していたの?」
手の動きを休めることなく、俺の裸体から目を離すことなく
先生は俺にそう問いかけた。
- 289 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:22 ID:Ewuuz2Ql
- 「色々。この町で生きてゆくための心得とか」
「どんな心得?」
「この町で俺たちは異邦人だから、
助け合って生きてゆかなきゃならない、みたいなこと」
「……祐介さんらしいわね」
そこで先生はいったん口を閉じた。
また一頻り木炭が紙の上を走る音が響いた。
「仕事を探すように言われたの?」
何気ない調子の質問は、語尾が少しだけ震えた。
俺はそれにどう返事していいか分からなかった。
公子先生はスケッチブックを膝の上に置き、
背筋を伸ばして俺をじっと見つめた。
「ねえ岡崎君。あなたには今、やりたいことがある?
仕事でも趣味でも、本当に心からやりたいこと」
- 290 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:23 ID:Ewuuz2Ql
- 「……ないよ。考えたこともなかった」
「それなら焦らないで。
祐介さんは厳しく言ったと思うけど、簡単に自分の道を決めてしまわないで。
ゆっくりでいいから、本当に心からやりたいことを見つけて。諦めないで」
先生は光る目を俺に向け、一言一言、言葉を紡いだ。
俺はその思いから逃げることも、受け容れることもできなかった。
「そんなの……難しい。どうにかして生きてゆかなきゃならないし」
「祐介さんの言ったこと覚えてる?
この町で私たちは異邦人なの。
だから助け合って生きてゆかなきゃならないの。
お願い約束して、岡崎君。こんなことになったからって、
自分の人生を投げ売るみたいに簡単に決めてしまわないって」
先生の真心が毛穴から身体の芯に浸みこんできた。
胸のあたりから温かい気持ちがこみあげ、
涙がこぼれそうになるのを、どうにかして堪えた。
「約束する」
「――そう。良かった」
それだけ言うと、先生はデッサンを再開した。
俺ももとの姿勢をとり、忠実な被写体に戻った。
- 291 名前:御旗は田畑inケータイ :04/02/09 23:33 ID:x1H/lnnb
- 乙彼〜
相変わらずがんばってるなぁ……かなわん
俺は一週間ほどしたら帰るので牡蛎たべとくよ
- 292 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/09 23:39 ID:Ewuuz2Ql
- ……なんか優雅なことやってるようだな。
まあおれは今、やる気に溢れているからキッチリ書かせてもらおう。
- 293 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 00:07 ID:WuXMH2P3
- >285
参加者を募ってるところなので燃える闘志があるなら。
自分の創作をVN化してもらえるのはかなり魅力だと思う。
- 294 名前:御旗は田畑 :04/02/10 00:10 ID:iBq/Wkpg
- ×牡蛎食べとく
○書きためとく
- 295 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 00:16 ID:cKL85XyP
- ワロタ どーいうタイプミスだ。
- 296 名前:伝 ◆lnJK0cJmZg :04/02/10 00:21 ID:gjGg9nG/
- >>Tonksさん
乙です。キリの良いところでtxtアップロードお願い致します。
>>田畑さん
食あたりだけには気を付けて。
--
現在、背景の事で迷ってます。
現代編は写真の方がなにかと都合が良い。
しかし、近未来編になると写真背景は集まりそうにない。
なるべくなら統一感を出した方が良いんでしょうけど……。
1.全部アニメ絵にする。写真であっても、全て加工してアニメ絵っぽくする。
2.現代編は写真で、近未来編はアニメ絵というようにする。
これが決まらなきゃ背景入れられないので、誰か助言をば……。
- 297 名前:紫の人 :04/02/10 00:22 ID:tzUA9fPG
- フラスレから来ますた。
漏れも触発されて立ち絵でもと思いちょっと練習してみましたが
いたる絵はどうにも難しくてうまく描けませんでした。
力にはなれませんが応援してます。>職人の皆様
- 298 名前:伝 ◆HHnEuUZXZE :04/02/10 00:22 ID:gjGg9nG/
- って、タイプミスですか…(w
- 299 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 00:42 ID:WuXMH2P3
- >297
自分で描くスレではちょくちょく拝見しておりました。
いたる絵じゃなくてもいいし、気が向いたら参加してください。
おれも自分が書いてる文章が鍵のテキストとはとても思えんし。
>296
テキストはまた週末あたりにうpしようと思ってたんだが、
そのへんに学園編があがるかも知れんし、もう少し早い方がいいかな。
背景に関しては暫定的に2.でオーケーなんじゃない?
個人的には統一感よりも雑然としていることのおかしみを重視したい。
もし新しい枝編が幾つも出てくるようなら、おのずとそうなるだろうし。
- 300 名前:御旗は田畑 :04/02/10 00:46 ID:iBq/Wkpg
- わざとだ。
これケータイからだし
- 301 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 01:01 ID:Cikw002R
- 敢えて、U-1編とかいうくそいもの作ってみたいんだけど
やってみてもいい?
- 302 名前:御旗は田畑 :04/02/10 01:05 ID:iBq/Wkpg
- 参加は自由
過酷な想いでをつくりたい貴方はどうぞふるってご応募下さい。
- 303 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 01:12 ID:WuXMH2P3
- >301
ゆ……U-1編かよぉ。
というと、kanonクロスオーバーでイケ面のU-1がクラナドヒロインを
かたっぱしから食いまくる……とか?
- 304 名前:伝 :04/02/10 01:12 ID:gjGg9nG/
- >過酷な想いでをつくりたい貴方はどうぞふるってご応募下さい。
ワロタ
>>301
田畑さんの言うとおり、自由参加です。
--
俺も今まで多くの「ゲーム作ろうぜ!」系スレを観察してきた。
荒らしやスタッフ脱走・モチベーション低下でことごとく潰れていた。
それは2ちゃんねる独特の匿名性の高さにあると思う。
俺は逃げるつもりはない。書いてくれるなら、それを組み上げ尽くそうと思う。
途中で逃げ出してもいい。それは個人の自由だ。
だけどどうせなら、完成させる意気で参加して欲しい。
- 305 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 01:55 ID:WuXMH2P3
- >304
……まあたしかにそうだな。
他作品とのクロスオーバーが入ってくると、
各枝編間の相関がますます難しくなってくるだろうが、
そういう難しさを楽しむのもまたいいかも知れない。
それが葉鍵板で創作する醍醐味なんだろう。
近未来編もいいかげん先は遠いが、
アンタがその意気なら書ききってみせるさ。
- 306 名前:伝 :04/02/10 06:27 ID:gjGg9nG/
- 無職で暇になったので、文字サイズ変更に取りかかる。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040210061729565.png
ニューゲームなら問題ないけどロードすると、そのときの設定がそのまま持ち越されてしまう。
おそらくロードした直後にsetwindowで再定義しなきゃいけないけど、技術的に無理ぽ。
これはもう放棄して、先に背景素材を探さねば。
- 307 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 08:01 ID:WuXMH2P3
- まず職を探したほうがいいと思うぞ……余計なお世話かも知れんが。
おりゃ今日も元気に労働しながらこの先の展開を練るわ。
- 308 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 10:31 ID:Mn5HV1kh
- 坂上 智代(さかがみ ともよ)が幸村 俊夫(こうむら としお)に激しく犯されているシーンきぼん。
- 309 名前:伝 :04/02/10 13:44 ID:gjGg9nG/
- NETANNAD ver.0.4
ttp://gamdev.org/up/img/230.zip
とりあえず絵も付けました。あと色々追加。
>>307
そうですね。とりあえず職安にでも。
しばらく更新出来なくなるかもしれませんが、必ず帰ってきますよ。
というかスレは毎日チェックしときます。
- 310 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 18:24 ID:hMuAZ8KU
- >>296
昔観た個人制作のSF映画なんだけど、
始めに「ここは火星である」って字幕を載せ、
強引に舞台を火星にしてしまうってのがあった。
もちろん、映ってるのはオレンジのフィルタ被せただけの日本の風景。
近未来編も「俺達の世界とあまり変わりないんだな」とかいわせて
普通のデジカメ写真を使った方が面白いかもしれない。
例えば、画質を極端に落とした背景写真を大量にぶち込み、
その一部に、巨大な塔とかカレンダーの日付とか変な空の色だとか
現代ではあり得ない物をさりげなく合成してみたり。
そういうリアリティーの出し方はどうだろ?
- 311 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 18:46 ID:eF9Pf6Pn
- >310
>「俺達の世界とあまり変わりないんだな」
近未来氏は文中で朋也に思いっきりその台詞言わせてる。
もっともそのあとに色々と現代にない風景の描写をしているけど。
スメールさえどうにかなればCGでやるの面白いと思うんだが。
うまく町の写真に黒光りする塔を合成できれば・・・。
誰かその手のスキルもってるヤシいないの?
- 312 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 21:14 ID:Wq2CKbme
- >303
朋也は、U-1が過去に遡って生まれ変わたので記憶を失っている。
そして、後は、U-1スレのテンプレに沿った戦闘力のインフレと共に
少しずつ記憶を取り戻しながら、クラナドヒロインを無条件で惚れさせて
Kanonヒロイン達も食いまくるという、U-1SSの王道を貫く。
こんなもん開き直ってないと書けないのが欠点だが……
- 313 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 21:56 ID:WuXMH2P3
- >309
相変わらず良い仕事するなアンタ……。
テーブルのある部屋の風景はかなりおれのイメージに近かった。
気になったのはやはり上でも言ってるように屋外だな。
夜景はおkなんだが、他の風景がどうも荒野っぽい。
スメールに関しては、ちょっとそのうち下手ながら
イメージ絵でも描いてうpしたいと思う。肝だからな。
>312
主人公はU-1ってこと?
その説明だと、どっちがどっちに転生してるのかちょっと分からん。
あと、後学のためにU-1を絡める理由を教えてほしいんだが……。
朋也をデタラメな強さ&かっこよさにしてクラナドヒロインを食いまくる
というのなら理解もできるが、あえてU-1&kanonヒロインズを
登場させるのはなぜか? それだとクラナドからかなり離れると思うぞ。
- 314 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 22:12 ID:WUifP9Ym
- >>312
俺は旧ネタバレ&ネタゲスレ住人だった者だが、その流れからひとこと言わせてもらう。
151 名前: 名無しだよもん 投稿日: 03/10/21 01:46 ID:CmT8Z18b
あ、皆に提案。
オリキャラ出すのなら、葉鍵キャラで代用しない?
一応はこの板の住民としての体裁を保っておかないといけないと思ってさ。
152 名前: 名無しだよもん 投稿日: 03/10/21 01:48 ID:CmT8Z18b
あ、提案に補足。
葉鍵キャラで代用したら、CGやそのキャラのテーマソングなど、ゲーム化でもかなり楽になると思う。
連続カキコ、スマソ。
カノンやAIRとのクロスは、オリキャラを一から形作る手間を省くための
あくまで手段と考えたほうがいいんではないか。
飛鳥編の推古天皇役に秋子さんを起用するとかだったら賛成だが、このゲームはクラナドだと
いうことをゆめ忘れないでいただきたい。
- 315 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 22:37 ID:Wq2CKbme
- >313
U-1が朋也に転生で。
>理由
U-1編だから。
やはり葉鍵板である以上、無理矢理こじつけてU-1にすべきだろう。
そっちの方が絶対にイヤ展で面白い。
クラナドで嫌なU-1クロスを徹底的に実現させたい。
別に朋也をあのテンプレ通りでもいいけど。
Kanonキャラ出すのは、俺の中の感じでは、AirRPGみたいな編が理想。
勿論、メインは、クラナドだが、U-1なら脇役で出した方が面白いだろって感じで。
- 316 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 22:52 ID:WuXMH2P3
- >315
……来るものは拒まずってのと何でも放置ってのはまた別だから
おれは一参加者として言わせてもらうが、そういうのはよそでやってほしいな。
つーか、単にこの場を利用してU-1SS書きたいだけなんちゃうか?
たとえば朋也を東鳩の学園に転入させた設定で東鳩SS書いて
主人公が朋也だからクラナドです、って言うのとなんら変わらんぞ。
伝氏はどんな文章でもゲームに組むって言ってたし、
御旗もおk書けって言ってたわけで、これはおれの個人的意見だが。
- 317 名前:名無しさんだよもん :04/02/10 23:00 ID:Wq2CKbme
- >316
葉鍵板らしい不真面目の王道を貫く編を作りたかっただけだが……。
解ってて当然の揚げ足取りまでされたし。
なんかあんたの主張は、真面目物じゃないとイヤだって言ってるように聞こえる。
ま、別に互いに放置でいけば、いいんじゃないすかね。
- 318 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/10 23:09 ID:WuXMH2P3
- んじゃ、まー書いてみそ。
あとおれはここが荒れるのは甚だ結構だが、なあなあでやってく気はない。
つまんねーもんにはつまんねーと言うし、U-1SSには正直吐き気がする。
参加を歓迎する。一緒に精進して素晴らしい作品をつくろう。
- 319 名前:伝 :04/02/11 00:06 ID:6DPhWBfa
- >>310,311
近未来編は暫定的に、CGっぽく行こうかと思っています。
塔を描いたり、合成したりするスキルがあればいいのですが……(汗
ちなみに今回上げたバージョンでは、写真を2枚ほど使用していたり。
>>Tonksさん
素材屋さんを50件ほど回りました……(´Д⊂
やはりアダルト禁止は多いですね。
あと、「ウェブサイトは良いけど、ゲームは使用禁止!」とか。
ところでU-1とは一体… 色々調べてみましたが、よくわかりませぬ。
Kanonの主人公に関するジャンルですか?
- 320 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/11 00:25 ID:lQLPmGZt
- >319
今つかってるCGはエロおkなの?
とりあえずあれにしておいて、随時いいのがあったら代えていく
ってことで当面はいいと思う。
U-1SSというのは、kanonの主人公である相沢祐一を徹底的に美化し、
ハンサムで頭がよく、戦闘力に秀で理由もなく女にもてる人物として描き、
ウインクするだけでヒロインをメロメロにして片っ端から食いまくるばかりか
いつの間にか世界を救ってしまう物語であると理解しています。
誘導するのはさすがに気が引けるので検索でもかけてほしいんだけど、
この板にもそれを専門に語るスレが立っています。一度ご覧あれかし。
- 321 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 00:26 ID:hZ4PddIT
- >>319
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1075787821/l50
- 322 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 00:27 ID:hZ4PddIT
- >>320
ごめん…
- 323 名前:伝 :04/02/11 00:36 ID:6DPhWBfa
- >>320
>今つかってるCGはエロおkなの?
まず利用規約読んで、アダルト禁止じゃないやつを選んでます。
でも屋上から見下ろすシーンは、ちょいとグレーかも……。
↓
利用規約:18禁サイト使用。(ただし、18禁がメインでないならOK)
>>U-1
このスレのルーツ(ネタスレからの派生)からして「ある程度なんでもアリ」とは思います。
しかし、やはり根幹である「CLANNADを妄想して作ろう」というコンセプトからは外れるような気も。
>>321
サンクス。
- 324 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/11 00:42 ID:lQLPmGZt
- >321
……まあそのスレはU-1SS嫌いな人たちが語り合う隔離スレだから
ハン板で韓国がどんな国か知ろうとするのと一緒で
あまり参考にはならないと思うけどね。
ここは開かれた掲示板なんだから、書きたいやつは書けばいい。
それを止める権利はないし、実際、どうやったって止められない。
しかしそうした板で創作をするということが、際限なく全てを受け容れることだ
という意見をおれはとらない。そうした開かれた板だからこそ、
自分の意見をはっきりと述べることが何より大切であると信じる。
どこで線を引くかというのは非常に難しい問題だが、
ヒロインのほぼ半数を他作品からもってきて主人公まで別人である
物語を、この企画につらなる一つの作品としては認めがたいとおれは考える。
だが楽しければ認めたいという気持ちはある。
だからU-1編を読ませてほしいと今は思っている。
ネタゲースレで誰かが「仲良く喧嘩しな」と言った。
おれはその言葉に従って、これからこの企画に参加してゆくつもりだ。
- 325 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 01:11 ID:CtXtK71x
- >>324
なぁ、こういうのも悪いんだが
レスやSSに政治的思想を入れるのは
気をつけたほうがいいと思うんだが。
荒れる元になりかねないしね
- 326 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 01:12 ID:lQLPmGZt
- 昼下がりの怠惰な陽光の中、公子先生の創作は続けられた。
俺は相変わらず裸身を晒して、熱のこもった先生の視線を受けている。
そんなとき部屋の扉がかちゃりと音を立てて開いた。
「お姉ちゃん、洗濯物そろそろ、あ……きゃ!」
風子は赤面する間もなく扉を閉め、
「……洗濯物そろそろよせてもいい?」と弱々しい声で尋ねた。
先生は「いいわよ」と言ったあと、
不思議そうに扉を眺めながら独り言のように呟いた。
「変な子ね。何を恥ずかしがっているのかしら」
- 327 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 01:12 ID:lQLPmGZt
- ――風子に見られたという事実が俺を現実に引き戻した。
ああそうだ……俺はデッサンのための石膏像ではなく生身の男で、
一糸まとわぬ姿を女である先生の目に晒しているのだ。
あまつさえ俺は今、両手を頭の後ろに組んで
腰を若干まえに突きだすという何とも言えないポーズをとっている。
不意に風子の言葉が頭の中に響いた。
『洗濯物そろそろよせてもいい?』
俺の頭はまずいことに、風に揺られるその洗濯物の映像を
リアルに想像し始めた。
- 328 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 01:13 ID:lQLPmGZt
- 麗らかな春の陽射しの下に真っ白なシーツが干されている。
エプロンやら洋服やら大きなものに混じって小さなもの
――姉妹の下着も、そこにはある。
どれも飾りのないシンプルな薄布で、色はあくまでも淡い青色か白。
そこに風子が籠をかかえて洗濯物をよせにやってくる。
今しがた顔を覗かせた彼女は、たしかに制服を着ていた。
洗濯物に手を伸ばしたその瞬間に悪戯な風が風子のスカートをあおる。
風子は一度だけ振り向き、
平和な大気の中にいそいそと洗濯物をよせつづける。
- 329 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 01:14 ID:lQLPmGZt
- 腰のあたりに疼くものがあった。
のっぴきならない事態が起ころうとしていた。
熱い血が一つの器官に流れこみ、
その器官は俺の意に反して臨戦態勢に入ろうとしていた。
嫌な臭いのする汗が額をつたうのを感じた。
幸い先生はまだ、俺の一部が変形しつつあることに気づいてはいない。
漢詩を朗読しようとしたが「国破れて山河あり」で潰えた。
芳野の裸を想像しようとしたがそれでも駄目だったときが怖くて止めた。
そうだ、ことみ。両親を思って涙することみのことを考えることにした。
不安と望郷に打ちひしがれ、闇の中に一人嗚咽する悲しい友だちの姿を――
「あ。そうだ。一ノ瀬さんたちの下着もよせてもらわなくちゃ」
- 330 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 01:15 ID:lQLPmGZt
- >325
すまん軽率だった。書いてから気づいた。
- 331 名前:御旗は田畑 :04/02/11 01:19 ID:YsNb+oJQ
- 乙彼〜
相変わらずペースがはやいな。
俺は3月半ば辺りから楽になれるが、それまではどんどん差がひろがりそうだ。
- 332 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/11 01:25 ID:lQLPmGZt
- この手の企画ってのは更新が止まるとその時点で死ぬと思うんだ。
別にムリして書いてるわけでもねーんで、そっちもゆっくり書いてけらしょ。
- 333 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 06:53 ID:U2CkbK75
- 馴れ合いはウザイから止めてください。
- 334 名前:名無しさんだよもん :04/02/11 08:57 ID:wqNMBdiJ
- >326-329
ワロタ。公子先生いい味だしてる。
風子たんハァハァ・・。
- 335 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/11 19:36 ID:lQLPmGZt
- なんか、書いてるなかで風子に萌えつつある。
- 336 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 23:49 ID:lQLPmGZt
- その一言がとどめだった。もう限界だと思った。
「せ、先生。俺、なんか腹ひやしたみたい……」
俺は前屈みになり、右手で腹を押さえる仕草をした。
左手はさりげなく股間を隠している。
その下にあるものを先生に見られたら、全てが終わる。
「え、本当? 大変。ちょっと見せて」
「いや、大丈夫! ……大丈夫じゃないけど。
そ! その、トイレ行ってくる!」
公子先生は何かを言いかけたが、俺は脱ぎ捨ててあった
服を脇にかかえると、脱兎のごとく部屋の外にでた。
勢いよく扉を閉め、壁に背もたれて安堵の溜息をついた。
がちゃん、と機械か何かが床に落ちたような音がした。
反射的に顔を向けると、そこに芳野が立ち尽くしていた。
- 337 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/11 23:49 ID:lQLPmGZt
- はじめ青白かった芳野の顔が、見る見るうちに真っ赤に染まっていった。
眉のあたりがぴくぴくと痙攣しはじめ、わずかに髪が逆立ったように見えた。
「岡崎……てめえ」
「ま、待て! 誤解だ誤解!」
俺は弁明の身振りで両手を前に突き出した。
その拍子に服が脇から抜けて廊下に落ちた。
「ほ……ほう、誤解ときたか。それならその、
臍まで反り返った凶暴なモノは……何だ?
俺の見間違いか?」
俺の股間を指さし、震える声で芳野は言った。
「違うんだ! 話を聞いてくれ!」
「……違うということなら俺の見間違いだな。
んなら、切り落としてしまっても問題ないわけだ。
うん、それがいい。そうしよう」
芳野はポケットから小さな板のようなものを取り出すと、
慣れた手つきでそれを広げ、光る刃を立てた。
――ナイフだった。
芳野の顔から身体から、怒りが一斉に放たれた。
「こんのクソガキ! コソ泥みてえな真似しやがって!」
「してない、誤解だ! 待て、待ってくれ!
うわああぁぁああ! 来るなああぁぁああ!」
- 338 名前:伝 :04/02/12 00:01 ID:VuKIg/d7
- 朋也のチoポ運命やいかに……。
ここで相談なんですが、圧縮時の容量はどれくらいに納めましょうか?
出来るだけ押さえても、5MBはオーヴァーしそうなんですが。
ブロードバンドが増加しているとはいえ、まだまだISDNの方も多いはず。
どんな作品でも10MB超えるとダウンロードするのに躊躇してました。
先日やっとこさ1.3Mbps速度出せるようになったけど、ナローバンド歴4年の
経験俺にとっては、やはり10MB以内に納めたいなぁ…とか思うんですよ。
でもそうなると、背景・音楽共に使い回しが多いくなってしまう。
- 339 名前:御旗は田畑 :04/02/12 00:01 ID:rKiVl47h
- ・∀・)ニヤニヤ
俺はクラナドキャラじゃ風子が一番好き
- 340 名前:伝 :04/02/12 00:04 ID:VuKIg/d7
- うぉぉこんな時間にこんな場所でケコーンか!!
- 341 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/12 00:11 ID:0QHJgIuc
- おれのマシンはもう2年前に買ったものだが、今のところゲームは10秒ほど
で落ちてくる。エロゲの体験版なんかは1時間かけて落とすこともあるし、
まだ容量のことは気にしなくてもいいんじゃない?
- 342 名前:名無しさんだよもん :04/02/12 00:15 ID:0QHJgIuc
- >340
あと、結婚というのは書き込み時間が一致することではなく
レスの内容がかぶることであり、たとえば御旗が>339で
「朋也のち○ぽ、どうなっちまうんだろうな」とかつぶやいたときがそれにあたる。
……またしても余計な御世話かも知れんが。
- 343 名前:名無しさんだよもん :04/02/12 10:27 ID:3TBxURyQ
- 勘違いは誰にでもあることさ。
容量については少々重くてもいいから
じっくり作りこんでほしいと思う。期待してます。
- 344 名前:名無しさんだよもん :04/02/12 18:54 ID:d3G5nWom
- >309
遅レスだがグッジョブと言わせてくれ。職人たちの芸に感服。
これで立ち絵がつけばもうある程度仕上がりじゃないかな?
- 345 名前:伝 :04/02/12 19:31 ID:VuKIg/d7
- >>ケコーン
あぁぁそうだった。時間同じでケコーンだったら、実況板は全員家族になっちまう。
>>ゲームのサイズ
分かりました。あんまり気にしないようにします。
いざとなったら分割とかすればいいでしょうし。
>>344
まだ御旗さんのシナリオもあります。近未来編も先が長そう。
背景もまだ納得の行かないものが多い(特に街とか)……塔の内部写真なんてあるのかな?
フルマラソンに例えるなら、公道に出る前の競技場周回を終えた辺りでしょうか。
立ち絵はやはり欲しいですね。最低でも影絵くらいないと寂しい……。
〔更に相談〕
これって選択肢付けるんでしょうか? まだ時期尚早な感じもしますが、一応。
Tonksさんは前スレで「一本話が終わったら、分岐を考えようと思う」と言ってたような。
・選択肢によるパラメーター変化方式(つまり好感度)
・選択肢による2分岐(分岐の基本ですね)
・アイテム等の利用・所持フラグ利用
・簡単な戦闘システム等の利用(ミニゲーム的になるし、ゲームテンポ壊すかも)
・あるイベント(もしくはエンディング)を見ることによって増える選択肢
・上記の複合
等々ありますが。これらを付けずにデジタルノベルとして製作するのも大いにアリだと思いますけどね。
- 346 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/12 22:34 ID:0QHJgIuc
- >345
当初の予定では、後編の緊迫した場面で幾つか選択肢をだして、
「ことみエンドルート」、「智代エンドルート」、「近未来編トゥルーエンドルート」
の何れかに分岐するというのを考えていた。
AIR美凪ルート的にトゥルーエンドへの選択肢はことみエンドと智代エンドを
見てから、というのは月並みかなあ……などと。
ただそういう簡単なつくりにしようと思ったのは、プログラマにあてがなくて
実質そのくらいが関の山だろう、という理由があったからであり、今はアンタがいて
アイテムを利用したり、もう少し複雑な構成にしたりというのが可能だと言ってくれるなら
ゆっくり考えてみたいところではある。
後半では朋也が身体にパーツを埋めこむんだが、そのあたりを工夫できたら
ゲームとしての楽しみが増えるような気もする。
あと、参考にならんと思うけどおれのスメールのイメージを描いてみた。
したの方の写真部分は戦後まもなくの東京の写真を適当に拾ってきたやつ。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040212221911046.jpg
- 347 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/13 00:02 ID:jFXl3kJF
- ――騒ぎを聞きつけて駆けつけた公子先生が止めに入り、
ぎりぎりのところで俺は去勢されずに済んだ。
その後、俺と芳野は仲良く並んで正座し、
公子先生から小一時間の説教を受けた。
屈辱的なことに俺はその説教が終わるまで、
服の一枚も着させてはもらえなかった……。
- 348 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 00:03 ID:jFXl3kJF
- ……今夜はどうも書く気が湧かんのでこれだけっす。
一応キリがいいんで、ここまでのテキストのデータうpしようと思うけど、
差分がいい? それとも最初から全部がいい?>伝
- 349 名前:伝 :04/02/13 00:28 ID:yQhhdCLH
- 差分でいいっすよ。
- 350 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 00:38 ID:jFXl3kJF
- ごめん。前どこまでうpしたのか忘れたんで、3日目の頭からのテキスト。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040213003455066.txt
よろしくお願いします。
- 351 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 02:05 ID:jFXl3kJF
- 葉鍵板でゲーム制作スレの過去ログ読んでて思ったんだが、
やっぱり作り手は色々な思いを抱きながら作ってるのな……。
読み手の顔も、一緒に作ってるやつの顔さえも見えない舞台だから
不安になるのも分かるし、テンパるやつが出るのも分かる。
旧スレの最後じゃ毎日「おれ、何やってんだろ」と思いながら書いてた。
今は一緒に作ってくれるやつがいるからそれほどでもないが、
やはりそういう気持ちがあることはたしかだ。
寡黙にテキストうpし続けるだけじゃ駄目なのかも知れん。
こんなクソ真面目なんじゃ駄目なんだよな、企画を盛りあげてゆくためには。
何となくそんなことを思ったが、どうにもうまい方法が見つからないや。
- 352 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 03:22 ID:34ztiz5P
- 悪いことは言わない、盛り上げよう感動させよう、素材も全部揃えようなんて欲をかかずに、
短編であっさり綺麗に、素材も集まる範囲で見切りをつけて早めに締めくくることだ。
他の人がつきあってくれてる今のうちに。物足りないくらいで締めるのが正しいよ。
たぶんいわゆる掲示板企画ではそれ以上は無理なんだと思う。
(言われなくても…かもしれませんが)
- 353 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 08:34 ID:jFXl3kJF
- やー。まあそーなんだろうが、こぢんまりしたもの完成させて
そこに何ら意味があるとは思えないんだ。
実を言えばネタゲースレでゲーム化の話が盛りあがったとき、
新スレを立てることをそれとなく提案したのはおれでな。
でもそれは「これならいける」と思ったからじゃない。
「うっわー、こんなん絶対つくれんわ」と感じたからそうしたんだ。
売り上げを求める同人ならいざ知らず、利益も名誉も求めえない
匿名板での共同制作に小さな完成など意味はない。
クソ難しいものに立ち向かう過程にこそ意味があるんだ。
……なんて偉そうなこと言っても、おれには文章しか書けんがね。
おれはたしかに読んでくれた人に滝の涙を流させるような
感動的なものは書けないかも知れない。
だが最後まで読みたいと思わせるような、先の展開が気になるような、
そんなテキストを最後まで書き続ける自信はあるし、
第一、書きかけの物語を途中で止めることが中のキャラたちにとって
どれほど酷なことか……なんて、そんな穿ったことを考えてしまうのさ。
- 354 名前:伝 :04/02/13 09:41 ID:yQhhdCLH
- とはいっても、やはりこういう場所では>>352の言うとおり、ある程度の妥協は必要かも。
完璧を求める余り、結局自然消滅なんてなったらそれは「存在しなかった」のと同義ですからね。
とりあえず完成させる事は大事だと思います。大きくするのはそれからでも出来ますし。(追加パッチとか)
って、大きいものを作ろうにも、当初案の
「神代・創世記・西洋史・東洋史・日本史・宇宙開拓時代・弥勒」
編の書き手が(w
- 355 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 09:42 ID:tGjRMLbr
- がらがらの劇場で必死に踊る強面役者と、
物足りなさをこらえて仕事に励む流れの演出家。
大口たたいたのはいいが役に立たず逃亡寸前の共演者。
- 356 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 12:28 ID:ZMVTZgFL
- >>355
気の利いたことを言ったと自分では悦に入ってるんだろうが、
水を差すのは正直やめてほしい。
俺は結構本気で期待してるんだ。
- 357 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 12:38 ID:1BkUYovq
- >>355
つまんね上にウゼ。詩ね。
期待してる観客はいっぱいいんだよバーカ
- 358 名前:352 :04/02/13 14:36 ID:34ztiz5P
- >>353
>売り上げを求める同人ならいざ知らず、利益も名誉も求めえない
>匿名板での共同制作に小さな完成など意味はない。
>クソ難しいものに立ち向かう過程にこそ意味があるんだ。
うむー、そういわれればそうですね…。
というか自分も何日も悩んだ末そういう考えに至った瞬間があったことを思い出しました。
最近は時間が取れないので妥協する方向妥協する方向へ考えがちだったので、
完成しないでがっかりするよりは小さくまとめて完成させてほっとしよう、なんて考えがちで、
忘れていましたが。ごめんなさい。
できるところまで頑張ってみてください。
頑張ってみるけどぶっちゃけ「堂々完成」しなくても…まあ所詮匿名掲示板企画なんだし……いいじゃん、知らないよ
と腹の底で思ってて作るくらいがいいのかも?(何だそりゃ)
- 359 名前:352 :04/02/13 15:15 ID:34ztiz5P
- …と書いたけど
でもやっぱ「未完成の大作」がネットにあふれてて、
部分部分の出来がいいのに未完成ゆえに遊んでもらえないような作品をしょっちゅう目にするにつけ、
完成まで含めての創作活動なんだろうと思うし、いい腕の料理人がいて材料もそろってて
調理の過程では難しいことに果敢に挑戦しててすごいんだけど、
途中までしか調理しないまま終わっちゃった、そんな料理はゴミ箱にいくしかないわけで、
まあ一人で自分だけで作ってるならそれでもいいけど、他人も巻き込んじゃってるんだから
やっぱり完成させなくては…完成の目処をつけながら難しいこともやってみるとか……。
と心配しちゃったんですが、
>だが最後まで読みたいと思わせるような、先の展開が気になるような、
>そんなテキストを最後まで書き続ける自信はあるし
と書かれているので、たぶん挑戦してるけど無謀な挑戦ではない、
完成は一応頭にある、という感じかな…と思い直してちょっと安心…。
自分でも何書いてるかよくわかりませんが。とりあえず応援してます。
- 360 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 19:36 ID:CZY7wft1
- 盛り上げたいならまとめ役がもっとベラベラ喋ったほうがいいんじゃない?
ひよまんみたいになれとは言わないけどさ。
>357
ブラフもこのスレ見てたのか。お前は書かないのかよ?
- 361 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 19:59 ID:1BkUYovq
- まだ盛り上がる必要は感じないな。何故なら俺の出番が来ていないから。
…受験全部終わったら参加させてくださいё
- 362 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 22:45 ID:jFXl3kJF
- そりゃ楽しみだ。どこ受けるか知らんけど頑張りゃー。
ひよまんみたいになんて喋れっこねえよ。
だいたいゲーム制作スレの過去ログ読んでみたが、あれほとんど彼の日記じゃんか!
あれで客寄せして裏でカリカリ作ってたんだな……そんな芸当とてもできん。
「それで僕はいったいどうすればいいんだろう?」
「踊るんだよ」名無しさんだよもんは言った。
「音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言ってることはわかるかい?」
完成も未完成も、モノホンのCLANNADが出たらそこでサヨナラだ。
それまではまあ、気ィ入れて踊らせてもらいますわ。
- 363 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 22:55 ID:KRuCOgGs
- >>362
ブラフは東大受けるよ
- 364 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 23:00 ID:1BkUYovq
- >>362
『羊』の中で俺が一番好きなシーンだw
やっぱセンスあるよ君。
>>363
受かりたいですねえ。とりあえず早稲田法突破したので、あとはひたすら
灯台対策ですよ。落ちても受かっても僕は踊り続ける。
- 365 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 23:07 ID:jFXl3kJF
- >364
ほーやるじゃん。しかし余裕だな。
おれが受験のときは二、三ヶ月のあいだ親とさえ話さなかったが。
- 366 名前:コテとトリップ :04/02/13 23:08 ID:ugB0OajU
- ところでここ、なんのスレだ?
- 367 名前:名無しさんだよもん :04/02/13 23:11 ID:e8b6oZvv
- >366
一部のオフ面子の馴れ合い自作自演スッドレ。
- 368 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 23:12 ID:1BkUYovq
- あははー余裕がないから逃避してるんですよー
こんなわたしを笑ってくださいなあ(キャハ
早くシナリオ書きたいなー。中世編をやりたいっすよう
- 369 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 23:15 ID:1BkUYovq
- >>366
俺学校まともに行ってなかったからよぅ。
こういう学芸会のノリに憧れてたんだよ。
遠くから冷めた目で見守ってればいんじゃね
- 370 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/13 23:20 ID:jFXl3kJF
- 中世編か。おれは一応あの旧スレの残党として近未来編書いてるけど、
なにもあの設定に縛られる必要はないと思うから、自由に考えてくれ。
おれも書き始めるとき近未来編か戦国編かで迷ったんだがな。
戦国編だとこだわりありすぎて何も書けなかったかも知れん。
- 371 名前:人生ブラフ ◆VCgpa0Tdh2 :04/02/13 23:24 ID:1BkUYovq
- >>370
とりあえず微妙に発言がキモいけど、あんたの言ってることには概ね胴衣だし、
カコイイと思う。出来ればお手伝いしたいと思うのでよろしく。
- 372 名前:御旗は田畑 :04/02/14 03:57 ID:hyHhX2Yw
- なんかしらんが乙彼。
今日はづがれだぬるぺ
- 373 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/14 11:51 ID:vsfRqumQ
- おれの発言はキモいか……そうか。まーいーけど。
御旗もそろそろ続きを投下しないか。限りなく放置プレイに近いぞ。
しかし、どんよりとした天候もあってか書く気が湧いてこねえよ……。
この週末には朋也たちをスメールに登らせるつもりだったんだ、が。
- 374 名前:萌王 ◆fMiHYBdWSk :04/02/14 16:29 ID:w9byDDn5
- >「神代・創世記・西洋史・東洋史・日本史・宇宙開拓時代・弥勒」
発言(つか、まとめ?)したの俺だけど、いつの間に当初案……
言った以上書く気はあるけど。
>大口たたいたのはいいが役に立たず逃亡寸前の共演者。
あ、スマソ。それ俺の事だ。
時間に余裕出来たので期待せずに待ってて下さい。
ちなみにTonksさんと比べられるような文章力は、期待されても無理w
物語の中核というかネタというか、とりとめのない漠然としたもの、や
思いつきとかに強い。細かいもの、リアリティとか苦手。
シナリオ以外で、Nスクのスクリプトだったら少し経験が。
仲間内で一本、プレイ時間2時間程のVN完成させた程度。
とりあえず前の続きで「ソクラテス編」なるもの執筆中。
歴史マニアじゃないので資料漁ってみる。ついでに日本神話の本購入。
宣言通り、企画が続く限り最後まで関わり続ける気はあるんで。
- 375 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/14 17:22 ID:vsfRqumQ
- 久し振り。神代・創世記……うんちゃらはネタバレからの流れだろ。
ブラフも中世編書くって言ってるし、その系譜でいくのも悪くない。
物語の中核とかは全体がかたちになるまで考えるのはムリだろうがな。
スクリプトに関しては腕利きがいるんで、任せておけばいいと思う。
現在の課題はCG(とりわけ背景)をどうするかということだ……。
- 376 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/14 17:23 ID:vsfRqumQ
- 夕方になり、俺たちは芳野に連れられて、
ちょうどバラック街と繁華街の間あたりに店を構える一軒のバーを訪れた。
風子と公子先生も一緒だ。
錆の浮く扉のうえには「ふじこ」という金色の文字看板が掲げられている。
「……こういう店の名前ってのは変わらないんだな」
「ママの源氏名を店名に使うような古臭いことやってるのは、
中京広しと言えどここだけだ。ここは古き良き時代
――俺たちのいたあの時代を懐かしむ連中の溜まり場なのさ。
巷で有名な『マイスター・シンガー』の奏でるクラッシックに
ゆったりと耳を傾けながら、な」
今夜。俺たちは芳野の音楽を聞きに来たのだ。
- 377 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/14 17:23 ID:vsfRqumQ
- 「いらっしゃい。あら祐介ちゃん、お客様?」
店に入ると深紅のドレスを着た女性が出迎えてくれた。
目の覚めるような美人だった。
肩までの黒髪が水に濡れたように輝いている。
俺は視線を下におろしてゆこうとして、慌ててそれを止めた。
初対面の人の身体を眺めまわすなんて、まるで
スケベな中年のオヤジじゃないか。
「ああ、紹介するよ。こいつらは――」
芳野は俺たちを「東京から遊びに来た公子先生のかつての教え子」
と紹介した。嘘には少しだけ本当のことを混ぜておくに限るという
セオリーに従ってのことだ。ちなみに芳野たちは
「借金のかたに売られそうになった姉妹とそれを連れて逃げた男」
ということになっているらしい。
……もう少しまともな設定は考えつかなかったのだろうか。
- 378 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/14 17:24 ID:vsfRqumQ
- ドレスの美人はバーの店主ということで、芳野の言うように「ふじこ」と名乗った。
「ふうん。それじゃこの子たち、しばらくこっちにいるのね……。
そうだ。それなら社会勉強ってことで、少しここで働いてみない?
