放課後・・
今日は何やら姫が俺に用事があるという事で生徒会に向かっている。。
どうせロクな事にはならないと分かっていても律儀に行く俺って健気だよな。
・・・・・・全く期待していないかと言われれば嘘になるけどさ。

到着。
既に何人かのメンバーが集まっていた。
姫は呼んだのだから当然として佐藤さんとカニで3人だ。
俺が席に着いたのを見て姫が口を開く。
エリカ「揃ったみたいね、一番遅かった罰として対馬君は椅子の上で正座ね」
何だか理不尽な気分になりつつもとりあえず従っておく。
あぁ・・・早速足が痺れてきやがった、この状態は地味に辛いから本題に入ってもらわねば。
レオ「姫、今日は何の集まりなんだ?」
俺に促された姫は怪しげな笑みを浮かべた後こう言った。
エリカ「対馬君改造計画の会議よ」
それを聞いた瞬間、頭部に鈍い痛みと音がして視界がブラックアウトした。


目が覚めると俺は椅子に手錠で繋がれていた。
レオ「・・・・なんで俺、執事になってるの?」
そう、俺は服装が演劇部を手伝った時と同じ、つまり執事さんにされてしまっていた。
まぁ執事なのはともかくして、こうなっているということは服を着せ替えられたわけだ。
カニや乙女さん相手だってそんな事されるのは恥ずかしいのに佐藤さんや姫にされたとなると・・
赤面する俺の思考を見透かしたのかカニから強烈な一言
きぬ「おめーパンツの柄結構派手だな」
『レオは恥ずかしさのあまり混乱した!!』
『レオは混乱している!!レオは不思議な踊りを踊った!!しかし縛られて動けない!!』
『姫はクスクス笑っている、カニAはモジモジしている!!佐藤さんはモジモジしながら出て行った!!』
『レオの周りに戦える味方がいない!!レオは目の前が真っ白になった!!』
最悪だ、もうお婿に行けない。


まぁ、絶望してても仕方ないしせめて理由くらい聞かないと。
レオ「・・で、俺を改造って?それにこの服装は?」
姫「最近私が思うにね、この執行部のエレガントさが低下していると思うのよ。
  基本的には私一人で十分過ぎる程だったんだけど、どうもフカヒレ君で相殺され気味で・・
  やっぱり私が会長をやるからには美しくしたいのよね。
  そこで、対馬君を執事、よっぴーをメイドに教育すればトータルで陽性かなって。」
なるほど、姫の言うことは全然分からないはずが何となく分かるような気がするから不思議だ。
でも腑に落ちない事はある。


レオ「フカヒレは執事にしないの?」
スバルや乙女さんは部活で忙しいだろうし椰子は取り付く島もないだろう、
しかしそもそもフカヒレを陽性に出来れば済む話だったのではないだろうか。
そんな俺の問いに姫はこう答えた。
姫「確かに、フカヒレ君が陽性になれば話は早いわ。
  でもフカヒレ君なんかそもそも仕えさせたくないし、
  執事に教育したところで陽性になる気がしないもの。」
・・・・まぁフカヒレだしな。
レオ「じゃあカニは?」
俺と佐藤さんだけが犠牲になるのは気に入らないからカニも巻き添えにしてやる
エリカ「・・あまりエレガントになる気がしないのよね」
レオ「なるほど、物凄く納得」
きぬ「オイてめー・・そこは否定するところダロ?この妖精みたいなボクが陽性にならないって?」
レオ「・・・・・・・」
エリカ「・・・・・・・」
きぬ「・・・・・・」
なんという寒さ・・・思わず場が凍り付いてしまった、これは間違いなく気まずさが続く。


               ガチャ
良美「エリー、着替え終わったけど、やっぱり恥ずかしいよ・・」
そんな殺伐とした竜宮に救世主が!!
ハイ、メイドですメイド、ロングスカート、カチューシャ、紛れも無いメイドです。
思わず心の中でプラカード100点を上げてしまうくらい見事に佐藤さんはメイドしていた。
エリカ「んん〜、やっぱりよっぴーがメイド服着るとますます可愛いわね〜・・えいっ」
良美「あっ・・そんないきなり・・・」
早速姫がセクハラをしていた。
きぬ「で、レオを執事としてしつけるんだったよね?
   そーゆー事はやっぱ言葉使いから入らないとね」
エリカ「そうね、二人とも基本的に色々と尽くしてくれるタイプだから言葉遣いと細かな所だけね。
    とりあえずそれぞれのイメージでやってみて頂戴」
きぬ「って事でオラ!ご主人様と呼べや!」
良美「はい、ご主人様」
なんでこいつはいきなり態度がでかいんだ、怒りのボルテージが上がったので後で泣かしてやる。
が、とりあえずまだ縛られてるし佐藤さんはちゃんと言ってるから俺も合わせておく。
レオ「はい、ご主人様、何か御用でしょうか?何なりとお申し付け下さいませ。」
演劇部のヘルプで扱かれたのは伊達じゃないぜ。


エリカ「よっぴー、お茶淹れてきて、あとついでに調理室で何か簡単なの作ってきてね」
きぬ「レオ、ボクの靴が汚れてるから綺麗にしろ」
佐藤さんは早速お茶を淹れに行って、姫が悪戯しにその後を追った。
俺はまだ縛られたままなので動けない。
レオ「ご主人様、靴磨きを取りに行くので縄を解いて頂けますか?」
そんな俺の当然の要求に対してカニはとんでもない事を言い出しやがった。
きぬ「綺麗にしろって言われたら舐めるんだよ、全くつかえねーなこのヘタレは」
と言って蹴られた挙句靴にキスさせられた、何この扱い、執事じゃなくて奴隷じゃね?
怒りのボルテージが更に上がった。そろそろキレそうなので思いっきりカニを睨む。
なんだかんだでこうするとカニは大人しくなるのだ。
それからしばらくすると姫と佐藤さんが戻ってきた、姫は何だか満ち足りた表情で、
佐藤さんは目が一本線になっていた、二人に何があったんだろうか。
エリカ「よっぴーはメイドの素質あるわね〜、バッチリかも」
何はともあれそろそろ今日は帰れそうだ、自由って良いよね。
などと考えているとカニがここにきて復讐に転じやがった。


きぬ「レオは全然ダメ、中学生並みに反抗的なんだぜ?コイツ」
エリカ「え?そうなの?そうは思えないけど・・まぁいっか。
    じゃあ対馬君居残りね、私は予定がビッシリだから・・・よっぴー!教育お願いね」
畜生、なんて効果的且つ卑劣な嫌がらせだ。
当然俺に反論など許されずにあっと言う間に佐藤さんと二人きりになってしまった。
まぁ佐藤さんは優しいから適当に済ませて帰らせてくれるだろう。
           カチャ
入り口の鍵を閉める音が聞こえた気がするけど気のせいだろう。
何故か壁が開いたかと思ったら一階に続く階段、更に地下へ続く通路が現れたけど幻覚だろう。

           そして・・・

本日のニュースです、
行方不明者として捜査されていた対馬レオ(18)の捜索が打ち切りになりました。

                                           BadEnd


(作者・ハンチング男氏[2007/01/07])

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