レオは三年になって風紀委員長と地獄蝶々を乙女から受け継いだ
去年と比べ乙女の日々の鍛錬により熱血モード六割増し(蟹沢きぬ談)の状態となり
対馬ファミリーや生徒会メンバーと共に日々の学校生活を楽しんでいた。

そして今日は竜鳴館名物の一つ体育武道祭の初日。

レオは明日の格闘トーナメントにスバルと共にエントリーしていた。
レオは本来今年のトーナメントに参加する気は無かったのだが村田に
「対馬、去年は不覚を取ったが今年は負けん。
なにエントリーしないだとふざけるな勝ち逃げは許さんぞ」
と顔を合わせるたびに言われ続けてきたので
しょうがなくエントリーすることになったのだ。
「お前も大変だな、坊主」
「正直あそこまでしつこいとな」
「俺としては洋平ちゃんよりレオと決勝の舞台で戦いたいな」
「勘弁してくれ。俺がスバルに勝てるわけ無いだろ」
「なんだ、今でも毎日乙女さんと鍛錬続けてるんだろ。
 この一年でお前ずいぶんとたくましくなったぜ」
「まあ、そうでもしなきゃ乙女さんの後釜として
風紀委員長なんやってられないからな」

そう俺は今でも乙女さんと共に暮らしている

乙女さんの大学は実家からのほうが近かったのだが
俺のことをまだまだ鍛えなければならないらしいので俺の家に残ったのだ。
しかしそれは家族を納得させるための建前であり
本音は俺と離れたくなかっただけだと後で伝えてくれた。


「おいレオ。そろそろ始まるから陣地行こうぜ」
「ああわかった」

「イヨッシャァァやぁぁぁってやるぜーーー!!!!」
「この私がいるからには西軍に敗北は許されないわ」
「うちらの力東軍に見せたろ」
陣地に行くと血気盛んな2-Cの面々が気合を入れていた
「しかし、あいかわらずこのクラスはにぎやかだな」
「お、レオにスバル。お前らも気合入れてけよ。今年も絶対勝つからな」
「フカヒレお前そんなに勝負事に熱くなるタイプだっけ?」
「ふっふっふよくぞ聞いてくれた。実は今年から賭けに優勝する軍を
 当てるのも追加されたんだ」
「なるほどな。それでお前は俺たちに頑張ってもらって自分だけ儲かるって寸法か」
「そ、そりゃ俺も頑張るけどよ、やっぱり俺からしたらお前やスバルは頼りになるんだよ」
「まあまあ良いじゃねえかレオ、どの道優勝目指してやるわけだしよ」
「スバル」
「フカヒレ!その代わり優勝したらなんか奢ってもらうぞ」
「ちぇ、わかったよ」

そんなこんなで体育武道祭が始まった。

伊達スバル、男子徒競走一位
「まっ当然だな」
蟹沢きぬ、女子障害物一位
「見たかーーーこれがボクの実力だーー」
イガグリ、ホームラン競争一位
「丸刈り!!去年のカリは返したべ」


西軍は3-Cの活躍もありポイントを稼いでいるが
東軍も村田、西崎さんを中心に西軍より常に上にいた。
「ちくしょークーのやつあいかわらず運動神経良いぜ。徒競走負けちまった」
「おいレオ。次借り物競争だぜ」
「ああわかった」

「ふっ来たか対馬」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「なんだその‘あっやっぱりいたか’という顔は」
「いや、普通思うだろ。お前何種類の競技に出てんだよ」
「無論一人が出れる限界までさ。僕は負けることが大嫌いだ。そして対馬。特にお前にはな」
「だからってわざわざ借り物競争まで出なくていいだろ」
「う、うるさい。とにかく対馬貴様には絶対に負けん」
「そこまで言われたらこっちも全力でやるのが礼儀だな」

「位置についてよーいドン」

「ふっっ」
「おらぁ」
「おっレオのやつ洋平ちゃんと互角だぞ」
「ぶっちぎれーレオー」
「がんばってー対馬君」
2-Cの声援を受けて走った俺は村田と同時に紙までたどり着いた
「僕の紙は・・ちっこれなら探せば何とかいるか。」
「村田の奴は客席に探しに行ったか。俺のは・・こ、これは」
俺はこの時脳裏には一人の人物しか思い浮かばなかった
あいつなら、あいつならきっと館長と祈先生をいや、
この学校すべての人間を納得させることができる。