特に――岡崎くん。うちのお店、女性のお客さんも多いのよね。
あなたみたいな子だったら、きっと人気がでると思うんだけどな」
ふじこさんはそう言って艶やかに微笑んだ。
その微笑みには、年の若い俺にもはっきりと感じられる女の魅力があった。
明後日にはこの町を出るということみたちとの約束も忘れて、
思わず俺は芳野だけに聞こえるように呟いた。
- 379 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/14 17:25 ID:vsfRqumQ
- 「俺……この店で働こうかな」
「ん? そうか。
食われる覚悟があるなら止めないが、身体は大切にするもんだぞ」
「あんな綺麗な人が、俺なんか相手にしないだろ」
「するさ。あいつは若くてすらっとした青いガキが大好物だからな。
お前なんか今夜あたりも尻に気をつけていた方がいい」
「駄目だ。俺、誘惑されたら逃げきれる自信がない。
……尻に気をつけろ、ってどういうことだ?」
「言葉のまんまだよ。ふじこのサオは野太いから、まあ、痔にならんようにな」
- 380 名前:伝 :04/02/14 17:51 ID:KrXUUuCU
- NETANNADまとめ
http://netannad.h.fc2.com/
広告が凄いので、タブブラウザ使用するかjavascriptオフを推奨。
>>萌王さん
>発言(つか、まとめ?)したの俺だけど、いつの間に当初案……
>言った以上書く気はあるけど。
あんまり囚われ過ぎずにやっていきましょう。
- 381 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/14 18:35 ID:vsfRqumQ
- >380
これはまた御苦労だな……。しかし、自分のこと棚に上げて思うんだが、
アンタこんなに気合い入れて作業してて大丈夫なのか。いつだって伝氏のことが心配だよ。
あと、そのまとめサイトに>42のしたらば板のリンクも張ったってくれないかな。
人が増えてきて、これから使う機会があるかも知れんし。
Ver.5やってみた。気についた点を2つばかり。
・公子先生とサシで話すシーンで、地の文と会話文との間に空行があった。
これはきっと、おれの編集したテキストに起因するミスではなかろうかと。
・裸で公子先生の部屋から飛び出して芳野に見つかるシーンに、
バラック一日目の芳野が豹変してジョニー・B・グッドを演奏したシーンの
音楽を流せないか。
そんなとこ。いずれにせよお疲れさん。
- 382 名前:伝 :04/02/14 19:12 ID:KrXUUuCU
- 気合い……入ってますかね? このまとめ、10分くらいで作ったのですが。
>いつだって伝氏のことが心配だよ。
明後日、面接申し込みに逝ってきます。
月給12万の仕事に応募しようとしたけど、なんと25人も先に応募してたので諦めた。
>気についた点を2つばかり。
了承しますた。
- 383 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/14 23:16 ID:vsfRqumQ
- 誰も「ふじこ」にツッコミ入れてくれねえよ……。
おれだって本当は感想ほしいのにさ……。
qあswでfrtgyhじゅきぉp;@:「」
>382
いや、スクリプトの方にどのくらい時間かけてんのかなーと思って。
デジカメで背景映像とかも撮ってるみたいだしさ。
ところで、新バージョンうpしたわけだから、このスレにも貼った方が良くない?
- 384 名前:伝 :04/02/14 23:31 ID:KrXUUuCU
- >>383
スクリプトを打つこと自体は、それほど大変でもないんですよ。
新しいこととか、凝ったことすると時間かかりますけどね。
一番大変なのは、やっぱ素材集めです……。
0.5
http://gamdev.org/up/img/239.zip
アダルトokのh.fc2鯖レンタルしたものの、実は250KB以上のファイルはうp出来ないらしい。
- 385 名前:名無しさんだよもん :04/02/15 18:26 ID:zkHiPKxe
- >>383
あなたの形式が感想を付けにくいタイプだってのは以前指摘されてるでしょ。
ちゃんと読んでる人はいるから、せめてここでは泣き言いわずに頑張って下さい。
- 386 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/15 20:42 ID:wxXLeS3W
- まあ一回は本音を吐露しておきたいと思ってな。
それにおれは良いとしても、書き手予備軍がどう感じるか心配ではある。
葉鍵で文章書くのは匿名の読み手からの感想を求めてのことに他ならず、
少なくとも何らかの形で「誰かが読んでくれている確証」がないとやれん。
ROMで読んでくれてる人が結構いるのは分かっている。
なぜ感想をつけないでいてくれるかも理解しているつもり。
それでは今宵もテキストエディタに向かいますかね……。
- 387 名前:ブラフ :04/02/15 21:41 ID:rb/Ofxkz
- とりあえず文句言われたり煽られたりした時にはROMってるだけの
奴らも擁護してくれてるんだからそれで我慢しときいや。
- 388 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 00:50 ID:n+fVrMbR
- ほどなくしてルドルフが大柄な黒人と連れだって店に入ってきた。
「おお、よく来たね。汚い店だがゆっくりしていってくれ」
「ご挨拶ね。さっさと準備に向かってちょうだい。
祐介ちゃん、もう痺れきらして待ってるわよ。
この子たちの相手は、ちゃんと私がしておきますから」
「ほう……そうか。いや、そうだろうな。
そうだろう、そうだろう。岡崎君と言ったかな。
ワタシの国に伝わることわざを一つ教えよう。
『人生はびっくり箱(ジャック・インザ・ボックス)。
開けてみるまで分からない』」
ふじこがきつい目で睨むのを肩をすくめてやりすごしながら、
ルドルフは黒人と店の奥へと消えていった。
去り際に黒人が俺たちに向かって一礼するのが見えた。
「ルドルフさんと一緒にいたあの人は?」
「ジェイ。『マイスター・シンガー』のサックス吹き。
見ての通り無口な人だけど、良い音きかせてくれるわよ」
- 389 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 00:52 ID:n+fVrMbR
- 俺たちは席に通され、料理と飲み物の歓待を受けながら
セッションの開始を待った。
店の中はルドルフが言うほど汚くはなく、
シックな色調の椅子とテーブルを並べただけの内装は、
むしろ古風な懐かしさを感じさせた。
そのうちに客が一人、また一人と訪れるようになり、
俺たちの席にやって来ては挨拶をしていった。
そのたびに俺たちはでっち上げの経歴を語らねばならなかったから、
満席になるころにはすっかりそれが本当のことであると
自分でも信じるようになってしまっていた。
演奏が始まる前から、そこかしこで乾杯の声が響いた。
たちまち店内は賑やかな活気に満ちあふれる。
――どこかで見たことがある光景だと思った。
テレビで見たことがある外国の酒場の光景。
誰もが陽気に声をかけあい、杯を交わしあう。
そんなルールで一体になった空間が、俺の目の前に広がっていた。
- 390 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 00:52 ID:n+fVrMbR
- 不意に拍手が起こりそちらの方向を見ると、
3人の男たちが楽器を携えて座っていた。
アコースティックギターを抱える芳野と、
ドラムセットに向かうルドルフと、
サックスを構えるジェイと呼ばれた黒人。
一瞬の静寂があって、『マイスター・シンガー』の演奏が始まった。
――それはまったく俺たちの音楽だった。
俺たちがあの町で毎日のように耳にしていた音楽だった。
邦楽もあれば洋楽もあったが、
音楽通を気取ったクラスの連中が聞いていたような
マイナーなものはひとつもなかった。
コンビニで、ネカフェで、あるいは深夜のラジオで。
繰り返し流され、頭に染みついていた曲ばかりだった。
- 391 名前:御旗は田畑 :04/02/16 01:02 ID:xby9yB4s
- 乙彼ー
明後日戻るからじわじわあげていきますよー
- 392 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 02:25 ID:n+fVrMbR
- おk。楽しみにしてる。
昼寝して寝られんので続きをうp。明日も仕事とか、多分つらいんだけど。
- 393 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 02:25 ID:n+fVrMbR
- 俺は小さなテーブルにふじこと2人で座り演奏を眺めていた。
公子先生たちは4人がけのテーブルに固まっていて、
ときどき誰かがこっそりとこちらを垣間見る。
俺がこんな美人といるのだから気になるのも分かるが、
彼女たちが真実を知っているのか、それとも知らないのか、
「どちらの意味で」気になっているのかまでは分からなかった。
「こうしていると2年前のことを思い出すわ」
「え?」
「祐介ちゃんが初めてこのお店に顔を出した日のこと」
砂糖水に白濁したアブサンを傾けながら、ふじこが陶然とした表情で呟いた。
その眼差しはライトを受けて演奏を続ける芳野に向けられている。
- 394 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 02:26 ID:n+fVrMbR
- 「この町に来たばかりの彼をルドルフが連れてきたのよ。
そのとき私は、今あなたとこうしているように祐介ちゃんと2人で座って
『マイスター・シンガー』の演奏を聞いていた」
「……ドラムとサックスのバンドだったんですか?」
「いいえ。そのころはルドルフがギターを弾いていたわ。
お世辞にもうまいとは言えなかったけどね。仕方ないのよ。
お客が余興ではじめた、ちょっとした内輪のお遊びだったから。
でも祐介ちゃんには、それが許せなかったみたい」
ふじこはそう言うとグラスを持っていない方の手を口にあて、
堪えきれないといった感じで吹きだした。
「最初は黙って聞いているだけだったの。今夜の岡崎君みたいに。
それが途中からお酒も飲まずにうつむいて、子猫みたいに震え始めちゃった。
私が何度たずねても『いいえ、大丈夫ですから』の一点張り。
3回目だったかな……ルドルフがシンプルなコードを3回間違えたところで、
祐介ちゃんが席を蹴立ててルドルフからギターを奪いとったの」
- 395 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 02:27 ID:n+fVrMbR
- 「みんなが呆然とする前で祐介ちゃんは高らかに宣言したわ。
『おい、お前ら。俺が本物のロックンロールを聞かせてやる』って。
……それからの一時間は素晴らしかった。ここのお客さん、みんな揃って
祐介ちゃんに参っちゃったのよ。もちろん、ルドルフも含めてね。
再編成されたバンドはすっかりここの看板で、今では音楽聞きたさに
通ってるお客さんの方が多いくらい。まったく、祐介ちゃんさまさま」
ふじこは幸せそうに『マイスター・シンガー』の演奏を眺めていた。
その視線にこめられている慕情が伝わってくるようだった。
誰に向けられた慕情かは、聞くまでもなかった。
- 396 名前:ぶらふ :04/02/16 12:01 ID:RfuyP2u3
- 発売日…… _| ̄|○
どうするのさ!?
- 397 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 12:19 ID:44iAkD9E
- まだだ。まだ2ヶ月以上もある。
それにKeyのことだ。また半年くらい延期するさ。
俺は応援してるから。
「俺たちのクラナド」を作りあげてくれ。
- 398 名前:伝 :04/02/16 12:20 ID:9H+14g6a
- 2004年4月28日(水) 発売
http://key.visualarts.gr.jp/newsoft/ng_top.htm
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
ぼくのこと……忘れないで下さい。うぐう。('A`)
- 399 名前:伝 :04/02/16 12:26 ID:9H+14g6a
- Windows98/Me/2000/XP
DVD-ROM 8,800円
恋愛AVG/全年齢対象
初回特典 アレンジ音楽CD
(´-`).。oO(18禁じゃなかったのか……)
- 400 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 13:27 ID:nlqXBiO0
- コピペ?
- 401 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 13:35 ID:GgBccR6s
- 今からでも遅くない。
鍵がホントに出してしまう前に作ってくれ職人様。
- 402 名前:ぶらふ :04/02/16 13:37 ID:RfuyP2u3
- こうなると意地でも作りたくなるな。エロ付きで。
・・・もう受験やめようかな・・・
- 403 名前:人生ブラフ :04/02/16 13:47 ID:RfuyP2u3
- dクス!!なぜ姿を見せない?
もしかして萎えてるのか!?
- 404 名前:伝 :04/02/16 13:48 ID:9H+14g6a
- >>403
ちゅーか、トンクスさんは普通の社会人なので、お仕事まっただ中では?
俺もいい加減面接受かりたいもんだ……ハァ。
- 405 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 13:49 ID:IDOh6Fx7
- 葉鍵板で『ERONNAD』作らない?
ここの住人でERONNADってゲーム作ってみない?
とりあえず自分は
脚本:プータロの久弥をスカウト
絵:なんかエロゲ雑誌には乗ってるけど発売されないいたるの絵があるからそれを使用
音:俺の好きな折戸さんは外注も受けてるらしいのでこの人に決定
の予定なので後は色塗りと背景や広報係を募集してERONNADってゲーム作ってみない?
どうしても自分が絵を描きたいとかシナリオ作りたいって人は相談次第で採用
とりあえず人員募集します、皆さんよろしく^^
- 406 名前:人生ブラフ :04/02/16 13:53 ID:RfuyP2u3
- >>404
あ、平日の昼間でしたね。
美容院行って、髭剃って軽くオサレなスーツを着て、笑顔でハキハキ喋れば受かるともさ!!
ファいつです。
- 407 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 13:53 ID:TCwGobPc
- なんか真面目に参加したくなってきたな…
- 408 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 18:59 ID:n+fVrMbR
- 動揺はない。来るべきものが来たというだけの話だ。
2ヶ月と少しあれば十分。これより修羅に入る。
- 409 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 19:21 ID:nlqXBiO0
- うむ
- 410 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 19:29 ID:n+fVrMbR
- 燃えてきた。情熱とも怒りともつかない感情が胸がグツグツに燃えてきた。
全年齢で出るという事実を目の当たりにし、どうしようもなく燃えてきた。
宣言する。ことみと智代(&渚)のセックスシーンはおれが書く。
誰にも文句は言わせん。本物が出る前にグッとくる性交を描ききってみせる。
ここまで育てたおれのなかの彼女たちを、4月28日までに成仏させる。
書きたいやつはみんな書け。絵でも文章でも好きなように書け。
おれはおれの萌えキャラを描く。お前らはお前らの萌えキャラを描け。
- 411 名前:コテとトリップ :04/02/16 19:31 ID:J6p9mkrG
- しっかし成長のないやつだ
イライラ通り越して吐き気がする
- 412 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 20:02 ID:n+fVrMbR
- なんか最近コテトリが無性にいいヤツな気がしてならない。
気ィ悪くしたらゴメン、だけど。
- 413 名前:御旗は田畑 :04/02/16 21:06 ID:xby9yB4s
- マジかよ……
- 414 名前:伝 :04/02/16 21:42 ID:9H+14g6a
- まぁ二次創作ゲーとしてマターリ作っていきましょう。
……ダメ?
現代編高校の坂道イメージ(長い坂の上の高校まで200m)
http://netannad.h.fc2.com/koukou.jpg
- 415 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:11 ID:n+fVrMbR
- あまり坂道に見えんことない?
二次創作として続けるのは不可能だろう。二次創作というのは、一次創作を受けて
初めて成立する創作のジャンルであり、おれたちがとり組んでいるものはそれとは
まったく別物なんだ。気持ちは分かるけどさ。
- 416 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:20 ID:n+fVrMbR
- 「そんな人気があるんですね。芳野さん」
「この店に今いるお客なら、
誰もが祐介ちゃんと寝たいと思ってるでしょうね」
俺は勢いで「男もですか?」と聞こうとして思い止まった。
そんな俺には気づかず、ふじこは芳野を見つめたまま、
美しい顔を少しだけ哀しげに歪ませた。
「でも叶わない夢。どうしようもないの……。
祐介ちゃんの目は、いつもあの人を見ているから」
いつの間にか照明のしたにはピアノが据えられていた。
そのピアノに歩み寄る人陰があった。
――公子先生だった。
先生はピアノにつくと一度だけこちらに目配せし、
真剣な表情で鍵盤に向きなおった。
- 417 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:20 ID:n+fVrMbR
- おもむろにルドルフが立ちあがった。
チョッキの襟を正して咳払いし、剽げた口調で喋り出した。
「さてみなさん、もうご存知だろうが
ワタシからもう一度紹介させてもらいたい。
遠い東の都からはるばる友だちがやって来た。
オカザキ、イチノセ、それからサカガミの3人だ」
不意に照明が俺の目を射た。
拍手が四方から押し寄せてきた。
当たり前のように礼をすることみと、それに倣う智代の姿が視界に入り、
俺も慌てて同じ動作をした。
「遠くから来た友だちだ。長くいるとは限らない。
だがこの町のことを知ったらもうどこにも戻れないだろうな。
なにしろここは最高の町なんだから!
『マイスター・シンガー』からの歓迎の歌。
心こめて演(や)るから、よく聞いておくれよ」
- 418 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:21 ID:n+fVrMbR
- ルドルフがドラムに戻った。ハイハットを3回鳴らした。
公子先生の指が踊り、俺たちのための演奏が始まった。
最初のフレーズでもう分かった。
TRAIN‐TRAINだった。
ギターをかき鳴らしながら芳野が歌っていた。
それは望郷の歌だった。
望郷の歌であることが俺には分かった。
きっとことみや智代にもそれが分かる。
そしてそれは激励の歌でもあった。
運命に弄ばれて見知らぬ地へ飛ばされた俺たちへの激励が、
その歌にはこめられていた。はっきりとこめられていた。
俺はいつしか泣いていた。
確かにそれは俺たちのための曲に違いなかった。
- 419 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:21 ID:n+fVrMbR
- 喧噪は夜遅くまで止むことなく、
ようやく店を出たのは日付が変わってからだった。
よく晴れた星月夜だった。
芳野たち3人は俺たちから少し離れて一緒に前を歩いている。
「……気持ちは変わらない?」
ことみが誰に聞くともなしに呟いた。
「変わらない」と俺は返事し、智代は無言で頷いた。
笑いかける風子に笑顔を返す芳野と、
幸せそうにそれを眺める公子先生が、すぐそこにいた。
「星がすごく綺麗だよ」
空を見あげながら智代が言った。
仰ぎ見れば満点の星空が頭上に広がっていた。
背中あわせに双子の三日月が浮いていた。
さんざめく夜空を映す黒い鏡が、じっと俺たちを見おろしていた。
- 420 名前:名無しさんだよもん :04/02/16 22:51 ID:IycSj9Mk
- ×満点
○満天
栄光に向かってはしるぅ〜あの列車に乗って行こう♪
- 421 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/16 22:56 ID:n+fVrMbR
- このおれが誤字とはな……。
以上でバラック3日目終わりっす。4日目なんも考えてねー。
- 422 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 00:02 ID:yDoy5obM
- つーか、ブラフの野郎はおれに「萎えた?」とか言っといて
自分はどこほっつき歩いてやがるんだ。
- 423 名前:243 :04/02/17 00:46 ID:6KbLSsjZ
- ついに本家が動き出しやがったか……。
デッドラインは4月28日。
あの怠慢業者にだけは負けたくないと無性に感じました。
◆TonksDmgqU氏は未来、御旗氏は現代なので、俺は過去でガンダーラ編書きます。
---
少年の魂は、遠い記憶の中にある、あの地へと帰ってゆく。
――開祖ガウタマ・シッダルタの死から500年余を過ぎた紀元2世紀。
北に覇を唱えるクシャン帝国、南に根城を築くサータヴァーハナ朝、
そして、世界の果てにそびえる聖域・須弥山を望む大地――インド亜大陸。
須弥山には、遥かな未来にブッダとなることを定められた少女・弥勒が住まうという。
クシャン帝国を武力によって押し広げてきた帝王・迦秋(カニシカ)は、
その聖地にも支配の手を差し向けようとしていた。
未来からやって来た朋也の魂はすべての記憶を失い、
若きバラモン僧・竜樹(ナーガールジュナ)としてこの地に転生する。
将来を嘱望され、幼時よりバラモンの神秘の術を修めた竜樹は、
いつしか破戒僧として無頼の限りを尽くし、故国サータヴァーハナを追放される。
落ち延びた先は、仏教を国是とし、ガンダーラを統べるクシャン帝国。
竜樹はそこで、迦秋王の娘・渚河に遭遇する。
破戒僧にして異邦人の竜樹。
王女でありながら、幽閉の身を命ぜられた渚河。
出会うはずのない二人が邂逅を遂げたとき、世界の命運は動き始めていた…。
- 424 名前:243 :04/02/17 00:47 ID:6KbLSsjZ
- 舞台は紀元168年のインド。
竜樹(ナーガールジュナ)とカニシカ王は一応世界史で習う実在の人物です。
AIRのSummer編を意識していますが、純粋なご先祖様ではなく、朋也や渚などの魂が
その時代に乗り移って記憶を無くしているという設定を考えています。
(もちろん、ストーリー中で何らかのトリガーが発動するとだんだん思い出してくる)
発案にあたって、↓のあたり
竜樹菩薩と隠形の法 ttp://www.geocities.jp/izk341/singon4-2.html
『青年と死』(芥川龍之介) ttp://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/142.html
の、「竜樹は若い頃法術で姿を消して王宮に忍び込んで宮中の女官を犯しまくった」
という逸話にヒントを得ましたので、当然のようにエロ描写を入れようと思います。
土曜日あたりに投下してみます。
- 425 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 02:22 ID:+dpyUiks
- どうせ逆移植で18禁版出るよ。
- 426 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 03:57 ID:pXRkabMD
- そうか?
- 427 名前:伝 :04/02/17 07:59 ID:sMxBA5eu
- >>415
うーむ、坂に見えんですか。
学生殺しの地獄の坂だったんですよ〜(リアルで)。
>>423
乙です。
現代・過去・未来のストーリーがー交錯する。こうやってみていくと、なんだか管野氏の
「エクソダスギルティー」を思い出しますね。
http://www.abel-jp.com/soft/neos/index.html
- 428 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/17 08:00 ID:yDoy5obM
- んなもん出っこねーだろ。賭けてもいい。
>423
竜樹が朋也とは、すごいな。
古代インドの転生枝編というと、ついうしおととらを想起する。
- 429 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 10:41 ID:WXAyyH0b
- >>423
それCLANNADの必要性あるの?
あんたU-1編書きたいって名無しで言ってなかった?
- 430 名前:御旗は田畑 :04/02/17 11:53 ID:jtTk87uE
- そもそもクラナドってなんだよ?
キャラの名前と坂があることしかわからねーし。
- 431 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 12:05 ID:go0AzyUB
- >>429
こっちのクラナドは前世から来世、釈迦入滅から弥勒下生までの108の時代を
朋也とヒロインたちが転生を繰り返しながら駆け巡るADVだよ。
「神代・創世記・西洋史・東洋史・日本史・宇宙開拓時代・弥勒」なんかが要求されてる。
過去スレ熟読してきな。
CLANNAD -クラナド- ネタバレ感想スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1056/10569/1056943511.html
- 432 名前:伝 :04/02/17 14:08 ID:sMxBA5eu
- >>430
一応「家族」って意味らしいですけどね。
確かに事前情報があまりにも無さすぎる。
どんな話になるのか完全に不明。
- 433 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 16:01 ID:WXAyyH0b
- >>431
このスレって言うか企画としては一応新しいものだろ。
別にそこの職人がここへ移住してくるのは何も思わないけど
勝手に続編の占領扱いにするなよ。
- 434 名前:葉鍵信者 :04/02/17 16:22 ID:pjOVi14l
- もう今更どうでもいいネタばらしだが、
過去スレも何も、思いつきで俺が友人と立てて遊んでた駄スレでしかなかったんだがw
今は、まともな企画の次スレに使われてる?みたいでなにより。
その企画の過去スレって意味なんだと思われ。
せっかくだし落ち着いたら、俺も参加すっかなー。
- 435 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/17 19:47 ID:yDoy5obM
- 「――ある町の物語。」のあとに出てくるきわめてわずかな情報を
可能な限り膨らませておれたちのクラナドを作るのがこのスレさ。
そこに迫ってる時間切れまで踊れるやつで踊ればいい。
- 436 名前:紫の人 :04/02/17 22:26 ID:3R2UIm07
- 超絶にどうでもいいことですが
>伝氏
坂の写真見て一瞬まさかとは思ったんだが、
「学生殺しの地獄の坂」とまで言われると…
N県S市にある某東の高校ではあるまいか?
いや、自分はそこの生徒じゃなかったから自信ないけど。
…まあそんな異名を持つ坂のある高校なんか全国いくらでもある罠。
- 437 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 22:45 ID:8rp+Sak6
- つーか最初は
「CLANNADが延期しているのはボリュームが物凄いからに違いない」
と誰かがふざけて書き込んだのが始まりで
その後、火の鳥ネタとかいろいろでてきて
話がふくらんできたので、いっそ自分たちでゲーム作っちまうか?
ということで始まったのがこの企画。
だからネタは基本的にはなんでもあり。
ただし、CLANNADに全く関係のないものはちょっとパスで・・・といった感じだろうか。
釈迦だろうが宇宙だろうが未来だろうが
話として関連性がでてくるのならいいのでは?
- 438 名前:伝 :04/02/17 22:51 ID:sMxBA5eu
- >>436
いやーN県ではないですね。ただ本当に凄い坂です。
校門から自転車で下ると、MAX50kmくらい出ます。多分。
- 439 名前:名無しさんだよもん :04/02/17 22:53 ID:a0LBSuB1
- 芳野祐介が造る時空船とか幼女の弥勒タンとか秋子さん似の推古天皇とかラストで脳味噌になった渚とか
俺は激しく見てみたいぞ。
- 440 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/17 22:54 ID:yDoy5obM
- 「自分の母校」を匂わせて写真を公開するのは身元バレの可能性があるので
かなりお薦めできないんだがな、正直……。
>436
初音のバレンタイン絵には惚れました。全部書いてくれとは言わないんで、
興味があるようなら少しでも参加してくれると嬉しいです。
- 441 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:56 ID:yDoy5obM
- 〜バラック・三日目〜
翌日は朝から雨だった。
朝食を終えたところで、俺は大切な話をしたいと言って
芳野と公子先生を引き留めた。
先生は仕事があるようだったが、
携帯電話のような端末を使って休みの連絡を入れたらしく、
会話の席についてくれた。
風子はまだ残っていて、俺たちの話を聞きたがったが、
公子先生に言われて寂しそうに学校に向かった。
- 442 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:57 ID:yDoy5obM
- ことみが3人を代表してスメールに登る決意を語った。
公子先生は話の途中から首を左右に振り続け、
ことみが口を閉じるのと同時に、激しい口調で反対を始めた。
いつものおっとりとした先生からは想像もつかない、
感情的な姿がそこにあった。
先生は俺たちの暴挙を止めようと言葉を尽くした。
きつい顔でスメールの危険を説いたかと思えば、
すがるような目で俺たちの身を案じた。
くるくると変わるその表情に胸が引き裂かれる思いだった。
先生が心の底から俺たちを心配していることが、
ありありと伝わってきたからだ。
- 443 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:57 ID:yDoy5obM
- 薄暗い部屋に同じようなやりとりが二度、三度と繰り返された。
俺たちは我慢強く、つとめて冷静に理解を求め続けた。
公子先生とは対照的に、芳野はほとんど喋らず厳めしい表情で
話を聞いていたが、時計の針が2時をまわりかけたところで
「分かった!」と吼えて俺たちの会話を断ち切った。
「……祐介さん?」
「お前たちの決意はよく分かった。それなら明日まで待つ必要はない。
すぐに出かけるぞ。入口まで送ってやる。
今日は仕事でその辺りにゆかなきゃならんからついでだ」
「祐介さん! 何を言ってるんです!」
公子先生は激昂してテーブルを叩いた。
固く握りしめられた先生の右手を、芳野の左手がそっと包んだ。
- 444 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:58 ID:yDoy5obM
- 「公子さん。こいつらが自分たちで考えて決めたことです。
俺たちがとやかく言うことじゃない」
「でも! そんなのって!」
なおも反論する公子先生に、芳野は小さく頭を振って見せた。
「こいつらは全ての事情を知ったうえで決断した。
3人で話し合って決めたんだ。
もう子供じゃない。立派な大人です。
そんなやつらにしてやれることは一つしかない。
気持ちよく送りだしてあげましょう」
先生は何かを言いかけて止め、両手で顔を覆って泣き出した。
肩を震わせて嗚咽する公子先生を、俺たちはじっと眺めていた。
芳野の左手は先生の右手を握ったまま離れなかった。
どれくらいそうしていただろう。
窓から太陽の光が射しこみ、バラックの中がにわかに明るくなった。
雨があがったのだ。
頭をあげた公子先生の目には、まだ乾かない滴が輝いていた。
- 445 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:59 ID:yDoy5obM
- 「ごめんなさい……泣いたりしちゃって。
分かりました。もう反対しません」
公子先生はそう言って、泣き笑いの表情を俺たちに向けた。
ことみが右手を口にあてた。鼻をすする小さな音が聞こえた。
「さあ、湿っぽくなるな。そろそろ出るから支度しろ。
まあ、支度というほどのものでもないだろうがな。
公子さんはこいつらに握り飯でも握ってやってください。
塔に入ってすぐ腹が鳴ったら可哀相ですから」
「そうですね。そうします」
公子先生は忙しく台所に立ち、
俺たちは身支度を整えて荷物を準備した。
もっとも、洗いたての制服に袖を通し、
初日に一緒に飛ばされてきた持ち物を確認するだけで、
芳野の言う通り支度というほどのものではなかった。
いつでも出られる格好になり、
先生の握ってくれたお握りを食べながら、
俺はふと大切なことを思い出した。
- 446 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/17 23:59 ID:yDoy5obM
- 「なあ、すぐに出なきゃならないのか?」
「まだ少し時間はあるが、どうしてだ」
「風子に一言挨拶していきたい」
俺がそう言うと、芳野は辛そうに目を伏せた。
「……そいつは勘弁してくれないか。申し訳ないとは思うんだが。
お前らがここに来てから、風子の喜びようは半端じゃなかったんだ。
それがいなくなったとなりゃ、ショックはでかいだろ。
風子にはあとで、俺たちの口からゆっくりと――」
「そんな子供扱いしないで!」
- 447 名前:名無しさんだよもん :04/02/18 00:43 ID:zwRLNAIw
- 過去スレから近未来編を一気読みしたが、なかなか面白いな。
個人的にはもうちとアクションシーンが欲しいが……。
- 448 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/18 00:57 ID:RT5iPCG/
- >447
アクションシーンはこれからだ! もう少し待っててくれ!
疾風怒濤の後半を待て!
- 449 名前:名無しさんだよもん :04/02/18 01:00 ID:zwRLNAIw
- >>448
そうか、すまんな。頑張ってくれ。
たしか渚の脳味噌が出てくるんだったな。
俺は元ネタバレ感想スレの住人だから楽しみにしてる。
- 450 名前:紫の人 :04/02/18 01:42 ID:TtjnjVhi
- >>438
変なこと聞いてすみませんでした。
>>440
あ〜ぅ〜、そこまで言ってもらえると大変嬉しいのですが
自分も今よそのスレ用に作り込んでるネタがありますのでなんとも…
正直言うと、ほんとは参加したいんだけど自分で自分の絵に納得できないのでやりたくないのです。
雰囲気に合った立ち絵を描ける自信もありませんし。
http://www006.upp.so-net.ne.jp/taket/image/netanad.jpg
参考までにざっとタブで直描きしてみてこの程度です。(いつもは紙に描いてスキャンしてます)
あなたはお世辞とか言わなそうなので晒します。
こんなんでもおkと言ってもらえるなら今やってるネタが終わりしだい(3月頃?)参加したいと思うのですが
いかがでしょうか。
- 451 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:09 ID:RT5iPCG/
- >450
ことみの首が短いのと、公子先生の顔が幼いのが少し気になる。
風子と智代なんかはすごく良い感じだと思います。
縁あってこの企画に興味を持ってくれたのならば、
おれは是非あなたに絵をつけてほしい。
- 452 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:14 ID:RT5iPCG/
- バラックの扉が勢いよく開いた。
目に一杯の涙を溜めた風子がそこに立っていた。
「お兄ちゃん酷いよ……。わ、わたしだってもう大人だよ!
お別れの、あ、挨拶くらいちゃんとできるし、したい……」
そう言いながら風子は智代に歩み寄り、うつむいたまま両手を突き出した。
その手は黒い皮のチョーカーが握られていた。木彫りの小さな星がついている。
智代はかすれる声で「ありがと」と言ってそれを受けとった。
ことみには木彫りの星のブローチだった。
風子の見ている前で、ことみはそれを制服の胸につけた。
最後に風子は俺のところに来た。
「岡崎さんに教えてもらって、小さいの作ったんです。
でも時間が足りなくて」
- 453 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:15 ID:RT5iPCG/
- 鞄の中から取り出されたのは、まるでフライパンのように大きな木の星だった。
「今まで作ったなかで一番上手にできたのです。受けとってください」
俺はためらわず星を受けとった。
それを脇に抱え、風子に右手を差し出した。
そして俺たちは固い握手をした。ことみと智代が、そこに手を重ねた。
「……短い間だったけど、一緒にいられて、う、嬉しかった、です」
風子はそれだけ言うと、握手を解いて扉から外に駆け出していった。
立ち尽くす俺たちを、公子先生がまとめて背中から抱きしめてくれた。
「ときどきは私たちのことも思い出して。
――元気でね。いってらっしゃい」
- 454 名前:紫の人 :04/02/18 02:16 ID:TtjnjVhi
- わかりました。
後悔しても知りません(俺が)
とりあえず今日中にブッ壊れてる前面USBポートを直します。
立ち絵描いたらまた来ます。
- 455 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:16 ID:RT5iPCG/
- 軽トラックの荷台に揺られながら、誰彼ゆく町の景色を眺めた。
3人とも無言だった。街路に立つ桜が赤く熟れた花芽を覗かせていた。
この町で目にしたもの、出会った人たちの顔が
走馬燈のように頭に浮かび、消えていった。
夢のような時間だった。……悪い夢じゃなかった。
記憶の中で先生と風子が微笑んだ。
『マイスター・シンガー』の音楽が流れた。
軽トラックが止まった。
振り返れば黒い壁が立ち塞がっていた。
世界の果てのようなその壁は、巨大な口をあけて俺たちを待ち受けていた。
「どうだ。怖じ気づいたなら乗せて帰るぞ?」
芳野が窓から首を出してこちらを窺った。
「まさか」と俺は呟いて荷台から飛び降りた。ことみと智代も同じように続いた。
- 456 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:18 ID:RT5iPCG/
- 「それならここまでだ。
俺は大袈裟なことは言わねえよ。永遠の別れじゃあるまいしな」
芳野はそう言いながらひらひらと手を振った。
「ただ覚えておけ。
あの町に帰りたいと願うんなら諦めるな。
汚いこともしろ、地獄にも堕ちろ。
俺たちに啖呵を切ってみせたように、あの中でお前たちの意地を貫き通せ。
……帰れるように祈ってる。あばよ」
排気音が響きわたり、窓から出した手を振りながら芳野は去っていった。
あとには俺たち3人だけが残された。
温かい春の風が吹いていた。
俺たちは顔を見合わせ、頷きあった。
揃って一歩を踏み出した。二歩、三歩踏み出した。
黒い壁にぽっかり空いた空洞に満ちる虚ろな光の中へ、俺たちは歩いていった。
- 457 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/18 02:24 ID:RT5iPCG/
- 以上でバラック・四日目終わり。明日からジッグラト。
>454
ものすごく嬉しい。
絵をつけてくれる有志が現れることは夢だった。
後悔はさせません。期待してます。
- 458 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 23:22 ID:RT5iPCG/
- ――――――――――――――――――――――
――――――――――………………………………
…………………………………………………………
…………………………‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
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‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・
- 459 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 23:23 ID:RT5iPCG/
- ――ありふれた夕餉のテーブルだった。
蛍光灯に照らし出された広く小綺麗なリビングルーム。
その中央に置かれたテーブルに、俺は自分が存在しているのを発見した。
塔の入口に足を踏み入れ、
得体の知れない光に包まれたところまでは覚えている。
そのあとの記憶がすっぽりと抜け落ちている。
気がつけばこの部屋で、湯気の立つ料理の並ぶ食卓についていた。
焼きたてのパンの香ばしい匂いが鼻孔をくすぐった。
軟らかそうな大ぶりの肉のシチューが皿に盛られていた。
スプーンとフォークがある。鋸歯のついたナイフがある。
胃が締めつけられるほど空腹だった。
けれども食欲は一向に湧いてこなかった。
- 460 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 23:23 ID:RT5iPCG/
- 喉から食道にかけて綿が詰まったような感覚がある。
こめかみの奥に痛みとも疼きともつかない不快なものが渦巻いている。
右の太腿だけが熱病に冒されたように小刻みに痙攣している。
他人の身体のようだった。本当に俺の身体だとは信じられなかった。
自分が何をしているのか分からない。
何をすればいいのか分からない。
対面の席には女が座っている。
俺はその女を知っている。渚の母親だった女だ。
――今でも母親であるはずの女だ。
女は薄いベージュのブラウスの釦を外し、
胸をはだけて赤ん坊に母乳を飲ませていた。
はだけるのは片方の胸だけでいいはずだが、
女は必要のない胸までも露わにしていた。
赤ん坊は瑞々しく張りつめた乳房から音を立てて母乳を吸っていた。
空いている方の乳首がつんと立ち、
まるで吸いつく唇を求めて媚びているように見えた。
- 461 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 23:24 ID:RT5iPCG/
- 女が赤ん坊からこちらに目を移した。
俺に向かって何かを言っている。話しかけている。
――何を言っているのか理解できなかった。
彼女の声は高くなったり低くなったり、
ぐにゃぐにゃとねじ曲げられて俺の耳に届いた。
テーブルに身を乗り出して女の唇のすぐそばに耳を持ってゆきたいと思った。
そのまま女の乳房に吸いつきたいという衝動が脊髄を駆け抜けた。
その瞬間。
俺の心は身体から無数の虫が這いだしてきたかのような激しい不安に襲われた。
それは圧倒的な感覚だった。
俺は頭を抱えることすらできず、下唇を噛んで必死にその不安に耐えた。
握りしめた拳がぶるぶると震えていた。
どこかを噛み破ったのだろう、口の中に濃い血の味が広がった。
- 462 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/18 23:25 ID:RT5iPCG/
- ――やがて不安は霧のように消えた。
俺はゆるゆると緊張をといて頭をあげた。
女は憐れむような、慈しむような表情で俺を見つめていた。
その目に違和感を覚えた。普通の目ではないと思った。
何が違っているのか、そこまでは分からなかった。
「早く召し上がってください。せっかくのご馳走が冷めちゃいますよ?」
そこで初めて女の言葉が理解できた。
不自然に歪んだ声には変わりなかったが、
それはあの町で耳にしたことのある「渚の母親」の声だった。
- 463 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 08:09 ID:kQP3QLMV
- 早苗さんの母乳来たァ……!
- 464 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 08:38 ID:116BUXEK
- まだ人大杉みたいだし、宣伝であげとくか。
NETANNADまとめサイト
http://netannad.h.fc2.com/
NETANNAD version0.5
http://gamdev.org/up/img/239.zip
- 465 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 10:35 ID:UgMySi1S
- 新展開でずいぶんテイストを変えてきたみたいだな。
それにしてもよくまあこれだけジャカジャカ書けるもんだ。
- 466 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 10:37 ID:0/RGYEgA
- おお、すげー。こんなまとめサイトがあったとは。
- 467 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 12:52 ID:F17uAsEC
- 韓国みたい
- 468 名前:御旗は田畑 :04/02/19 16:51 ID:z13MpepO
- ↓12kぐらい
- 469 名前:御旗は田畑 :04/02/19 16:52 ID:z13MpepO
- 春はすき。さくらがきれい。
だけど五月はきらい。どの青葉にも虫が湧く。
降りてきた虫の上を自転車が定規で線をひく。
黒い染み ぽつぽつぽつ
雨のよう。アスファルトに覆いかぶさり、這いあう。
人が死んでいた。私ぐらいの少女が。
赤黒い、粘り気のある血が、歩道の溝にそって流れる。
その上を、ずっと、黒い。決して赤ではない黒色の体液が
流れた血の上を這うようになぞる。生き物みたいに。
これは血じゃない。直感が叫ぶ。
血なんて人間味のあるものじゃない。
もっと、ぞっとするもの。
例えていえば、人の命を喰らう悪魔。
カマキリがハリガネ虫の存在を知らないまま生きるように、
私たちはこの悪魔の存在をしらないまま生きているのだ。
私にはその悪魔が、命を奪ってもなお、最期の血まで
喰らい尽くそうとしているように見えて、
それが怖くて近づけなかった。
- 470 名前:連投規制Uzeee :04/02/19 16:53 ID:z13MpepO
- だけど、お母さんはその子の顔をふいてあげた。
かたまりかけた血で服が汚れるのも気にせずに。
それから、その人のために泣いてあげた。
お母さんには無類のよさがある。
私はお母さんのことを想うと泣きたくなる。
この坂で男の子と出会う。昨日?明日?今日?
いつのことだろう。でもどれも同じ時間なの。
全てがいつまでも変わらぬように。
- 471 名前:ここいらはほとんど変わらず :04/02/19 16:54 ID:z13MpepO
- 4月10日
微分積分なんてさっぱりだ。俺にできるのは、単純な項を降ろす
程度。それすら、logやらeを含むとまったくの外国語になる。
白紙の部分を腕でかばいつつ、前かがみになり、ぐっと堪える。
こうでもしなけりゃ生きられないことを思うと、惨めになる。
それでも世界は秒針のような残酷さだ。
「試験は残り20分だ」
酒のことを考える。昨日も飲んだ。今日も飲む。
決して楽しいわけじゃない。飲んでも惨めになるだけだ。
美味い酒などあるものか。それしかないから、俺は飲む。
カリカリカリ……
うっすら湿った前髪を左手でかきわける。熱い。ブレザーを脱ぎたい。
黒鉛が削られる音を聞くと、自分の身まで削られる気がする。
俺はあの音に身をおくことができない。なぜ俺はこうなんだ。
教師に、クラスメイトに訊ねる。聞こえるのはいつもの罵倒。
- 472 名前:ここいらはほとんど変わらず :04/02/19 16:54 ID:z13MpepO
- ああ。毒をあおっての生き方しか知らないものに、
努力や希望などを言ってくれるな。酒が欲しい。
溺酔して川に転がり落ちれるほどの。そうすりゃ
俺の人生も、神学生のように少しは愛されるかも。
「そこまで。鉛筆を置いて答案を前にまわしなさい」
試験終了。まっさらな解答用紙を前にまわす。
手渡された女はどうおもう?
