私は危ない女だろうか?愛する人のためなら仕方ないとか、
周りに美人がいすぎだとか。いいわけならいくらでも有るけど。
・・・盗聴器は、やりすぎたか・・・


いずれ料理の修業の為に海外に行くかもしれないし、
先輩のいないところに行くかもしれないし、一人には慣れたほうが良いかも知れない。
そんなことを言いながら、フカヒレルートから手に入れてしまった。
「なごみ、がんばってこい。」
好きな人にこんなことを言われ。
「なごみちゃん、お母さん、寂しいけど、
なごみちゃんのやさしい料理いっぱい食べさせてきてあげてね。」
期待してくれている母にこんなことを言われ。
「へん!ココナッツは泣いて逃げてくんのがお似合いなんだよ!
そしてこのボクの胸に飛び込んできて尊敬すべき先輩に土下座すんだよ!」
カニを泣かせ、
「泣いてないっていってんだろ〜!離せよ〜!」
尊敬すべき父のいる仏壇に手を合わせ。
少し罪悪感を感じながら
私は少し遠くで行われる料理大会に参加することにした。


泊まりになりそうだったので先輩もついて来てくれると言ってくれたけど
前日に気合といろいろを挿、じゃなくて注入してくれたし(///)
我慢して一人で行ってみることにした。
が、ここで心配なのは私よりもむしろセンパイ。
鉄センパイもお姫様もツインテールセンパイも・・・そして一番恐ろしい佐藤センパイも
最近センパイの周りをうろちょろしてるし。センパイが手を出すようなことはないだろうけど・・・
押し切られたら・・・そんなことを考えての安全策。
「がんばってこいよ。俺はお前の料理のファンだから誰よりも応援してるぞ。」
「ハイ、センパイ。あの・・・わたし、頑張ってきます!だから・・・」
(センパイは頑張らないでください!)なんて言えない。
「わかってるよ。」「えっ?」
「キスだろ?昨日あんなにしたのに・・・かわいいやつめ・・・」
いい笑顔。こんなにかわいいのにあんなに男らしいなんて。
          「ちゅっ」
「「・・・」」
そしてしばらく見詰め合って、「行ってきます!」「おう!」
私は家を出た。浮気対策はしておいたし、料理に専念しよう。


でも、このときは、それが元でいろんな人に迷惑をかけるとは、思ってなかったのだ・・・。


椰子が出かけた。
これをチャンスと感じてしまう自分が嫌だ。修行が足りない。
しかし・・・最近していないし、たまにはいいだろう。
この役割は最近すっかり椰子に奪われてしまった。昔はレオも喜んでくれたのに・・・
私はレオが好きだ。しかしそれはいけない。そんなことはわかっている。
でも、椰子がいない間に少しでもレオと・・・
嫌な女だ、私は。
道具を準備して、私は階段を上って行った。



なごみが行ってしまった。一緒に行きたかったのに。
「センパイがいるとセンパイの事で頭がいっぱいになって料理に
集中できないんです。」
なんていってくれるし、かわいいやつめ。
妄想していると昨日の事を思い出してきた。
あ〜なごみ〜早く帰ってきてくれ〜おれはなごみに
こんな思いをさせてたことがあったのか。
帰ってきたら謝って、かわいがってやんなきゃな  フヒヒヒヒ
「おーい、レオー。用があるんだー。開けてくれー。何かしてるのかー?」
あれ?乙女さん、何だろう?まいいや。恥ずかしい妄想してたなんていえない。
俺はドアを開けた。・・・


(盗聴器に残っていた声)
「何乙女さん。」
「いやなに、久しぶりに、その、あれをだな・・・」
「あれ?」
「手に持っているものを見ればわかるだろ。ほら。」
「え、でも、いいよ乙女さん。昨日もなごみがしてくれたし。たったの1日。
それはいいって。それに乙女さんはもうしてくれなくていいよ。」
「それは・・・」
「いや、乙女さんにやらせちゃったら悪いし。
あ、でもなごみにやらせるのも悪いとは思ってるよ。」
「わたしに、用はないと、そういうことか?」
ぐすっぐすっ
「え、そういう意味じゃないけど!」
「いや、もういい・・・強引にでも・・・」
ガシャン!
「うわっな、何すんだよ乙女さん!ふざけんなよ!」
「すっすまないこんなことをするつもりではなかったんだ!・・・」
「ひどいよ乙女さん!」
「くそ・・・最後まで・・・するしか・・・」
       ザーザザー
(何らかの原因で盗聴器が故障したようだ)


わたしはこれを聞いて自分の中に憎しみが燃え上がるのを感じた・・・。
許せない!センパイを!私のセンパイを!
料理大会では優勝こそできなかったもののいい成績を収めることができた。
先輩に喜んでもらえると思ったのに・・・
電話にも出なかったから、変だと思って
盗聴器に残っていた声を滞在先のホテルから聞いてみたら、
こんなことが・・・
早く家に帰って、センパイのところへ!
そして・・・あいつを!殺す!潰す!
電車で帰ろうと思っていたのに早く帰りたくてタクシーで帰り。
わたしは母さんへ連絡することよりも、
父さんに報告することもと忘れ。先輩のうちにたどり着いた・・・。