「フカヒレ!今すぐ俺と来てくれ」
「俺か?よし任しとけレオ」
村田も西崎さんを連れてきたが一目散にフカヒレの元に
向かった俺には後一歩及ばず俺らが先にゴールテープを切った。
「ふむ。それでは紙を審査するぞ」
館長と祈先生が紙を見る。
「合格ですわー。文句のつけようがありません」
「くそ負けたか。対馬お前の紙にはなんて書いてあったんだ見せろ」
村田が俺の紙を凝視する
「ふっこれなら館長も納得するか。対馬この種目は負けたが次は負けん」
村田は捨て大詞を残すと西崎さんと共に戻っていった。
「レオーその紙なんて書いてあるんだ?」
「ああ、それはお前にぴったりの言葉さ」
「じゃあイケメンとか?いやー照れるなーいくら俺ほどの男だからって祈ちゃんもあそこまで
勘違いしてるフカヒレはほっといて俺は陣地へと戻った。
「おいレオ。あの紙本当はなんて書いてあったんだ」
スバルに俺は無言で紙を渡した
紙を受け取り内容を確認したスバルはしかめっ面となった
「そりゃまあその通りだけどよ。躊躇無くフカヒレを連れて行ったお前がすごいわ」
レオがスバルに渡した紙には漢字二文字でこう書かれていた。

              「童貞」


パァン!!
「ただいまの種目をもって体育武道祭初日を終了とする」
体育武道祭初日が終わった

「ふー。とりあえず初日が終わったな」
今日終わった段階で東軍と西軍はほかの軍を圧倒的に上まっている状況だが
西軍は東軍に負けているので明日巻き返さなくてはならない。
「明日も気が抜けない状況ってわけだ」
「おーいレオー。明日の必勝を願ってカレー食いに行こーぜ」
「普通は勝つにかけてカツを食べないか」
「別にいいだろ。他の奴らも誘ったんだけどさ、まだスバルしか一緒に行く人決まってねーんだよ」
「それは皆遠慮してんだろ。恋人同士二人で行ってくりゃいいだろ」
「う、やっぱりそうなのか」
「ほらな言った通りだろカニ坊主」
「げ、スバル」
「皆俺達のこと思ってくれてんだよ。食べに行くんならさっさと行こうぜ」
「わぁったよ」
「そんじゃなレオ。また明日がんばろうぜ」
「じゃあなレオ」
「ああ、じゃあな」
俺はスバルとカニに別れを言って帰路に着いた。
スバルとカニは去年の十月あたりから付き合い始めたそうだ。
詳しいことは分からなかったが幸せそうなのでとてもよかったと思う



「ただいま乙女さん」
「おかえりレオ」
そして俺たちは軽くキスをする



「っふう。レオ、体育武道祭はどうだった」
「東軍と西軍がほかの軍よりかなり上にいる」
「そうかみんな頑張っているようだな。それじゃレオ、夕食準備しておいたから食べるとするか」
「ありがと、それじゃいただきます」
乙女さんはいろいろあったがこの一年で料理の腕を上げてくれた。
それでも一週間の半分はおにぎりという状況なのでもう少し精進してもらいたい。
「そうだレオ。明日の体育武道祭応援に行くことができそうだ」
「え、本当」
「ああ、格闘トーナメントは村田や伊達が出るのだろ。
 日々の鍛錬の成果を見るのにちょうど良いからな」
ははは、やっぱりそう言う事ね。
「もちろん純粋にレオたちの応援もするぞ。 
去年私は東軍だったが卒業した今では関係ないからな」
「まあ、乙女さんの応援があれば百人力だよ」
「ふふ嬉しいことを言ってくれるな」


「ごちそうさまでした」
「お風呂沸いているぞ。しっかりと疲れを取って今日は早く休むんだぞ」
「わかった、ありがとう乙女さん」
俺は風呂に入りしっかりと疲れをとる。筋肉痛で明日うごけなかったら話にならないからな

「お風呂あいたよ乙女さん」
「そうか、だが私は少しやることがあるのでもう少し後で入らせてもらう」
「それじゃあ俺寝るから。おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」

「明日は学園生活最後の体育武道祭か、悔いの残らないよう全力でやるだけだ」
そうしてしばらくして俺は眠りについた


体育武道祭二日目
「今日もいい天気だな」
「絶好のスポーツ日和ってね」
「でもよー今日予報だと気温七月中旬並だってよ、暑すぎね」
「あきらめろフカヒレ、文句言ってもしょうがねえよ」
「おい、てめえら競技始まるぞ」
「やれやれ、それじゃ行くとしますか」