−馬鹿?阿呆?堕落者?
何を言ってる、岡崎朋也。首から飼葉桶をぶらさげて、
まだ、気取る必要がどこにあるって言うんだ?
そう考えたら前を向けなくなった。
もう駄目だ。俺にはこれ以上耐えることができない。
- 473 名前:じょじょに変わる :04/02/19 16:55 ID:z13MpepO
- 校門まで残り200メートル。そこで座り込む。
午後10時。これからこの場所で酒を飲んで、 朝まで眠る。
後は知ったことか。どうせ落ちるなら、地獄の底まで落ちた
ほうがどんなに楽か。 突き出た枝にひっかかり、
足をブラブラくびれている者の滑稽さよ。
自販機で買ってきたビール3缶を転がす。坂道だから、
際限なく転がる。まず1本を捕まえて栓を抜き、
残り2本を、隣の芝に転がす。
「ビール3本じゃ、さすがに役不足だからな」
胸ポケットから、ビニール袋に包まれたハルシオンを4錠、
取り出す。この睡眠薬に、アルコールと作用しての幻覚作用が
あることを教えてくれたのは陽平だ。それだけではない。
酒の味を教わったのも陽平からだ。もっとも、今では、
俺が陽平に心配されるぐらいに立場は逆転している。
「とんでもない悪友を持ったもんだな。俺も、陽平も」
- 474 名前:御旗は田畑 :04/02/19 16:58 ID:z13MpepO
- 楕円形の錠剤を手の内で転がす。酒で幻を追いかけたこと
はあっても、抵抗感から、薬を使った経験は今までなかった。
どうせ悪夢しか見れないんだろうな。だが、それは酒も
同じ。今さら何を恐れる。こんなものでも、くらわずに
道の真ん中で眠れるものか。もうどうにでもしてください。
神様、仏様、校長、教頭、化学教師、生活指導官、アーメン
そんな、やけくそな呪文とともに、ひといきで飲み込んで、
アスファルトに身を投げる。
「はぁ…」
ため息と共に空を仰ぐ。そこには桜。昼間とは違った
強烈な色彩で枝を広げ、重なり合い、空を覆った万華鏡。
この桜は、俺が寝たすきを窺って、俺のこと、
取って食ったりはしないだろうか。
- 475 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:00 ID:z13MpepO
- 独り見上げた夜桜は、それぐらい妖しかった。
例えば、あの桜の紅化粧が、葉脈に通された人の血で
色づけられていたとしても、不思議には感じないだろう。
それどころか、当然のことのように思えるぐらいだ。
以前にもこれと同じことを感じたっけ。
いやいや、こんな変なことを考えるなんて薬が効いて
きたのだ。桜の色も、昼と夜の差を引いても、
おかしすぎる気がする。一種の幻覚症状なのだろうか。
「はぁ…」
別のため息。俺のより小さく、短かい。
顔を向けると、そこに立ち尽くす少女がいた。見慣れぬ顔だ。
短い髪は、肩のすぐ上で風にそよぎ、視線はどこか浮いている。
きれいな横顔に、おもわず見惚れてしまう。学年はどこだろう?
リボンは三年生。同学年??というのは少しおかしい。
在学している。ましてや同学年なら、見落とすはずがない。
とくに、この顔なら……だとしたら、誰なのだろう。
- 476 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:01 ID:z13MpepO
- 学校に伝わる怪談が記憶に蘇る。桜の木の下には、
少女の霊が出るという、どこにでもある類の話だ。
しかし今となっては、妙な現実感がわいてきて、
背中が寒くなる。そのくせ、嫌な汗がでる。
目を離すこともかなわず、硬直した時間が続く。
しばらくのあと、少女も、こちらの存在に気づき、視線が出会う。
幽霊か、幻かはいざ知らず、黙っているわけにもいかなかった。
「や…やぁ」
栗梅色の瞳に驚きの色が映る。
「え?は、ははい?」
裏返った声を聞いた途端。なんだか拍子抜けした。
まるで普通の。俺と同い年の少女のそれだった。
桜のお化けなんて、俺もガキじみたことを考えたものだ。
そんなもの、寝ぼけた奴か、じゃなければ、俺みたいに
ラリった奴が見た幻に決まっている。すべて。
そうなれば、こちらも調子が上がる。
- 477 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:05 ID:z13MpepO
「足がついてるってことは幽霊じゃないな。よかった」
「あ、あなたこそ。そこで、何をなさってるんですか?」
少女のほうは相変わらず動揺している。
警戒してか、二、三歩後ろに下がる。
「見てのとおり、花見だよ。夜桜を見てるんだ」
幻ってのは、もっと胸糞悪い奴を想像していたが、
こんな少女と話ができるとは。この幻を掴んだまま、
やけを起して眠るなんて、少しもったいないぐらいだ。
少女を抱きしめたらどんな感触がするのだろう。
起きあがろうと、右腕で体を押し落し上げるが、
それすらままならないらしく、途中でへたれこむ。
「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか?立てます?」
少女が駆け寄る。
手を出そうとするが、いまいち思いきりがつかない様子だ。
- 478 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:06 ID:z13MpepO
- 「いや、力が入らない。酒と睡眠薬のコンボが効いてて……
それに、本格的に眠くもなってきた」
「でも、このままだと、風邪ひきますよ」
四月といえど夜は冷える。ビール3本では、
アスファルトの沼に飲まれてしまいそうだ。
「うん。それにここで寝るとアスファルトが頭に当たって
痛い。だから君に膝枕をしてほしい」
笑いながら訊ねる。いくら相手が幻の少女だろうと、
膝枕まで求めるのは、期待のしすぎか。
眠気が強くなる。少女の相手はさておき、瞼を閉じにかかる。
その時、意外なほどの、現実感で俺の頭は、すくい上げられ
少女の膝上におかれた。そのせいで、一瞬は、眠気を忘れたほどだ。
布一枚ごしに、少女の血流まで伝わってきそうなほどだ。
頭をのせるときに、めくれたスカートの隙間から、
こぼれた肌が首と交じり合う。
それだけで、まわりの空気の温度が大きく上がったように感じる。
- 479 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:07 ID:z13MpepO
- 「寝るならもっと暖かい場所がありますよ」
少女の顔が覗き込む。
もう、それを幻と相手にすることは出来なかった。
頭の下で流れる温もりが、人のものだとすれば。
これ以上の温もりを俺は知らなかったから。
幻なんてのは、鏡みたいなもので、
猿が覗きこんだところで、天使の顔はうつらない。
人の持たない心が現れるはずがないんだ。
天使か、もしかしたら、本当に桜のお化けかもしれない。
ただ、俺は無意識の行動で、だだっこのように
自分の顔を手で覆い隠すことしかできなかった。
はじめ、少女の指先は、顔を覆う手に添えられたが、
その強張りを感じると、すぅと、その上をなぞり、
髪の上に、指先を置いた。
- 480 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:09 ID:z13MpepO
- 「聞かせてください」
「テスト…悪かった…」
「点数が、ですか?」
「白紙の答案……」
「白紙の答案を…出さなきゃいけなくて、前の女子に見られて」
「私は気にしませんよ。そういうの」
「…恥ずかしいとかじゃなく…もっと…悲しいことがあるんだ」
「どういうことですか?」
「そんな…女子に恥さらしたり…意味のない時間…試験も…俺ぐらい
基礎力を持たない……人間には…演習にもならないんだ…だから
受けるだけ…苦痛を味わうだけ…得られるものは何もない…」
「だったら、さぼっちゃったらどうですか?」
- 481 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:11 ID:z13MpepO
- 「それができない…んだ。…意味のない…試験…授業……受けて
…それを…意味がないからって……不要だからって…さぼったり
……自分から…できる…改善とか…そういう…責任……自信…
のある……生き方…知らないんだ」
「……」
「酒も…不味くて……気持ち悪くて…嫌な夢ばかり…毎晩怖い…
もう…こうやって……坂から…転がるのはいや……怖い…から
底の底まで…落ちて……しまいたい…怖く…なくなるところ
まで……ぅぅうううぅぅぅぅぅぅぅぅぅううぅぅううううぅ」
「それは…
眠剤の効能がいよいよ高まる。意識はうずを巻き、
自分が何を言ってるのかも、途中から解らなくなっている。
髪をなでてくれていることは感じる。
ただ少女が何を言ってるのかは、もうわからない。
もう一度少女の顔をみたい。もう見れないかも。
どうしたらいいのかわからなくて、ああいうのはなかったから。
だからみれなかったけどもういちどみたいみたいみたいな
最後にあっぷと顔を上げたその後に、意識の気泡は
指先から離れ散る。海溝に沈むもののごとく、
深く暗い静けさへ。
- 482 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:12 ID:z13MpepO
- 4月11日
家はそれぞれが住人にはわからない匂いを持つ。
初めて陽平の家を訪ねた時だ。その匂いが場所や時などに
限定される特別な匂いではなく、家自体に染み込んだ、
恒久的な匂いだということに気づくまで、
時間はかからなかった。
「お前ん家、なんか匂いがするよな」
人見知りが激しく、付き合いが悪かった俺は小学校で
陽平に出会うまで、他に訪ねるべき友を持たなかった。
だから、その時は、陽平の家だけが特別匂うものだと思った。
「そうか?俺は匂わないけど……家ってそんなもんだぜ
別々の匂いを持ってんだよ。その中に住んでる奴には
わからないがな。お前ん家にも匂いがあるよ」
- 483 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:13 ID:z13MpepO
- そうだろうか?
家に帰って、壁に鼻頭を擦りつけて、鼻腔いっぱい吸って
みたが、どうにもそれらしい匂いは、見つからない。
しかし、他の家を訪れる機会とともに、陽平の言葉は
確信にかわった。家はそれぞれが匂いを持っていた。
不思議だった。学校なんて、あれだけ人が集まっておきながら
無色無臭のものがある反面、家という小集団が、梅雨の湿り気
にも似た濃さを保てるのはどういうわけなのだろう。
匂いは快いものもあれば、不快なものもあった。
しかしほとんどは、そのどちらも無い、異質感のみを
感じさせるものだった。
その霧にあてられる度に、他人が自分の家で、どういった
匂いを感じているのかが気になった。陽平はあると言ったが
本当に自分の家に匂いはあるのだろうか。
だが、これだけは確かめるすべがなかった。
覚醒が近づく。夢と現実のあやふやな境界に、隙間が
できだす。初めに流れ込んでくるのは極小の匂いの分子だ。
香ばしい匂い。何かを焼くような。
- 484 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:18 ID:z13MpepO
- トン。ガシャ、ガララ
鉄板を摺り合わせるような音が、現実を叩き起こす。
朝。土壁に囲まれた六畳の部屋。
中央にしかれた布団に寝かされている。
右にアルミ冊子の窓。左には三分の一ほどあけられた襖。
そばに人の気配はない。階下から物音がするだけだ。
ここはどこだろう。どうして俺はここにいるのだ。
思いだそうとしても、頭は霞がかかったかのようだ。
半身を起こし、辺りを見回す。
古そうだが、小奇麗な部屋。足向こうの壁には、
鏡台と、大きな女の子の人形がかかった箪笥がある。
カレンダーは去年のままだが、隣の時計は動いている。
9時10分。学校はとっくに始まっている。
そう、学校。俺は学校への坂にいた。酒を飲んでそのまま
寝てやろうとしたんだ。でも、なぜこんなところで寝ている?
昨夜の出来事を、頭の中で反すうさせる。
- 485 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:23 ID:z13MpepO
- 酒を買って、転がったから掴まえて、栓あけて、ハルシオンを
飲んだ。それから、転がったら、桜がきれいで……その後、
お化けが怖かった?…いや、お化けと思った?顔を見たかった
んだ。もう一度。桜のお化け?いや、そう、少女。あの少女だ。
トン。ガシャ、ガララ
階下から一定周期ごとに聴こえる音。
あの場所まで行けば、少女に会えるかもしれない。
頭にはそのことしかなかった。熱病にうなされた者のように。
部屋を出たところにある階段を降りる。まだ頭が重い。
傾斜のきつい、細い階段を、一歩ずつ確かめるように降りていく。
音の源は厨房だった。焼きたてのパンの香りで満ちている。
夢に入ってきたのは、この匂いだった。
調理台にはパン生地をこねる金髪の男が一人。年はわからない。
少女はそこにはいない。
厨房に入ると男も気づいていたように、こちらに顔を向ける。
- 486 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:26 ID:z13MpepO
- 「あ、あのう。女の子……」
この状況での、最初の質問がこれか。自分でもあきれる。
「あ?ん、渚だな。渚は今、学校に行ってるぞ」
男は少し困ったような顔つきで答えた。
「そうですか」
何が「そうですか」だ。頭は、本調子じゃないようだ。
なんだか、当然のことのように聞いてしまったが、
昨日の少女は現実にいたのか。
呆けたようになっている俺に男が話し掛けてきた。
「ま、こっちにもいろいろと聞きたいことはあるが……
とりあえず、怪我とか、調子の悪いところはないか?」
「大丈夫です。あ、それと……」
「なんだ?」
「まだ頭が混乱してて、よく状況をつかめないんですけど、
なんか、俺、随分と迷惑をかけちゃったみたいで。
その、どうもすみませんでした」
頭を下げる
やっとまともな受け答えができた。
- 487 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:28 ID:z13MpepO
- 「やぁ、おはようさん。やっと起きたみたいだな。
とりあえず、ここがどこか知りたいだろ」
男はこねていたパン生地をボールに移して、パンパンと手で粉
を打ち払うと、ついて来いの合図をした。
厨房の向こうは、当たり前だが店へ繋がっていた。
8坪ほどの店内は、開店準備中なのだろう。
商品棚の部分部分にパンが並べられている段階だ。
ウインドウには反転した金文字。
ところどころが禿げていて、そこから朝の光が差し込んでいる。
『ーリカーベ河古』
駅前商店街のパン屋だったんだ。
- 488 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:29 ID:z13MpepO
- なんかやけに重かったり軽かったり
PCの調子が悪いのかなぁ…
>まとめサイト
さんくす
- 489 名前:伝 :04/02/19 17:34 ID:b+S873kf
- >>御旗さん
乙です。
もしよければ、原文(2ちゃんねる投稿用に改行する前の文)が欲しいのですが。
あれば
http://advenbbs.net/bbs/yybbs.cgi?id=den
にコピー&ペーストするか、txtデータ圧縮して
ttp://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/
にブチ上げてもらえますか?
無ければこちらで整形しますが。
- 490 名前:御旗は田畑 :04/02/19 17:48 ID:z13MpepO
- ネタゲ用の投稿板にあげたけど、あてにしないほうがいいかも
dクスみたいに文章がしっかりしてないから、100に限りなく近い
可能性でこれからコロコロ変わって行く気がする。
あくまでもサンプル的な意味あいでどうぞ。
こんなのと、まともに付き合ってたらキリがありません。
- 491 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 18:04 ID:Ge4RrHr0
- >田畑氏
乙。
パン生地こねてるのは秋生か?
パパは金髪じゃなくて赤髪だと思うが。
あと本文をあげる時は名前を統一してもらえると
後から読むとき抽出してまとめて読めるので助かる。
- 492 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 19:06 ID:MMQqpiGn
- >>491
例えばいたるの描いた名雪の髪は青色だが
SS書きによって黒髪と表現されたり、青髪と表現されたりする。
御旗氏は前者の芸風なんだろう。
ただ、やはり金髪だと違和感があるな。欧米人が登場したように読めちまう。
茶髪くらいにしといたらどう?>御旗氏
- 493 名前:伝 :04/02/19 19:14 ID:b+S873kf
- >田畑さん
このままゲームにコピペしたらかなり読みづらいので、色々段落とかいじってみます。
- 494 名前:伝 :04/02/19 19:20 ID:b+S873kf
- それと、ゲームとしてはどうなるんでしょうか。
個人的妄想だと
http://netannad.h.fc2.com/souko/neta.png
こんな感じになるななぁ? と思ってたりするのですが。
それともオニバズムみたいにするのかな?
- 495 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 19:28 ID:MMQqpiGn
- >>494
オニバズム=オムニバス、かな?
omnibus……ラテン語で for all の意
それぞれ独立した幾つかの短編をまとめ、全体として一つの作品にしたもの。(新明解国語辞典)
- 496 名前:伝 :04/02/19 19:38 ID:b+S873kf
- うわぁぁぁあwsうぇthwぉ情けねぇぇ!!!
22年間、ずっと「オニバズム」かと思ってたよ。
>>495
ありがとう。
- 497 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 19:42 ID:MMQqpiGn
- >>494
過去スレをほじくり返したらちょっと目を引くのがあった。
78 名前:名無しさんだよもん 投稿日:03/10/17 08:39 HgTIvAtf
ただの思いつきだが、思いついただけ書いてみる。好きなように処理してくれ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
学園編は、いつもの鍵ゲーの例のごとく、各ヒロインのEDへと分岐する。
各ヒロインのEDごとに、過去や未来シナリオのうちの1つが対応。
戦国編は誰、飛鳥編は誰、ギリシャ・ローマ編は誰、近未来サイバーパンク編は誰、というふうに。
全てのヒロインにそれぞれのSummerがあるようなもの。タイトル画面で選択可能になる?
歴史シナリオでは、人の絆を求めて成就させたり、各ヒロインに割り当てられた重要アイテム(←麻枝談)を発見したりと、
主人公たちは困難を乗り越えてついに目標を達成する。
しかしその途中で、歴史的な大戦争に荷担するとか、タイムパラドックスを起こしてしまうなどの
大きな過ちも犯してしまった。
で、重要アイテムなり「絆」なりが全部揃った暁に、
朋也は「時空船やそれ同等の歴史干渉能力」を獲得することが出来て、過ちを修正するために旅立つ。
そこが真の学園編(それがどういうものかはまだ分からん)のスタート。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
- 498 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/19 20:36 ID:116BUXEK
- はは。伝の字のジョークは実に愉快だなあ。
>469-487
お疲れさん。アンタの文章からはずいぶんと文学的な匂いを感じる。
先が長そうな印象を受けたんだが、どのくらいで仕上がりそう?
>494
全体をどうまとめるか考えるのはまだちょっと早いと思う。
考えるべきなんだろうけど、土台となる材料が少なすぎる。
最悪、トップメニューで「学園編」、「近未来編」とか選べるようにして
オムニバス作品にするしかないかも知れない。
おれはやはり各枝編間に何らかの関係を持たせたいから
〆切である4月28日より1〜2週間前には近未来編を完成させるつもりでいる。
>497みたいなのが理想だが、現状では夢のまた夢だな……。
- 499 名前:伝(書類選考待ち) :04/02/19 20:44 ID:b+S873kf
- >>497
サンクス。
>>498
了解。
>>〆切である4月28日より1〜2週間前には近未来編を完成させるつもりでいる。
締め切りなんですか?
俺は書いてくれる人が居る限り、制作続けようと思うのですが。
もしかしたらCG職人さんも参加してくれそうな感じだし……
このまま4月28日で企画終了するのは勿体ないような気が。
- 500 名前:伝 :04/02/19 21:07 ID:b+S873kf
- そうそう、それとtonksさん。
http://advenbbs.net/bbs/?den
原文こちらに投下願えますか?
- 501 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/19 21:19 ID:116BUXEK
- たしかにな。もったいない気持ちはやまやまだ。
けれどもおれはクラナドの発売をデッドラインに自分の仕事を果たそうと思う。
だいたい、この手の企画ってのは〆切がないと駄目なんだよ。
どうしてもダレるし、結局は完成しないで終わる。
〆切というのはそれだけでモチベーションの根源になりうる。
いわんやクラナドの発売をや、というやつだ。
>500
おk。今日の分を書きあげたら日付が変わったあたりであげとく。
- 502 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/19 21:39 ID:116BUXEK
- 補足だが、4月28日をもってこの企画を解散する、というような論調で
レスをつけていたことに関しては謝罪する。あくまで、一参加者として
クラナドの発売をもって仕事を完成させるという意思表示に過ぎない。
他の参加者がその後も作り続けるのなら、見まもってゆきたいと思う。
- 503 名前:名無しさんだよもん :04/02/19 22:19 ID:MMQqpiGn
- あはは……なんてこった。
あんなに早く出してくれと願ってたクラナドなのに、
いま俺はできるだけ延期することを望んでるよ。どうせ全年齢だしな。
職人さん。
万が一にも、刀折れ矢尽きて、Keyの奴らに先を越されたとしても、
「元ネタが増えてラッキー」くらいの勢いで続けてやってくれ。
俺応援するよ。もし完成したら1万くらい出す。
こんなに同人作品の完成を待ち望むなんてわつき屋以来だ。
- 504 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/19 23:47 ID:116BUXEK
- 金よりも何よりも、そう言ってくれる人がいることが企画の力になる。
延期はするだろうか。するだろうな。するような気がする。
渚の語尾はやはり「にゃり」にすべきだったのだろうか、と、
安い酒を飲みながら今、そんなことを考えている。
- 505 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/19 23:48 ID:116BUXEK
- 「そうだぞ朋也。今夜はお前の歓迎会なんだ。
心をこめて焼いたパンなんだから、しっかり食べてくれなきゃ困る」
唐突に声がした。声のした方を見た。
テーブルの端。若い男が美味そうに煙草をくゆらせていた。
渚の父親だった。
学校帰りに無理矢理キャッチボールにつき合わされたことがある。
……いつからテーブルについていたのだろう。
無闇にそればかりが気になり、うまく返事をすることができなかった。
俺が食い入るように乳房を見つめていたときに、
渚の父親はそこにいたのか。
俺の心に湧き起こった淫らな欲望を、彼は見抜いているのか……。
- 506 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/19 23:49 ID:116BUXEK
- 「――朋也くん」
耳元で誰かが囁いた。
「朋也くん。大丈夫?」
隣に顔を向けると、そこには渚がいた。
古河渚が訝しげな表情で俺を見まもっていた。
彼女はいつから、俺の隣にいたのだろう……。
「俺……スメールに登って、来たんだけど。
どうして……なぜ、渚が……?
ここは……ここは、どこなんだ?」
「大丈夫。心配しないでください。
ここはわたしの家です。だから不安にならないで」
渚はそう言って優しく笑った。
けれどもその笑顔に俺はやすらぎを覚えなかった。
- 507 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/19 23:50 ID:116BUXEK
- ――渚の目の色はおかしかった。彼女の母親の目がそうであったように。
何がおかしいかまでは分からない。ただ普通でないことだけは分かる。
そこで俺はさっき目にした張りのある乳房を思い出してしまった。
噛みごたえのありそうな乳首の映像が、脳裏に蘇った。
正面を見れば、彼女はまだ赤ん坊に母乳を飲ませていた。
観賞用の乳房もそのままだ。
反射的に顔を背けた。背けた先には渚の身体があった。
俺の欲望はすぐさま彼女にその矛先を変えた。
――今度は不安に襲われはしなかった。
想像のなかで十分に渚に触れることができた。
だが俺は必死になってその欲望に抗った。
テーブルのへりに押しつけられた渚の胸から目が離せなかった。
そんな俺の姿が見えているだろうに、渚は視線をかわそうともしない。
何も言おうとしない。
なぜだ――どうしてだろう。
俺は女に飢えてはいなかったはずだ。
それなのに今、こんなにも目の前の女の身体を求めている。
急な排泄を堪えるように、渚と繋がりたいと思っている……。
- 508 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/19 23:50 ID:116BUXEK
- 「――也くん。朋也くん」
弾かれるように頭をあげた。
じっと俺を見つめる渚の顔があった。
「もう少し待ってください。今は食事の時間だから。
ほら、これ。お父さん自慢のパンなんです。
わたしが言うのもなんだけど、美味しいですよ?」
「……ありがとう」
俺は渚の手から白い大きなパンを受けとった。
小さく千切って口に入れると、イーストの香りが鼻に抜けていった。
――渚は今、何と言ったのか。
『もう少し待ってください』というのは、どういうことなのか。
うまく考えがまとまらなかった。
一つだけ理解できたのは、自分が明らかに混乱しているということ。
ただそれだけだった。
- 509 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/20 00:31 ID:0v9GZKIn
- せっかく掲示板をつくってくれたのに悪いんだが、
テキストの分量が多すぎるんで、いつものようにうpロダにあげさせてもらった。
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/contents.jsp?file=20040220002712223.txt
バラック・三日目以降になります。よろしくお願いします>伝の字
- 510 名前:はむ :04/02/20 03:13 ID:tDq6OyID
- CLANNAD不買運動でKeyに抗議しています。詳しくはCLANNAD不買運動のページへ。
http://notepad.jp/
- 511 名前:御旗は田畑 :04/02/20 04:02 ID:PLkNTD2i
- そうか。確かに金髪は読みズラいよな。俺も思った。
朋也が起きてからの部分はどちらみち大きく修正するつもりだから
その時、茶髪あたりに戻そうと思う。
>dクス
乙彼
dクスの一日あたりの平均執筆量と麻枝のそれはどっちが多いんだろうか……
>伝の字
ああ、頼んだ
- 512 名前:名無しさんだよもん :04/02/20 12:41 ID:zfhhMolD
- >御旗氏
あんた、理系の出だね?
>微分積分なんてさっぱりだ。俺にできるのは、単純な項を降ろす
>程度。それすら、logやらeを含むとまったくの外国語になる。
文系なら、指数関数は一般のaで定義してa^x、ネピア数eは習わないし
微積で指数・対数が絡んだ計算は出題されない。
この文だと、朋也は「進学校の理系の落ちこぼれ」って設定になるが
それで間違いないの?
俺は勝手に朋也は文系だって偏見を持ってるんだが……。
- 513 名前:御旗は田畑 :04/02/20 13:36 ID:PLkNTD2i
- はい、理系です。だから文系の授業範囲はわかりません。
そこら辺りはまったく考えず、自分のイメージで書きました。
自分の高校じゃないと、雰囲気とか、「受験を斜に見る」
朋也よりの視点も想像しにくいし。
女子がいる高校生活なんて、もっと想像つかないけど。
- 514 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/20 19:54 ID:0v9GZKIn
- 文系でも国公立を狙う香具師なら指数・対数どんとこいだと思うが。
古風(時代錯誤)な公立の進学校だと文理に関係なく全科目一通り習わされる罠。
まあ制服からして朋也の学校は私立のイメージがあるけどね。
- 515 名前:伝 :04/02/20 22:45 ID:6xR5yLvq
- うーん、「坂の上の学校」ってのが見つからん……
誰かそういう画像があったら教えてくらはい。
- 516 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/20 23:17 ID:0v9GZKIn
- 坂の上の学校なんて、わりとどこにでもありそうな気もするけど、
典型的すぎて逆に画像とかは出まわってないのかな。
旅スレの住人にでもそれとなく尋ねてみるか。
- 517 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/20 23:18 ID:0v9GZKIn
- 「――もここ――来ち―……―だな。
まったくど――うなって―……―早苗といっ―
……―に来た――にはびっくり――が、
まあ住んで――楽園だ。俺はパンさえ焼け―
……―いいのさ」
渚の父親が俺に話しかけているようだ。
意味をなさない言葉の断片が耳に入ってくる。
「これから――にもパンを焼いて――ぞ。
そのくらいして―……―けりゃ渚は――ないなあ。
どうだ?」
「ああ……うん。俺も、そう思う」
俺がどうにか相づちをうつと、渚の父親は
「そうか」と言って嬉しそうに笑った。
- 518 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/20 23:18 ID:0v9GZKIn
- 「秋生くん―……―それだけ聞――ゃないかな?
――朋也ちゃんは来たばかり―……―し、
どういう気持ち――か分かるでしょ?
ねえ。今夜はもう寝ようよ」
渚の母親も笑っていた。
愛おしそうに赤ん坊をあやしながら俺の目を見て、
「――をよろしくね」と言った。
肝心な部分が聴きとれなかったが、俺は「ああ」と曖昧な返事をした。
テーブルの向こう側で渚の両親が何かを確認するように頷きあい、
おもむろに席を立った。
バシッという音がして背中に痛みが走った。
顔を向けると渚の父親が白い歯を見せていた。
彼は俺の首に腕をまわし、髪の毛をぐしゃぐしゃとかき混ぜた。
渚の両親は最後に一度だけこちらを見て、
赤ん坊と共にリビングルームから出ていった。
部屋には隣り合って座る俺と渚だけが残された。
- 519 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/20 23:19 ID:0v9GZKIn
- 「わたしのこと、好きですか?」
「え……?」
「わたしは、朋也くんが好きです。好きなんだと思います」
俺の目をじっと見つめながら、
天気について話すように渚はそう告白した。
「渚……何を、言ってるんだ?」
「ここでは誰もが……変わらずにはいられないです。
楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
……ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
「なあ、悪い。大切な話をしてくれてるみたいなんだが、
俺には、何が何だか――」
「もう、どこにも帰れないよ?
どうして朋也くんまでこんなところに来たの」
渚の目から一筋の涙が頬を伝った。
――その涙を拭ってやることもできず、俺はただそんな彼女を見ていた。
「お父さんも、お母さんも。……わたしも変わっちゃった。
きっともうすぐ、朋也くんも。
それでも、この場所で生きてゆきますか」
- 520 名前:御旗は田畑 :04/02/21 00:22 ID:uG8tz98L
- >dクス
乙彼
>坂の上の高校
自分の高校がまんまそれだった。軽くカーブしてるから200m先までを一枚絵にすること
は出来ないが、坂が上へと登っていて、隣りは、歩道に沿って桜並木となっている。
中腹辺りの折れたところから、写真を撮るといい絵になるかもしれない。
ただ惜しむらくは高校時代と今では住んでる場所が違うから、気軽にいって写真を撮る
わけにもいかないな。
- 521 名前:名無しさんだよもん :04/02/21 03:22 ID:7TtnUlsd
- 朋也が理系なら、ことみと仲良くなれるので、個人的には良し。
- 522 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 11:19 ID:x3SCf64X
- 御旗の作品にばっかレスがついててジェラスィ。
- 523 名前:名無しさんだよもん :04/02/21 11:25 ID:8EK11/zR
- >522
コメントしづらいんだってば.少なくとも現段階では先が読めないし.
ともかく頑張ってください
- 524 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 11:45 ID:x3SCf64X
- ああ分かってるよ。今日も書くさ。
でも、つまんなくなったら言ってくだちい。それだけはお願いな。
是非とも、こう、胸をえぐるような容赦のないレスを。
- 525 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 15:08 ID:x3SCf64X
- >519以降を一部訂正
************************************************************
「わたしのこと、好きですか?」
「え……?」
何の前触れもなかった。
俺の目をじっと見つめながら、感情のこもらない口調で渚はそう尋ねてきた。
「渚……何を、言ってるんだ?」
「ここでは誰もが……変わらずにはいられないです。
楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
……ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
「なあ、悪い。大切な話をしてくれてるみたいなんだが、
俺には、何が何だか――」
「もう、どこにも帰れないよ?
どうして朋也くんまで、こんなところに来たの」
渚の目から一筋の涙が頬を伝った。
――その涙を拭ってやることもできず、俺はただそんな彼女を見ていた。
「お父さんも、お母さんも。……わたしも変わっちゃった。
きっともうすぐ、朋也くんも。
それでも、朋也くんは、この場所で生きてゆきますか」
- 526 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 15:08 ID:x3SCf64X
- 「わたしは……」
「生きてゆく」
渚が何か言いかけたのを遮って、絞り出すように一言そう告げた。
濡れた渚の瞳には、俺の顔が映っていた。
「それだけは請け合う。俺は生きてゆく。
そう心に決めて、この胡散臭い場所に乗りこんで来たんだからな」
別れ際に芳野がくれた言葉は、まだ胸の底に残っていた。
『――諦めるな』
その言葉はまるで闇夜の松明のように、混乱する俺の心を少しだけ落ち着けた。
「良かったじゃないか」
「えっ……?」
渚は驚いたように俺の顔を見た。
「親の人と一緒になれて良かった。
電気工の兄ちゃんに事情を聞いて、どうなったのか心配してた」
- 527 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 15:09 ID:x3SCf64X
- 「……朋也くんも、公子先生たちのお世話になったんだね」
「ああ。一ノ瀬と一緒にな」
「……ことみちゃんも?」
「あと、渚は知らないだろうけど、坂上っていう二年生がいた。
転校してきたばかりの生意気な女。
そうだ……あいつらはどうした?
どうして俺だけ渚の家で夕飯をもらってるんだ」
渚は俺から視線を外して、ぼんやりと前を見た。
そして独り言のように、「アーガタ」という耳慣れない言葉を口にした。
「朋也くんがここにいるのは、わたしのアーガタだからです」
- 528 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 15:10 ID:x3SCf64X
- 「……なんだ。それ?」
俺の質問には答えず、渚は立ちあがって空いた食器を手にした。
「おかわりは、いりますか?
パンもシチューもまだいっぱいあるし、食べれるなら持ってくるけど」
いつの間にかシチューの皿は空になり、パンの姿もなくなっていた。
切りつけるような空腹はもう、俺の身体から消えていた。
「いや、もういい。美味しかった。それより――」
「それなら、わたしの部屋に来て」
食器を流しに沈めてしまうと、渚はテーブルには戻らず、
さっき渚の両親が出ていった扉のノブに手をかけた。
「話のつづきは、ここではできないから。
わたしの部屋に来てください」
- 529 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 15:17 ID:x3SCf64X
- ここら辺は下敷きにした小説があるんだけど分かる人いるかな〜。
……なんてね。
- 530 名前:ぼなばん :04/02/21 15:48 ID:3rPoy1LL
- 「youはショック!!!!!!」
突然ペットのサブローが叫んだ
- 531 名前:名無しさんだよもん :04/02/21 17:07 ID:idq2vbsq
- 鍵のクラナドとどっちが売れるでしょうか
- 532 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 21:44 ID:x3SCf64X
- 売らへん、売らへん。
少なくともおれはこの企画に関して、一銭も金をとるつもりはない。
つーか、伝の字や御旗もそうだろ。
- 533 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 21:44 ID:x3SCf64X
- 渚の部屋はリビングルームを出てすぐだった。
渚はおずおずと扉を開けて俺の方を振り返り、「入ってください」と囁いた。
だが一瞬、俺はそこに入るのを躊躇した。
「あのさ。その前に、トイレ借りていいか?」
「えっ? あ、うん。そこを曲がって左」
「ごめん。ちゃんと返すから」
俺は戯けて敬礼をし、逃げるようにその場をあとしにした。
洗面所に駆けこんだ俺は便所には向かわず、
洗面台に頭を突っ込むようにして何度も何度も顔を洗った。
頭の中がどうしようもなく乱れていた。
渚の部屋でこれから二人きり会話することを思い、
それを怖ろしく感じる自分がいた。
だがもっと力強く、はっきりとした意識で――俺はその状況を求めていた。
身体の芯をじわじわと焼かれるような激しい衝動があった。
それを拭い落とそうと、俺は繰り返し冷水を顔に浴びせかけた。
- 534 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 21:45 ID:x3SCf64X
- ふと、鏡に映った自分の顔を見た。
全身の力が抜け落ち、危うく崩れてしまいそうになった。
鏡に映っていたのは俺の顔ではなかった。
俺の顔とまったく同じ形をした、誰か別の人間の顔だった。
間違い探しをするつもりで鏡に顔を近づけた。
すぐにどこが間違っているのか分かった。
愕然とした。心臓がどくんと大きな音を立てた。
――目だった。
俺の瞳孔はほとんど完全に広がりきっていた。
洗面台の縁に両手をついて、荒く息をついた。
顎の先から汗と水滴の混じったものがぽたぽたと流しに落ちた。
夕食のテーブルで渚たちに対して感じた違和感の正体を悟った。
みんな瞳孔が開いていたのだ。
そしてあの席で、俺もまた同じ目をしていたのだ……。
どうにか動悸を鎮めて廊下に出ると、
渚の部屋とは別の方向から小さな悲鳴が聞こえた。
渚の母親の声だった。
- 535 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/21 21:46 ID:x3SCf64X
- 俺は駆け出そうとして、その必要がないことを知った。
「あんっ、あんっ」と短い母音を断続的に繰り返すその悲鳴が、
快楽によるものであることに気づいたからだ。
それは愛の呻き声だった。
さっきまで一緒に食事をしていた渚の両親が、
この奥で情熱的に身体の一部をぶつけあっているのだ。
俺は反射的に二人のセックスを想像した。
接吻を乞うように尖った渚の母親の乳首を思い出さずにはいられなかった。
どす黒い淫らな感情が下半身に流れこみ
――俺は再びあの激しい不安に襲われた。
覚めない悪夢の中にいるようだった。
人の精神は夢の中で限りなく裸に近くなる。
そんな無防備な精神に不安は容赦なく爪を立てた。
心が押し潰されそうだった。
制服の胸のあたりを力一杯掴み、奥歯を噛みしめて、
「それ」が通り過ぎていってしまうまで俺は身動き一つできなかった。
- 536 名前:御旗は田畑 :04/02/21 22:11 ID:uG8tz98L
- (゚∀゚)濡れ場!濡れ場!
dクス乙
- 537 名前:伝乃字 :04/02/21 22:38 ID:/Q9PQjRL
- ヤヴァイですヤヴァイです。
ホウムシ(カメムシが正式名称?)の野郎共が次から次へと襲来してます。
ああー!作業に集中出来ねぇ。
>>売る気
もし販売するとしたら、クラナドとか関係なしにオリジナルでやりたいですね〜。
え? キャラ絵? そんなの、中・高6年間美術1をゲッツし続けた俺が描いてしましますよ。
http://netannad.h.fc2.com/cha.png
('A`)
- 538 名前:243 :04/02/21 22:53 ID:zbHxXHR3
- ガンダーラ編ビックリするほど全く書けてません。
書き出しから頭抱えました。やばいです。
一人称の文章って無茶苦茶難しいです。
朋也が見えていること、朋也が知っていること、朋也が感じていることしか
読者に説明してはいけないという縛りはキツすぎます。
執筆量抜群の◆TonksDmgqU さん、一人称で書くコツって何かあるんでしょうか?
- 539 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 22:55 ID:x3SCf64X
- まとめサイトトップの萌える古河渚の絵は伝の字が描いたんだろ?
おれはてっきりあのトップ絵が徐々に進化していって、
「伝はプログラムばっかじゃなくて、こんなエロ絵も描けたのか!」
みたいな展開を期待してたんだけ、ど。
- 540 名前:伝乃字 :04/02/21 23:02 ID:/Q9PQjRL
- >>243
tonkusさんではないけど、アドバイス。
>朋也が見えていること、朋也が知っていること、朋也が感じていることしか
>読者に説明してはいけないという縛りはキツすぎます。
そういうときには、誰かに説明させるというのも一つの手だったり。
>>539
>まとめサイトトップの萌える古河渚の絵は伝の字が描いたんだろ?
いや・・・あれ、適当にトレースしただけ・・・・・期待させてスマソ。
- 541 名前:伝乃字 :04/02/21 23:05 ID:/Q9PQjRL
- あと美術パーフェクト1を達成したのは、ギャグじゃなくてマジです。
姉なら昔漫画家目指してたらしく、結構ウマイんですが・・
まさかエロゲの絵師になれとも言えず。
- 542 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 23:11 ID:x3SCf64X
- >538
そんな人に講釈できるほどの文章論は持ってないよ。
ただ今まで色々な場所で文章を書き続けてきたから、
頭の中で考えたことを素早く文章化するスキルに関しては
普通の人には負けないつもり。
あと、おれは一人称を貫いてるけど、別に三人称の文章でも
いいんじゃないかな。
- 543 名前:名無しさんだよもん :04/02/21 23:38 ID:zbHxXHR3
- どうもありがとうございます。
神の視座だと視点が主人公にもヒロインにも神にも自在に移れて書きやすいんですが、
伝統的なVN形式のゲームで、まさか俺の箇所だけ三人称多元描写を採用するわけにも行かず、
まあ頑張って書いてみます。
神は死んだと誰かが言った。
設定厨だけで何ができんのと誰かが言った。
ギャフンと言わせてやりましょう。
- 544 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/21 23:38 ID:x3SCf64X
- あと、おれがどうしてこんなに必死に書いてるかというとだね。
どうしても書きたいシーンがあるからなんだ。
旧ネタバレスレで頭に植えつけられた、壮大華麗なクラナドの世界だ。
読んでほしい気持ちよりも、書きたい気持ちが先行している。
おれは今こうしてレスをつけているときでもそのシーンを
頭に思い浮かべては、「ああ、早く書きてーな」と思ってる。
おれはこの板とはまったく別のところでも文章を書いてるんだが、
そっちの方はどうも煮詰まっている。「書きたい」じゃなくて、
「書かなきゃ」になって、それが苦痛で堪らなくなっていた。
その「書きたい」の気持ちを思い出したくて、この企画に参加したんだ。
アンタのレスからは何となく「書かなきゃ」が見える。
だがやっぱり「書きたい」じゃないと駄目なように思う。
「書きたい」気持ちを思いだして、それをはっきりと痛感したよ。
なんか、マジレスしちまった。
あれだ。妄想ぶちまけるつもりで気楽に書いてみそ。おれはそうしてる。
- 545 名前:名無しさんだよもん :04/02/21 23:57 ID:zbHxXHR3
- >>544
いやはや、ご助言痛み入ります。
俺もAIRのSummer、RoutesのRoots、ショーン・コネリーのリーグ・オブ・レジェンドでは
その時空を越えた戦いに心を躍らせたものですし
旧ネタバレスレでは、壮大華麗なクラナドの世界を頭に植えつけられた住人の端くれです。
原点はゆめゆめ忘れる舞と思い直しました。かたじけない。
- 546 名前:名無しさんだよもん :04/02/22 14:03 ID:4qmwrlti
- 239.zip (netannad05) を落とさせてもらった。人間って、情熱さえあれば何でもできるんだなと思った。
久々に感動しました。
- 547 名前:伝乃字 :04/02/22 15:15 ID:85JrukY8
- うーん、ハイハット3回なってギターもピアノも鳴る望郷の曲が見つからん……
そもそもTRAIN TRAINという曲がどんななものなのか。ブルーハーツ?
関係ないけど、不採用通知キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
- 548 名前:伝乃字 :04/02/22 15:23 ID:85JrukY8
- やばい。半角スペース取り除くために置換したら、
命令文の重要な半角スペースまで取り除いてしまった……
- 549 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 16:27 ID:9bvH2KeE
- あー。あのシーンは書いてるときから思ってたんだよな。
モノホンの曲は使えないし、ここのBGMとかどうするべきだろ、ってのは。
考えてみたらTRAIN-TRAINみたいに、勢いがあってしかも
どこかで哀愁を感じさせるような曲がそこらに転がってるはずないし。
いっそのことあそこだけ音なしにするのも一案かも知れない。
それにしても伝の字はTRAIN-TRAINを知らんのか。激しくカルチャーギャップだ。
リンダリンダと並ぶブルーハーツ往年の名曲で、日本に住む人間の半分は
耳にしたことがあるというイメージがあったのだが。
あと、前から言おうと思ってたんだが、トップメニューで「GameStart」とか
「Option」とかのボタンの色なんだけど、ポインタをあわせたときの色(青系統)を
初期色にしたほうが良くないかな。色みの統一というか、あの赤色のボタン
があることで、トップメニューのシックな味わいが損なわれている気がする。
同じ理由でポインタをあわせたときの色は黄色あたりにすべきかと。
……マニュアル的な理論だけで高校時代美術で9をとった人間の主張でした。
- 550 名前:伝乃字 :04/02/22 16:35 ID:85JrukY8
- >>546
作業がかなり遅れてますが、そろそろver0.6をうp予定です。
>リンダリンダと並ぶブルーハーツ往年の名曲で
あーやっぱりあの
「トレーイントレーイン走っていーく! トレーイントレーインどこまーでもぉー!」
っていう曲でしたか。
>「Option」とかのボタンの色なんだけど、ポインタをあわせた
>ときの色(青系統)を初期色にしたほうが良くないかな。
実は……当初、青が初期色だったんですよ。(夏kanonみたく)
がしかし、アニメーショングラフィックの制作をミスってしまった…と。
「まーこのままでエェか?」と思い、そのまんま放置しとりました。
ちょっといじりなおしてみようかと思います。
- 551 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 16:58 ID:9bvH2KeE
- 知ってんじゃねーかよw
それにしても、オリジナルの音屋がいないというのには、何かと不自由を感じてしまうな。
最近、参考のためにkanonやAIRを再プレイしてるんだが、両作品の優れた点は
何と言っても「テキストと音楽の融和」にあると思う。
テキスト書きと音屋の距離が近い(ないしは距離がゼロの)鍵だからこそできる
芸当に違いない。
音屋は絶対量からしてテキスト書きや絵師にくらべて少ないだろうし、
こんな酔狂な企画に参加してくれる人は現れるんだろうか。
CGは紫の人が参加を表明してくれたが、一人ですべての絵を描ききるのは
無理だと思うし、依然として人材不足の感はぬぐえない。
――この企画はやる気ある有志の参加を激しく求めています。
- 552 名前:紫の人 :04/02/22 18:15 ID:dkL2dVj6
- >>551
前段に激しく同意
音屋…
私は音屋言うよりただのピアノ弾きですからねぇ。
DTM・作曲どころか耳コピすらろくにできやしないし。
どうしても人集まらなかったらダメもとでお絵かきスレと演奏スレに
ヘルプ要請してみた方がいいかもしれませんね。
>伝氏
画像形式の指定はありますか?
BMPにしろとか背景は黒にしとけとかスクリプトに読ませるのに必要な条件みたいの。
いや、まだ描いてはいないんですが。
- 553 名前:伝乃字 :04/02/22 18:48 ID:85JrukY8
- NETANNAD v0.6 (1.32MB)
http://gamdev.org/up/img/253.zip
まとめ
http://netannad.h.fc2.com/
>>552
>画像形式の指定はありますか?
出来れば、BMP形式の方が何かと都合がいいかもしれません。
背景色は単色でしたら、なんでもokです。
- 554 名前:名無しさんだよもん :04/02/22 18:49 ID:FMVJiMCr
- 糞スレは下げてくれ
- 555 名前:伝乃字 :04/02/22 18:51 ID:85JrukY8
- すまん、富士通。下げ忘れた。
- 556 名前:42 :04/02/22 19:01 ID:Ckp8qEcc
- 「ねたなど」ってタイトル勝手に使いやがって!
訴えてやる!
- 557 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 19:04 ID:9bvH2KeE
- NETANNAD最新版 v0.6 (1.32MB)
http://gamdev.org/up/img/253.zip
v0.5からの変更点
・学園編にとりかかる。
・近未来編も追加。
・メニューの色や動作を僅かに変更。
**************************************************
せっかく最新版をうpしたんだからこのくらい堂々といくべきだ。
つーか、おれですら最新版であることを見落としたぞ。
お疲れ。さっそくやってみる。
- 558 名前:伝乃字 :04/02/22 19:07 ID:85JrukY8
- 正直、素材集めが厳しいです。
パン屋の厨房なんて、苦し紛れに台所のステンレスアップにしただけだし(汗
- 559 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 20:19 ID:9bvH2KeE
- まずはデバッグの結果を。
【学園編】
疑問符のあとの空白
誤「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか?立てます?」
正「お酒飲んでますよね。大丈夫ですか? 立てます?」
【近未来編】
1.台詞の「」の前後に空行が入る場所が数ヶ所
・前回指摘した公子先生と二人での会話における台詞前
・ふじこ初対面シーンにおける「ふうん。それじゃこの子たち、〜」の前後
・スメールに登る直前、”振り返れば黒い壁が〜”の前
2.改行のミスと思われる部分が一ヶ所
芳野にふじこがゲイであることを告げられるシーンを次のようにしてほしい。
「〜〜〜〜〜。 …
…尻に気をつけろ、〜」となっているが、
「〜〜〜〜〜。
……尻に気をつけろ、〜」が正しい。
3.改行してほしい場所(こちらのミス)が一ヶ所
公子先生にヌードデッサンを告げられるシーンを次のようにしてほしい。
「ヌードデッサンだから」■
逃げ出したい気持ちは強かったが、〜 〜俺なのだ。■
- 560 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 20:20 ID:9bvH2KeE
- ふじこの店での歓迎会におけるTRAIN-TRAINの部分が、
やはり、どうしようもなく気になった……。曲に思い入れがあるだけに。
ここは責任をもっておれがどこかから素材を拾ってくる。
さもなきゃテキストを書き換える。無理言ってすまなかった。
全体を通して、伝の字が素材集めに苦労している様子が見てとれた。
ちょっとアンタに甘えすぎていたかも知れん。
執筆の合間を縫って、イメージにあう画像なり音楽なりを探しに
ネットを徘徊してみようと思う。何れにせよお疲れ。
- 561 名前:伝乃字 :04/02/22 20:25 ID:85JrukY8
- >改行の件
了解です。
完全な(何も無い)空白行は無視されてしまうので、brと入れなきゃならないんですよ。
その辺りで入れ忘れがあったのかも。
>>素材
「それっぽい」のは結構ありますが「コレだ!」っていうのがあまり無いですね。
音楽にしろ、画像にしろ。
フリーウェアの作曲ソフト落としてみたものの、何がなんやら……
- 562 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 20:31 ID:9bvH2KeE
- すまん。誤解を与えるような書き方だった。
1.台詞の「」の前後に空行が入る場所が数ヶ所
というのは、台詞の「」の前後に空行が入る場所があるから、
その空行をなくして(ドロップして)くれということな。
全体を通して台詞の「」の前後では空行が入っていないから、
そこだけ入っていると不自然だと思ったので。
- 563 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/22 20:46 ID:9bvH2KeE
- ……掲示板のレスだけだと微妙なニュアンスまで伝わらないところがあって
ときどきヒヤリとする。ゲーム制作スレみたいに、チャット完備すべきなのかな。
あと流行性感冒によりテキストを書ける状態じゃないので本日は休載します。
ああァァー! こんなんで間に合うのかァァー!
- 564 名前:伝乃字 :04/02/22 21:12 ID:85JrukY8
- >ゲーム制作スレみたいに、チャット完備すべきなのかな。
チャットは集まる時間が問題ですね。
結局1行伝言板みたくなったりして。
もしYahooメッセンジャあったら、 「den2ch」 でどうぞ。
- 565 名前:御旗は田畑 :04/02/23 05:25 ID:F+hImp1U
- 乙彼ー
またまた伝の字が頑張ってくれてるな。こんなにしてもらって悪いぐらいだ。
この前、俺もインフルになった。
病気の時は寝るに限る。
- 566 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/23 19:36 ID:OEmgB1IM
- やっぱ鳥の影響なのかな。
それより誰か、妄想をかきたてるような渚のエロ画像うpきぼんぬ。
どうしておれはメインヒロインには股間が疼かないんだろう……。
- 567 名前:伝乃字 :04/02/23 19:50 ID:0ZBhVvMp
- >>565
インフルっすか。季節の変わり目だし、俺もは気を付けねば…
- 568 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/02/23 20:40 ID:Lwj8h4GF
- >>田畑氏
イ`
>>dクス氏
今日、最初から最期までテキストを読ませてもらった。
正直、面白いと思った。漏れは構想もしっかりしてると思うし、
読み手を引き込む力があると思う。
VNの方でやってたから塔に侵入した時点で終わりかと思って焦った。
だから、頑張って下さい。応援してます。
>>伝乃字氏
プログラムの作成乙です。
仕事も早いし、凄いと思います。
是非これからも頑張って下さい。
最期に一言
参加したいとは思ったのだが漏れの稚拙な文章力じゃ無理そうだ。
だからせめて最期まで見守って行きたい。
何も出来ないが、期待している。
- 569 名前:名無しさんだよもん :04/02/23 21:12 ID:z20XtWTI
- アク禁解けたかな……
- 570 名前:ななし〜 :04/02/23 21:14 ID:z20XtWTI
- ごめん、上げちゃった……
アク禁解けたみたいでほっと一息。
えーと、http://jbbs.shitaraba.com/otaku/1209/の方で書いてたものです。
アク禁解けたみたいなので、お知らせに来ました。
気付いてくれてたのかな……?
- 571 名前:伝乃字 :04/02/23 21:46 ID:0ZBhVvMp
- >>568
仕事速いのはむしょ(ry
>>570
現代編「春原芽衣パート」ですね。
現在の「デジタルノベル」から、どういう風に「ビジュアル」に作っていくか考えなきゃいけません。
- 572 名前:ななし〜 :04/02/23 21:56 ID:z20XtWTI
- 伝氏ども。
近未来氏には遠く及ばないけど、濃ero-風味で頑張っていきたいと思いますよ。
ところで自分、あっちで
>スレ立てちゃったから、しばらくはこっちに落とし続けることにするよ。
って宣言しておいてなんなんだけど、
やはり書いたものはこっちに落とした方がいいのかな?
自分としては、連投規制無く、文字数も気にしないで良いあっちの方が、落としやすいんだけども。
- 573 名前:伝乃字 :04/02/23 22:01 ID:0ZBhVvMp
- >>572
>自分としては、連投規制無く、文字数も気にしないで良いあっちの方が、落としやすいんだけども。
あっちでもいいですよ。あと、一応こんなのもあったりします。
http://advenbbs.net/bbs/?den
あと、文頭に1つスペースを空けてもらえたら嬉しいかな……なんて。
- 574 名前:ななし〜 :04/02/23 22:07 ID:z20XtWTI
- >>573
文頭スペースって、一行空白開けろってこと?
それとも、普通の小説と同じようにしろってことかな?
- 575 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/23 22:11 ID:OEmgB1IM
- ここに投下しても、読む人しか読んでくれないし、
興味のある人はしたらばまで足を運ぶのにやぶさかじゃないだろう。
活性化のためにこっちにも投下するのも良いと思うけどね。
それにしても、春原芽衣パートか。学園編の枝編となるなら、
御旗と話し合う必要があるだろうな。どこでどう組み込むか、とか。
>568
この企画はユーザがいて初めて成立するものだから、
そう言ってもらえることは大きな励みになる。ありがとう。
- 576 名前:伝乃字 :04/02/23 22:16 ID:0ZBhVvMp
- >>574
普通の小説と同じようにして欲しいです。
あと、改ページをしたい場所に ■ と入れてくれれば
ななし〜さんの意図にかなり近いゲームテンポになります。
- 577 名前:ななし〜 :04/02/23 22:18 ID:z20XtWTI
- 近未来氏どうも。
自分の考えとしては、4月の半ばあたりで分岐し、芽衣パート突入というのを前提にして書いてます。
分岐点は御旗氏のストーリー展開次第だから、正確な時期はまだ決められないけど。
その辺りは話し合いしていかなきゃいけませんね。
第一、春原に対する呼び方にしても、
御旗氏は陽平
自分は春原
で違ってちゃ話にならないしw
- 578 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/23 22:24 ID:OEmgB1IM
- 二人称に関してはそんなにこだわる必要もないと思うけどな。
一番妥協しやすい部分だし、統一するのに苦労もいらないだろう。
ちなみにおれは、スレにテキストを投下するときにはそうした改行だの
文頭の一文字あけだのをまったくせずに、いわゆるSS形式で書いている。
そうして、テキストエディタの生文章を周期的にテキストファイルの形で
うpして伝の字に渡している。そういう形式がベストかも。
したらばの方も見てみたが、あれだと文章が詰まっていてなかなか読みづらいぞ。
- 579 名前:ななし〜 :04/02/23 22:45 ID:z20XtWTI
- >>576
了解。
>>578
>文章詰まってる
落としてから気付いた……大謝。
行開け直して、投下し直した方がいいかもしれないね。
うPって、どこに?
- 580 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/23 22:51 ID:OEmgB1IM
- おれは伝の字の薦めに従い、ここを借りている。
ttp://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/
- 581 名前:ななし〜 :04/02/23 23:03 ID:z20XtWTI
- >>580
うい。サンクスですよ。
そこに落とすときに、以前に上げた分の訂正を付けておこうと思うよ。
- 582 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:46 ID:OEmgB1IM
- 渚は扉の前で待っていた。
俺はほとんど何も考えられないまま、
渚に手を引かれるようにして彼女の部屋に入った。
渚は簡素なベッドに腰かけ、隣に座るように促した。
だが俺は、千々に乱れた頭の中をどうすることもできずに立ち尽くした。
「渚……。どういうことか教えてくれ。頭がおかしくなりそうだ。
ここはどういう場所なんだ? どう考えても普通じゃない。
さっき言っていた……アーガタとか言うのは何だ?
どうして俺一人、お前の家でこんな思いをしているんだ……」
どこかに持っていかれそうになる理性をどうにか繋ぎ止めながら、
歯を食いしばって俺はそう言った。
だがそんな俺を見つめながら、渚は抱擁を求めるように両腕を開いた。
- 583 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:46 ID:OEmgB1IM
- 俺は熱病に浮かされたようにふらふらと渚の胸に顔を埋めた。
くぐもったミルクのような淡い香りが鼻の奥に浸みていった。
「大丈夫だよ。朋也くん。わたしはどこにもいかないから。
ずっと朋也くんと一緒にいるから」
渚はそう言って優しく俺の髪を撫でた。
胸にすがりつく俺の髪を、飽きることなく何度も何度も渚はくしけずってくれた。
――母親のようだと思った。
物心ついたころから俺には母親がいなかったが、
慈愛に満ちた渚の仕草は、まるで母親のようだと俺はそう思った。
けれども俺の心に、温かなものは広がってこなかった。
その代わりにもっと低劣な感情――目の前にある柔らかな肉体を貪りたいという
狂おしい思いが湧きあがってくるのを、どうしても抑えられなかった。
「渚」
「――いいよ」
- 584 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:47 ID:OEmgB1IM
- 俺は顎の下から渚の顔を覗きこんだ。
渚は虚空を見つめたまま、誰に語りかけるともなく呟いた。
「朋也くん。さっき、わたしのお母さんのおっぱい、見てたよね」
「……」
「わたしのお母さんのおっぱいを見て、えっちな気分になったんでしょう?」
「……なった。たしかに、そういう気分になった」
「でも、暗い谷に落ちてゆくような気持ちになって、動けなくなった」
「……その通りだよ」
「朋也くんは、いま、わたしに、えっちな気分でいますか……?」
渚はそう言って俺の頭をぎゅっとかき抱いた。
俺は渚の胸に鼻を擦りつけるようにして呟いた。
「ああ。俺はそういう気分でいる。
早く渚と一つになりたいと、そればかり考えている」
「……不思議だと思いませんか?
朋也くんは、わたしのお母さんとえっちなことをしたいと思ったら、
苦しくて動けなくなった。
……でも、わたしとえっちなことをしたいと思っても、苦しくならない」
- 585 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:48 ID:OEmgB1IM
- 「――渚が、俺のアーガタだからなのか?」
「そうです。朋也くんがわたしのアーガタだからです。
ここでは、誰もみな一人の人間しか愛せないんです。
アーガタしか愛することはできないんです。
わたしは朋也くんが現れるのを待っていました。
……今の朋也くんが感じているのと同じくらいえっちな気持ちで、
朋也くんが来るのを待っていました」
渚は俺を抱き締める腕を緩め、ゆっくりと俺の頭を持ちあげた。
薄く開かれた唇の奥に、形の良い小さな舌が揺れていた。
ただ引き寄せられるように、俺の舌は彼女のその小さな舌を求めた。
それからしばらくの時間、俺と渚は無心に舌を絡め続けた。
上顎の奥のあたりを舐めると渚の身体がびくっ、びくっと震えるのが分かって、
追いこみをかけるように俺はそこばかりを責めた。
やがて唇を離したとき、渚の瞳は欲情に濡れていた。
それはやはり瞳孔の開いた、普通とは思えないおかしな目だった。
だがそんなことはもう気にならなかった。
俺は渚と繋がることを求めていたし、渚は俺と繋がることを求めていた。
それだけは分かった。それで十分だった。
- 586 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:49 ID:OEmgB1IM
- 俺は渚の着ている服を一枚、一枚と脱がしていった。
そのたびに渚は恥ずかしそうに身をよじった。
それでも股間を覆っていた最後の一枚の薄衣を脱がすと、
渚は両腿を抱えてヴァギナを露わにした。
にちゃ、と音がして俺の見ている前で亀裂が開いた。
矢も楯もたまらず、俺はそこにいきり立ったペニスをあてがった。
俺のペニスはぐちゃぐちゃに爛れた渚の身体の表面を滑った。
うまく狙いが定まらなかった。
「朋也くん。お願い……じらさないで」
渚は辛そうに身悶えて囁いた。
「ああ。分かってる。分かってるけど……」
ペニスの先が渚の大切な部分を擦るごとに、彼女は小さな悲鳴をあげた。
俺は必死になって渚の入口を探した。
渚は俺の身体にしがみついて、喘ぎながら長い時間を堪えた。
そんな逡巡を繰り返して――ついに落ち着くべき場所にペニスが落ち着いたのを感じた。
力をこめて腰を進めた。渚が呼吸を止めて俺を見た。
- 587 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:50 ID:OEmgB1IM
- 「入るぞ」
渚は無言で頷いた。
俺は渚の肩を掴んでペニスを突き入れた。
固く閉じられた肉の感覚があり、少しも先に進まなかった。
だが最後にはずるっ、と勢いよく渚の身体を貫いた。
「――んぅっ!」
声にならない声で渚は呻いて、俺の腕に爪を立てた。
俺は彼女の身体を抱き締めた。
不意に鋭い痛みが走った。
渚が俺の鎖骨のあたりを、血が滲むほど強く噛んでいた。
俺はゆっくりと律動を開始した。
渚は目にいっぱいの涙を溜めて俺を見つめていた。
それから俺たちは知性ある人間であることを止めた。
夜の川面に乱舞する蜻蛉のように、
性を交わすというただそれだけを考え、いつまでも愛し合った。
俺たちの目が普通でなかったように、快楽もまた異常だった。
二人の腰から下は互いに完全に溶け合い、
少し動くたびに津波のような愉悦が脳幹にびりびりと響いた。
- 588 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:50 ID:OEmgB1IM
- 初めて中に出したとき、俺は渚にそのことを謝った。
けれども渚は笑って言った。
「お母さんは、高校のときにわたしを生んだんです。
16歳で、ちゃんとわたしを生んでくれた。
だから何も心配しないでください。
わたしは、いつまでも朋也くんと一緒にいるから」
再会して半日もせずに身体を重ね合った2人の欲望に限りはなかった。
俺は何度も渚の中に精液を吐きだした。
渚は嬉しそうに震えながらそれを受けとめてくれた。
――うすぼんやりとした暁の光がカーテンの間に射すまで、
俺たちは濃い匂いのする汗にまみれ、執拗に目の前の身体を求めていた。
- 589 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/23 23:53 ID:OEmgB1IM
- ……書いちまったよ。
- 590 名前:ななし〜 :04/02/23 23:55 ID:z20XtWTI
- 濡れ場キター!!!
激しく薄いのはkey風味を倣ってるんですか?
- 591 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/24 00:03 ID:kAXwGvt7
- 薄いか!? そうか、薄いか。やっぱり薄いかな……。
おれとしては限界ふりしぼってエロく書いたつもりなんだが。
- 592 名前:ななし〜 :04/02/24 00:10 ID:JIrUxU5v
- 言い方悪かったかな。
シーンの雰囲気とか、そこに至るまでの会話とかの、文章としては凄く好き。
今まで落とされてきた近未来編の雰囲気を崩さない、場にあったものだと思うよ。
でも……えーと、言葉見つからないから端的に言おうかな。
抜けるか抜けないかと言われれば、抜けないな。と答えるしかない。と。
ただ、変に濃いーのよりは、こういう感じの方があってると、思いますよ。
- 593 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 00:16 ID:XdJUdU7S
- 普通にエロい。アンアンあえぐだけがエロじゃない。
こういうの大好きだ。久々にのめりこんだ。
- 594 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 00:20 ID:mTGy3OiT
- >>591
いまだ汚れのない桃色の肉壷だの
ひくひくとわななく秘貝だのぴちゃぴちゃと水音を立てる淫裂だの
蠢く指に合わせてやわやわといやらしく形を変える双球だの
「ぁはぁ…ともやぁ…くふぅ、っん! っんあ!
はぁあ! はぁ、ああんっ、あぁ、あん、すごいよぉすごいのぉ!
いれてぇ! いれてよぉ! ちんぽほしいよぅ、ほしいちんぽほしいのともやくぅん!
なぎさのあつぅいおまんこいれてぇ! おまんこしたいしたいしたいよぉ!」だの
もっとガンガン出てこないと濃くなんてありませんよ。
まあ、あなたの芸風でないのは確かでしょうけれど。
- 595 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 00:21 ID:pOsSVSjF
- 薄いっていうか短いのが物足りないな。
3レスだし、ゲームにすると3ページ分?
でもトンクス氏の最萌えはことみらしいから
きっとその時にはもっと濃厚な奴を書いてくれると信じている。
- 596 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 00:24 ID:XdJUdU7S
- まじか・・・。花村で抜ける俺にとっては充分にエロいと思うんだけどなあ。
- 597 名前:ななし〜 :04/02/24 00:26 ID:JIrUxU5v
- なんか、濡れ場で一気に人わいてきたねw
- 598 名前:コテとトリップ :04/02/24 00:28 ID:nKzhLg/6
- えろいかといえば全然えろくはなかろ
- 599 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/24 01:00 ID:kAXwGvt7
- ちくしょう……くっそう。_| ̄|○
言い訳はしねえよ。実際、白皇もビックリのテキストの短さだしな。
ことみや智代のエロシーンを描くまでに濃いエロというものについて
じっくり研究させてもらうよ……。
- 600 名前:コテとトリップ :04/02/24 01:29 ID:nKzhLg/6
- 別に無理してえろくなくてもいいじゃん
背伸びはよくないと思うぞ
- 601 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/24 01:49 ID:kAXwGvt7
- そのうち目にもの見せてやるよ。
- 602 名前:ななし〜 :04/02/24 01:52 ID:JIrUxU5v
- 今日まで書いた分をうpしたよ。
激しくあちこち訂正&修正したから、元文とはだいぶ変わっちゃったよ。
あと、■は一応入れてあるけど、いま一つ、どういう風に改ページしたらいい感じになるのか分からないから、
これは変だと思ったら、勝手に修正したってください。
アドレスはこちら↓
http://tool-ya.ddo.jp/2ch/trash-box/file/20040224014800434.txt
- 603 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 08:02 ID:4M0yKc9A
- >>599
少なくとも、終始和やかな雰囲気で正常位一発、これで濃いエロとは片腹痛い。
白濁を嚥下くらいはやってもらわんと。
- 604 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 12:33 ID:yjeeH9tC
- >>602
誰も言わないようだから言うが、つまらない。
近未来氏のような完成された美もなければ
御旗氏のような有無を言わせず読者を巻き込む狂気もない。
名前だけ芽衣に置換したテンプレエロ小説とはこのことだ。
- 605 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/02/24 17:30 ID:1ErAyKjM
- >>dクス氏
エロくはないかもしれないが漏れは雰囲気好きだよ?
実用性(何)目当てなら弱いかもしれないけど
このままでも物語の一部として面白いと思う。
先の展開が楽しみ。ガンガレ!
- 606 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/24 20:39 ID:kAXwGvt7
- >602
ここは過酷な思い出をつくりたい人たちの集まる企画のようなので、
思ったままを言えば、たしかに最初のあたりはおれも>604の言うように感じた。
キャラのカケラも立っていない女の子の嬌声を聞かされても、
ちんこはぴくりともしないのが現実だ。やり返すわけではないが。
しかし、その部分はあくまで導入のようなので、まだ判断をくだすのは早計だろう。
これからどうなってゆくのか、どんな顔のキャラが立ち回り、
どんな物語を見せてくれるのか、そのあたりにおれは期待したい。
あと、テキストの改行に関して。NETANNADは1画面内に、
横26文字×縦13(?)行のテキストをおさめることができる。
だから、その基準に従ってどこで画面を切り替えたいかを明示しておけば
伝の字の作業がやりやすくなるということだ。
ちなみに、上の方でおれがうpしたテキストがまだ残っているだろうから、
よかったら参考にしてほしい。
……つーか、最初は横24文字だったはずだぞ。
そういうのは変更したらちゃんと教えてくれろ>伝の字
- 607 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/24 20:46 ID:kAXwGvt7
- 珍しく盛りあがったのがエロいのエロくないのだというのも複雑な心境だが、
モノホンの蔵じゃそういった話もできないんだな、と思ったら急に寂しくなったよ……。
- 608 名前:名無しさんだよもん :04/02/24 22:55 ID:ASmRHJe5
- 全年齢のAIRだって、
聖佳乃の身体検査や美凪が国崎の頭抱えるところや
神奈のはだけたところとか観鈴晴子のお風呂とか、色々やれたと思うぞ。
- 609 名前:伝乃字 :04/02/24 23:25 ID:WoagPWCT
- >>602
了解しました。とりあえず背景とか組み合わせていきます。
>>606
ちょっと簡単な仕様説明を。(2月24日現在)
【定義】
setwindow 30,16,26,14,22,22,0,8,20,1,1,#848484,0,0,639,479
左から順番に
文章開始の座標 (X=30,Y=16)
ウィンドウ内に表示できる文字数 (横26文字・縦14文字)
1文字のサイズ(22px×22px)
字間(X=0px,Y=8px)
初期文字スピード(20ms)
太字・影フラグ(1,1つまり両方ともON)
文字ウィンドウの色(#848484)
最後は、文字ウィンドウ位置(左上XY,右下XY)
clickstr "!?」。",2
!?」。のいずれかがきたら、クリックするように設定。
もし縦文字数より-2以内(この場合12〜14)に!?」。が来たら自動改ページ。
- 610 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:33 ID:uAdUaoWn
- おk。今日からはその仕様に従う。
>608
「ハァ? だーまえのエロテキストなんかでよく抜けるなお前」
「うっせーハゲ。いたる絵で抜く楽しみは素人には和下欄」
みたいなやりとりは金輪際できまい。
- 611 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:34 ID:uAdUaoWn
- 〜ジッグラト・2日目〜
「6回目」
「なんだそれ?」
「朋也くんが、わたしで気持ちよくなってくれた回数」
「……そんなの数えるなよ」
今しがた終わった性交の余韻から覚め、
俺の身体から離れた渚は、
ふらふらと立ちあがってカーテンを引き開けた。
「すごく、いい天気だよ」
生まれたての朝日を浴びながら、
頭だけこちらに向けて渚は言った。
彼女の太腿の間から2人の体液の混ざったものが
垂れ落ちるのが見えた。
夕食のテーブルで俺を混乱させた身体の変調は綺麗に消えていた。
音が奇妙に歪んで聞こえることもなくなった。
けれどもそこに、いつも目にしてきた朝はなかった。
肌に注ぐ太陽の光はぞっとするほど冷たかった。
カーテンが開け放たれた窓の外に、鳥の鳴き声は聞こえなかった。
- 612 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:34 ID:uAdUaoWn
- 俺たちは連れだって浴室に向かい、一緒に熱いシャワーを浴びた。
俺は数時間前に自分が女にしたばかりの身体にシャボンを塗り、
すみずみまで丁寧に洗った。
渚もまたぎこちない手つきで俺の身体を清めてくれた。
湯煙の中に渚の薄い茂みが揺れていた。
俺のペニスはすぐ正直に反応した。
渚は一度それに目を落とし、恥ずかしそうに視線をそらした。
「……したいですか?」
「したいけど、我慢しとく」
「我慢しなくていいのに」
「親の人、もう起きてるだろ。
気まずい思いはしたくない」
俺がそう言うと、渚はなぜか寂しそうに笑った。
その理由を尋ねようとしたとき、浴室の扉が数回ノックされた。
- 613 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:35 ID:uAdUaoWn
- 「朋也くんの着替え、ここに置いておきますよ?」
「え? ……あ、はい」
扉の向こうから聞こえたのは、渚の母親――早苗さんの声だった。
「秋生くんの下着だけど、良かったかな?
来るって分かっていたら、ちゃんと用意しておいたんだけど」
「……はい。すみません」
早苗さんの問いかけに、俺はほとんど自動で受け答えした。
ふと我に返って渚の方を見ると、
彼女は寂しそうな表情のまま首を横に振った。
「渚の新しいのも並べておくからね。
まったく、着替えくらい持って入りなさいな」
「ありがとう、お母さん」
- 614 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:36 ID:uAdUaoWn
- 足音が出ていった。
俺はしばらく喋ることができなかった。
渚の額がこんっ、と俺の胸板にあたった。
「……変なお母さん。
わたしが朋也くんと一緒にお風呂はいってるのに、
まるで知らんぷり」
額を俺に押しつけたまま、渚は後ろ手にシャワーを止めた。
「でも、わたしも変なんだよ?
そんなふうに知らんぷりされても、ぜんぜん悲しくないんです……」
渚の髪から水滴がぽたぽたと浴槽に落ちた。
――俺にはそれが、彼女の涙のように思えた。
- 615 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/25 00:48 ID:uAdUaoWn
- ところで、学園編の書き手に相談なんだが、
『秋生と朋也が一見喧嘩ごしに、けれども平和に語っている場面』
『早苗と朋也がデートに誘うだの誘わないだの、そんな話をしている場面』
みたいなものを書く予定はあるでしょうか?
もしそういった(もしくはそれと似たような)場面があるようなら、
その部分を近未来編にリンクさせて「あの町の回想」として出したい。
そんなことを思いついたんだが。
- 616 名前:ななし〜 :04/02/25 00:59 ID:xx9kfvO4
- とりあえずそういう予定はないなぁ。
とある日曜、未だに少女は見つからず、あちこち歩き回る2人。
河川敷にやってくると、秋夫が子どもたちを集めて野球をしていた。
側のベンチには早苗がいて、怪我をした子の面倒を見ている。
そうだ、あの2人なら、この辺の子には詳しいはず。聞いてみるか。
そしてうんぬんかんぬん……というのが、自分の考えてた古川夫婦登場シーンなんだけど。
- 617 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/25 07:49 ID:uAdUaoWn
- そうか。ないか。
御旗はどうよ? 今までの流れからして学園編本編にはパン屋夫婦との
絡みも多そうだし、将来的に書く予定があれば教えてほしいんだがな。
平凡であたたかみを感じさせるような、日常会話のシーンがほしいんだ。
- 618 名前:名無しさんだよもん :04/02/25 09:27 ID:3yenc/sz
- >>616
一番重要なキャラ名を間違える奴に書いてほしくないな・・・
×秋夫→○秋生
×古川→○古河
- 619 名前:御旗は田畑 :04/02/25 19:18 ID:0gqMNkmD
- あちきの方もないれすよ。
- 620 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/25 20:25 ID:uAdUaoWn
- うーん……ないか。
しかし、回想シーンで学園編をリンクさせるという案は捨てがたい。
枝編間に有機的な結びつきをつくる絶好の機会なんだ。
>615に書いたようなシーンはなくても、パン屋夫婦と朋也が
日常会話をするシーンは学園編のどこかに出てくるだろう。
これから書き進められる学園編を読みながら、おれの方で
使えそうなシーンを探してゆきたいと思う。
もし「これだ!」というシーンがあったら引用するのは構わないだろ?
- 621 名前:名無しさんだよもん :04/02/25 22:49 ID:garv3n2d
- 猿の惑星のラスト場面ようなシーンっていいな。いやなんとなく。
- 622 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/26 01:53 ID:WVFyNkpF
- 参考になるかも知れん。どんなシーンよ?
……昨日に書いた部分で、早苗さんが朋也のことを「朋也くん」と
呼んでおりましたが、ありゃ「朋也ちゃん」の間違いです。
自分で決めた二人称の間違いですが、一応。
- 623 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 01:54 ID:WVFyNkpF
- 早苗さんの用意してくれた服に袖を通してリビングルームへ行くと、
2人はテーブルについてすでに朝食をとり始めていた。
赤ん坊――まだ名前もついていない渚の妹が、
部屋の隅に置かれた揺りかごに眠っていた。
朝の挨拶をして俺たちも椅子に座った。
食卓の中央には一斤のパンが置かれ、香ばしい匂いを放っていた。
「今朝の焼きたてだ」と言いながら秋生さんがそれを切り分けてくれた。
早苗さんが「はい」と言って俺の肩越しに
コーヒーの入ったマグカップを差し出した。
俺たちは4人でテーブルを囲んだ。
昨夜と同じように、秋生さんたちの目は瞳孔が開いたままだった。
渚の目も同じく。――そして俺の目もそうなのだろう。
- 624 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 01:55 ID:WVFyNkpF
- 「昨日はよく眠れました?」
「え? あ……いや」
不意をつく早苗さんの質問に俺はうろたえた。
正直に言えば夜通し渚を抱き続けて、昨夜は一睡もしていない。
「眠れたような、あまり眠れなかったような……」
「なに聞いてんだばか。朋也が困ってるじゃないか」
プラスチックのライターで煙草に火を点けながら秋生さんが呟いた。
「どうして? 私、何かいけないこと聞いた?
あ! そうか……。そうだよね。
ごめんなさい、私ってば。えいっ、この!」
早苗さんはそう言って自分の頭を叩く仕草をした。
それを見て秋生さんが笑い、つられて俺たちも笑った。
表面だけなぞれば幸せの情景に違いなかった。
初めて恋人を家に泊めた女の子の家族。
少しだけはにかみ合う、翌朝の団らん。
渚の横顔を見た。両親を眺めながら彼女は笑っていた。
――その表情に滲むかすかな翳りが、彼らの目には映っていないのだ。
- 625 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 01:55 ID:WVFyNkpF
- 【回想・学園編より日常会話シーンを引用】
(当然に問題とされるべきところを問題としない近未来編の状況と、
すこし軽くはあっても常識的であった現代編の状況とを対比して
表すため、適当なシーンを学園編より引用する)
- 626 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 01:56 ID:WVFyNkpF
- 渚の言うように、彼らは変わってしまったようだ。
何がどう変わったかまでは分からない。
けれどもあの町で俺が目にしていた大切な何かが、
2人の中からすっぽりと抜け落ちてしまっている。
そんなことを思った。
「それより早く食べ終われよ。
初日から遅刻なんかしたらクラスのみんなに笑われるぞ、お前」
秋生さんはそう言って自分の腕時計を指さした。
「遅刻って……。俺は、これから学校に通うのか?」
言われて気がついたが、早苗さんが脱衣所に置いていったのは
アイロンのかけられた制服だった。
だから俺も渚も、今は学校へ行くばかりの服装をしている。
「そうですよ。当たり前でしょう。朋也ちゃんはまだ学生さんなんだから。
そうだ。初日の今日だけは特別に私がついていってあげようか?
ね? 道に迷ったりするといけないし」
出かける準備をしようというのか、
早苗さんは早速リビングルームを出てゆこうとしていた。
「お母さん。わたしがいるから大丈夫だよ」
渚が呆れたような声をかけると、
ドアノブを握ったまま早苗さんはこちらに顔を向けた。
「そう? 一緒に行きたかったのに、ちょっと残念」
- 627 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 02:00 ID:WVFyNkpF
- 早苗さんに見送られて俺と渚は家を出た。
外から見た渚の家は、小さな平屋建ての一軒家だった。
空はどこまでも青く澄みわたっていたし、
町を取り囲む壁のようなものは見えなかった。
ここが塔の内部であることを示す証拠は、何一つ見当たらなかった。
だがそれよりも俺を驚かせたのは町並だった。
それは俺にとってよく見慣れた、「あの町」とそっくりの風景だった。
「……戻って来たということか?」
冗談半分で俺がそう言うと、渚は小さく首を横に振った。
「戦争が始まる前の、平和だった時代をモデルにしてるんだって。
……ちょうどわたしたちがいた時代。21世紀はじめのこの国」
「そういうことか」
憂鬱を吹き飛ばすように、俺は大きく一つ溜息をついた。
- 628 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/26 02:01 ID:WVFyNkpF
- 学校への道すがら、渚はそっと腕を組んできた。
恥ずかしい真似だとは思ったが、好きにさせておいた。
渚は俺の腕に頭をよせ、
少しだけうつむいて俺とは目を合わせなかった。
どんな表情をしているのか、揺れる髪に隠れてよく見えなかった。
――こうした時間も悪くないと思った。
再会してすぐに、俺たちはこうした過程を
すべて飛ばして最後まで行き着いてしまった。
それはきっと渚にとって、望んだままの形ではなかったはずだ。
渚が望むのなら、俺はできるだけそれに応えよう。
ちょっと友だちには見られたくない、甘ったるい恋人のやりとりであっても。
学校は坂の上に建っていた。こんなところまであの町と同じだ。
俺たちはゆっくりとその坂を登った。
道脇の桜の花が今にも咲きこぼれようとしていた。
校門が見えた。校門の傍らに、一人の少女が立っていた。
――ことみが光のない目で、俺たち2人が登ってくるのをじっと見つめていた。
- 629 名前:名無しさんだよもん :04/02/26 03:56 ID:vo9SzG1O
- 引き込ませる展開だ。
- 630 名前:御旗は田畑 :04/02/26 07:41 ID:xaVcFA89
- (゚∀゚)dクス乙彼〜
>>620
こんなんでも使えるんならどうぞどうぞ
- 631 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/02/26 16:13 ID:6oFE3C1N
- いよいよことみの登場ですか…
さぁ、続きが楽しみだ。毎日通うぞ。
- 632 名前:名無しさんだよもん :04/02/26 16:48 ID:P0c5sciW
- 修羅場?(ワクワク
- 633 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/26 21:51 ID:WVFyNkpF
- 書いてみたかったんだ一度は……。
こういうキャラで……こういうシーンをな…。
- 634 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:20 ID:jGqLHX5W
- 俺はその場で足を止め、一歩も動けなくなった。
ことみの視線はまっすぐに俺の中心を射抜いていた。
――すべてを悟られたと確信した。
ことみもまたこの町のどこかで昨夜の混乱をくぐってきたはずだ。
その上に立って今の俺と渚を見れば、
何がどうなったのか推測するのは簡単なことだ。
……少なくとも、一ノ瀬ことみという女にとっては。
「おはよう」
隣から声が聞こえた。渚の声だった。
「おはよう」
ことみは静かに挨拶を返した。
- 635 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:21 ID:jGqLHX5W
- 「どこにいるか心配してた。
朋也君。渚ちゃんと一緒にいたんだね」
「……俺も、心配してた。ことみはどこに?」
「多分、朋也君の知らないところ」
ことみはそう言うと、唇だけで薄く微笑んだ。
校舎の方でチャイムが鳴るのが聞こえた。
「予鈴だから、そろそろ入らないと」
「そう。それは大変。
渚ちゃん。朋也君のついでに私を職員室まで案内してください」
丁寧に頭を下げることみに、渚は「うん」と言って頷いた。
そこで初めて彼女は俺の腕から離れた。
- 636 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:22 ID:jGqLHX5W
- もう驚きはしなかったが、俺とことみは同じクラスに編入された。
便所を隔てて渚のクラスのすぐ隣だった。
初老の担任教師に連れられて教室に入ると、
瞳孔の開いた数十個の目が俺たちを迎えた。
――正しく異様な空間だった。
友だちになれそうな顔をしたやつは、一人も見当たらなかった。
お座なりの自己紹介を済まして、俺たちは自分の席についた。
ことみには窓際の一番前が、俺にはその後ろの席があてがわれた。
数学の授業が開始された。
教科書は先生が貸してくれたが、内容はまったく理解できなかった。
- 637 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:22 ID:jGqLHX5W
- ことみは熱心に板書をとっているようだった。
彼女の背中を眺めながら、そういえばこいつも
エスケープの常連だったな、と思い出した。
俺は心の中で苦笑した。
あの町ではほとんど授業に出なかった俺とことみが、
右も左も分からないこの町で何をするかと思えば、
こうしてさぼりもせずに数学の授業を受けている。
……なんて滑稽な話だろう。
知るべきこと、考えるべきことは、他にいくらでもあるというのに。
1時間目の授業が終わり業間になったが、
編入生である俺たちに話しかけようとする者はいなかった。
そればかりか、みんな大人しく席についたまま、
次の授業の準備を始めていた。
- 638 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:23 ID:jGqLHX5W
- 俺は2時間目の授業をさぼりたいという衝動に襲われた。
この空気の中には、もういたくない。……息が詰まってしまう。
だが俺はその衝動をどうにか抑えた。何といっても初日なのだ。
編入して早々に授業を抜け出すなんて舐めたこと、
いくら俺でもできるわけがない……。
晴れない気持ちのままに2時間目のチャイムが鳴った。
授業が始まっても俺の前の席は空いたままだった。
若手の物理教師はそれについて何も言わなかった。
――その時点で俺は、3時間目の授業をさぼる決意を固めた。
・屋上にあがる
・学校を散策する
・渚に会いにゆく
- 639 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/27 01:27 ID:jGqLHX5W
- 最後のこれ↑は選択肢。渚ルートのための布石。
- 640 名前:名無しさんだよもん :04/02/27 01:28 ID:wVHosaRP
- くだらないね
- 641 名前:名無しさんだよもん :04/02/27 02:03 ID:eyViSX+X
- >>640
社員必死だな、っと。
- 642 名前:御旗は田畑 :04/02/27 09:12 ID:3H9WdQEZ
- (ぴ∀゚)乙彼〜
通から言わせてもらうと、サボタージュの基本は屋上だね。やっぱり。
- 643 名前: ◆TonksDmgqU :04/02/27 23:13 ID:jGqLHX5W
- なにが通なものか。屋上でさぼりなんてベタもベタじゃねえか。
- 644 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:12 ID:WSgvj/9n
- >638の選択肢で「屋上にあがる」を選択した場合
********************************************************
人気のない廊下を抜け、階段を上ってゆくと屋上にはすぐに着いた。
何の変哲もない、俺のよく見慣れた屋上だった。
出入口の建物の屋根が平らであることを確認した。
身体を屈めて狙いを定めた。
ジャンプして屋根のへりに手をかけた。
渾身の力をこめて身体を引き上げた。
長年培ってきた技術はまだ錆びついてはいなかった。
俺は首尾良く屋根の上に登ることができた。
……あの町にいた頃から、ここは俺の席だった。
ここにいる限り誰にも見つかることはない。
靴の裏で簡単に埃を払って、俺はそこに仰向けに寝転んだ。
青い空が見えた。
青く澄んだ人工の空に、綿菓子のような雲がゆらゆらと浮かんでいた。
- 645 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:13 ID:WSgvj/9n
- 落ち着いて考えてみても頭は全然まとまらなかった。
――いつのまにか渚の家にいたこと。
――早苗さんに欲情して耐えがたい不安に襲われたこと。
――渚の処女を奪って一晩中セックスしたこと。
――わけも分からないままこうして学校に来ていること。
スメールに登ってからこちら、不安定な出来事の連続だった。
まるで実験的なB級映画の中にいるようだった。
けれどもその中にあって、渚とのことだけが強いリアリティを持って
俺の胸に刻まれていた。空虚であやふやなこの町では、
セックスの他に真実と呼べるものはない気がした。
何を考えているんだ俺は。心の中でそう自嘲した。
俺には考えねばならないことが、いくらでもあるはずだ。
……何かを忘れていると思った。
俺は何か、大切なことを忘れている。
そう感じたとき、下で扉の開く音がした。
- 646 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:15 ID:WSgvj/9n
- 身体を起こして目をやると、髪の長い少女が校舎から出てきて、
フェンスの方へ歩いていった。
屋上の端にたどりついた彼女は、こちらに背を向けたまま、
金網に片手をかけて動かないでいる。風が少女の髪をなびかせた。
不意に俺は、彼女が誰であるか気づいた。
「智代……か?」
弾かれたように少女は振り向いた。
「……岡崎」
智代は俺を目にして呆然と呟いた。
俺は彼女と話すために屋根から降りようとした。
「待って。あたしがそっち行くから」
そう言うなり智代はこちらに近づいてきた。
「おい。本気か? 無理だ。お前じゃ登れない。
どうしても登りたいなら――」
俺が言い終える前に智代は飛びあがって屋根を掴み、
服装一つ乱すことなく登りきった。
- 647 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:16 ID:WSgvj/9n
- 「なんだよ。お前も同類だったのかよ」
「同類って?」
「学校の一番高いところで昼寝するのが好きな問題学生」
「まさか。こんなとこに登ったの、今日が初めてだよ」
智代はスカートを気にしながら俺の隣に腰かけた。
生暖かい風がゆっくりと2人の間を抜けていった。
「なんか、女の子っぽいことしてたな」
「何の話?」
「屋上で一人たたずみ、フェンス越しの風景をもの憂げに眺める少女」
俺の言葉に智代は一瞬照れたような顔をし、
それからふて腐れたように顎を揃えた膝に埋めた。
「……そんなのじゃないよ。
だいたいあたしが、そういう女の子っぽいことして、どこが悪いのよ」
「誰も悪いなんて言ってないだろ」
「言ってるのと同じ」
- 648 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:17 ID:WSgvj/9n
- 長い沈黙があった。話したいことは山のようにあるはずなのに、
何を話せば良いのか分からなかった。
智代の顔からは、勝ち気で自信に満ちたあの表情が消えていた。
どういうわけか俺には、それがとても苦痛に感じられた。
「ここは、どこ?」
自問するように智代は呟いた。
魂の抜けたような虚ろな声だった。
「俺の方が聞きたいくらいだ」
「そう……。そうだよね」
またしばらく沈黙があった。
俺は智代の住みかについて聞こうとして、それを思い止まった。
その質問はすべきではない。正直に答えられないことが多すぎる。
自分が聞かれる立場になってみれば分かる……。
「みんな目が変だね」
「ああ。でも変なのは目だけじゃない」
「うん。そうかも。ここは変。
……何から何まで、ぜんぶ変」
- 649 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:18 ID:WSgvj/9n
- 智代はうつむき、小さく震え始めた。
泣いているのだろうか、と俺は思った。
いたたまれなくなり、俺は友だちにするように彼女の肩を抱いた。
「触らないで」
智代が弱々しく囁いた。
その身体は俺の腕の中でまだ小刻みに震えている。
「いやらしく考えるな。辛い気持ちは俺にも分かる。
だから――」
「いいから触らないでよっ!」
ほとんど悲鳴に近かった。俺は慌てて手を離した。
うつむき膝を抱えたまま、智代はぶるぶると身体を震わせていた。
- 650 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:24 ID:WSgvj/9n
- ――ああ。そうか。
智代は今、あの不安に囚われているんだ。
だがどうして?
ここには彼女の欲情をかきたてるものなど……。
そこまで考えて、智代の淫らな思いの矛先が俺であることに気づいたとき、
彼女と同じ感情の煉獄へ急速に落ちてゆく自分を感じた。
当然のことだ。
目の前でしなやかな少女が、俺を思って身悶えているのだ。
今まで智代をそうした目で見たことはなかった。
けれどこいつも、見た目には端正な年頃の女に間違いはない……。
生意気な女友だちを妄想に弄びながら、俺はどこまでも落ちていった。
一筋の光さえ届かない真っ暗な深淵を、
どこまでもどこまでも落ちていった――。
- 651 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:27 ID:WSgvj/9n
- 気がついたとき、俺の頭は何か柔らかいものの上に載せられていた。
風に揺れる髪の先が俺の頬を優しく撫でた。
「戻ってきた?」
青空を背景に智代の顔があった。
「……どうして膝枕、してくれてるんだ?」
「してくれないと死ぬ、って岡崎が言うから」
「嘘だろ」
「うん。嘘」
俺は大きく溜息をついた。智代の体臭がほのかに匂った。
「あたしの膝枕。気持ちいい?」
「まあな。でもこのままでいると、またあの地獄に落ちそうだ」
冗談めかしてそう言うと、智代は笑顔で俺を覗きこんだ。
「落ちなよ。あたしも一緒に落ちるから」
「お前はばかか。何の解決にもならない」
「……岡崎が苦しんでるの見て、嬉しかったよ。
あたし1人じゃないんだ、って思えた。
すごく変なかたちでだけど、岡崎はあたしを助けてくれた。
ありがと。岡崎」
- 652 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/02/28 14:28 ID:WSgvj/9n
- 「これ、つくりものの空なんだよな」
「え?」
智代は雲の浮く青空を見て、それからまた俺の顔を見た。
「それがどうかしたの?」
「いや。人工の空からも雨は降るのかな。俺、傘持ってきてないし」
「……どういう意味よ」
それから俺たちはとりとめのない話をして、
空が茜色に染まり始めたあたりで別れた。
校門まで一緒に帰らないかと誘ったが、
智代はもう少しここに残ると言って小さく手を振った。
同じように手を振り返して俺は屋根を降り、屋上をあとにした。
********************************************************
以下、共通パートへ。
- 653 名前:名無しさんだよもん :04/02/28 22:40 ID:5QcDnRv1
- 乙
- 654 名前:名無しさんだよもん :04/02/29 11:12 ID:5aVwB93j
- これは寂しすぎる……。
人大杉が解除されたらもう少しは賑わうのかな……。
- 655 名前:御旗は田畑 :04/02/29 11:56 ID:uZwwyTro
- 乙乙乙
俺も書きたいのだが、今の時期は史上最強に忙しくてな。
十日すぎ頃には、いっきに関係なくなるから、もちこたえてくれ
- 656 名前:伝乃字 :04/02/29 14:17 ID:TfRSXEn3
- >>トンクスさん
いよいよ分岐も出てきましたね。
分岐が出ると、一気に文章量も増えて大変でしょう。
何か分岐によって変化するパラメータ等あったら、一緒に書き加えておいて下さい。(フラグとか好感度とか)
>>654
葉鍵板に来るようなヘヴィな方々は大抵、専用ブラウザ使用してると思うので
この寂しさと「人大杉」はあまり関係ないかも。
>>御旗さん
決算日間近ですからね。
仕事に集中しガンガッて下さい。
- 657 名前:御旗は田畑 :04/02/29 18:12 ID:uZwwyTro
- ゴホゴホ
いつもすまないねぇ……
- 658 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 00:23 ID:y059+IYb
- 今日は気分がのらずに書けなかったので休載。やれやれだ。
新聞連載の小説家はどうやってモチベーションを保っているんだろう。
>656
分岐に関して現在の構想。
ジッグラト3日目にも>638と同じ
・屋上にあがる
・学校を散策する
・渚に会いにゆく
という選択肢を出す。
ジッグラト4日目に
・ことみをとる
・渚をとる
という選択肢を出す。
ジッグラト2日目及び3日目で何れも「渚に会いにゆく」を選択した場合及び
ジッグラト4日目で「渚をとる」を選択した場合には渚ルート。
それ以外の場合にはメインルートに入る、というものを考えてる。
ジッグラト2日目及び3日目で何れも「渚に会いにゆく」を選択した場合には
ジッグラト4日目の選択肢に関係なく渚ルート。ジッグラト4日目で「渚をとる」
を選択した場合には2日目及び3日目の選択肢に関係なく渚ルート。そんなとこ。
- 659 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 00:39 ID:y059+IYb
- 今日、初めて夏kanonをプレイした。
もうダウンロードできないと諦めてたけど、まだ落とせたんだね。
とても綺麗だった。作り手の思いがつまってるのを感じた。
作り手たちの情熱や葛藤や、そういうものがオープニングの曲に
凝縮されている気がして、胸の奥からこみあげてくるものがあった。
音には嫉妬したな。心から嫉妬した。
音屋とああでもない、こうでもないと言い合いながら作っていった結果
があれなんだよな。なんて羨ましいんだろう。
- 660 名前:コテとトリップ :04/03/01 00:50 ID:rFPtA/rf
- ワラタ
- 661 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 00:54 ID:y059+IYb
- いきなりじゃねーか。なにがどう笑ったのか説明してくれんかね?
- 662 名前:コテとトリップ :04/03/01 01:01 ID:rFPtA/rf
- いや気にせんでくれ
そこらじゅうにマルチでコピペしたい衝動にかられるくらい笑っただけだ、流せ
- 663 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 01:07 ID:y059+IYb
- そうか。内実がグタグタだったことを踏まえてのレスではあったんだがな。
滑稽かも知れんが、おれはその結果できあがったものを粋だと感じたんだよ。
- 664 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 01:33 ID:y059+IYb
- それから、紫の人の状況はどうなっておりますでしょうか?
立ち絵について色々と相談したいことがあるんで、
臨戦態勢が整ってるようでしたら反応きぼんぬ。
- 665 名前:紫の人 :04/03/01 02:50 ID:ZiYH4Lyo
- >>664
状況:他スレの仕事もあるので画稿は白いまま。
態勢:RoutesRPGが一段落したんで今日からやれますにゅ。
各キャラの3サイズのデータが欲しい。特に胸。厳密な描きわけはできないけど。
- 666 名前:コテとトリップ :04/03/01 02:59 ID:rFPtA/rf
- 渚 80−55−81
杏 82−56−82
ことみ 88−58−85
風子 78−54−79
智代 86−57−82
- 667 名前:紫の人 :04/03/01 03:26 ID:ZiYH4Lyo
- >>666
サンクス
>トンクス
なあ、あんたは俺に「後悔はさせない」って言ったよな。
だが俺は今ものすごく後悔している。
なぜなら、あんたの書いてるメインキャラ、ことみ・智代・渚らがみなB80以上だからだ!
絡みで88なんか描けるかコノヤロウ。
いや、ちゃんとやりますけどね。
智代はともかくことみが巨乳キャラなんて納得できねぇ〜。
- 668 名前:伝乃字 :04/03/01 03:36 ID:byXDzS1q
- >>667
ルーツRPG乙でした。
うp板です。よろしければどうぞ。
http://bbs2.avi.jp/bbs.php?kid=27969&tid=621779&mode=&br=pc&cnt=no&s=
>>スリーサイズ
これ元ネタどこでしょうか? 全員78くらいかと思ってた。
- 669 名前:コテとトリップ :04/03/01 03:43 ID:rFPtA/rf
- 電撃姫4月号
- 670 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 08:29 ID:y059+IYb
- >667
フフ。おぱい星人のおれがB80未満を相手にするわけあるまい。
ことみの胸は、だ。こう、制服の中に窮屈に押しこめられてるイメージだな。
ブレザー脱いだらすごいんです状態。ばるん、て感じ。
あと少しでも大きくなったら美しさに翳りがさす、あやういバランスのもと
成立する瑞々しい美乳、みたいな。
……ちんこ立ってきた。これくらいにしておく。
立ち絵に関しての相談というのはサイズについて。
身体のどこまでを、画面に対する比率がどれくらいの立ち絵にするのか。
そのへんについて紫の人のビジョンをうかがいたい。
- 671 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:42 ID:y059+IYb
- >638の選択肢で「学校を散策する」を選択した場合
********************************************************
授業中の廊下に人影はなかった。
壁を隔ててチョークが黒板を叩く音が聞こえた。
安っぽい呪文のような教師の説明がどの教室からも漏れていた。
廊下の窓はささやかな木立を持つ中庭に面していて、
つくりものとは思えない春の景色が視界の端に入ってくる。
美術室。音楽室。
どこにでもある平凡な校舎だ。
保健室。化学実験室。
そうしてさまよい歩くうち、
俺はわずかに扉の開いた図書室の前に立っていた。
できるだけ静かに扉を引いた。
がらんとした部屋の中、窓からの陽光を背に受けて、
ことみが分厚い本に目を落としていた。
- 672 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:43 ID:y059+IYb
- 「邪魔してもいいか?」
「どうぞ」
本から目を離すことなく、心なし乾いた口調でことみは返事した。
俺はきちんと扉を閉めたのを確認してから、
椅子一つ空けてことみの隣に座った。
「どうして隣にきてくれないの?」
「え? いや、別に」
「……朋也君。いじめっ子?」
「そんなわけないだろ」
溜息をついて立ちあがり、ことみのすぐ隣の椅子に座り直した。
「これでいいのかよ」
「朋也君がいいと思うなら、それでいいんじゃない?」
相変わらず本に視線を落としたまま、ことみはそっけなく呟いた。
- 673 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:44 ID:y059+IYb
- 「……どっちがいじめっ子なんだかな」
俺は頬杖をつき、本棚の並ぶ暗い部屋を眺めた。
どうにも辛気くさい空間だった。けれどもことみにとっては、
この学校のどこよりも心の安まる場所なのだろう。
「ことみは変わらないんだな」
俺がそう言うと、ことみはちらりと横目でこちらを見た。
「こんなとこまで来て図書室で読書、なんてさ」
「朋也君は……変わっちゃった?」
「ん?」
「ここに来て朋也君は、前の朋也君と変わっちゃった?」
「……変わったような気もする。前のままの俺とは言えないよ」
それきり2人は沈黙した。時計がかちかちと時を刻む音と、
ことみの指先がページをめくる音だけが空虚に響いた。
- 674 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:45 ID:y059+IYb
- 「――バッドトリップは体験した?」
「何だ、それ?」
ことみの唐突な問いかけに、思わず間抜けな質問を返した。
「薬物の過剰摂取時に起きる、存在を否定されるような極度の不安状態」
「ばかなこと言わないでくれ。
俺はそんなやばい薬なんて一度も――」
ことみが瞳孔の開いた目でこちらを見ていた。
俺の舌は不自然な形のまま言葉を紡ぐのを止めた。
……春原から聞いたことがある。
あいつも聞きかじりに過ぎなかったのだろうが、
薬をキメたときに現れる身体と感覚の変化について。
だらしなく瞳孔の開いた目。
性欲の異常な昂進と、痺れるような性的快感。
そして『存在を否定されるような』という言葉そのままの、
どこまでも深く激しい不安。
どの症状も驚くほど符合していた。
信じられない、信じたくない話だった。
この町では誰もが日常的に薬に酔っているというのか……。
- 675 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:45 ID:y059+IYb
- 「ことみも、あの状態になったのか?」
俺がそう尋ねると、ことみは小さく頷いて見せた。
「朋也君のこと考えてたらね。そうなったの」
「は? え……ぐっ!」
ことみの言葉の意味を考え始めてすぐだった。
想像の中で彼女はブレザーを脱ぎ、スカートのホックを外し、
俺を思ってその細い指を下着に伸ばそうとしていた。
それで十分だった。俺は一瞬のうちに奈落へ投げだされた。
膝頭を握りしめ、奥歯が欠けるほど強く歯を食いしばった。
必死の抵抗も虚しく、俺はどこまでも落ちていった。
一筋の光さえ届かない真っ暗な深淵を、
どこまでもどこまでも落ちていった――。
- 676 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:47 ID:y059+IYb
- 長い悪夢が終わったとき、俺は背中から誰かに抱き締められていた。
柔らかな胸が押しつけられ、形を変えているのが分かった。
けれどもその感触に、俺は新たな劣情をもよおしはしなかった。
俺を抱くことみの身体は、何かに怯えるように小刻みに震えていた。
「ごめんなさい」と耳元で囁く声が聞こえた。
俺は前にまわされた彼女の手を握り、その震えが止まるのをじっと待った。
ことみがようやく落ち着いたところで、
それまで握っていた彼女の手を軽く2回ノックした。
合図に気がついたことみは、俺の背中から離れてもとの席に戻った。
「……ったく。本当にどっちがいじめっ子だよ。
ことみならこうなることくらい予想できただろ。
タチの悪い復讐か何かか?」
ほんの軽口のつもりだった。
けれどもことみは一瞬、びくんと身をすくませた。
- 677 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:48 ID:y059+IYb
- しまった、と内心に思った。
……ことみの方では触れないでいてくれた話題に、俺から触れてしまった。
しかも最悪のかたちで。
償いの文句を探していると、ことみが消え入るような声で
「そう思ってくれていいよ」と言った。
「いや。俺が悪かった。だからそんなこと――」
「そう思ってくれるなら、私はそれで構わない。
それはきっと間違いじゃないから。
朋也君のこと考えていてそういう気持ちになったのは、本当だから」
ことみはそう言って俺に笑いかけた。
涙を堪える幼子が見せるような、透明でいたいけな笑顔だった。
その表情を前にして、俺の中にくすぶっていたわだかまりは、
急速に萎えていった。
- 678 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:49 ID:y059+IYb
- 「俺そろそろ帰るよ。邪魔して悪かった」
「朋也君のおかげで、ヒントが見えた気がする」
「……ヒント?」
「今はまだ希望ですらないけど、
私は朋也君のくれたヒントにすがって、一生懸命に考えてみようと思う」
図書室を出ようとする俺を一度だけ真剣な眼差しで睨み、
ことみは本の中へ帰っていった。
それから俺は教室に戻り、真面目に残りの授業を受けた。
午前中さぼっていたことは担任を含め誰からも注意されなかった。
放課になり渚のクラスに顔を出したが、
茜色に染まる教室に彼女の姿はなかった。
俺は帰り道のことを心配しながら下駄箱で靴を履きかえ、校舎を出た。
********************************************************
以下、共通パートへ。
- 679 名前:名無しさんだよもん :04/03/01 23:49 ID:ZVtaGzNV
- 引きこもりは日中暇で良いよな
- 680 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/01 23:57 ID:y059+IYb
- そう言ってもらえてある意味、光栄ではある。
- 681 名前:紫の人 :04/03/02 02:08 ID:+sw+cvOD
- http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-632868-0-1881220-pc.jpg
立ち絵のポーズ案といくつか表情練習。
…ホラホラ、俺にまかせたことを後悔し始めたろ?_| ̄|○
ポーズに注文なければこんな感じで描こうかと。
>>670
貴様はオパーイ星人だったのか。漏れとは対極に位置する存在だな。
一度微乳のすばらしさを説いてやらんといかんかもしれん。
立ち絵は膝下くらいで切るのをイメージしてました。
画面に対する比率とかは伝氏に適当に加工してもらおうと思ってました。
足首くらいまで描いたのを渡して、サイズ調整とかはあちらでしてもらおうかと。
ただ手持ちの資料じゃ智代の靴下がどんなのかわからないんだよね。
こっちで全部やっといた方がいいかしら?>伝氏
ところでルドルフの外見は過去スレにあったエディ互換でいいの?
- 682 名前:コテとトリップ :04/03/02 02:33 ID:x+TU+8D4
- ことみがね、なんとなく別キャラっぽく見える気がすんだsage
- 683 名前:伝乃字 :04/03/02 04:18 ID:SpQI9qjN
- >>紫の人
先ほどのラフ渚を、縦横比保ったまま縦480pxにサイズ変更すると、こんな感じですね。
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-632868-1-1882483-pc.jpg
ちなみに立ち絵の最下ラインはY=479に設定しています(変更可能)。
>こっちで全部やっといた方がいいかしら?>伝氏
出来れば、そちらでお願い出来ますか?
自分正直、画像処理は、かなり稚拙ですので……。
- 684 名前:伝乃字 :04/03/02 05:57 ID:SpQI9qjN
- 縮小せずに、バストアップ気味にしたらこんな感じ。
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-632868-2-1882925-pc.jpg
- 685 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/02 08:24 ID:bdnhRqI8
- >681
お世辞じゃなくて、おれはアンタの絵は良いと思うよ。
自信をもって、のびのび楽しむつもりで書いてほしい。
そんな気持ちで書いたものをまな板にのせてはじめて
この企画の楽しさが味わえると思うんだ。
おれはがしがし口を出してくつもりだ。
TEAM NETANNADは挑戦者の集団だからな。
全体的に方向はおkに思える。
ただコテトリの言うように、ことみには少し違和感がある。
目の力が強すぎるんだ。智代はあのくらいキッとした眼光でいいんだが、
ことみはもっと夢見がちな、「おい、人の話聞いてるのか?」
という感じの目(美凪系)がイメージにかなう気がする。
あともう一点だが、智代は実はつり目ではないんだ。
杏のイメージとかぶってしまう(おれは杏を出さないが)。
智代の目はつり目でも垂れ目でもないのだが、キッとした眼光の
生命力に満ちあふれた目。そんなふうに考えている。
ルドルフの外見はね。YAWARAに登場したザグレブのおっさん
って言って分かるかな。陽気で粋なタクシーの運転手。この人のイメージ。
エディは「どうしても葉鍵互換」でいくなら、ってことだから、
もし可能なら別のでいきたい。
- 686 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/02 08:28 ID:bdnhRqI8
- 画面に対するサイズに関してなんだが、背景とのかねあいを考えると
>683の比率よりも>684の方、さらに言えばもっとデカイ方が良いのではないかと、
色々なゲーム制作系のスレ巡っていて思ったんだ。
また詳しく話したいけど、画面に対する比率が小さいと、背景によっては
怖ろしく違和感がある構図になってしまう。時間がないのでまた詳しく話したいのだが。
- 687 名前:名無しさんだよもん :04/03/02 08:28 ID:hc3SzJxg
- パパラパンパンパ〜ン
とか唄ってて、無料で柔道場まで連れてってくれた人か。
読んでるほうとしては文章からは全然違うイメージに思えた。
- 688 名前:伝乃字 :04/03/02 08:45 ID:SpQI9qjN
- 移転のお知らせっす。
http://yellow.ribbon.to/~netannad/top.html
>>ルドルフ
俺は、ガンダム0083に出るモンシア中尉を思い浮かべていたよ。
- 689 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/02 23:15 ID:bdnhRqI8
- サイト移転お疲れ。
まー言ってみたけど、ルドルフの外見にあんまりこだわりはない。
チョッキ着て髭はやしたおっさんならそれでいいような気もする。
紫の人のセンスに任せるよ。
- 690 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/02 23:23 ID:bdnhRqI8
- >638の選択肢で「渚に会いにゆく」を選択した場合
********************************************************
休み時間にありがちな喧噪は渚の教室にもなかった。
開け放たれた扉から中を覗くと、渚の姿はすぐに見つかった。
俺は遠慮なく教室に入って、彼女の肩を人差し指でノックした。
「えっ……? 朋也くん。どうしたの?」
「ちょっと抜け出せないか?」
「だって、もう授業はじまっちゃうし」
「心配いらない。どうせさぼるんだ」
「あっ! もう。だめだってば……」
渚はそう言いながらも、俺に腕を引かれるまま席を立ち、教室の外に出た。
何人かの生徒が俺たちのかけあいを見ていたが、
口笛を鳴らす者はおろか、含んだ笑いをこぼす者さえいなかった。
「朋也くんのせいで、初めて授業さぼっちゃいました」
校門の前の坂を並んで歩きながら、渚は俺の右頬をつねって伸ばした。
「悪かった。ごめん」と俺は言ったが、
伸ばされた頬のために間抜けな発音になった。
くすっ、と笑って渚は指を離し、それをそのまま俺の指に絡めた。
「だいたいあんな授業、受けてて楽しいのか?」
「『授業は楽しいから受けるものじゃない』と、お父さんがいつか言ってました」
「ここに来てから?」
「……まだ、あの町にいたころ」
- 691 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/02 23:24 ID:bdnhRqI8
- 俺たちは手を繋いだまま、麗らかな春の景色の中を歩いた。
並木の葉々から漏れる陽射しがアスファルトに鮮やかな光彩を描いていた。
まだかすかに冷たい風がゆっくりと吹き抜けていった。
じゃれあって飛ぶつがいの羽虫も、道端に咲く小さな花も、
視界に入るすべてのものが輝く季節の到来をうたっていた。
――けれどもやはり、そこには何かが欠けていた。
目の前に広がっているものは、精巧につくられた贋作(フェイク)だった。
まるで秋生さんたちと同じだ。
何がどう違っているかまでは分からない。
だが俺のよく知る春ではないことだけは、はっきりと感じられた。
- 692 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/02 23:29 ID:bdnhRqI8
- ……今日はのらんのでこれだけ。
選んだ肢毎にキッチリ書くっつーのは、やっぱなかなか骨が折れる。
- 693 名前:名無しさんだよもん :04/03/02 23:58 ID:s4RJeK5b
- 良スレage
- 694 名前:紫の人 :04/03/03 02:29 ID:ALW7U13B
- http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-642463-0-1910270-pc.jpg
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-642463-1-1910278-pc.jpg
とりあえずダメだしの出なかった風子の立ち絵を。
遠近二つ作ったけど、サイズの調整はいくらでもできるので
ある程度そろってからあわせるようにしましょうか。
あと伝さんや、BMPだとあぷできんのだがどうしようかのう。
ことみ、違いますか…
智代はともかくことみは自信あったんだがねぃ。
まあダメだしはガンガン頼みますよ>ALL
せっかく2chくんだりまで来て絵描いてるんだから
ぬるいレスよりきっつい方がありがたいぞ。(もちろん誉められるのも嬉しいが)
改善できるようなら頑張るし、自分じゃ無理だったらそう言うから。
とりあえずルドルフとふじこはイメージでラフ描いてみる。
- 695 名前:コテとトリップ :04/03/03 04:12 ID:juF8EIot
- 一応いっとくけどおれのはダメだしじゃねえからな。思ったことをいってみただけで
あれはあれでいいんじゃねえのかな?あれがチミのことみだろ?
文章書いてるほうはへったくそな文でめちゃくちゃに好き勝手やってんだ、
絵描きが好きに描いちゃダメって法はねえだろう
おまえらが作ってんのはKeyのクラナドじゃなくておまえらのネタナドなんだろ?
まあ描いてる人間が自分のイメージを反映した絵ではなく、
限りなくオリジナルに近い絵のほうを目指してるってならそれもいいんだが
でもそれなら、絵を描くのは別にチミじゃなくてもいいじゃん、トレースマシーンでも連れてこいよ
なーんて思ってしまうコテとトリップなのでした。にゃんにゃん
久しぶりの長文sage
- 696 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/03 07:19 ID:kfWcMLLM
- ほー。おれのテキストはコテトリに下手と思われていたんだな。
>694
ふじこの立ち絵まで描いてくれるのか……。
嬉しいが、負担になるようならあの女(男だけど)は省いてくれてもいいぞ。
おれも駄目を出したつもりはないよ。たしかにテキストの方ではめちゃくちゃ
好き勝手やってるわけだからな。もっとも、何の前情報もない状態から
書き始めたため、そうするほかなかったわけだが。
絵師との間でイメージを伝えあって煮詰めてゆくのは、
この企画でどうしてもやりたい夢だったから、それができる今は楽しい。
書いてきたおれのイメージと、読み手のイメージが違ってくるのは
テキストという表現媒体の面白みなので、あえて自分のイメージを
アンタに強要しようとは思わないよ。自由にのびのび書いてほしい。
つーわけで、おれの意見はあくまで一つの意見として受けとめてください。
風子の立ち絵いいと思う。
表情変化バージョンとかも期待していいんかな?
- 697 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/03 07:49 ID:kfWcMLLM
- 町を歩き続けて、俺たちは噴水のある公園についた。
平日の昼間ということもあってか人影はまばらだった。
俺たちは噴水の見えるベンチに座り、
しばらく黙ったまま公園の風景を眺めていた。
芝生で居眠りをする学生がいた。
犬を連れた老人が吸い殻入れの横に立ち止まり、
愛おしそうに煙草をのんでいた。
やがて渚はぽつりぽつりと、
この町に来てからのことを話し始めた。
- 698 名前:名無しさんだよもん :04/03/03 09:20 ID:6sVls2ey
- この寂れた板でスクリプトや絵描きをまきこむ
だけの魅力が近未来氏の文章にはある。
コテトリにそれだけのものが書けるとは思えない。
よってあまり気にしないのが吉かと。
- 699 名前:コテとトリップ :04/03/03 09:58 ID:juF8EIot
- >>696
当たり前だろ。こんなのがうまく見えるほど活字嫌いじゃねえよ
自分でうまいと思ってたのか?ちょっと救えねえな
ついでにいうとチミの文章は、チミの性格以上に他人を意識しすぎです。自意識過剰風味
>>698
おれはへたっつっただけで魅力がないなんてひとこともいってないわけだが
チミがどう思うかは勝手だが、おれこいつよりかは綺麗に書けるとは思うぞ
でもこのスレでこいつよりおもしろいもんは書けんだろうなとも思うぜ
つかおれが書ける書けないなんて関係ないのに。なに一人で暴走しとるんだチミは
へたでもいいじゃん、楽しけりゃ。ほんとのこといわれるとつまんないから黙ってろってならそうするけど?
- 700 名前:名無しさんだよもん :04/03/03 10:54 ID:6sVls2ey
- 書かない文章の自賛ほど滑稽なものはない。
- 701 名前:名無しさんだよもん :04/03/03 12:51 ID:peLviqWo
- さしずめ、至射は射ず至筆は書かずの境地かね。
生憎このスレの住人は邯鄲の都人士ほど物判りは良くないぜ。
- 702 名前:紫の人 :04/03/03 16:07 ID:s6nQZU3h
- http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-646294-0-1919621-pc.jpg
ルドルフとふじこ
ふじこはコテコテのオカマ美人な感じで描いたけど骨太すぎかな。
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-646294-1-1919657-pc.jpg
よしのポーズ案
ことみと智代もっかい練習。
いたるのあのつり目なんだかたれ目なんだかわからん目は苦手。美凪とか。
>>695-696
あー言葉が悪かったかな。
俺は好きに描いてるし別にヘコんでるワケじゃないからいらん心配させてたらすまん。
せっかく絵描いてるんだからこれを機会に上達すればいいなぁと思って
なんかいいアドバイスみたいなものを引き出せないかと画策しただけでござい。
それに公開しながら作ってるんだから外からのフィードバックもあったほうがいいかなと。
人に遊んでもらうものだから時間の許す限り妥協はしたくないというか。
- 703 名前:伝乃字 :04/03/03 16:14 ID:t+DthXVZ
- >>紫の人氏
色々探し回って、jpgでの綺麗なαブレンド透過画像作成方を調べたんですが、どうも見つかりません。
情けない。
ちなみに先ほどの画像を
背景黄緑塗りつぶし→bmp保存→レフトアップ透過
すると、こんな感じですね。
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-642463-2-1920017-pc.jpg
最高画質で保存したら……いややっぱり、アンチエイリアスかかるかな。
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-642463-3-1920194-pc.jpg
これからも勉強していきます。_| ̄|○
いざとなったら、ゲムデブさんのアップローダーをお借りしましょう。
http://gamdev.org/
>>ふじこボツ案に萌え
- 704 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/03 19:42 ID:kfWcMLLM
- >702
ふじこボツ案サイコー!! 整形の技術も発達してるっつーことで、
どうかひとつここはそっちでイッてくれ! ダメか?
ボツにするのはもったいなさすぎる。
ことみ、智代は個人的にはそんなイメージっす。ルドルフも良い感じ。
ここで共同制作なんて初めてで、色々と至らないレスつけるかも知れんから、
ムカつくことがあったらガツンと言ってほしい。
>699
このペースで書いてるにしちゃ、まあまあ書けてると自負してたんだがな。
もちろん純文的にどうこう言うつもりはないよ。ゲームの文章書いてるわけだし。
自意識過剰はおれ及びおれの文章の売りだから、
そこがマズイってんなら、そう思われても仕方ない。
まあ、なんだ。アンタに自意識過剰を指摘されるのは非常に複雑な気分ではあるが。
- 705 名前:紫の人 :04/03/03 23:21 ID:qbRU6yQv
- >伝さん
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/huuko.zip
風子の立ち絵表情バリエーションどす。(BMP×9inZIP/1.17MB)
ピアノ倉庫用に借りたスペースがあったのでBMPはここに置いていきますね。
線画に色付けと胸ポケット描き足したので>>694のやつは破棄してください。
テキスト読みながら必要と思われる表情を作ったけど
このシーンは別の表情があったほうがいい、ってのがあったら言ってください。
あと必要な遠景版も。>ALL
いや、表情は「顔描き直すだけだから楽勝だぜ!」と思ってたけど結構マンドクセな。
>>703
あやー、やっぱなんか色浮いてるなぁ…
暗めに塗らないといかんかったか。でも今更なんであきらめよう。
>>704
こちらこそ。お互いアグレッシヴに行きませう。
ところでチョッキってあんなのでいいんだっけ?
ていうかふじこはボツ案の方がいいですかそうですか。
じゃああの線でもうちょっと大人びさせることにします。
胸はどうなの?手術とかで大きくなってる?
- 706 名前:伝乃字 :04/03/04 00:00 ID:qnN/rIsb
- アルファブレンド
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1938746&kid=27969&mode=&br=pc&s=
スメールと
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1939557&kid=27969&mode=&br=pc&s=
スカート拡大
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1939309&kid=27969&mode=&br=pc&s=
乙です。確かに受け取りました。
スカート部まで明るい補色が存在するということは、
もしかして背景色との補色なんでしょうか。
- 707 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/04 00:35 ID:zJhQNFQW
- >705
風子の立ち絵はもう完成か。仕事がはやいな。
ルドルフに関しては文句なし。
ボツ案を採用してくださるなら、おぱいは紫の人のお気に召すままに。
個人的には90のEくらいはあってほしいのだ、が。
>706
輪郭の白いチラチラが気になるな。うまく消えんものか?
なにげにおれのマシンには写真屋(Elementsだけど)が入ってるので
やり方さえ分かればおれの方でも手伝える。
- 708 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/04 00:58 ID:zJhQNFQW
- 「目を開けて、お父さんとお母さんが笑ってて、
わたしは嬉しくて泣いちゃった。お母さんに抱きついて……。
お母さんはわたしの頭を撫でてくれて、
『お帰りなさい』って言ってくれて、でも……泣いてなかった。
それですごく変な気がしたんです。本当にお母さんなのかな……って」
「早苗さんは、よく泣くのか?」
「わたしが泣いてるときは、お母さんも」
渚はそこで言葉を切り、寂しげな視線を地面に落とした。
泣き出しそうな表情に見えた。けれども渚の目から涙はこぼれなかった。
「そのときお母さんのお腹は、もう大きかった。
わたしから聞いたら、思い出したように
『渚。お姉ちゃんになるのよ』って。
その夜も、お父さんとお母さんは、えっちなことしてました」
「……再会したその日からか」
「わたし、どうしたらいいか、困っちゃって」
渚はそう言って、困り顔のままぎこちなく笑った。
あの町で出会ったばかりのころ、彼女がよく見せていた表情だった。
そんな見慣れたはずの表情さえ、今はどこか違って見えた。
- 709 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/04 00:59 ID:zJhQNFQW
- 「俺がここに来ることは、前から知ってたのか」
「昨日の夕方はじめて知りました」
「またえらく急な話だな」
「ふらふらの朋也くんを町の人が連れてきたのが夕方で、
そのあとは朋也くんが知っている通り」
「……アーガタだとか何だとかってのは、いつ決められたんだ?」
「決められるものじゃなくて、最初から決まっているものなんです」
「何だそれは。運命みたいなものか?」
半分冗談のつもりでそう言うと、渚は真面目な顔で「はい」と言って頷いた。
「運命の人なんてたいそうなもの、そう簡単に分からないだろ」
「簡単に分かりますよ。……わたしにも、朋也くんにも」
渚は恥ずかしそうに指を動かしながら囁いた。
――たしかにそうだ。ここでは運命の人が簡単に分かる。
欲情してあの不安を感じなければ、その相手が運命の人なのだ。
この町の異常さを改めて知り、渚に聞こえないように溜息をついた。
- 710 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/04 01:00 ID:zJhQNFQW
- 「俺たちもあんな風になるのかな」
「えっ……?」
「渚の親の人たちみたい変わってゆくのかな、と思って」
「……わたしはいいですよ」
渚はそう言って俺の目を見た。
「朋也くんとなら、変わっちゃってもいい」
そのまま俺たちは、公園の日だまりの中でキスをした。
風に揺れる渚の髪がさらさらと俺の頬を撫でた。
唇を触れ合わせるだけのそれが温かく幸せなキスではないことに、
俺はすぐ気づいた。それは淫らな欲望の手前のキスだった。
俺は渚を抱きたいと思った。
どこか人目につかない場所で、
昨日の夜繰り返しそうしたように渚とセックスしたかった。
……渚も俺と同じ気持ちでいた。小さく身をよじって欲情に耐えていた。
そのことがはっきりと、手に取るように分かった。
けれども俺たちはキスのあと、ベンチに座ったまま手を繋いで前を向いた。
学生はまだ芝生に眠っていた。
子供を連れた母親が噴水の前を横切っていった。
********************************************************
以下、共通パートへ。
- 711 名前:伝乃字 :04/03/04 01:08 ID:qnN/rIsb
- >>707
>輪郭の白いチラチラが気になるな。うまく消えんものか?