センパイの部屋の前に、アイツがうずくまっていた。
「センパイは、どうしたんですか?」
「部屋から、出てこない・・・傷つけて、しまった。」
殺す!まだ義理の姉のようなものだと思っていたのに。嘘だと思ったのに。

私は包丁を持つ手を振りかぶって・・・振り
「なごみ!」
え?拍子抜けした。予想外に明るい声。
センパイは私以外の女に犯されても、いいって言うのだろうか?
「お帰り!どうだった?寂しくなかったか?」
「え・・と、賞、もらえました・・・優勝、できなかったけど・・・」
「いいんだよ優勝しなくても!頑張ってきたな。」
どうやら先輩は私が暗いのは優勝できなかったからだと思っているらしい。
「あの・・・レオ・・・」
「あ、乙女さん、ボトルシップ壊したの、もう怒ってないよ。」
ボトルシップ?壊した?
「く、鉄センパイ。昨日ボトルシップ壊しちゃったんですか?」
「?そうだが、なぜ私が昨日ボトルシップを壊したと知っている?」
ギク!ぎ、疑問文を疑問文で返すなと、ていうか混乱しているのは私のほうだ!
「いや、なごみ昨日こんなことがあってさ。」
と、先輩は話し始めた。


乙女さんが部屋に入ってきた。
「何乙女さん。」
「いやなに、久しぶりに、その、あれをだな・・・」
乙女さんらしくない。もじもじして。
「あれ?」
「手に持っているものを見ればわかるだろ。ほら。」
ほうき、たたき、バケツ。
それは完全にお掃除セットだった。
「え、でも、いいよ乙女さん。昨日もなごみがしてくれたし。たったの1日。
 (めんどくさがりな事はよくないかな?でも、昨日してくれたし。)
それはいいって。それに乙女さんはもうしてくれなくていいよ。」
年上だし、姉さんだし。一応婚約者もいるし。
「それは・・・」
なぜかしょんぼりする乙女さん。
「いや、乙女さんにやらせちゃったら悪いし。
あ、でもなごみにやらせるのも悪いとは思ってるよ。」
男女平等化社会だもんな。うんうん。
「わたしに、用はないと、そういうことか?」
ぐすっぐすっ
乙女さんは、泣き出してしまった。


「え、そういう意味じゃないけど!」
よくわからない・・が、もしかしたら。
乙女さんは今まで俺のために色々やってくれた。
掃除も、料理も、洗濯も。
忙しくても、主婦のように充実していたに違いない。
ところが最近はなごみが家にやってきてすべてやってくれる。
姉としては寂しいところもあるのだろう。たぶん。
「いや、もういい・・・強引にでも・・・」
乙女さんがちょっと怖い。そしてこっちに来た。そのとき
棚に肩がぶつかりボトルシップが落ち
ガシャン!
「うわっな、何すんだよ乙女さん!ふざけんなよ!」
乙女さんが!おれのっボトルシップをっ壊した!
「すっすまないこんなことをするつもりではなかったんだ!・・・」
謝るのはわかるけど、掃除するだけでこんなことを・・・
「ひどいよ乙女さん!」
「くそ・・・最後まで・・・するしか・・・」
乙女さんは俺を気で動けなくして、追い出し、部屋を掃除し始めた・・・。


「と言うわけだ。なごみが帰ってきたんだ。
もうボトルシップのことはいいよ。機嫌よくなっちゃったよ。」
「そ、そうか」
盗聴器が壊れたのは、気のせいだったのか・・・(洒落でなく)
・・・顔が赤い。
嫉妬と言うのは恐ろしいものだ。
やさしいはずの義理の姉に対してこんな感情を抱いてしまうとは・・・
しかし、
「さぁ行こうレオ。帰ってきた椰子に手間はかけさせられないからな。
  晩ご飯は私が作っておいたんだ。」
鉄先輩が女の顔をしている。
なんだろう。少しの間無視され続けたせいで
大切なものであると認識してしまったのか?もしくは前から・・・
「?どうした椰子。お前も来い。」
いや、そんなはずは・・・。
「いいよ乙女さん。先いってて。」
「む、そうか、なら仕方ない。」
でも態度は姉のものだったし・・・
「乙女さん行ったよ。1日ぶりにキスを・・・なごみ。なごみ?たく、しょうがないな。」
・・・考え事をしていた私の意識は、
センパイに抱きしめられて現世に帰ってきた。
「う・・・センパイ・・・(///)」
「おかえりなごみ、今夜また後でしような。」
これだ。もう、素敵過ぎる。私は知らずに笑顔になっている。
「なごみ、愛してるぞ・・・。」
「私もです。センパイ。」
(浮気対策は、しばらく続けることにします・・・)
ずっと、傍にいてもらうために・・・。


(作者・テンションに流されまくった男氏[2006/11/03])

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