順調に競技は消化され相変わらず東軍と西軍の一進一退の攻防が続いている
そして残すところあと二種目となった
「次の種目は学年別男女混合球技対決か」
「たしか三年の種目はサッカーだったよな」
ちなみに対戦相手は上位同士の争いをさせるため全学年東軍対西軍になっている。
「この種目勝たら2000億ポイントあるね」
「東軍とのポイントの差はないで」
「ってことは優勝するには最低一勝はしなきゃならねえわけだ」
「言い換えれば、全部の学年すべてが東軍に負ければ優勝は無くなりますわー」
この人はなんでプレッシャーをかけるようなことを言うのかな。
微妙な空気がこの場を支配する。
「あーもう、ようは私たちがサッカーで勝ってドラゴンカップで
対馬君とスバル君どちらかが勝てばいいんでしょう。
皆なんか考えてるけど私たちが戦える種目は
もうこれしかないんだから全力でやるだけの話でしょ」
「エリー」
さすが姫だ、がらっと空気が変わった
「確かに姫の言う通りだな。よし、皆絶対に東軍に勝つぞ!!」
「おおーーーー」
でも俺とスバルにプレッシャーかかるのは考えてないのかな。


「それでは只今からルール説明を行う」
たしかグラウンドの関係上全学年一緒に種目はできないんだよな。
「ルール自体は既存の物と変わらん。
 ただし男女混合なので最低女子は四人入れること。
 そして特別ルールとしてチームを組むさい誰でもいいので
 二人までチームに入れることができる」
「館長それはどういう意味ですか?」
「もちろんそのままの意味だ村田よ。
 ほかの軍から連れてくるのもよし。
 別の学年からつれてくるのもよし。
 そこはお前らの自由だ」
うーん、このルールはかなり重要だな。
「それではルール説明を終了する。皆の健闘を祈る」

「さてそれじゃあチーム編成といきますか」
「とりあえずボクとスバルとレオと姫は決定だよね」
「ちょ、カニっち。サッカー部のうちを抜かすってどういうことや」
「あっわりぃ忘れてた。そんじゃ真名も追加な」
「よし俺も参加するぜ。ここで活躍すればハーレムへの道が開かれる」
「対馬。おらも参加するべ」
「フカヒレとイガグリ追加と」
あとの男子の残りは適当なサッカー部とある程度運動ができる奴で構成した。
「女子の残り一人はどうする」
「よっぴー出場する?」
「い、いいよ私は」
「豆花は?」
「ワタシも遠慮しとくね」
「しょうがないわね。それじゃあ、あの子に頼むか」
「え、姫誰か候補がいるの?」
「もちろん。こういう時のための特別ルールでしょ」



「それで私の所に来たんですか」
その声はあきらかに不機嫌そのものだった。
「そうよなごみん。なごみんの運動能力なら全然大丈夫よ」
「お断りします」
「はや、即答!!」
「私が出る義理なんてありませんから」
「そんなーあんなに生徒会で面倒見てあげてるのに」
「そんな思い出ありませんけど」
「おいココナッツ。てめー先輩がせっかく誘ってやってんだからおとなしく出ろよ!」
「だまれカニ、お前に言われる筋合いは無い。というかむしろセンパイたちと
一緒に私がこいつの面倒見ているような気がするんですが」
まったくもって正論だ
「それに私のほかにももっといい人がいるんじゃないですか」
「ん?ちょっと待て、それは違うぞ椰子」
「センパイ?」
「他にいい人材がいれば姫は間違いなくそっちに行くぞ。
 お前のところに来たのは本当にお前を信頼しているからだ」
「で、でも」
「だから頼む椰子。試合に出てくれないか」
これが俺の限界だ。これで了解してくれなければ他の人を探すしかない
「はぁ、わかりました。試合出ます」
「ほんとなごみん」
「はい、あそこまで言われて出なかったら私が悪役になりますら」
「お前はもともと悪役だろこの単子葉類」
「うるさい甲殻類」
そう言うと椰子は思いっきりカニの頬をひっぱる
「うごぉ、へ、へぇめえやめろ」
あいかわずだなこいつらも