輪郭の微妙に白くなってる部分だけを暗くすれば、大丈夫と思うんですけどね。
試しに左半分だけ、近辺色で縁取ってみました。(地道に手打ちで)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1941815&kid=27969&mode=&br=pc&s=
あ、あとぼちぼちtxtお願いします。
- 712 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/04 01:18 ID:zJhQNFQW
- 消えてる消えてる。
テキストは、ジッグラト・2日目を仕上げたところで渡したい。
ことみルート、智代ルートのケツにもう少し書かねばならんことに気づいた。
そこを書いて共通ルートにつっこんで、金曜あたりまでにはどうにか…。
- 713 名前:紫の人 :04/03/04 02:45 ID:ynuqEYKR
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/huuko.zip
ごめん。
細かいんだけど、風子の校章は緑だということに気づいたんで差し替えおながいしまつ。
あと透過処理をどうやってるか詳しくはわからないんだけど
>>706見る限りじゃ透過範囲を決めたファイルを別に用意して
色域範囲以外を透過させているとお見受けいたす。
背景黒にして透過ファイル?も付けてみましたがどうか。
アンチついてたらだめかな。
てかさー、風子の校章が緑だったから学年で違うのかと思ったら
智代は1つ下のくせに同じ色だったよ。
有紀寧は何年生か知らないけど赤だ。どうなってんの。
>>707
OKふじこは巨乳ね。できるかぎり大きく描こう。
お互いがんがりましょ。
- 714 名前:紫の人 :04/03/04 03:14 ID:ynuqEYKR
- 連スマ。
試しにNスクダウソしてみた。
で、こっちで透過BMP作ってそれをうぷしなおしたんでよろ。>伝乃字
色々手間取らせちゃってスマソ。
- 715 名前:伝乃字 :04/03/04 03:49 ID:qnN/rIsb
- >>紫の人
うあぁぁバッチリっす。
背景を黒にした事によって、明るいアンチエイリアスがかからなくなったんでしょうね。
これなら背景の明暗に関係なく、綺麗に表示されます。
BMPのまま。(560Kb)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1943974&kid=27969&mode=&br=pc&s=
この状態でしたら、JPG圧縮しても問題なく表示されます。
jpg圧縮。(84kb)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1944034&kid=27969&mode=&br=pc&s=
Nスクはアーカイブ化すると圧縮かかりますが、それでもjpg圧縮とは歴然の差がありますので。
- 716 名前:伝乃字 :04/03/04 03:52 ID:qnN/rIsb
- あーでも、最高画質圧縮したとはいえ、髪のグラデーションに荒が出るか……
- 717 名前:御旗は田畑 :04/03/04 12:38 ID:g7TrT1BK
- 乙彼
もうすぐ俺も書けるようになる。
jpegはどちらみちノイズ入るからなぁ。いっそのことgifってわけにはいかないか……
- 718 名前:名無しさんだよもん :04/03/04 16:00 ID:0fQKIbvq
- pigは使えんの?
- 719 名前:名無しさんだよもん :04/03/04 16:01 ID:0fQKIbvq
- >>718
pig→pngだった
- 720 名前:伝乃字 :04/03/04 17:38 ID:qnN/rIsb
- gifは256色only&例のライセンス関係で使えない。
pngはソフトの仕様で使えないみたい。
外部プラグイン使用してbzip2圧縮(アーカイブ化)したら、bmpのままでも
500KB→100KBにまで小さく出来るみたいだけど…これ使ってみようか。
- 721 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/04 22:09 ID:zJhQNFQW
- 用語が飛び交い始めて、なんかめっちゃ雰囲気でてきたな。
>713
校章の謎はよそでも語られていたような、いなかったような…。
ふじこのおぱいは微乳でもかまわんよ?
イメージが限りなく「ち」のつく彼女に近づく気はするが。
- 722 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/05 00:13 ID:azUlVLxG
- 共通パート
********************************************************
渚の家に帰り着くともうすっかり夕方だった。
色づいた陽射しが店の中までのび、
天井ほど近くまでの壁を朱に染めていた。
パンを並べたガラスケースの裏で、
エプロン姿の早苗さんがうつらうつらと船を漕いでいた。
客らしい中年の男がレジの前に立ち、
早苗さんを起こそうか起こすまいか迷っているようだった。
「あっ。いらっしゃいませ。
お母さん、お客さんだよ。お母さん」
「えぅ……ぁ。はい!
あら、なぁんだ……。渚だったのねぇ」
早苗さんはそう言うと、再び微睡みの中へ落ちてしまった。
- 723 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/05 00:15 ID:azUlVLxG
- 「……ごめんなさい。どのパンになさいますか?」
渚は客の注文を聞き、手際よくパンを包んでレジにまわった。
キャッシャーがチンと鳴った。
釣り銭とパンの包みを受けとった客はかぶっていた帽子を
手にとって一礼し、夕焼けの町に消えていった。
「お母さん。お母さんってば、もう。
こんなとこで寝てたら風邪ひいちゃう」
「ぅん? あ。お帰りなさい、渚。……朋也ちゃんも」
「うたた寝なんてお客さんに恥ずかしいよ。
店番はわたしがやるから、お母さんはもう休んで」
「そう? それならお言葉に甘えちゃおうかな。
お母さんもう眠くて、眠くて」
早苗さんは欠伸をしながらエプロンを外し、
「お願いね」と言って奥へ入っていった。
渚は制服のままそのエプロンをつけて店先に立った。
- 724 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/05 00:15 ID:azUlVLxG
- 「朋也くんも休んでいいですよ?
昨日は寝てないから、眠いと思うし」
「それはお互い様だろ。俺も一緒に手伝う」
「……本当にいいの?
それならこのエプロンをつけてください」
渚は店のすみの椅子にかけられていた緑の縦縞の
エプロンを取って俺に渡した。
「お父さんのです」
「分かった。それで、何をすればいい?」
俺の質問に渚はしばらく考えて答えた。
「わたしがお母さんみたいに寝ちゃったら起こしてください」
「……分かった」
そうして俺はエプロンのかかっていた椅子に腰をおろした。
- 725 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/05 00:16 ID:azUlVLxG
- 客はぽつぽつとやって来た。
制服にピンクのエプロンの渚がその客たちにパンを売るのを、
俺は店のすみからぼんやりと眺めていた。
そうしているうちに奇妙なことに気づいた。
パンを前にしての受け答えはどの客も判で押したようにそっくりだった。
ガラスケースの中を指さして「これをください」と告げる。
無言で会計を済ませる。
丁寧に一礼して帰ってゆく。
ありがちな世間話が交わされることはなかった。
俺の存在に気づく客もいなかった。
まるで子供のころ遊んだロールプレイングゲームの町だった。
その町では渚もまたノンプレイヤーキャラクターの一人で、
同じ顔、同じ台詞を繰り返して単調にパンをさばいていった。
- 726 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/05 00:17 ID:azUlVLxG
- 午後7時になりシャッターを降ろしたとき、
ガラスケースの中には小振りのライ麦パンが2つと、
細長いフランスパンが1本売れ残っていた。
「そう言えば、今日は昼を食べていないな」
「ごめんなさい。話してませんでした。
ここではみんな朝と夕の二食なんです」
「ああ。そうなのか」
もう何を言われても驚かなかったが、
さすがにそろそろ空腹がきつくなる時間だった。
俺がパンを見つめていると、帳簿をつけ終えた渚がこちらにやって来た。
「夕食はいつも売れ残りのパンなんだけど、朋也くんはそれでいいですか?」
渚はパンを藤のバスケットに移してガラスケースの上にのせた。
売れ残りのパンからはまだ十分に香ばしい匂いがした。
「パンだけだとさすがに寂しい」
「お母さんもう眠ってるから、わたしが何か作ります。
何か食べたいものありますか?」
「何でもいいよ」
「……そういうのが一番困るんだけどな」
「渚の得意な料理でいい」
「それなら、今夜はカレーにします」
- 727 名前:紫の人 :04/03/05 02:28 ID:RzZkecKK
- 乙乙♪
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-664498-0-1970564-pc.jpg
公子立ち絵案。
これじゃサバサバしすぎかなぁ、と。
後ろのか風子と同じポーズかどれがいいかしら?
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/yosino.zip
やらないか表情セット。
線細くしたらえらい雰囲気変わったような…
風子はあとで描き直さないといかんかもしれん。
よっしーは服は単色で楽だったけど
表情が眉の影まで描き直さなきゃいけなかったので面倒くさかったに。
- 728 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/05 08:28 ID:azUlVLxG
- 公子先生は後ろの類似風子バージョンの方が個人的にはいいな。
芳野の兄貴に関しては「くま」が少し気になった。
青系の色でぼんやりと縁取るくらいが自然じゃないかい?
目を瞑って頷いてる表情なんかはすごくいいと思う。
あと、御旗も忙しいのは分かるが、立ち絵に感想くらいつけろ。
- 729 名前:伝乃字 :04/03/05 18:55 ID:grRc0j3M
- >公子
こんな感じで、ちょいと俯き加減がいいんじゃないでしょうか。
ttp://members.at.infoseek.co.jp/hy_sora/souko/img/Gs_200404_cla_08.jpg
- 730 名前:伝乃字 :04/03/05 22:34 ID:grRc0j3M
- キャラ画像エイリアス作成完了。
あとは場面やセリフに合わせてガンガン表示させていけばいいわけだけど
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=1996166&kid=27969&mode=&br=pc&s=
こんな風に重なっちゃダメですか? 3人表示させると絶対に重なると思うのですが。
何人会話してても、最大2人までにした方がいいでしょうか?
- 731 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/05 23:35 ID:azUlVLxG
- 今日は仕事が泣くほど忙しかったのでもう書く気力もない……。
ジッグラト・2日目書き終えてからあげる予定だったけど、
テキスト早くくれってんなら、昨日までのとこで今夜うpする。
明日には2日目書き終えられると思うんだが、どうすりゃいい?>伝の字
なんか4月28日の発売日は延期しないんじゃないかという予感がある。
せめて一ヶ月でいいから延期してくれないかと願っているんだ、が。
- 732 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/06 00:16 ID:s8C54X36
- すまんがもう寝る。テキストは明日うpさせてもらう。
>730重なってもそんなに不自然じゃない気がする。
- 733 名前:名無しさんだよもん :04/03/06 00:59 ID:6K7b55mz
- >校章
ttp://members.at.infoseek.co.jp/hy_sora/souko/img/Gs_200404_cla_06.jpg
を拡大してみると智代の校章は赤っぽいです。
智代も有紀寧も2年なので、
一年=緑 二年=赤 三年=青
でいいんじゃないでしょうか。
- 734 名前:紫の人 :04/03/06 01:48 ID:YpJFb4Xw
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/rudo.zip
ルドルフ表情セット。
>>728
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/yosino05.zip
yosino05.bmp差し替え。こんなんどうすかねぇ。
あと感想は絵に問題ないなら別に田畑っちに書かせなくてもよいかと。
現代編の立ち絵描いてるわけじゃないし。
そりゃ外部からの感想はあったらいいけど
イベント絵ならまだしも立ち絵に毎回感想は付けれないっしょ。
トンクスとはイメージのすり合わせが欲しいからなるべく付けて欲しいけど
特に問題なければ毎回感想書かなくてもいいよ。
板全体に言えることだけど、感想は付くべくして付くわけで。
ネタ師側から感想を強要するのはあんま良くないと思ふ。(この2行はこのスレとは関係ありません)
>公子
二人の意見を採用して風子ポーズの右向きver.な感じにします。
>>730
うーん、両端に立つキャラの立ち位置を左右にずらすことってできないですか?
端が切れてもいいから重ならない方がいいかも。
>>733
手元の資料(02冬コミ冊子とピュアガ03/04号)だと智代の校章青なのよね…
しかもそれと同じ立ち絵の奴はポケット自体付いてないし。
智代は当初同学年の予定だったのかCGチームのミスなのか。
あわててポケットと校章付けなおしたんだろうなぁ。
ともかく、智代の校章は赤ということで了解しました。
- 735 名前:伝乃字 :04/03/06 02:05 ID:rsewxhaQ
- >>734
早いっすね。乙です。
>うーん、両端に立つキャラの立ち位置を左右にずらすことってできないですか?
立ち絵の優先順位やY調整する命令はありますが、X調整する命令は無いみたいです。
ちなみに2キャラしか表示出来ませんが、中央にキャラ表示しなければ重なりません。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2004034&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 736 名前:名無しさんだよもん :04/03/06 09:14 ID:aU52lc3A
- 久しぶりに来たらゲーム画面が出来とる…。
がんばっとくれい
- 737 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/06 12:28 ID:s8C54X36
- >734
耳が痛い。……これからは気をつけるさ。
芳野のクマよくなったように思う。考えてみりゃこの立ち絵、
恐らく一回しか使わんのだよな……それなのに手間かけさせてしまった。
ルドルフに関して。手の甲の毛が一見毛に見えないかも。
あと、口あけて笑ってる表情が微妙にぎこちなく感じる。
「笑ってるけど、心にひっかかりがあるのかな」みたいな印象。
芳野の大口笑いにも少しそうしたものを感じたんだが、
これはまあ、おれの個人的な感じ方なのかも知れない。
>733
智代って朋也を「おまえ」と呼ぶんだね。いやー参った。_| ̄|○
ことみについては「岡崎君→朋也君」の置換でどうにかなったが、
こっちは人称だけ換えてもダメだ。性格づけにも関わってくるから。
悔しいが二人称「岡崎」のままいこうと思う。
- 738 名前:名無しさんだよもん :04/03/06 20:38 ID:aU52lc3A
- 近未来氏
>こっちは人称だけ換えてもダメだ。性格づけにも関わってくるから。
>悔しいが二人称「岡崎」のままいこうと思う。
いや、そこは「おまえ」に置換して、台詞回しをそれに合わせて改める対応をすべきだろ。
智代はクラナドキャラであって、あんたのオリジナルキャラじゃないんだから。
- 739 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/03/06 20:56 ID:Szfb5fZn
- そうか?「岡崎」でいいと思うのだが。
こっちはこっちでいいんじゃないか?
それと最近来られなかったもんで本当に今更何だが一応身長データを。
必要がないようならスルーしてくれ。
古河 渚 155cm
伊吹 風子 150cm
一ノ瀬 ことみ 160cm
藤林 杏 160cm
坂上 智代 161cm
>>dクス氏
相変わらず仕事が早いですね。
楽しく読ませてもらってます。
それにしても選択肢の分岐大変そうですな
>>紫の人
いい仕事してますね。
ただ芳野が印象とだいぶかけ離れたさわやかな印象だった。
まぁ全体的に見るといいと思います。頑張って下さいm(_ _)m
- 740 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/06 21:35 ID:s8C54X36
- >738
……マジっすかあ? んー、しかし
>智代はクラナドキャラであって、あんたのオリジナルキャラじゃないんだから。
こいつを出されると個人的には辛いんだよなあ。
ちと考えてみたんだが、智代は慣れてゆくうちに地が出てくるキャラのように思えるんで、
後半はそっちの人称および言葉づかいでいくことにするわ。
今書いてる部分と後半との間には時間の開きがあるから、まあ無理のない線で。
最初から「おまえ」と呼んでるかどうかまでは未確定なわけだしな。
>739
データありがと。智代は170くらいあるのかと思ってた。
でもやっぱことみだな。160で88-58-85というのは個人的には究極のスペックだ。
- 741 名前:名無しさんだよもん :04/03/06 21:44 ID:zX4YjdJc
- >>dクス氏
>160で88-58-85というのは個人的には究極のスペック
禿同
- 742 名前:紫の人 :04/03/06 22:53 ID:2pc+gwdM
- ピアノ弾いてたら一日終わっちゃったんで今日は絵無し。
>>735
そうですか。じゃあ3人表示の時は重ねないとだめですね。
一人だと中央、二人だと両端、三人だと重ねる、ということでお願いします。
あと、今更ですがjpgでも特に問題ないと思います。
>>737
やっぱそうかー。
喜怒哀楽の練習とかやってこなかったから表情(特に口開けた顔)苦手なのよね…
自分にとってお絵描きは現実逃避の手段だったから真面目に勉強してないし。
多分口と眉の形がマズいんだと思うけどどう改良していいかわからん。
あれで色々いじった結果なんで時間に余裕があったらやり直すということで一つ。
もし絵上手い人いたら指導してください〜。
>智代について
正直言うと最初杏のイメージで読んでた。
絵練習し始めた時「ああ、智代なんだっけ」とリボン描く必要が無くなってホッとしたりした。
ネタナドが完成したら
「これはクラナド発売以前に制作したものであり制作者のイメージで書かれているため
キャラが異なる場合がありますがご了承下さい」
とかなんとかの断り文を付ける必要があるね。
実際俺は近未来編のイメージで絵描いてますから。
なので>>739さんごめん。男キャラは好みが出てしまったかもしれません。
あとよく見たら冬コミの冊子にメインキャラのデータ載ってた。
>>666共々ありがとうでした。
- 743 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:29 ID:2fH3bq7u
- 智代のキャラはなあ……。もっとはっきり男口調にしようかとも思ったんだが
「喧嘩が強いことを隠している」という設定を踏まえて中性的な喋りにしたんだ。
乱暴な印象をまわりに与えたくないんじゃなかろうかと。
杏は志保っぽいイメージだな。あれほど喧しくないけど、馴れ馴れしいところが。
実は杏も登場させたかったんだが、そうなると必然的に妹がついてくるわけで、
そっちはおれの手に余るので諦めた。
- 744 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:43 ID:2fH3bq7u
- 渚がキッチンに立つ間、俺はテーブルにつき
大人しく料理の到着を待っていた。
慎重に切っているのがよく分かる包丁の音が止んで、
ぐつぐつものが煮えるかすかな音が聞こえ始めた。
「もうすぐできるから、待っててください」
サラダのボウルを持って渚がキッチンから出てきた。
サニーレタスとマッシュポテトでできた山を半月切りのトマトが彩っている。
「美味そうだな」
「まだ食べちゃダメですからね」
渚はそう言ってキッチンへと戻っていった。
「分かってるよ」と言い返したあと、俺は内心にやれやれと思った。
……まるで新婚夫婦のやりとりだ。
そんなやりとりを、まったくの素で俺はやってのけた。
- 745 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:44 ID:2fH3bq7u
- 昨日の夜も俺はこの席に座っていた。
自分がどこにいるかも分からないまま、
痙攣する身体をどうすることもできず、
死んだ魚のような目に囲まれてただ混乱していた。
――それが一日でこの変わりようだ。
俺の身体に異常はない。歪んだ音が鼓膜を震わせることもない。
瞳孔の開いた目は相変わらずだが、もうあまり気にならない。
ひりつくような性欲はある。
夕食を終えたら俺は渚を犯すだろう。
だがその性欲すらも、今は檻の中に閉じこめておくことができる。
間違いなく俺はここに――この異常な世界に馴染み始めている。
- 746 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:45 ID:2fH3bq7u
- 『最初の感想はみんな一緒なのさ。
熱いのも冷たいのも、上がるも下がるもみんな一緒。
新しい世界を知ることができた悦びと、知ってしまった恐れが半々。
通過儀礼というやつだ。誰もが絶対に感じる。
良くも悪くも強烈だからな、最初の感覚というのは。
その通過儀礼のあと、道は二手に分かれる。
新しい世界の扉に鍵をかけるか、その世界に踏みこんでしまうか。
……いや違うな。外から扉に鍵をかけるか、それとも中からかけるか。
その二つに一つだ。
実際に世界は違ってしまうのさ。大袈裟なたとえでも何でもなく。
最初のときのような新鮮な感覚は二度とえられないんだが、
馴染んでゆくんだ。頭の中が少しずつ改造されてゆく。
新しい世界に居続けるうちに、そっちの方が本当のように思えてきて、
もといた世界を思い出せなくなる。
そうなるともうあとは時間の問題だ。
人間が壊れるのが先か、引っ張られるのが先か。
だから俺は新しい世界なんか覗こうとは思わないよ。
なんだかんだで、こっちもそれなりに面白いからさ。
でもまあ、そうだな。身体が駄目にならなくて、
公安も黙っててくれるなら旅してみたい気はするよな。
その世界から帰って来られる保証があるんなら――』
- 747 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:46 ID:2fH3bq7u
- まだあの町にいたころ、誰かから聞かされた話だ。
俺はその新しい世界に入り、多分、気づかないまま中から扉に鍵をかけた。
身体が駄目になることはないだろう。警察に捕まる心配もない。
ただ俺はもう、もとの世界には帰れない。そんな確信がある。
遙か遠いあの町にも、塔の外にある芳野たちの町にも……。
「お待たせしました」
渚がミトンをつけた手で鍋を運んできた。
香辛料の強い匂いが俺の鼻をくすぐった。
「美味そうな匂いがする」
「そうですか? 普通のカレーの匂いだと思うけど」
少し照れたようにそう言いながら渚はカレーを皿によそった。
そして自分の皿を持って俺の真向かいの席についた。
- 748 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:47 ID:2fH3bq7u
- 「それじゃ、いただきます」
渚の視線を感じながら俺はカレーをスプーンで口に運んだ。
カレーの味がした。甘くもなく辛くもない、普通の味だった。
「うん。美味い」
「本当ですか? ……良かった」
正面からじっと俺を見つめていた渚の表情が和らいだ。
「でも珍しいな。パンにカレーなんて」
「やっぱり変ですか?」
「変じゃないけど、普通は白飯にかけて食べるだろ」
「いつもならお父さんがナンを焼いてくれるんです」
「……いきなり本格的な話になった」
俺は大きめに千切ったフランスパンにカレーを盛り、
こぼさないように気をつけて囓った。
「でもこれも美味いよ。このパンにもカレーはよく合う」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
- 749 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/07 02:49 ID:2fH3bq7u
- ……ジッグラト・2日目はもうちょっとだけ続きます。
- 750 名前:伝乃字 :04/03/07 03:37 ID:3vJIMVEB
- >>紫の人氏
>一人だと中央、二人だと両端、三人だと重ねる、ということでお願いします。
>断り文の件
了解しました。
あと、芳野の表情についてなんですが……。
yosino05.bmp つまり青い隈がある画像ですが、
あの「隈の無いバージョン」は作れるでしょうか?
しかし、ゲーム発売前にそのゲームの2次創作(1次創作?)作る
人って、今までいたんだろうか……。
- 751 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/07 14:57 ID:2fH3bq7u
- 土人マンガじゃ作る香具師いるような話も聞くがな。
ノベルゲーの発売前にVN作るばかはまず未聞だろう。
- 752 名前:名無しさんだよもん :04/03/07 15:02 ID:57XskZ5U
- だがそれがいい
- 753 名前:名無しさんだよもん :04/03/07 18:08 ID:4tXuDXV9
- 某スレより誘導されて来たんですけど、
DTM出来る人が必要でしたら
少しお力添えをと考えております。
- 754 名前:御旗は田畑 :04/03/07 18:46 ID:h1cNDft0
- 乙彼
こっちはやっと開放された……
これからはバリバリに書けるぜ
- 755 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/07 19:54 ID:2fH3bq7u
- なにやっとたのか知らんがお疲れ。
>753
是非ともご助力願いたい。
さしあたりスキルを開示してくれると嬉しいです。
おれにはこんなことできます、ってな感じの。
- 756 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/07 20:36 ID:2fH3bq7u
- 補足。本企画のまとめサイト(by伝)↓
http://yellow.ribbon.to/~netannad/top.html
ここから最新版のダウンロードが可能。
現在、学園編及び近未来編が進行中。
どちらの音も無料素材を拾ってきて使っている。
できるだけイメージにあった曲を探す努力はしているが、
それもなかなか難しく、音屋を渇望していたところではあった。
- 757 名前:紫の人 :04/03/08 00:14 ID:yQHIUmws
- >>753
来て頂いてどうもありがとうございます。
>トンクス
なぁ、うっかりふじこの髪の毛をロングにしてしまったんだが
http://photo1.avi.jp/photo/27969/27969-701006-0-2086064-pc.jpg
肩までに描き直したほうがいい?
今から色塗るところなんだけど。
>>750
少々お待ち下さい。
- 758 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/08 00:41 ID:78yhl3dy
- いやおk。テキストの方を「腰までの髪」に変える。
しっかし、なんつーか、女の子くせーゲイだなあw
これならおれでも覚悟完了するわ。
- 759 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 01:48 ID:78yhl3dy
- 「こうしているとまるで――」
思わず言いかけて言葉を切った。渚がまっすぐな目を俺に向けた。
「まるで、何ですか?」
「いや。何でもない」
「とても気になります」
「何でもないって。口が滑っただけ」
それでも渚は真摯な視線を俺から外そうとはしなかった。
俺は溜息をついて小さく呟いた。
「……まるで新婚夫婦みたいだ」
「わたしもそう思います」
渚はそう言って幸せそうに、けれどもどこか寂しそうに微笑んで見せた。
食事の片づけが済んだあと、俺たちは渚の部屋に移ってセックスした。
どちらから誘いをかけたわけでもない。
古い約束を守るように自然にキスをし、お互いの制服を脱がし合った。
「カレーの匂いがする」
「えっ……?」
- 760 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 01:49 ID:78yhl3dy
- 「さっき食べたカレーの匂いがついてる」
「……シャワー浴びてきちゃダメですか?」
「気にしなくていい」
「わたしは、気になります」
「どうせすぐ気にならなくなる」
「でも……恥ずかしいし」
「匂いはすぐ消えるから」
「……本当に、消えますか?」
「ああ。すぐ別の匂いになる」
「やだ……あっ。――」
*************************************
ジッグラト・2日目終わり
- 761 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/08 02:32 ID:78yhl3dy
- あー。あと、おれと伝の字は細部の調整なんかに関して
裏でこそこそヤフーメッセンジャーで語らってるんだが、
一応、おれのコードも晒しておく。「tonks_dm」な。
細かいニュアンスまで詰めたい場合には利用してください。
糞マシンがさらに重くなるのであまりログインしてないけど。
- 762 名前:紫の人 :04/03/08 04:12 ID:yQHIUmws
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/fujiko.zip
くぁwせdrftgyふじこlp;
>女の子くせーゲイだなあw
あんたがボツ案でいけっつったんじゃんw
これで男って未来はいったいどんなステキテクノロジーがあるんだw
まあおかげで好き勝手に描かせてもらいましたよ、と。
描いた後でなんかはじるすの人っぽい髪型だなぁと思ったり思わなかったり。
>>750
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/yosino10.zip
クマ無しver.です。
>>754
乙。田畑っちも戦線復帰ですか。
>>761
ヤフーかぁ。俺はWinメッセ使ってるんだよね。
なんかあったら入れてみまつ。
本文も乙。これあとどれくらい続くの?
>>731で発売日に間に合わないみたいなカキコしてたけど…
- 763 名前:伝乃字 :04/03/08 05:09 ID:8X92hG3b
- 数時間前、トンクス氏から膨大なテキストを受け取りました。
各種置換や手入れが終わり、今から背景に音楽にキャラ絵にと忙しくなりそうです。
>>Tonks氏
分岐はこんな感じになりますよ。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2090014&kid=27969&mode=&br=pc&s=
>>紫氏
>ふじこ
某スレ風に言えば「こんな可愛いオカマ、見た事無い……」という感じでしょうか。
>クマ無し
何かとお忙しい中、ありがとうございます。
- 764 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/08 07:49 ID:78yhl3dy
- 三段落ちかいな。選択肢はポインタあてると色変わりとかするの?
>762
うん。良いおぱいです。はじるすはやったことないので知らんが。
ときに、芳野からこっち線を細く描いてると思うんだが、
その変更はどんな理由によるものなのだろうか。
というのも、伝の字から立ち絵つきの試行版をもらってプレイしてみたところ
線が太い方が立ち絵として良い気がするんだ。おれの印象では。
……今さら言うな、とお叱りを受けそうだが。
近未来編はそろそろ(ってまだ先だが)折り返し地点。
折り返したあとどのくらい書くかはまだ決めてないが、
後半はバリバリのアクション・サイバーパンク。
もっとも立ち絵は猫(アビシニアン)が一匹増えるだけなので心配いらない。
- 765 名前:伝乃字 :04/03/08 08:16 ID:8X92hG3b
- >選択肢はポインタあてると色変わりとかするの?
変わりますよ。というか、一番最初の「名前を変更しますか?」の選択肢と同じ感じ。
- 766 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/08 23:36 ID:78yhl3dy
- ポインタあてたときの音とか工夫できるかもな。
煙草の吸いすぎで頭がずきずき痛え……。
- 767 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 23:46 ID:78yhl3dy
- 〜ジッグラト・3日目〜
夢を見ていた。
夢の中で俺は秋生さんとキャッチボールをしていた。
あの町の河川敷の広場。
どこまでも青い空の下で土汚れた白球を投げ、
返球をミットに受け、また投げ返した。
堤防の上を走る砂利道には渚と早苗さんが立っていた。
飽きもせず俺たちを眺めて笑っていた。
秋生さんは火の消えた煙草をくわえたまま、
やる気のなさそうな苦笑いを浮かべて、
それでも力の入った球をミットの真ん中に投げてきた。
川の流れは止まっていた。草の葉を揺らす風もなかった。
秋生さんが腕を振りながら俺に何か言った。
口が動くだけで何も聞こえなかった。
大きく振りかぶって、投げた。
球は俺の頭上を越え、草むらの中に沈んでしまった。
- 768 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 23:47 ID:78yhl3dy
- すぐに探し始めたが、球はなかなか見つからなかった。
丈の高い草をかき分け、ようやくそれらしいものを発見した。
それは白球ではなかった。木を彫って作った星だった。
空を見あげると夜だった。疎らな屑星の間に三日月が笑っていた。
星を抱えて戻ると秋生さんはいなかった。渚も早苗さんもいなかった。
広場には芳野がいた。
堤防の上には風子と公子先生が立っていた。
3人とも身動き一つせず、悲しい瞳で俺を見つめていた。
俺は星を拾ったことを思い出し、
風子から見えるように両手でそれを掲げた。
俺の目の前で、木彫りの星はぼろぼろと崩れ落ちた。
虚空を掴む両手の間に芳野の顔が見えた。
芳野は声にならない声で何かを叫んでいた。
その声が聞きたくて、どうしても話がしたくて、
俺は芳野のいる方に向かって走り出した。
- 769 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 23:48 ID:78yhl3dy
- 「――ほら起きろ。いつまで寝てんだ」
……半開きの扉から廊下の明かりが漏れていた。
部屋の中は暗かった。裸の渚が隣に寝ていた。
昨日は3回目を終えたところでそのまま眠ってしまったのを思い出した。
「ぐずぐずしてたら間に合わねーだろ。立てほら」
誰かの腕が脇の下に入り、俺は無理矢理立たされた。
渚と同じように俺も裸だった。
まだ半分眠ったままの俺の頭を掴んで、乱暴に揺さぶる手があった。
「起きろ。ほら起きろ。起きたら返事しろ」
「……起きた」
「起きたか。そんならトランクスを履け」
俺は言われるままに脱ぎ捨てられていたトランクスを履いた。
「その格好でいい。ついてきな」
そう言って秋生さんは部屋を出ていった。
俺は数秒立ち尽くしたあと、渚の身体に毛布をかけ直し、
亡霊のような足どりで廊下に出た。
- 770 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/08 23:49 ID:78yhl3dy
- 「今こねてるのがバケットの生地だ。こいつはちょっと力加減にコツがいる」
壁にかけられた時計では午前3時だった。
あれから俺は洗いたてのコック服を着せられ、
白い帽子までかぶせられたうえで厨房に連行された。
『今日のところは見ているだけでいい』と秋生さんは言った。
『その代わり寝たら承知しねーぞ』とも。
結果として俺は気をつけの姿勢で睡魔と戦いながら
秋生さんのパン作りを見学している。
パン作りを手伝うことを俺は一昨日の夕食の席で誓ったらしい。
身に覚えのない話だが、手伝うより仕方ない。
……俺はこの家の一人娘に手を出した居候なのだ。
- 771 名前:名無しさんだよもん :04/03/09 01:06 ID:4fyVf97U
- 753でございます。
>>755
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/3111/cd.html
こんなことや
http://www.muzie.co.jp/cgi-bin/artist.cgi?id=a007053
ここでオリジナル音楽を発表したりしています。
ここのサイトは重いので繋がらない場合は
時間を置いてリトライおながいします…。
一応、多くのジャンルをカバーできると自負しております。
- 772 名前:伝乃字 :04/03/09 06:05 ID:xvKecR89
- バージョン情報更新しました。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2127361&kid=27969&mode=&br=pc&s=
>>776
一応、工夫してあの音なんですよ。
wavファイルであれば、なんでも利用出来ます。
>>771
「記憶の鍵」とか良いですね。
芳野ライブシーンで、トレイントレインに少し似た音楽を欲しがっている方がいますよ。
- 773 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/09 08:28 ID:JJHpGObr
- >771
曲を書ける人なわけだな。求めていた人材だ。
この企画への参加の仕方は完全にフリーです。
1.NETANNADで使う曲は全部おれが書いたるわ! でもいいし、
2.依頼してくれればシーンに合った曲を書く用意がある。でもいいし、
3.一曲だけ入れたい曲があるんです。でもいい。
でもこれからの制作にも関わってくるんで、この三択のうちで
スタンスを選ぶとしたらどのあたりでしょう?
- 774 名前:紫の人 :04/03/10 00:02 ID:Cn/taC5c
- インフォシーク鯖落ちてる…
ただいま公子先生ナウドローイング中。一両日中にはうpできそうです。
>>764
風子の立ち絵を画面にはめてるのを見たら線が野暮ったいなと感じたので
線を細くすると丁寧に見える法則を適用してみたんですが…
とりあえず輪郭だけ太くしたやつをアップしてみるからそれ見てみて。(鯖落ち中につきお待ちを)
>もっとも立ち絵は猫(アビシニアン)が一匹増えるだけなので心配いらない。
ふむ、それならイベグラも少しは描ける余裕があるかな。
>>771
頼もしいです。期待してます。
- 775 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/10 00:50 ID:9lbfQ0nR
- 背景とのかねあいもあるんだろうが、線が太い風子の立ち絵の方が
存在感あるように見えるんだ。あくまでおれの印象では、の話なんだが。
イベント絵はね。1枚だけすげー気合い入れて描いてほしいやつがあるのよ。
というのも、公子先生のモデルやってる朋也が空想する風子のパンチラなんだが、
こいつだけはキッチリ仕上げてほしいんだ。是非アンタの絵で見たいんだ。
できれば前を向いたままの絵に加えて、人の気配を感じて振り向いた差分がほしい。
マジで。ここだけは本当に、おれが楽しみにしているくらい。
- 776 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:13 ID:9lbfQ0nR
- 「菓子パンの生地はこの中で一晩寝かせるんだ。
どうだ。いい感じで膨らんでるだろ?
これは今朝焼いちまうわけだから、
明日の分は今日のうちにこねておく。分かったか?」
「はい」
返事を求められたときだけ適当に相槌を打ってはいた。
けれども俺の頭はまだ眠気で朦朧としていて、
作業を理解できるような状態ではとてもなかった。
「で。やってるうちに食パンの方が膨らんでくる。
よく見とけ。このくらいの大きさがベストだ。
焼くと大きさが変わるからな。忘れんじゃねーぞ?」
「はい」
「それはそうと、渚の具合はどうだった」
「……はい?」
- 777 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:14 ID:9lbfQ0nR
- 「身体の具合がどうだったか聞かせろ」
「あいつ風邪でも引いてたんですか? 別にどこも悪そうには――」
「ばーか。誰もそんなこと聞いてねーよ。
やってみてどうだったか感想を聞かせろ、って言ってんだ」
「や……」
俺は絶句した。眠気が一気に覚めた。
だがいつまで待っても秋生さんから
「どうだ。目が覚めたか?」という言葉はかからなかった。
「そんなこと……親がそんなこと聞くもんじゃないだろ」
「そうか? 俺には聞く権利があると思うぞ?
ちゃんと聞いときてーんだよ。なにせ一人きりの娘だからな」
- 778 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:14 ID:9lbfQ0nR
- 「一人きりの娘とか、そういう問題じゃない。
だいたい具合がどうかなんて、そんなのうまく説明できるかよ」
「ああなるほど。渚が筆おろしだったわけだな」
「なっ……!」
俺は激昂して言い返そうとした。
秋生さんの顔を睨みつけて――そこで熱が冷めた。
秋生さんはのし棒で広げた生地を切り終え、
その一つ一つを丸めてパンの形にこしらえる作業に入っていた。
慣れた様子で淡々と、まるで俺などいないかのように手を動かしていた。
「感想を聞かせてくれよ。あいつ処女だったんだろ?」
俺の方を見ずに秋生さんはそう言った。
それは独り言に近かった。
俺が怒りかけていたことにも気づいていないようだった。
- 779 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:15 ID:9lbfQ0nR
- 「……気持ちよかったよ。最初はぎくしゃくしてたけど、
何回かやるうちにしっくりきて、渚も感じてるみたいだった」
俺はとうとうそれだけ言った。
秋生さんは「そうか」とだけ呟いて、なおも質問してきた。
「最初は痛がってたか?
早苗はかなり痛がって泣いたから、渚もそうなんじゃねーかと――」
「どうしてそんなこと聞くんだ?」
質問を最後まで聞かずに精一杯の非難をこめて俺は返した。
秋生さんはようやく手を動かすのを止めて俺を見た。
「あー?」
「どうしてそんなこと聞くんだ?」
「聞いちゃいけねーのか」
「……渚が傷つくとか、そういうことは考えないのかよ」
- 780 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:16 ID:9lbfQ0nR
- 曖昧な表情のまま秋生さんは視線をそらし、
再びパン生地を丸め始めた。
俺はこぶしを握りしめてじっとその姿を眺めた。
長い沈黙があった。重く濃い沈黙に思えた。
しばらくして秋生さんの方でその沈黙を破った。
「こういう話をするのが夢だった」
「え?」
「どうしてかは忘れちまった。
こういう話をするのが夢だった。それだけ覚えてる」
秋生さんは静かにそう言った。
さっきとは別の理由で、俺は何も言えなくなった。
「なあ朋也。俺は昔と変わっちまったか?」
横目でちらりと秋生さんが俺の方を窺った。
光のない瞳に、かすかな悲しみの色が見えた。
- 781 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/10 01:18 ID:9lbfQ0nR
- 「……変わった」
「どこら辺が変わった?」
「なんか機械みたいになった」
俺の返事に秋生さんは「痛えな」と呟いた。
そしてそれを打ち消すように首を左右に振って見せた。
「いや嘘だ。痛くもねーんだ本当は。
普通なら痛えだろうな、ってのが頭に浮かぶ。それで演技してるだけだ。
朋也の言う通り機械みてーなもんさ。心が動かなくなっちまった」
熱心にパンの形を作りながら寂しそうな声で秋生さんは語った。
その寂しそうな声さえ演技なのだろうかと俺は思った。
「早苗もだ。あんなに泣くやつだったのに、
最近はあれでイッたときしか涙を流さねー。
やっと渚に会えたときだって……」
- 782 名前:名無しさんだよもん :04/03/10 07:26 ID:ejh+2NI3
- >>772
ありがとうございます。
実は「記憶の鍵」はAIRをイメージして作った曲だったりしますw
トレイントレインと言うと…こんな感じのを作ってみましたがいかがでしょうか?
ttp://www.geocities.co.jp/MusicStar-Bass/4098/train_1.mp3
>>773
少しでもご期待にそえるよう頑張ります。
スタンス…あえて選ぶなら
2.依頼してくれればシーンに合った曲を書く用意がある。
ですかね。ただ、そんな多くの曲数は書けませんが。
>>774
あまり期待されると折れてしまいそうですがw
出来る限りそえるよう、頑張ります。
ちなみに、某スレの尺八の人と言えばあなたには通じますよね?
- 783 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/10 08:30 ID:9lbfQ0nR
- >772
そのMP3使わせてほしい。イメージ通り。うーん嬉しい。
例のシーンのBGMこれに差しかえよろしくな>伝の字
よし。そういうことならさっそく曲を依頼させてもらいたい。
いきなり重要なとこになるんだが、オープニング曲がほしいんだ。
今のは伝の字が探して某所から拾ってきたもので、
良い曲ではあるもののやはり看板が借り物だと締まらない。
オープニング曲はおれが書いてる近未来編のみならず学園編や、
その他、新たな枝編が始まればそれらをも統合する象徴になる。
(余談になるが、トップ絵もいずれ変えなきゃならん)
ノスタルジーを感じさせつつも波乱の予兆を匂わせる、
そんな存在感のある曲をアンタのセンスでお願いしたい。
あと、捨てハンかおれみたく識別性あるトリップをつけてくれると
ここでの会話がやりやすくなるんで、できれば。
- 784 名前:…… :04/03/10 08:31 ID:9lbfQ0nR
- >772→>782
- 785 名前:コテとトリップ :04/03/10 08:41 ID:+/TGOwVH
- こんくらいのレベル(うまいへたではなく)ならMIDIにすりゃあいいのに、と思うんだが・・・
- 786 名前:名無しさんだよもん :04/03/10 09:57 ID:K/tbi3iG
- >>782の音師
激しくイイ!!と思います。
ただ容量や転送料の都合上、出来る限りMIDIの方がいいかもしれません。
ただMIDIを制作するのに非常に手間がかかるのでしたら、このままで構いません.
実験的にwavにデコード→採譜の達人でMIDI化してみました。
音楽知識ゼロの俺がやったところで、出来上がったのは雑音でした。(汗
>>Tonks氏
差し替え了解です。
関係無いけど、また面接落ちました。いい加減ヤバイです。
- 787 名前:紫の人 :04/03/10 22:47 ID:QqwaYH4z
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/
風子以外の立ち絵セット、輪郭を太くしてみました。
これじゃだめかしら。
>>775
(;´Д`)ナンダッテソンナシーンヲ?(w
いや、頼まれれば描くけど。洗濯物とか面倒くさそうだな…
>>782
仕事早っ。
尺八の人でしたか。
ここは一つタイトル画面の曲は尺八生録でうわなにをすr
>>786
>関係無いけど、また面接落ちました。
(ノ_・。)人(・_・、)ノナカーマ
ただ一つ違うのは、卒業二週間前で初めて面接に行った漏れのやる気と危機感のなさ。(へらへら
- 788 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/11 01:35 ID:B3dueHd7
- こんな時代だからこそ、職には就いていた方がいいと思うぞ……。
>787
貴殿におかれては、パンチラの萌えが理解できないと仰せか。
ひとつここらを読んでその良さに目覚めてくれ。
http://vip.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1045450496/l50
立ち絵は伝の字がつかまらんのでまた明日にでも。
あと、酒を飲んでしまったので今日の分のテキストは寝て起きてから投下しまふ。
- 789 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/11 08:10 ID:B3dueHd7
- 秋生さんは目を閉じ天井に顔を向け、「渚はどうだ」と言った。
「朋也の目から見て、あいつも変わっちまったか?」
……俺はすぐには答えられなかった。
たしかに渚は変わってしまった。あの町にいたころの彼女ではない。
それでも俺は渚の涙を思い出した。
ここに来たばかりの夜、彼女は俺のために頬を濡らしてくれた。
「まだそんなには変わっていないと思います」
そのあとに出かかった「すぐに秋生さんたちのようになるだろうけど」
という言葉を、俺は飲みこんだ。
「そっか」
一言そう呟いて秋生さんは銀盆を持ちあげた。
その上にはクロワッサンの形に作られた生地が一面綺麗に並べられていた。
「あいつが機械みたいになっちまう前に……」
据えつけの釜の蓋をあげ、その中に銀盆を挿し入れ、また蓋をおろした。
「ちゃんとつきあってやってくれ」
秋生さんの横顔は釜の蓋を見つめていた。俺は黙ったまま頷いた。
――そんな俺が秋生さんの目に映ったかどうか、はっきりとは分からなかった。
- 790 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/11 08:10 ID:B3dueHd7
- 窓の外が明るくなるころにはあらかたのパンが焼きあがり、
厨房はそのいい匂いでいっぱいになった。
一斤の食パンを抱えてリビングルームに向かうと、
早苗さんがテーブルに皿を並べているところだった。
渚はすでに制服を着て、赤ん坊を腕に抱きテーブルについていた。
その小さな顔を覗きこみ、囁く言葉で赤ん坊をあやしていた。
「今朝は朋也に手伝ってもらった」
秋生さんはそう言って食パンを切り分け始めた。
「そうなの」と早苗さんは呟いて、一度は会話を途切れさせた。
だがすぐに思い出したように俺を見て、嬉しそうな笑顔で口を開いた。
「それでどうだった? 秋生ちゃんの仕事ぶりは」
「楽な仕事じゃないことはよく分かりました」
パンにバターを塗りながら俺は返事をした。
まだ熱いパンの上で、バターはゆっくり溶けて浸みこんでいった。
- 791 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/11 08:11 ID:B3dueHd7
- 「そうよ。大変なお仕事なの。
でも秋生ちゃんには頑張ってもらわないとね。渚や、あの子や――」
早苗さんは自分のお腹に目を落とし、そこに手をあてた。
「この子のためにも」
俺は早苗さんを見て、次に秋生さんを見た。
「3人目だ」とそっけなく秋生さんは言った。
「……あの子の名前はいつつけるんですか?」
渚は赤ん坊をあやしながら器用に朝食をとっていた。
彼女の妹であるその赤ん坊には、まだ名前がない。
「ここには法律がねーからな。
なかなか迷うんだよ。いつでもいいって思うと」
「そうだ。いいこと思いついた」
早苗さんがぽんと手を叩いた。
テーブルに身をのりだすようにして俺を見た。
「朋也ちゃんがつけてよ。可愛い名前」
「お。そいつはいいな。朋也のセンスにまかせるか」
2人の言葉を理解したかのように、渚の腕に抱かれた赤ん坊が
真っ黒な瞳を俺に向けた。
「考えておきます」
それだけ言って、俺は制服に着がえるために席を立った。
- 792 名前:伝乃字 :04/03/11 10:56 ID:ywhdyHpv
- >>紫氏
>ナカーマ
もしかして、タメかもしれません。
ただ一つ違うのは、俺が476万人の中の人という事でしょうか……
>>Tonks氏
>立ち絵は伝の字がつかまらんのでまた明日にでも。
最近はちゃんとした生活サイクル(夜ねて朝起きる)を目指してます。
午後6時〜11時くらいならいつでもいますよ、多分。
- 793 名前:名無しさんだよもん :04/03/11 11:20 ID:ZbIeTNOe
- ここんとこの近未来編はあんま面白くない。
展開がダラリとしてる感じがして。
- 794 名前:名無しさんだよもん :04/03/11 12:14 ID:4Qgq5htM
- まあそういう場面もあるだろうさ
- 795 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/11 19:53 ID:B3dueHd7
- 今書いてるジッグラト・3日目から展開を加速に転じるヨテイ。
- 796 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/11 22:28 ID:B3dueHd7
- 立ち絵の背景とのかねあい確認しました>紫の人
芳野の線が微妙に太すぎる感じはしたけど、概ねいい感じになってました。
あと、NETANNADのバージョン更新前にスタッフでベータ版をまわして
確認したいので、おれの方でMSNメッセ導入完了。
……多分、あまり繋がないと思うけど。
あてさき:tonks_dm@hotmail.com
伝の字の口振りでは明日、明後日にでも最新版が仕上がる模様。
- 797 名前:伝乃字 :04/03/11 22:46 ID:ywhdyHpv
- http://bbs2.avi.jp/bbs.php?kid=27969&tid=621779&mode=&br=pc&cnt=no&s=
こちらで、太線キャラと背景のキャプチャをうpしとります。
>>新バージョン
公子先生やことみの立ち絵を、脳内補完しながらやっとります。
「今、右にことみがいて、左には公子先生がいるんだ〜」という感じに。
- 798 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/12 02:09 ID:+TsefbKo
- >791の最終行を訂正。
居心地が悪くなって、俺は朝食もそこそこに席を立った。
************************************************
玄関を出たところで、後ろから秋生さんの声がかかった。
「ほい。忘れ物だ」
そう言って一本の細長い包みを差し出した。
今朝焼いたバレットであることが匂いで分かった。
「朝食があれだけじゃ足りんだろ。学校で食べろ」
秋生さんはそれだけ言い残し、俺の返事を遮って扉を閉めてしまった。
「フランスパンまるごと一本くれてもな……」
包みを眺めながら呟く俺に、渚は真面目な顔で
「そのままでも美味しいですよ?」と言った。
仕方なく俺は子供を連れたパリの主婦のように、片方の腕にバレットを抱え、
もう片方で渚と手を繋いで二度目の通学路を登校した。
- 799 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/12 02:10 ID:+TsefbKo
- 「あの子の名前。可愛いのにしてあげてください」
「もう俺がつけることになってるのか?
正直、あまり気が進まないんだけど」
「さっきは『考えさせて』って言ってたのに?」
「違う意味の『考えさせて』だ」
俺は大きく溜息をついた。名付け親なんて重要な役を、
会話の流れでほいほい任されるわけにはいかない。
そんな俺を、渚はいつもの困ったような笑顔で見つめた。
「あの子も朋也くんに名前をつけてもらえれば嬉しいと思います。
……いつまでも名前がないんじゃ、かわいそう」
「もう生まれてどれくらいになるんだ?」
「明後日で、ちょうど三ヶ月です」
「そうなのか……さすがにかわいそうだな。
それで、渚はどうなんだ」
「わたし?」
「渚に何かいい案はないのか?
妹の名前なんだし、俺より渚がつけた方がいい」
俺がそう言うと、渚は目をそらしてうつむいてしまった。
「そんなのダメです。わたしにあの子の名前はつけられません」
- 800 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/12 02:12 ID:+TsefbKo
- 「どうして?」
渚はうつむいたまま俺の質問に小さく首を振った。
……理由はよく分からないが、渚はあの赤ん坊に名前をつけたくないらしい。
俺は朝から何度目になるかわからない溜息をついた。
「貞子」
「えっ……?」
「あの子の名前。貞淑の貞に子供の子」
俺の気持ちを察してか、渚は顔をあげて曖昧な笑顔をつくって見せた。
「貞子は、ちょっときついと思います」
「ならふじこはどうだ。平仮名でふじこ。下の町で世話になった人の名前」
「それもちょっと。もう……ちゃんと考えてください」
「ちゃんと考えてるよ」
俺は思わず苦笑した。
自分ではつけられないと言ったくせに、いざ決めるとなると渚は真剣だ。
初めてできた妹の名前なのだから当然かも知れない。
こういうのはインスピレーションだから、長引かせるべきではない。
俺はそう思い、今度はじっくりと心の中に名前を探した。
【名前入力フォーム:デフォルト名「佐理奈」】
- 801 名前:紫の人 :04/03/12 03:02 ID:Z+dEMPbX
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kouko.zip
公子先生表情セット
>>788
いや、パンチラは大好きですよ?
ただ他に優先して描くべきものがあるんじゃないかと。
渚のシャワーシーンとかことみのおしりとか。
まあ描けるかどうかは別ですが。
>>796-797
うーん、なんかなぁ。
輪郭線の色が濃すぎるのかなぁ。よくわかんね。
新verやってみてから考えよう。
>伝乃字
演出はお任せました。がんがってください。
- 802 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/12 08:03 ID:+TsefbKo
- 風子のパンチラはすべてに優先する。それがおれの意思だ。
公子先生いい感じ。あとは動かしてどうなるか、だな。
- 803 名前:名無しさんだよもん :04/03/12 08:35 ID:SzMdEQoJ
- 近未来氏最近態度横柄だな
- 804 名前:伝乃字 :04/03/12 13:04 ID:1Psw5pPB
- 今まで昼とか夜とかは、全部monocro使って来ました。
が、しかし。
これ使うと、立ち絵までその色に染まってしまう。
というわけで、背景画像を必要分加工する必要が出てきました。
まだしばらく時間かかりそうです。
- 805 名前:伝乃字 :04/03/12 13:26 ID:1Psw5pPB
- ちなみに、そのままだとこんな感じ
夜
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2221241&kid=27969&mode=&br=pc&s=
昼
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2221245&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 806 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/12 20:18 ID:+TsefbKo
- 立ち絵のイメージが掴めてきた今、背景画をいちど再検討してみるのも良いかもな。
>803
まーパンチラ要求はネタ半分なんで……。
いや。描いてほしい気持ちに嘘はないが。断固として。
- 807 名前:紫の人 :04/03/13 02:24 ID:cKWr05AO
- Side-Bイラコン用の絵を描きたいので立ち絵作業は2・3日お休みさせていただきます。
- 808 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/13 03:21 ID:zW8FNSI7
- 「佐理奈にしよう」
「……さりな。どんな字を書くんですか?」
俺は簡単に佐理奈の字を説明した。
その名前を何回か口の中で呟いたあと、
渚は晴れやかな表情で「いい名前だと思います」と言った。
「これからはあの子を、『佐理奈ちゃん』と呼んであげられるんですね」
「気が早いよ。まずは秋生さんたちに伺いを立てて、それからだ」
「お父さんたちは、きっと何も言いません。
……でも良かった。ずっと胸につかえていたんです」
渚はそう言って、繋ぐ手に少しだけ力をこめた。
学校に着き教室に入ると、ほとんど全員がすでに席についていた。
挨拶は誰からもかからなかった。パンの包みを見咎める者もいなかった。
昨日、黒板の前に立ち転入生として自己紹介したことが、
遠い昔の出来事のように思い出された。
- 809 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/13 03:22 ID:zW8FNSI7
- 以下、分岐(選択肢なし)
ジッグラト・2日目における>638の選択肢の結果が
ジッグラト・3日目の展開にも反映される。
「屋上にあがる」or「学校を散策する」を選んでいた場合→メインルート
「渚に会いにゆく」を選んでいた場合→渚エンドルート
**********************************************************
色々と考えてみたんだが、ジッグラト・3日目で2日目のような選択肢
出すと収拾がつかなくなる。
渚エンドルートは以降選択肢なしの一直線。
メインルートでは3日目夜に選択肢を設ける予定。
- 810 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/13 20:52 ID:zW8FNSI7
- どうしてもほしかった背景を試作してみた。
バラック・1日目で智代と町を歩き、スメールを初めて見るシーンの背景。
どなたか詳しい方がおられたら助言いただけると嬉しい。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2266891&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 811 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/13 22:54 ID:zW8FNSI7
- 色々と考慮してみた。角度とか。
自分で言うのもなんだが、けっこう良くね?
テクスチャ処理バージョン
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2272413&kid=27969&mode=&br=pc&s=
ノイズ処理バージョン
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2272448&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 812 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/13 23:54 ID:zW8FNSI7
- あと、ずっと気になってたバラック室内(今まで灰色の床が見えてたとこ)
の背景映像をつくってみた。
テクスチャ処理バージョン
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2274515&kid=27969&mode=&br=pc&s=
ノイズ処理バージョン
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2274560&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 813 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/14 04:15 ID:EyoDECwA
- 絵画風に作ってみた。今のとこの本命。
スメールのある夜景
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2279865&kid=27969&mode=&br=pc&s=
バラック室内
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2279878&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 814 名前:伝乃字 :04/03/14 05:05 ID:qtkvWzRx
- 立ち絵のけってみた
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2280288&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 815 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/14 12:29 ID:EyoDECwA
- なかなか良い感じではないかね。
文字とっぱらった状態も見てみたい。
太陽の下のスメール
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2286371&kid=27969&mode=&br=pc&s=
背景加工の面白さに目覚めつつある。
ルドルフが扉あけて入ってくるところの背景の元写真あったらくれん?>伝の字
- 816 名前:伝乃字 :04/03/14 12:51 ID:qtkvWzRx
- notextwindow
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2287051&kid=27969&mode=&br=pc&s=
>元画像
すんません、無いです。
ちなみに生活難によりデジカメ売ったので、再撮影も不可…(汗
- 817 名前:名無しさんだよもん :04/03/14 13:01 ID:+4ZNZeWL
- PCは売らないでくだせい
- 818 名前:伝乃字 :04/03/14 13:23 ID:qtkvWzRx
- 大丈夫です。
1年前に3万円で買ったパソコンですから。売っても雀の涙でしょう。
むしr、プロバイダ料金支払い出来なくなる事の方が...
- 819 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/14 15:02 ID:EyoDECwA
- 夜のハイーキョ
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2291333&kid=27969&mode=&br=pc&s=
芳野と酒飲んだ帰り道の背景な。
しかし、伝の字はそんなに生活に困ってたのか。
生活難でデジカメ売るなんて聞いたことねえぞ……。
- 820 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/14 18:06 ID:EyoDECwA
- テーブルのある背景画との整合を考慮して、ノイズをなくしてみた。
バラック室内(改訂版)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2294052&kid=27969&mode=&br=pc&s=
あと2点の背景画を追加。
公子のアトリエ
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2293382&kid=27969&mode=&br=pc&s=
赤茶けた天井(初っぱなのやつ)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2297494&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 821 名前:伝乃字 :04/03/14 20:17 ID:qtkvWzRx
- 結構いいんでは?
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2303159&kid=27969&mode=&br=pc&s=
>生活難
明後日の面接落ちたら、かなりキツイです。しかもサイフの中身は100円しか無い。
- 822 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/14 21:20 ID:PI+Bkn1P
- はじめまして、某スレから誘導された「タム」です。
紫の人氏には日頃からお世話になってます。
ネタナドということで、
メグメル等をネタにしたアレンジ曲なぞどうかと思いました。
変に1〜2曲アレンジが入っていても変ですし、
ボツにしても一向に気にしません。完成度低いですし。
気が向いたときに、ピアノ+αくらいしかできませんが。
あと、冬の花火改は、一発録りなので勘弁して下さい。
これくらいならいくらでも量産できます。ということで。
メグメル改
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040314-CLLANAD-megumeru-013.MID
冬の花火改
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040314-Kanon-hanabi-001.MID
- 823 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/03/14 22:03 ID:nq1BXQqd
- >>Tam氏
(・∀・)イイ!!
GJ!
- 824 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 00:20 ID:jjqrUMyn
- 原曲とはひと味違う、それでいて綺麗な曲に仕上がっていると思います。
メグメル改をNETANNADのオープニング曲として使わせていただきたい。
冬の花火改の方は、バラック・四日目に芳野の家を出てから
スメールに登る直前までの部分のBGMとしたいがどうだろう?>ALL
それで、Tam氏に次なる依頼なんですが、現在おれが書いている
ジッグラト内の学校のBGMを作ってほしいのです。
学校の日常的な匂いを残しながら、異常な世界の雰囲気を滲ませる
日常と非日常が交錯したような、そんな曲がほしい。
……難しいこと言ってるとは思うんですが。
- 825 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/15 00:30 ID:m2XqB7iT
- Kanon,Airでいうと、
どの曲か?というのがあると
適当アレンジいたしますが・・・・。
難しいですねぇ。
使われるのでしたら、もちょっとリキ入れて編集します。
特にOPは私には荷が重いので、暫定で、
いつでもリストラして結構ですよw
- 826 名前:琉球 ◆LXg5zkRYUQ :04/03/15 00:39 ID:b5Xn8lGd
- >>782です。名前と鳥つけますね。
>>783
どうもです。
しかし、やはりMIDIの方がいいでしょうか?
転送のことを考えたらそっちの方がよさそうですね。
作り替えておきます。
しかし、自分は不特定の音源で鳴らすことを想定したデータを作ったことが無いので
なにかしらおかしな部分は出てくると思いますがご了承おながいします。
OPですか。わかりました。なかなか手ごわい注文ですが、頑張ります。
>>786
ありがとうございます。わかりました、MIDIに作り替えておきますね。
歪ませたギターや、真空管アンプで潰したドラムは倍音の塊みたいになるので
自動採譜は難しいと思いますw
>>787
はい。仕事は、乗ると速いですw
尺八生録音…最近サボってて。゚(゚´Д`゚)゜。
- 827 名前:琉球 ◆LXg5zkRYUQ :04/03/15 00:42 ID:b5Xn8lGd
- ありゃ。リロードしてなかった。
OPは作らなくてもいいでしょうか?
- 828 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 00:44 ID:jjqrUMyn
- AIRでいうなら「跳ね水」あたりをベースに非日常の色を加えると
イメージに合うかな…。テンポはスロー気味にお願いします。
おれには音楽の詳しいところは分からんので、イメージでしか
ものが言えなくて申し訳ないのだが。
いずれにせよ参加してくれて嬉しいです。
一緒に頑張っていいもの作りましょう。ヨロシク。
- 829 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 00:45 ID:jjqrUMyn
- おーい、別人だったのかよー!!
ちょっとまてーい!!
- 830 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 00:48 ID:jjqrUMyn
- ちょっと待って。ごめんなさい。
つまり、トレイントレインの編曲を行ってくれた人が琉球氏で、
Tam氏は本日、曲を持ち込んでくださった人ということだな。
おれはてっきり同一人物だと思っておりました。
大変失礼致しました。考えを整理します。申し訳ない。
- 831 名前:琉球 ◆LXg5zkRYUQ :04/03/15 00:51 ID:b5Xn8lGd
- イェッサ
- 832 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/15 00:56 ID:m2XqB7iT
- 私の方こそ、琉球氏がいるのにでしゃばって申し訳ない。
OPの話は無かった事にしましょう。
ピアノ適当弾き以外はからっきしですし・・・・。
明日から2週間仕事休みなしが続くので、
多分あらたに曲を作るのは難しいかのもありますし。
(私事を言って申し訳ない)
- 833 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 01:06 ID:jjqrUMyn
- 考えを整理しました。まず改めて混同した非礼をお詫びします。
オープニング曲に関して。おれは>824でも言った通り、Tam氏の作ってくれた
メグメル改を使いたい。メグメルを基調としながら、かなり雰囲気の違う
良い仕上がりになっているし、NETANNADの冒頭を飾るのに相応しいと思う。
琉球氏には依頼しておいて非常に申し訳ないのですが…それでよろしいでしょうか?
正直に言えば、この企画にいきなり二人もの音屋が参加してくれてびっくりしてる。
手はいくらあっても足りないところだし、一緒にやっていけたら
こんな嬉しいことはない。
- 834 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 01:18 ID:jjqrUMyn
- それで、当面ほしい曲はジッグラト内部がメインになります。
人々は平和な日常を送っているように見えて、その日常は実のところ破綻している。
大切な何かが欠け落ちた中で、それでも人々は生活をおこなっている。
そんな日常と非日常の交錯するBGM群がほしいと考えている次第です。
さしあたって学校内ですが、できれば渚のテーマみたいなものがほしい。
あと、さらに贅沢を言わせてもらえれば古河夫婦のテーマも。
やはりどちらも非日常的な色を滲ませつつ、ということで。…難しい注文ですが。
- 835 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/15 01:25 ID:m2XqB7iT
- >833
有難うございます。単純にうれしいです。
Tonks氏?なんてお呼びすればいいのか?
跳ね水っぽい曲といいつつ、
私はピアノしかできないので、
マターリなピアノ曲になりましたが・・。ぱっと弾いてみました。
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040314-Air-hanemizu-000-UP.MID
こんな曲調しかできないので、
琉球氏とはえらいちがいです。
これはもちろん使わないで下さいね。
あと、私のメグメル改は、勝手にいじくってもOKです。
もっと豪華にパートを増やした方がいいのですが、
私の実力では到底無理なので・・・。
哀愁漂うピアノ曲(オルゴールとかも可)なら、
私でもできるので、その時は私をご指名ください。
- 836 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 01:45 ID:jjqrUMyn
- >琉球氏
一度は頼んでおきながら前言を撤回するような真似をして申し訳ありません。
掲示板ではどうしても言葉が足りなくて、思いを伝えることができないのですが、
かなり胸の痛い思いでいます。……本当に申し訳ない。
Tam氏の作ってくれたメグメル改を聞いたとき、たしかに良い曲だと思ったのですが、
ピアノだけで寂しいという気持ちもまたありました。>835のようにTam氏が許してくれる
のであれば、メグメル改のさらなる改変を琉球氏に依頼させていただきたい。
二人の音屋による合作などという夢のような話が実現するとは昨日まで想像もできなかったが…。
それからもう一つ。代わりというわけではないんだけど、琉球氏に「近未来編」のテーマ
をお願いできますでしょうか。というのも、近未来編は今の部分が終わると、間に少し
時間があって後半に突入するのですが、その間にデモの真似事みたいなものを
挿入したいと思っていたのです。そこで流す音楽を作ってほしいのです。
>Tam氏
おれはここでは近未来だとかdクスだとか呼ばれています。どうぞよろしく。
- 837 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 02:20 ID:jjqrUMyn
- うーん。しかし何度も繰り返し聞いてたら、メグメル改をオープニング曲ではなく
近未来編のテーマに使いたくなってきた。実にイメージぴったりなんだ、これが……。
- 838 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/15 08:37 ID:jjqrUMyn
- じっくり考えました。
最初おれはTam氏と琉球氏を素で混同しました。
そのため、Tam氏が作ってきてくれた曲を>783で依頼したものだと早合点し、
良い曲だったのでオープニング曲として使いたいと思い>824のレスをうちました。
その後、お二人が別人であることを知りました。
琉球氏には失礼だと思ったのですが、ここで前言を撤回したらTam氏には
もっと失礼だと考え、さらにはオープニングに使っても十分に良い出来だという
ことが頭にあり>833のレスをうちました。
そして、近未来編にとってはオープニングと同等あるいはそれ以上に重要な曲
であるテーマソングを、これを機に頼めればと思い>836のレスをうちました。
しかし、それからよくよく考えてみると、Tam氏のメグメル改はその近未来編の
テーマソングにこそ相応しいことに気づきました。
そこで、Tam氏のメグメル改を近未来編のテーマとして使用し、
全体のオープニングは改めて琉球氏に依頼したいと今は考えています。
二転三転するようで非常に申し訳ないが、これが経緯と現時点での結論です。
以上を踏まえた上で、お二人の意思を伺いたいのですが、どうでしょう?
- 839 名前:国崎最高 ◆keixb7.Ehw :04/03/15 10:02 ID:1Hipqxj6
- いい感じに盛り上がってきましたね
良作の予感
- 840 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/15 22:07 ID:m2XqB7iT
- 了解です。
丁寧な対応ありがとうございます。
これからは、微力ながら協力していくので
どんどん曲についても注文してOKですよ。
ただ、私自身時間がなく、
なかなか希望にそえない場合もあるので
ご了承を。
そろそろカタい文章もやめにしようと思うので
よろしくw
クラナド改は、改めて自分で聴いてみると
特に後半はクラナドらしさが微塵も無いなぁw
もうちょっとメロディーをクラナドに似せるとかしてはどうかと・・・。
どう思います?
- 841 名前:伝乃字 :04/03/16 00:36 ID:KJ9mmP8D
- とりあえず4日目は終わりました。
あと問題は、現代編・近未来編共に使う「坂の上の学校」ですね。
現代編といえば御旗さんやななしーさんは元気でいるんだろうか?
新機能「ぶっ飛び」を追加しようかと思ってます。
既に読んだ場面(1日単位)は、その都度飛ばせるようにしようかと。(月姫みたく)
ちゅーかデバッグとかする時に必須なんで。
>>Tamさん
あくまでオリジナルのゲームですから、Tamさんの納得されるように作ってみては。
個人的には、CLANNADサウンドのアレンジに束縛される必要は無いと思いますよ。
- 842 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/16 01:13 ID:GT/ByidG
- 了承w
使う使わないは任せるとして、
いつもどおり時間が空いたら完成度高くするか
ピアノ適当弾きして、
気に入ったのがあったらUPします。
- 843 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:34 ID:fWjue8jW
- >840
正直、メグメル改は半分以上アンタのオリジナルな感じがする。
別に原曲のメグメルに似てなくてもいいと思うよ。
おれは聞き比べて「こっちがいい」とか、そのくらいしか言えないので、
本能のおもむくまま、好きなように作ってもらえれば嬉しい。
- 844 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:38 ID:fWjue8jW
- 一時間目の授業が始まった。
妊娠しているのか腹の突き出た女教師が、
黒板に意味不明の文字列をつづっている。
ここでは英語の代わりに必須の科目であるラテン語というものらしい。
いつかことみが「ラテン語の授業なら受けたい」と言っていたのを思い出した。
言語の基礎として英語の何倍も価値があるから、と。
……お互いに授業をさぼってたまたま会ったときの会話だった。
ことみが見せてくれたラテン語の教本は
読むだけで頭が痛くなるような代物だったけれど。
そのことみは朝から姿を見せない。
俺でさえこうして一時間目は出ているというのに、
まったく不真面目にもほどがある。
学校に来ていない可能性もあるが、何となくあの場所にいるような気がした。
ラテン語について話をしたのもそこだった。
と言うよりも、俺はほとんどその場所でしかことみと話をしたことがない。
何から逃げているのか分からなかったが、
あの町でもことみは逃げ場を必要としていた。
その逃げ場はいつも一つだった。
世界の成り立ちが変わっても、ことみの逃げ場が変わることはきっとない。
- 845 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:40 ID:fWjue8jW
- 一時間目の授業が終わったところで教室を抜け出した。
校内をめぐって図書館にたどり着くと、果たしてことみはそこにいた。
しんと静まりかえったその部屋には彼女一人の姿しかなかった。
ことみはちらりとこちらを見て「おはよう」と言った。
同じ挨拶を返して、俺は彼女のいる平机に向かった。
「相変わらずここなんだな。不良学生」
「授業にはあまり出る気がしなくて」
「それで朝から図書室か。俺でさえ一時間目は出たのに」
「今日もご本に囲まれて、しあわせ」
あまり幸せでもなさそうに、
光のない目を本に落としたままことみは小さく囁いた。
「何の本を読んでいるんだ?」
「何でもない本」
「……どういうこと?」
「ここにある本はみんな何でもない本。
読んでみれば分かる。朋也君も読んでみる?」
ことみはそう言って読んでいた本を俺の前に広げた。
「いや。遠慮する」
俺が言下に拒むとことみは少しだけ寂しそうに「そう……」と呟いた。
- 846 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:42 ID:fWjue8jW
- 「そんな本、読んでて楽しいのか」
「……本当は読んでなんていないの。
私はここで、朋也君が来てくれるのを待っていた」
そう囁いてことみは本を閉じ、頭をおこしてじっと俺を見つめた。
「朋也君に質問があります」
「質問?」
「あの朝の約束は、まだ朋也君の中に生きていますか?」
何の約束か問い返そうとして、それより前に思いあたるところがあった。
――ここに来ることを決断したとき、俺はたしかに約束した。
『どんなものからでも守ってやる』と、はっきりそう言った。
約束というのは、そのことを言っているのだ。
少しだけ考えたあと、俺は偽りない気持ちを口にした。
「……正直に言えば頭の片すみに追いやられていた。
でも約束はまだ生きている。
何でもしてやるよ。俺にできることなら」
「何でもしてくれるの?」
- 847 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:43 ID:fWjue8jW
- ことみはいつにない真剣な表情をこちらに向けた。
焦点の合わない瞳が刺すように俺を見つめた。
「……ひょっとしてそれが、朋也君を破滅させるようなことでも?」
その瞬間。俺の胸にあの朝の気持ちが蘇った。
『ああ守ってやるさ!
塔に爪を立ててよじ登って、幽閉されたお前らを助け出してやる!』
それは勢いで口をついて出た冗談のような約束だった。
けれども俺はその台詞を吐きながら、実際にそうしてもいいと考えていた。
――ことみが言うような覚悟を、あのときの俺はたしかに持っていた。
「してやるよ。たとえそれが俺を破滅させるようなことでも」
俺が思い切りよくそう言うと、ことみは視線を逸らさずにその小さな唇を開いた。
「本当に?」
「ああ。本当に」
「それなら朋也君に、私を全部あげる」
- 848 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:48 ID:fWjue8jW
- 「なっ……に、言ってんだ」
慌てて俺はそっぽを向いた。
こんなところでまたあの地獄を味わいたくはない。
「約束は公平じゃないと。
見合うだけのものが見つからないから、全部あげる」
「……そういうことならとりあえず、その話題を止めてくれると助かる」
「そう……」
俺の言いつけ通り、ことみは口を閉ざして再び本に手を伸ばした。
――重苦しい沈黙があった。
ことみは涼しい顔で読書に戻っていたが、俺の頭は混乱するのを止めなかった。
ことみの考えていることが分からなかった。
……俺はそんなつもりで守ると言ったわけじゃない。
その一方で俺は女としてのことみを無視することができなかった。
隣に座るその身体はたおやかな魅力に満ちていて、
抱けるものならば今すぐにでも抱きたかった。
だがもちろんそんなことはできなかった。
ことみは俺のアーガタではないのだ。
この町では互いにアーガタである者しか愛し合うことはできないのだ。
その戒律を破れば、罰としてあの耐え難い苦痛がもたらされるのだ……。
- 849 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:49 ID:fWjue8jW
- ――遠い鐘の音のようなチャイムが鳴った。
時計を見ると三時間目が終わったようだ。
俺は大きく息をついた。椅子を引き席を立とうとした。
「12時にここへ来て」
「え?」
誓いの言葉のように、ことみは静かにはっきりと俺に告げた。
「私は今夜、ここで朋也君が来るのを待っています」
- 850 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:51 ID:fWjue8jW
- 書き忘れたけど>844以下はジッグラト・2日目における>638の選択肢にて
「屋上にあがる」or「学校を散策する」を選んでいた場合のメインルート(続く)。
- 851 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/16 02:59 ID:fWjue8jW
- あと、追加作成した背景。
金網越しの風景
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2353984&kid=27969&mode=&br=pc&s=
リビング夜
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2354000&kid=27969&mode=&br=pc&s=
バラック夕方
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2354014&kid=27969&mode=&br=pc&s=
バラック夜
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2354021&kid=27969&mode=&br=pc&s=
……ねゆ。
- 852 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/16 22:40 ID:fWjue8jW
- 人がいないな…。
バラック入口(路地裏風味)
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2382372&kid=27969&mode=&br=pc&s=
夜の町
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2382426&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 853 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/16 23:09 ID:GT/ByidG
- では、ネタをひとつ。
哀愁ただよう曲をつくりたいのですが、
ちょっと練習で弾いてみました。
構想を練りながら弾いてるので、躓いてます。
Air 月童改
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040316-moonchild-(AIR)-001.mid
- 854 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/17 02:10 ID:fHOqFZDe
- こういうの即興でつくってるの?
弾きながら曲の構想を練るのって、きっと楽しいんだろうな。
- 855 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/17 02:16 ID:fHOqFZDe
- それから俺は教室に戻って、大人しく四時間目の授業を受けた。
数学だったこともあり、内容はあるていど理解できたが、
まともに聞く気にはとてもなれなかった。
この学校では生徒をあてて答えさせるということをしない。
教師は授業の始めから終わりまで黒板に向かい独り言ちつづけ、
生徒は一群の機械のように押し黙って板書をノートに写す。
だからあえて授業に耳を傾ける必要はなかった。
そしてその冷淡な空間が、今の俺にはありがたかった。
ことみの言葉がぐるぐると頭の中をまわっていた。
暗示めいたもの言いはいつもの通りだったが、
今回ばかりはそう割り切れない。割り切ってはいけない――そう思った。
あんな真剣な表情をすることみを初めて見た。
彼女は恐らく、何か大きな冒険の計画を立てている。
その計画はともすればカタストロフを招きかねない不確かなもので、
そんな危険な賭けにことみは俺を巻きこもうとしている。
その代価として自分に属するすべてを俺にくれると、そう彼女は言っている……。
- 856 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/17 02:17 ID:fHOqFZDe
- 問題はどこにもないはずだった。
あの朝の約束を確認した今、俺はどんな冒険をも厭わない。
夜の図書室に何が待っているのか分からないが、
どうせこの世界にいる限りことみに触れることはできない。
あとは自分にできる限りのことをすればいい。
思い悩むことは何もない。
――けれども頭の中のアラームはいつまでも鳴り止まなかった。
何かがひっかかっていた。
忘れてはならない、大切な何かだった。
その何かの正体が分からないまま、
俺は90分間の授業を迷路にさまよいつづけた。
- 857 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/17 02:20 ID:fHOqFZDe
- 四時間目の終わりを告げるチャイムが鳴ると、
クラスの人間はみな廊下に出はじめた。
親切な女子が一言「次、体育だから」と教えてくれた。
全員が教室から出払ったところで、
俺は秋生さんからもらったバレットの包みを抱えて校舎のてっぺんを目指した。
屋上にはいい風が吹いていた。
暖かくも冷たくもない、この季節しか感じられない風だった。
そんな風を受けながら出入口の建物の裏にまわった。
身体を屈めて狙いを定めた。
ジャンプして屋根のへりに手をかけた。
渾身の力をこめて身体を引き上げて――下ろした。
そのまま屋根から手を離してブロックの床に着地した。
屋根の上には先客がいた。
よく見えなかったが、たしかに誰かいた。
……俺は屋上で過ごす時間を諦め、出入口の扉を開けようとした。
そのとき頭上から「岡崎?」と声がかかった。
逆光を受ける長い髪の奥に、気の抜けたような智代の顔があった。
- 858 名前:名無しさんだよもん :04/03/17 17:23 ID:MA4m4o51
おまいら凄杉。
力にはなれんが がんがれ!!
- 859 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/17 23:24 ID:fHOqFZDe
- そう言ってくださる方が一人でもいるなら、
おれたちも骨身を削っているかいがあるというものです。
- 860 名前:紫の人 :04/03/18 00:51 ID:p+ys80HU
- 今日から戦線復帰でございます。次はことみ描いてます。
>>858
頑張るよ〜。
>伝乃字
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kouko_z.zip
公子先生表情増分。
09:公子先生と風子が「あ」という顔をして芳野を見た。
10:あ。そうだ。一ノ瀬さんたちの下着もよせてもらわなくちゃ。
11:俺がそう言うと、先生は少しだけ寂しそうに微笑んで見せた。
の場面でそれぞれに使うようにしてください
>TAM氏
タムさんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
こちらではご挨拶が遅れました。ご協力どうもありがとうございます。
某スレではこちらこそお世話になっております。
メグメル、あちらでも書きましたがすごく良かったです。
音師の方々にご相談がありますのでメールを下さい。
メッセンジャーをお持ちでしたらそれでも構いません。
アドはtaket_online@hotmail.comです(@は半角@にして下さい)
サイトご存じでしたらプロバのメアドでも構いません。
- 861 名前:紫の人 :04/03/18 01:25 ID:p+ys80HU
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/huuko10.jpg
風子表情追加です。
>風子が心配そうな顔で公子先生を見た。
の場面で使用して下さい。
- 862 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:28 ID:IwTjw6qd
- 「どいつもこいつもさぼりやがって」
屋根の上によじのぼり、靴の裏で簡単に埃を払って
俺は智代の隣に腰をおろした。
「ことみさんも?」
「ああ。図書室にいた。
こっちに来てから会ったか?」
「廊下でちょっと話した」
「ずいぶん寂しい話だな。
芳野のところにいたときみたいに話せばいい」
俺がそう言うと、智代はつまらなそうに下を向いた。
「あれはおまえがいたからだ。二人きりだとうまく話せない」
ふて腐れた少年のように智代は呟いた。
彼女が見かけによらず人づき合いが苦手だということを思い出した。
「あのな。呼び捨てならまだしも『おまえ』はないだろ」
「岡崎だってあたしのこと同じように呼ぶくせに」
「ことみは『さん』づけだろう。俺のこともそんな感じで呼べよ」
智代は少し考えているようだったが、おもむろに俺を見つめ
「朋也さん」と言った。不覚にも俺はどきりとした。
「とでも呼んでほしいの?」
「……俺が間違っていた。好きなように呼んでくれ」
- 863 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:30 ID:IwTjw6qd
- しばらくの間があった。春らしい風が吹き抜けていった。
桜の花びらが数枚、その風に舞っているのが見えた。
「おまえだからそう呼べるんだ」
「ん?」
「あたしには遠慮なく話せる人間があまりいないから、
甘えてるのかも知れないけど」
「だから好きなように呼んでくれ。俺はもう諦めたよ」
俺はきまりが悪くなって前を見た。
視界の端に智代の柔らかな笑顔が映った。
「おまえはどうしてか、話しやすい」
無防備なその表情にますますきまりが悪くなり、
「そうですか」とそっけない返事を返した。
「その紙の包みはなに?」
傍らに置かれた紙包みを見て智代が言った。
「バケット」
「……なにそれ?」
「フランスパン。一緒に食べるか?」
「いいの?」
「どうせ一人じゃ食べきれない。腹減ってないなら無理には勧めないけど」
「実を言うと、だいぶお腹すいてる」
俺は紙包みをといてバケットをとりだし、
真ん中あたりで半分千切って智代に渡した。
よほど腹が減っていたのか、智代はそのパンにそのまま口をつけた。
- 864 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:34 ID:IwTjw6qd
- 「……美味しい」
まだパンを飲みこまないうちに智代はそう感想を漏らした。
「飲み物があればいいんだけどな」
「これだけでも美味しい」
智代は何もつけないバケットを心から美味しそうに食べつづけた。
それを見て俺はわけもなく誇らしい気分になった。
「どこかから盗んできたの?」
「何のことだ」
「このパン」
「そんなわけあるか。下宿先がパン屋なんだよ。
腹が減るといけないからって持たされた」
俺がそう言うと、智代の表情にすっと影がさした。
「いい家みたいだね」
「……お前のところは悪いのか?」
「あたしはもう、あんなところには近づかない」
この町で宛われた家によほど嫌な思いがあるのだろうか。
智代は膝を抱え、寒さを堪えるように身を竦ませた。
そこで初めて智代の長い黒髪から輝きが消えていることに気づいた。
服から出た肌の色も心なしくすんで見えた。
「ひょっとしてお前、昨日からここにいるのか?」
揃えた膝に顎を埋めて智代は何も答えなかった。
- 865 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:37 ID:IwTjw6qd
- 「そんなことしてたら保たないだろ」
「保たなくていい。あたしはこの町にはいられない」
「たしかに下にいたころのように楽観はできないだろうけど――」
智代は弱々しく首を横に振った。
ほとんど表情のない顔で、「ここは深い落とし穴の底」と呟いた。
心の中で俺は深く溜息をついた。
……こんな弱気な智代は見たくない。
「悩んでも仕方ないだろ。そのうちにいい方法が見つかるさ」
「どうしてそんなこと言うのよ」
「え?」
「どうしてそんなこと言えるのよ!」
智代が俺の胸ぐらを掴んで引きよせた。
息がかかるほどの距離に彼女の顔が迫った。
- 866 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:39 ID:IwTjw6qd
- 「気休めなんか聞きたくない!
おまえには分からないんだ、あたしが今どんな気持ちでいるか!
こんな狂った町にあたしは一秒だっていたくない!
ここでずっと生きてくくらいなら死んだほうがましだ!
でも、どうやってもここからは逃げられないじゃないか!
そのうちにいい方法が見つかるだって?
いい加減なこと言うなっ!
そのうちなんてないんだっ!
今じゃないと何もかも駄目になってしまうんだっ!
何もできないくせに口先だけで優しそうにするなっ!」
智代はそれだけ言うと、堰を切ったように泣き出した。
- 867 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:43 ID:IwTjw6qd
- 「こいつでも泣くんだな」と思った。
締めつけられるように胸が痛んだ。
しゃくりあげる智代の背中を眺めながら、
俺は自分の無力を激しく恨んだ。
――智代は追いつめられている。この町のどこにも居場所がなく、
こんなところで食事もとらずに壊れかけている。
俺にはそれをどうすることもできない。
この二本の腕は、智代を守るために何もできない。
……何が約束だ。笑わせる。
俺はまったく口先だけのばかだ。
智代が泣きやんでから、俺たちは並んで前を向いて座り、
ただ黙って景色を眺めた。
ときどき隣から智代が鼻をすする音が聞こえた。
ごくまばらに桜の花びらが舞っていた。
放課のチャイムが鳴り、校舎から生徒たちが吐き出され始めた。
とき色の帯が空のすそをゆっくりと覆っていった。
- 868 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/18 01:46 ID:IwTjw6qd
- 智代が「ごめん」と囁いた。泣き腫らした目を俺に向けた。
「岡崎は慰めようとしてくれたのにね」
謝らなければならないのは俺だ。
そう言おうとして言えなかった。
何を言っても言い訳になる気がした。
代わりに俺は手元に残っていたバケットを智代に渡した。
「これからは毎日パンを持ってくる」
智代は一瞬驚いた顔をし、すぐもとの表情に戻った。
「それならもう少し、あたしはここにいられそうだ」
そう言って少しだけ恥ずかしそうに智代は笑った。
俺は屋根からおりるために立ちあがった。
だが智代はいつまでも立ちあがろうとはしなかった。
- 869 名前:伝乃字 :04/03/18 05:15 ID:PO7VO6/+
- >紫の人氏
追加パック受け取りました。変更点了解です。
>Tonks氏
背景差し替えは殆ど終わりました。あと
「スメール?」
「今日は晴れているからよく見えるだろう」
ここの、巨塔遠景はどうしましょ? そのままでいきますか?
- 870 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 08:02 ID:IwTjw6qd
- 今夜にでもいぢる。
その昼のスメールは修正のメドがついているから
すぐにでもあげられるが、昼の町の風景ってどうなった?
そっちの元絵に使える写真がなくてかなり苦労している…。
- 871 名前:伝乃字 :04/03/18 08:16 ID:PO7VO6/+
- >昼の町の風景
背景写真補完の会の新宿ビル街1を少し加工しました。
今、風呂場画像を探してます。
- 872 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 08:18 ID:IwTjw6qd
- ありがたい。かなり手間が省けた>昼の町
風呂場はまかせろ。そっちには心当たりがある。
- 873 名前:伝乃字 :04/03/18 08:23 ID:PO7VO6/+
- すんげぇ即レス(w
立ち絵合わせるとこんな感じ。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2431035&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 874 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 08:28 ID:IwTjw6qd
- 8:00〜8:30は朝飯くいながら見てる。いい加減もういかなかんが。
その背景、おれの方でもちょっといじってみたいからうpしといてくれる?
- 875 名前:名無しさんだよもん :04/03/18 09:03 ID:1vXa7Xyy
- アケ板の『G-わんげ鳩大往生XII〜絆ダウン〜』を彷彿させるスレだな。
がんがってくれ。
- 876 名前:伝乃字 :04/03/18 19:33 ID:PO7VO6/+
- >Tonks氏
アップしました。
>875
見てきました。凄く大変そうな感じですね。
俺もドドンパチとかは好きなので、楽しみです。
- 877 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 20:36 ID:IwTjw6qd
- 昼の町 より絵画っぽくしてみた
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2454211&kid=27969&mode=&br=pc&s=
シャワールーム
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2454313&kid=27969&mode=&br=pc&s=
昼のスメール いぢってみましたがこれが精一杯です>作画監督
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2454372&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 878 名前:作画監督 :04/03/18 20:51 ID:plnjV9W/
- >>877
乙っす。
スメール、おkです。
シャワーシーンは一枚絵を描こうと思ってたんですが
これなら裸の立ち絵だけでいいかな?
- 879 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 21:15 ID:IwTjw6qd
- とりあえずこいつ入れといて、一枚絵描く段階になったら再検討ってことでどうかね。
風子のパンチラははずせないとして、
他はどこに一枚絵入れるかとか決まってないわけだし。
- 880 名前:伝乃字 :04/03/18 21:19 ID:PO7VO6/+
- とりあえずシャワーまでの、背景・表情の差し替えと追加は完了です。
- 881 名前:紫の人 :04/03/18 22:01 ID:plnjV9W/
- >トンクス
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2459042&kid=27969&mode=&br=pc&s=
ふとももを修正してみたけどこんなんでいい?
>>879了解。
>伝乃字
乙。
- 882 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/18 22:06 ID:IwTjw6qd
- すばらしい>ふともも
- 883 名前:伝乃字 :04/03/18 22:28 ID:PO7VO6/+
- やっぱ「坂の上の学校」関係の画像が欲しいなぁ。
- 884 名前:名無しさんだよもん :04/03/19 03:00 ID:41xL8Y6y
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/yosino_z.zip
芳野増分です。
20は目を見せるとこで使用してください。
>伝乃字
メッセで受け取った最新版にバグ出たんですが
風子の表情10番のファイル名がhuuko.10になってたせいのようです。
どうもすいません。h→fに直しておいて下さい。
- 885 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:06 ID:UU6AsOTC
- 階段をおり図書室の前を通りかかったところでことみに会った。
彼女は何も言わず、扉を開けて薄闇の図書室へ消えていった。
そのあとを追うことなく俺は校舎を出た。
校門のそばに立つ桜の木の下で渚が待っていた。
ようやく半分ほど開いた花たちは、誰彼ゆく空を背に青白く光っていた。
「帰ろ」と囁いて、渚の小さな手が俺の腕をとった。
家では秋生さんが早々と店のシャッターを降ろしているところだった。
俺たちの姿に気づいた秋生さんは、
吸っていた煙草を地面に捨て靴の底でもみ消した。
「お帰り」
「お父さん。もう売り切れちゃったの?」
「こんな時間に売り切れるのは半年ぶりだな。珍しいこともあるもんだ」
「お母さんは?」
「夕飯つくってるよ。渚も行って手伝ってやれ。
今夜はまた一昨日みたいにみんなで食えるな」
- 886 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:08 ID:UU6AsOTC
- 照明の灯されたリビングルームに全員が揃った。
赤ん坊の籠を間において秋生さんと早苗さんが座っている。
俺と渚はその真向かいに隣あってテーブルについている。
テーブルには早苗さんが腕をふるった手料理が並んでいる。
鶏の香草焼きとスモークサーモンのサラダ。
パセリの浮くパンプキンスープが熱い湯気を立ちのぼらせている。
テーブルの真ん中には食パンが鎮座している。
売らずにとっておいたのだと言いながら
秋生さんがパンナイフでそれを切り分けた。
どうやらパンを切るのは家長の重要な役割ということらしい。
夕食が始まり、朝の道すがら話した赤ん坊の名前を渚が提議した。
「――わたしはとてもいい名前だと思う」
「佐理奈か」
秋生さんが目を閉じて噛みしめるようにその名前を口にした。
「さりな。……とってもいい名前」
「ああ。決まりだな。
いいか。よーく覚えておけよ。今日からお前の名前は佐理奈だ」
赤ん坊を覗きこんで秋生さんはそう語りかけた。
- 887 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:11 ID:UU6AsOTC
- 「ありがとう。朋也」
俺を見つめ、はにかんだ笑みを浮かべた秋生さんが軽く頭を下げた。
「ありがとうね。朋也ちゃん」
早苗さんが赤ん坊を抱きあげ、
その子と俺を交互に見ながら同じように会釈をした。
「そんな止めてください。
本当に俺のつけた名前でいいんですか?」
「もちろんさ。お前は渚の妹にいい名前をつけてくれた」
「ごめんね。今日までつけてあげられなくて。
でもね。朋也お兄ちゃんがとっても素敵な名前を考えてくれたよ?
ねえ佐理奈? 佐理奈ちゃん」
早苗さんの言葉に、佐理奈は赤ん坊らしく無邪気に笑った。
それを眺める秋生さんと早苗さんの顔が幸せそうにほころんだ。
佐理奈を中心に温かなものがリビングルームに広がってゆくのが分かった。
隣では渚もきっと秋生さんたちのような表情をしている。
『機械みてーなもんさ。心が動かなくなっちまった』
朝の厨房で秋生さんはそう言った。たしかにそうだった。
秋生さんも早苗さんも、俺の目に映る彼らはまるで機械のようだった。
けれども今の二人は違った。
祝福を受けて名前をつけられた小さな家族を見まもる表情は、
誰の目にも疑いのない幸福をたたえていた。
「……お母さん。泣いてる」
- 888 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:13 ID:UU6AsOTC
- 「えっ……?」
早苗さんは目元に手をやり、「あっ。本当」と言った。
いつの間にか早苗さんの頬には一筋の涙が流れていた。
「あれ。どうしたのかな?
……うん。ごめんね。何でもないの」
そう言って早苗さんは泣き笑った。
「湿っぽくなるんじゃねーよ。今日はめでたい日だ。
新しい家族が二人もできた。そうだろ朋也?」
「――はい」
俺は自分がこの家の家族として迎えられたことを知った。
佐理奈の名前をつけたことで、初めて俺は家族の一員となった。
渚の恋人としてではなく、
一つ屋根の下に生活を共にする代えのきかない人間として、
今この瞬間をもって新しい居場所が俺に与えられた。
――そのとき理解した。まったくその瞬間に理解した。
四時間目の教室。ことみの言葉を反芻しながら
わけも分からず思い悩んでいたものの正体を、俺ははっきりと理解した。
- 889 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:15 ID:UU6AsOTC
- 『ひょっとしてそれが、朋也君を破滅させるようなことでも?』
心の中で「ああ」と呻いた。
俺はこの人たちを裏切ろうとしている。
家族として認めてくれた心を踏みにじって、自分の身を危険に晒そうとしている。
そして俺は――渚を傷つけようとしている。
……どうしてこんな簡単なことに今まで気づかなかったのだろう。
他の誰かを守るということは、同時に渚を裏切ることになるのだ。
堪えきれず俺は胸を押さえた。
泣きやんだ早苗さんの胸の中で、佐理奈が無垢な微笑みを見せていた。
それを見まもる二人の穏やかな顔が、今度は酷く悲しいものに感じられた……。
- 890 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:16 ID:UU6AsOTC
- 「もし、できるなら……演劇部を作りたいです」
藍色の闇に覆われたベッドの上。
裸の胸を俺の背中に押しつけて渚が囁いた。
「……お母さん、泣いてた。
わたしはもう、諦めてました。
でも諦めちゃいけないんだって、そう思いました。
そのことを朋也くんが教えてくれました」
渚が俺の腕をぎゅっと握った。
首筋のあたりに温かい吐息を感じた。
「初めて会ったときから、好きでした。
朋也くんに初めてをあげられて良かった」
- 891 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/19 03:19 ID:UU6AsOTC
- ――日付が変わるまであと一時間だった。
俺は渚を起こさないようにそっと身を起こした。
下着を身につけ、制服に袖を通した。
すぐにでも出られる格好になった。
……渚の寝顔を見つめた。俺はほんの少しだけ泣いた。
涙を拭い、口の中の唾を飲み込んだ。
これ以上眺めていたらどこへも行けなくなると思った。
思い切って目を逸らし、渚から離れた。
ドアノブに手をかけた。
「出かけるんですか?」
背中から渚の声がかかった。
「……ああ。外に」
俺はどうにかそれだけ言うことができた。
背後で渚が起きあがる気配がした。
振り返ると渚は裸のまま戸棚をあけ、
そこから円盤のようなものを取り出した。
――風子の星だった。
あのとき風子がそうしたように、
渚はうつむいたまま星を持つ両手を突き出した。
・受けとる
・受けとらない
- 892 名前:名無しさんだよもん :04/03/19 04:39 ID:WRkiKBmB
- 渚ルート選びてー。
- 893 名前:伝乃字 :04/03/19 07:09 ID:RvuKgiqd
- 「平屋1階建て」
なのに、画像は二階建ての家でした。学校周りも桜咲いてないし……(汗
また素材探しの果てしない旅に出てきます。
>紫氏
リネームしました。
yosino11は、yosino6の口だけ変化バージョンですね。
- 894 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/19 08:18 ID:UU6AsOTC
- 平屋一階建ての写真はありそうだが、やっぱ学校が難しそうだな。
桜だけどうしてもないってんなら、おれが生やしてやってもいいよ?
そのスキルは既に獲得した。夜のハイーキョとかも合成で作った背景だし。
>892
睡眠けずって書いて、そう言ってもらえりゃテキスト書き冥利に尽きる。
- 895 名前:名無しさんだよもん :04/03/19 09:35 ID:LzhwID3i
- 次のexeファイルupは全て完成してからですか?
- 896 名前:名無しさんだよもん :04/03/19 10:51 ID:5gqgVNDc
- 君の目は 君の目は 遠くをもう見てた
- 897 名前:伝乃字 :04/03/19 21:22 ID:RvuKgiqd
- >>895
もうそろそろ途中経過版をうpします。
多分来週の月曜日までには。
- 898 名前:紫の人 :04/03/20 01:49 ID:GrlRaXuz
- >伝乃字
http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kotomi01.zip
ことみの表情まだ一つしかできてませんが、一応上げておきます。
あと、シナリオファイル03の修正
ld c,yosino10,6
反射的に顔を向けると、そこに芳野が立ち尽くしていた。\
ld c,yosino7,10
はじめ青白かった芳野の顔が、見る見るうちに真っ赤に染まっていった。
眉のあたりがぴくぴくと痙攣しはじめ、わずかに髪が逆立ったように見えた。
ld c,yosino4,10
でお願いします。
- 899 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:30 ID:ck23EmCx
- えー。かなり悩んだのですが、>809のレスを撤回し、ジッグラト・2日目における
選択肢はフラグに関係しないものとし、そのジッグラト・2日目の選択肢で
「渚に会いにゆく」を選んだ場合にも>844以下に繋がるものとします。
理由はユーザーの意を十分に汲まない選択肢によりフラグを立てることへの
拒絶感からです。物語に矛盾はないと思うけど、見つけたら指摘よろ。
- 900 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:33 ID:ck23EmCx
- >891で「受けとらない」を選んだ場合。
***************************************************
俺にはその星を受けとることができなかった。
星を受けとる代わりに、渚の身体を強く抱き締めた。
乾いた音を立てて星が床に落ちた。
そのまま渚は俺の胸に顔を押しあてて嗚咽し始めた。
制服を濡らす涙が、俺の心の奥にまで浸みた。
俺は渚を――この女だけを一生守りまもりつづけようと思った。
- 901 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:36 ID:ck23EmCx
- 結局、ことみたちとの約束を俺は破った。
翌日の図書室でことみに会った。
彼女は何も言わなかった。
ただ虚ろな目を俺に向け、寂しそうに微笑んで見せた。
ことみが何を思って俺を夜の図書室に招いたのか、
分からずじまいになった。
パン屋の仕事を手伝いながら、俺は毎晩のように渚と身体を重ねた。
やがて彼女は妊娠した。
そうなってからも俺たちは愛し合うのを止めなかった。
世界は俺の前にゆっくりとその色彩を失っていった。
俺には渚の他に何も見えなくなった。
- 902 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:37 ID:ck23EmCx
- 渚の腹は徐々に大きくなっていった。
クラスには身ごもっている女が常に何人かいたから、
それは別に不自然なことではなかった。
薄い便所の壁の向こう側にきれぎれの喘ぎを聞くこともよくあった。
人気のない体育館の裏手で、俺も何度となく渚と繋がった。
一人目を生んだあたりから渚も執拗になり、すぐに二人目ができた。
その二人目が生まれれば、
また間をおかずに新しい命が渚の中に宿るだろう。
- 903 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:38 ID:ck23EmCx
- あの日に屋上で会って以来、智代を見ていない。
パンを届けようとよじのぼる屋根の上は、いつも空っぽだった。
始めのうちは心配でならなかった。
彼女のことを思って胸が軋む夜もあった。
けれどもそのうちに何も感じなくなった。
智代という女が俺のそばにいたということ自体、うまく思い出せなくなった。
- 904 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:40 ID:ck23EmCx
- あるとき図書室の前の廊下でことみとすれ違った。
彼女の腹が大きくせり出していることに気づいた俺は、
久しく忘れていた激しい感情に襲われた。
その感情がどういう名で呼ばれるものなのか、もう分からなかった。
それでも俺は立ち尽くし、しばらく身体を動かすことができなかった。
ことみはそんな俺を一瞥して通り過ぎていった。
彼女が俺に笑いかけてくれることは、二度となかった。
- 905 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/20 03:42 ID:ck23EmCx
- ――季節がひとまわりし、俺たちは卒業を迎えた。
堅苦しい式は行われず、
最後の授業の中で教師が短い話をしただけだった。
その最後の授業も終わり、俺は校舎を出た。
満開の桜の下に袴形の渚が待っていた。
俺に気づいて小さく手を振った。
風が吹いた。桜の花びらが一斉に空に舞いあがった。
咄嗟に髪に手をあてる渚の姿が、
麗らかな春の陽光の中、幻のように揺らいで見えた。
【渚バッドエンド】
- 906 名前:名無しさんだよもん :04/03/20 06:59 ID:w8qJs/Cm
- もし時間があったらなんですけど(いま仕事キツ!)、
クラシックギターonlyの曲をUPしてみてもいいですか?
(ヘボですけど・・・)
- 907 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/20 11:37 ID:ck23EmCx
- うpきぼんぬ。使わせていただくかも知れん。
- 908 名前:萌王 ◆fMiHYBdWSk :04/03/20 17:01 ID:lwATqke9
- 久々にカキコ。
古代ギリシャ編の枝、「ソクラテス編」の冒頭1.2kb程書きました
…知識的に厳しい面もあるので、なかなか書けませんが。
むしろ日本神話ならやりやすいので、そっちを書きたいです。
(でも神話時代って、物語の核に触れる部分もあるので……)
とりあえず、こつこつソクラテス編を進めます
- 909 名前:名無しさんだよもん :04/03/20 17:38 ID:L5MU3+W2
- >>dクス氏
うん。バッドエンドだけどなかなかいい終わり方だと思う。
俺は好きだw
- 910 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/20 17:48 ID:ck23EmCx
- そういってもらえりゃ嬉しいよ。……おれは書き終えてかなり鬱だったが。
>908
現在、おれらはクラナド発売日の少なくとも3日前にはゲームを完成させようと
死にものぐるいでやっています。復帰されるなら、どうかその御覚悟で。
- 911 名前:伝乃字 :04/03/20 18:22 ID:lqOQoF5k
NETANNAD最新版 v0.1.8 (6,574KB)
http://yellow.ribbon.to/~netannad/top.html
変更点
・オプションにウィンドウ濃度変更追加
・シナリオ追加
・立ち絵追加
・音師による音楽追加
netannad018.exeをダウンロード→ダブルクリック→ウィザードに従って解凍
一応ウィルスバスター2004最新パターンファイルでチェック済み。
- 912 名前:伝乃字 :04/03/20 19:52 ID:lqOQoF5k
- ちょっとしたミスがあったようです。修正版は既にうp済み。
>>911で既に落としちまったよ!! という方は、
nscript.zip (67KB)をダウンロードして、netannad.exeと同じフォルダに上書きして下さい。
- 913 名前:名無しさんだよもん :04/03/21 03:02 ID:HxEKae7v
- GJ!!
- 914 名前:名無しさんだよもん :04/03/21 06:17 ID:NwH0D5yP
- test
- 915 名前:beta :04/03/21 06:22 ID:NwH0D5yP
- http://gfj.atnifty.com/gfj/img/510.zip
「・・・」
- 916 名前:beta :04/03/21 06:35 ID:NwH0D5yP
- http://www.uploda.net/anonymous/etc/upload3665.zip
「・・・」
- 917 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/21 08:25 ID:Tpyp+5eZ
- ……?
- 918 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/21 16:59 ID:Tpyp+5eZ
- Tamさんにお願いです。
>853の月童改を本日投下するシーンに使わせていただきたいと思います。
練習で弾いたもののようですので、ゲームに組み込むためのモノホンのブツを
用意していただけると嬉しいです。
そんで、音量に関してなのですが、もう少し大きくはできんでしょうか。
>911の最新版でメグメル改を聞いてみると(仮にオープニングに入れてあります)
どうも他のBGMより小さいのです。伝の字は音楽はよくわからないというし。
そういうわけで、メグメル改の音量をすこし大きくしたものと、
月童改の完成版(こっちも音量は大きく)のうpを依頼します。
すぐにじゃなくて、まだ先でもいいけど。
- 919 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/21 19:55 ID:Tpyp+5eZ
- >891で「受けとる」を選んだ場合。
***************************************************
俺は渚の手からその星を受けとった。
渚は頭をあげた。
困惑したような笑顔から、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。
「いって……らっしゃい」
「ああ。いってくる」
振り返ってドアノブに手をかけた。
そこでいったん手を止めた。
――けれども俺はドアノブをまわして、渚の部屋を出た。
閉ざされた扉の向こうに渚の声を聞こうとして、
そんな未練を振りきって、俺はその場所から離れた。
深夜の町には生温い大気がたゆたっていた。
張り裂けそうな心と、風子がくれた星を抱えてその大気の中を走った。
- 920 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/21 19:56 ID:Tpyp+5eZ
- 学校にはすぐに着いた。
校門の傍らに立つ桜が青白い花を咲かせていた。
その幹に背もたれて荒い息を落ち着かせた。
一枚、また一枚と花びらが舞い降りていた。
……この桜も一人で泣いているのだと思った。
胸の奥からこみあげてくるものを息を止めて押し返した。
今の俺に、涙を流す資格はない。
爪が食いこむほど強く、風子の星を握りしめた。
どれだけそうしていただろう。
時計塔の針を見た。日付が変わるまであと15分だった。
俺は桜の木に向きなおった。
休みなく花びらを降らせるその木に――俺のことを好きだと
言ってくれた女に、心の中で訣別の言葉をかけた。
そのまま俺は校門を抜け、
なぜか施錠されていない玄関から暗闇の校舎に入った。
張りつめる冷たい夜気の中を泳いで図書室へ向かった。
- 921 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/21 19:57 ID:Tpyp+5eZ
- 月明かりの中にことみはいた。
窓を背に彫像のように立ち尽くしていた。
すぐには言葉をかけることができなかった。
ことみの身体は闇の中に、月の光を受けてぼんやりと輝いていた。
見慣れたはずの曖昧な表情が神々しいものに感じられた。
……素直に綺麗だと思った。まるで一幅の絵画だった。
その絵画を壊すのを恐れて、俺は沈黙のままことみを見まもった。
「――その星」
「え?」
「持ってきたんだね。その木彫りの星」
「ああ。渚に持たされた」
「……そう」
一瞬。ことみの表情が震えた。そしてまたもとに戻った。
「どうして、そんなところに立っているの?」
「いや。別に……」
「こっちへ来て。朋也君」
- 922 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/21 19:58 ID:Tpyp+5eZ
- 近づくのが躊躇われた。
ことみのいる風景に踏み入ることで、
自分が何か別のものになってしまう気がした。
だが俺は心を決め、一歩を踏み出そうとした。
そのとき後ろで扉の開く音がした。
「あ……岡崎?」
「どうして智代がここに?」
「私が呼んだの」
俺はことみを見て、また智代を見た。
同意を示すように彼女はこくりと頷いて見せた。
「それで。俺たちはこれから何をするんだ?」
「――契約の儀式」
窓の傍から動かずに、ことみは静かに告げた。
「何だ……それ?」
「あの朝にした約束をもういちど結びなおすの。
今度は代価の受け渡しもする、正式な契約として」
ことみはそう言ってブレザーのボタンに指をかけた。
軽い音を立ててブレザーが床に落ちた。
そしてことみはスカートのホックを外しにかかった。
- 923 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/21 20:08 ID:ei2ZFJyw
- 指名どうもです。
渚との訣別のシーンですね。
俄然やる気が出てきたので
がんばります。
もっと大量にネタアレンジを作って選んでもらうか
一番理想は、テキストを読んでからあった曲を作ることだが
どちらにしろ書き下ろしでいきたいと思うんで、
多少時間下さい。
- 924 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/21 20:53 ID:Tpyp+5eZ
- >919-922は月童改を聞きながら書きました。
つづきのシーンも同じイメージで書く予定。
- 925 名前:Tam ◆TAM.Pf8.4g :04/03/21 23:31 ID:ei2ZFJyw
- こりゃ、音屋冥利につきるってもんですな。
音楽から連想するストーリーですか・・・。
私の曲で話作ったら、
全部しんみりBadEndになってしまいそうですがw
iPodを手に入れる予定ですので
MP3が会社行き帰りで聴けるようになり
かなり自分の曲の修正ができそうです。
自分でも楽しみです。
でも、MIDIは無理なんですよねw
メグメル改
http://mp3.fuzzy2.com/~key/040314-CLLANAD-megumeru-015-UP.MID
音量こんなもんでどうでしょう
- 926 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/22 01:32 ID:/tM7hWBr
- 俺の聞いた限りではメグメル改の音量おkです。少し手を加えたんだね。
ストーリーはもう最後まで決まっているので、文章の色というか、
雰囲気づけのために音楽を聞きながら書いたわけです。
いつもはそういう書き方しないんだけど。やはりせっかく一緒に作ってるので。
- 927 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/22 01:37 ID:/tM7hWBr
- 「……! おい待て。ちょっと待て!」
俺の呼びかけとスカートが脚を滑るのとが一緒だった。
「止めろ。代価なんかいらない!
智代もいるのに、いきなり何のつもりだ!」
「あっ、あたし……出てくから」
「帰らないで」
凛としたことみの一言が智代の足を止めた。
窓際にはすでに下着だけになったことみがいた。
あまりに眩しい姿に、俺は思わず目を背けた。
「目を逸らさないで」
「……何をするつもりか教えてくれ」
「だから、契約」
「それじゃ分からない。
俺たちはいったいどうすればいいんだ」
「智代ちゃんには、これから起こるすべてをしっかりと見ていてほしい」
智代は少しだけ逡巡の表情を見せたあと、「分かった」と言って頷いた。
- 928 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/22 01:39 ID:/tM7hWBr
- 「それで。俺は?」
「朋也君は、私を抱いてください」
「……聞いてなかったのか。俺は代価なんていらない」
「それとは関係ない。これは契約にどうしても必要なこと。
朋也君は私を抱かなければならない。智代ちゃんの見ている前で」
隣で智代が息を呑むのが分かった。
わずかにかすれる声で質問を口にした。
「契約をして、それが何の役に立つの?」
「ここから抜け出すための力になる」
確信に満ちた口調でことみは答えた。
智代はそれを聞くと大きく一つ息をつき、
近くの机にあった椅子を一つカウンターの前に移動させた。
その椅子に背筋を伸ばして座った。
「あたしはことみさんを信じる。始めて。岡崎」
- 929 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/22 01:40 ID:/tM7hWBr
- 「ちょっと待て。なぜそういうことになるんだ。
俺がことみを抱くことで、それを智代に見せることで、
どうしてここから抜け出せるんだ。教えてくれ」
「それは教えてあげられない。
私を信じて……ただ抱いてほしい」
心に欲望の火が灯りかけていた。
いつの間にかことみは下着をとり去り、
一糸まとわぬ裸体を月明かりに晒していた。
ことみの身体は美しかった。誇らしげに隆起した大きな胸も、
腰のくびれも、腹の下の薄い翳りも。
純粋にその身体を抱きたいと思った。
ことみとセックスしたいという気持ちが化物のように膨らみ始めた。
――そうして俺は、またあの深い淵を覗きこんでいた。
- 930 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/22 01:53 ID:/tM7hWBr
- 「ことみのことを信じてもいい。抱いてやりたい。
いや。俺はお前を抱きたい。
ぐっ……だけど。
まともに抱けるとは……思えない。
ここのルールは、ことみもよく知ってるだろっ……う」
「もちろん。知ってる。
だから。私も。同じ。心が壊れて。しまいそう」
そこで俺はことみの変化に気づいた。
ことみの身体は熱病のように小刻みに震えていた。
均整のとれた脚が今にも崩れそうに揺れていた。
それでもことみは、大きく見開いた目で俺を見つづけた。
「朋也君。は。何でも。してくれる。と言った。
それなら。私を。抱い。て。
この呪い。を乗り。越えて。私の初めて。を。奪って」
- 931 名前:紫の人 :04/03/22 02:05 ID:9XDsz7pr
- http://taketea.hp.infoseek.co.jp/kotomi.zip
バラック編のことみ表情セット。
ことみはぽけ〜っとしてるから表情作るの難すいな…
ジッグラト編の「瞳孔が開いてる」はハイライトを消した絵で対応しようと思いますがどうか。
http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2598514&kid=27969&mode=&br=pc&s=
- 932 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/22 02:17 ID:/tM7hWBr
- イッてる目はそれでおkだと思う。ことみもいい感じ。
- 933 名前:名無しさんだよもん :04/03/22 02:24 ID:IHmDfkoV
- お前ら、期待していますよ。
体壊さない程度に頑張れよ〜(´∀`)ノシ
- 934 名前:名無しさんだよもん :04/03/22 04:06 ID:aZyYtIgo
- イイ!
- 935 名前:伝乃字 :04/03/22 08:27 ID:FXezjT1n
- >Tamさん
パイプオルガン(?)の伴奏で重量感が出ていいですね。
>紫さんn
乙です。早速スクリプトに突っ込みます。
- 936 名前:名無しさんだよもん :04/03/22 08:59 ID:ntW9L1m4
- 糞ですね(^^
- 937 名前:名無しさんだよもん :04/03/22 09:08 ID:hvPkOYp1
- なお、>>936には再訓練を命ずる。
- 938 名前:紫の人 :04/03/23 00:21 ID:QYaJSQ3B
- http://bbs2.avi.jp/photo/?wid=2640364&kid=27969&mode=&br=pc&s=
智代立ち絵ペン入れおk?
- 939 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/23 00:35 ID:u4HvmEaX
- 善哉。
- 940 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:18 ID:u4HvmEaX
- 目の前には眩いばかりの身体が俺を待っていた。
旅人が砂漠に水を求めるように、俺もまたその身体を欲しがっていた。
けれども2人の間には底のないクレヴァスがあって、
俺たちはもう墜落を始めていた。ほんの数メートル。
ことみまでのわずかな距離が絶望的に遠く感じられた。
それでも――
それでも俺はことみの気持ちに応えたかった。
覚束ない手で一枚ずつ服を脱いだ。
ブリーフを脚から抜こうとして無様に転んだ。
どうにか立ちあがって、ことみと向かい合った。
覚悟を決めた。
彼女となら、この暗闇をどこまでも落ちてゆこうと思った。
「分かっ……た。俺は、お前を抱く」
- 941 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:19 ID:u4HvmEaX
- 不安に侵食される心とは裏腹に、
俺のペニスはことみにその先を向け痛いほど勃起していた。
ことみの内股を見た。
そこにはヴァギナから流れ出た愛液が艶めかしく光っていた。
それを目にしたとき、契約も何もどうでもよくなった。
混じりけのない欲望から、ことみの中に入りたかった。
この女と一つになれるのなら破滅しても構わないと思った。
ことみは動かなかった。
両腕を垂らし、流麗な身体の線を露わにしてただ待っていた。
――何度も倒れそうになりながら、俺はようやくことみにたどり着いた。
両肩を掴んだ。ことみの裸体がびくっ、と震えた。
俺はそのまま彼女の大きな胸に顔を埋めた。
- 942 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:20 ID:u4HvmEaX
- 「私の。胸。好き?」
鼻にかかった声でことみが囁いた。
俺は口の中で「ああ」と呟いて、柔らかな双丘の谷間に顔を動かした。
不安は消えることなく精神を苛んでいた。
だがその不安よりも強い感情が俺の身体を突き動かした。
「ことみの胸が……こんな、に綺麗だ、なんて……知らなかった」
「嬉しい」
ことみはそう言って俺の頭をかき抱いた。
そこで彼女の脚が崩れた。なよやかに床に倒れ落ち、
俺はその上に覆い被さるかたちになった。
目の前に薄紅の突起が揺れていた。
それを口に含んだ。「あんっ」と声が漏れ、すぐにくぐもった。
仰ぎ見ればことみが唇を手で押さえ、必死に声を殺していた。
- 943 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:21 ID:u4HvmEaX
- 「我慢するな」
唇の間に乳首を挟んだまま俺がそう言うと、
声にならない声で喘ぎながらことみが激しく首を振った。
俺は音を立てて乳首を吸いあげ、先端を舌で嬲りまわした。
「ああっ。あん」
「それで……いい。我慢するな」
「いじわる。しないで」
ことみは両手で顔を覆った。もう堪らなかった。
俺は身体を動かし、ことみの頭の両脇に手をついた。
ペニスの先で彼女の入口を探した。すぐに見つかった。
ことみと視線を合わせ、おもむろに口を開いた。
「……いいか?」
- 944 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:23 ID:u4HvmEaX
- 「このまま。つづけたい?」
期待していたのとは違う一言がことみの唇から漏れた。
「ああ。最後まで……したい」
「明日。まで待って。くれる?」
「どうして」
思わず声がうわずった。
ペニスの先端はすでにことみの中に半分入りかけていた。
「智代ちゃん。が心配。」
「……智代?」
「契約の儀式。は終わった。から。
もう私は。朋也君の。ものだから。
だから。今は智代ちゃんを」
ことみの言葉が途絶え、代わりに甲高い喘ぎが聞こえ始めた。
その声はことみのものではなかった。
カウンターの前に目を遣った。
――びくびくと断続的に痙攣し、死人のような顔で呻く智代がそこにいた。
絶え間なく涎を垂らしながら、完全に光を失った目で、
それでも彼女はじっと俺たちを見つめていた。
- 945 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:24 ID:u4HvmEaX
- 異常から回復した智代は間もなく眠りについた。
どこから持ってきたのか、ことみが薄い毛布を智代の身体にかけた。
そして俺とことみは一枚の毛布にくるまって壁に背をもたれた。
「契約を済ませて、これから俺たちは何をするんだ?」
「内緒」
「もう教えてくれてもいいだろ」
「明日になるまで待って」
ことみはそう言って俺の目を覗きこんだ。
いつもと同じ曖昧で穏やかな表情だった。
「智代は大丈夫かな」
「大丈夫だと思う。眠る前はちゃんとしてたし」
欲情はまだかすかにその火を残していたけれど、
ことみに触れようとは思わなかった。
気持ちが一度消沈してしまえば、またあの不安が怖ろしくなる。
何回味わっても慣れることはできない。
次にことみを抱くときには、今夜と同じだけの決心が必要になる……。
「テストで消しゴムを忘れたとき、シャーペンの先についてるのをくれた」
- 946 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:28 ID:u4HvmEaX
- 「ん?」
「あのときは嬉しかった。朋也君もそれしかなかったのに」
「ああ。あれか。よくそんなの覚えてたな。
あんなの消しゴムじゃない。紙が黒くなるだけでまともに消せない」
「ちゃんと使えた。でも、そのせいで朋也君は……」
ことみはそう言ってうつむいてしまった。
それを見て俺はつい声をあげて笑った。
「どうして笑うの?」
「ばか。消しゴムがないだけで赤点なんかとるかよ。
まさか、そんなこと気にしてたのか?」
「うん。ずっと気になってた」
「ポロリの授業は嫌いでろくに出席してなかったんだ。
出なくても満点とれる誰かさんとは違う」
「ポロリって?」
「物理の藤沢のあだ名だよ」
「なぜそんなあだ名なの?」
「つまらない話だから聞かないほうがいい
それにしてもポロリを知らなかったとは驚きだ」
「もっと教えて」
「え?」
「先生たちのあだ名」
- 947 名前:近未来編 ◆TonksDmgqU :04/03/23 02:29 ID:u4HvmEaX
- それから俺たちはしばらくあの学校の話に花を咲かせた。
明日に何が起きるのか、それをもうことみに問おうとは思わなかった。
きっと彼女は今夜のことで何かを確かめたのだろう。
それが何かは分からなかった。
だが分からなくてもいいのだと思った。
それはことみ一人が知っていればいいことだった。
俺はことみの言う通りに動けばいい。
自分のできる限りで、持てるすべての力を尽くして。
そんな奇妙な安息を感じながら、ことみの囁きを耳に聞きながら、
俺は急速に眠りに落ちていった。
- 948 名前: ◆TonksDmgqU :04/03/23 07:57 ID:u4HvmEaX
- そろそろ次スレ立てにゃーだね。
- 949 名前:thinker ◆kei.0HYI0M :04/03/23 10:34 ID:9xwvY6E3
- 『CLANNAD』一次創作『NETANNAD』 part2
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1080005493/l50
次スレ立ててきましたよ〜
- 950 名前:thinker ◆kei.0HYI0M :04/03/23 10:38 ID:9xwvY6E3
- テンプレ等追加あったらお願いします。
独断でスレ名決めてしまったんですがあれでよかったでしょうか?
いつもROMってるだけなので少しでもお役に立てればと思ったのですが。
期待しています。次のスレも1000まで使い切ってください
- 951 名前:琉球 ◆LXg5zkRYUQ :04/03/23 11:38 ID:N+sRYbsk
- >>832
いえ、お気になさらず。
使える曲を作った者勝ちという考え方なので大丈夫です。
>>838
了解しました。全体のOPですね。
とりあえず僕は大丈夫です。
>>860
今しがた送っておきました。
- 952 名前:琉球 ◆LXg5zkRYUQ :04/03/23 11:51 ID:N+sRYbsk
- えーとすみません、今現在の音楽の状況はどうなっておりますか。
- 953 名前:名無しさんだよもん :04/03/23 12:29 ID:H+tlnUP/
- あお、次スレたっとる。
>>琉球氏
現在は暫定的に、メグメル改を全体のOP曲に設定しています。
Tonks氏は、Tam氏のメグメル改と制作予定「月童改」を利用したいとの事。
琉球さん提供のTRAINTRAINは、夜のバンド演奏で使用しています。
あとは全部、フリーのMIDI素材を利用しております。
詳しくは体験版(?)をダウンロードしてみて下さい。
http://den.with2ch.net/top.html
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