こうしてめでたくメンバーも集まり東軍と西軍がコート上に集まる
「ふ、大体予想道理のメンバーと言ったところか」
村田がこちらのメンバーを見て口を開いた
「伊達に対馬、そして女子は姫をはじめとして蟹沢、サッカー部の浦賀、
それにあれはたしか生徒会の。く、女子に関して言えば隙が見当たらないな」
「洋平ちゃんにそこまで言ってもらえるとは、嬉しいね」
「だが、それはこちらも同じことだ」
俺は東軍のメンバーを見た。女子は西崎さんは当然として二人見慣れない人がいる
「あの二人は」
「知ってるの浦賀さん」
「あれ二年のサッカー部員や。ちなみにどっちもポジションディフェンスやで」
「二人ともレギュラー?」
「そうなんや。一年のころからレギュラーでそうとうウマいで」
むむむ、これは不安要素だな。
あともう一人の女子は・・・げっ!あ、あのツインテールは
「対馬あんたには絶対負けないから」
「こ、近衛!?」
「何よその反応は」
「いやちょっとな」
「去年は負けたけど今年は絶対に西軍には負けないわよ・ってなによその同情の眼差しは」
「近衛、お前には真実を話しておこう」
「なによ真実って」
「実は作者はPS2版をやってない。だからお前のキャラをつかめていない」
「まじ。嘘でしょ」
「本当だ。だからお前の出番は正直ほとんど無いと思ったほうがいいぞ」
「っていうかなんでそんなことをわざわざ言うのよアンタは。トサカ来る」
「俺の最大限優しさだ、素直に聞いておいたほうがいいぞ」
「名前ネタ禁止!!!!」
「おい近衛なにやっている、もうすぐ試合始まるぞ」
「ちょ、ちょっと待って村田。まだあいつに言うことが、あーもう対馬試合覚悟しなさいよ」
そう言いながら近衛は村田に引きずられていった


東軍対西軍のコートの周りには報道陣や観客で溢れかえっている
先ほど北軍対南軍のコートを見たらギャラリーはほとんどいなかった
「確かにこっちの試合のほうが見てる分には面白そうだもんな」
実際、当事者になると何が起こるかわからないので怖い
「おいレオ。始まるぜ」
「ん、ああ悪い悪い」
「それでは試合始め!!」
館長の合図によって試合が始まった
「さあみんな行くわよ」
姫にボールが渡り試合が組み立てられる
俺たち西軍の布陣はFWが俺、スバル、浦賀さん
トップ下には姫という超攻撃的フォーメーションだ。
そしてカニとフカヒレは両サイド、椰子はボランチだ。
「さーてどうやって攻めるか・・・ん?」
「こい!おれにもってこい!」
「フカヒレ?」
「まーた調子こいてんなあのやろう」
「でもまあ、始まったばかりだし別にいいか」
姫のパスを受け取るフカヒレ
「フカヒレごときすぐ止めてやれ」
東軍の選手たちフカヒレに襲い掛かる
「ふん!」
だがフカヒレは鮮やかに二人抜いてしまった
「え」
「まじで!」
皆驚いている。当然だろう、だってあのフカヒレだぜ
「お前…フカヒレだろ!?違うのか…!?」
「違うな、俺はスーパーフカヒレだ!!」
「「「「「「「ダサッッッッッッッッ!!!!!!」」」」」」」
ある意味皆の心が一つになった瞬間だった


その隙にフカヒレはシュートレンジに入る
「くらいやがれこれがスーパーフカヒレ様のビックバンアタッ・・ってぎゃー」
「フカヒレ君ふっとばされた!」
フカヒレは女子サッカー部員のタックルでふっとばされた。って実況ノリいいな、チャーリーか?
「まっやっぱりって感じかしら」
「結局はフカヒレだもんね」
「役にたちませんわね」
散々だなフカヒレ、だが同情はしないぞ。


「甘い」
「しまった」
よし、椰子がボールを奪った
「おっしゃぁぁーーココナッツさっさとボールよこせ!ボクの華麗なる個人技見せてやる」
「っち。ほら行くぞカニ、しっかり取れよ!」
椰子から強烈なパスがカニに向かう
「へぶう」
そしてカニの顔面にぶち当たりサイドラインを割ってしまった
「痛ててて、ココナッツてめぇ何様のつもりだあぁん!」
「すいません。カニの身長考えるの忘れてました。普通の人なら胸の高さなんですけどね」
「身体的特徴のこといってんじゃねえよこのダボがぁ!しかも敬語だとさらにむかつくんだよ」
あの二人は試合中でも相変わらずだった
「なあスバル。この試合こんなんで大丈夫だと思うか」
「正直だめかもな」
「「・・・・・・・はぁ」」


(このSSはまだ未完成です)


(作者・名無しさん[2006/09/25〜])

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル