昼休み中。
「フカヒレ、今日はやけに荒れてるな。なにかあったか?」
イガグリと一緒にギャーギャー騒いでいるフカヒレに訊ねてみる。
フカヒレは眼を三角にして、
「聞いてくれよレオ! このまえさ、俺的神ゲーだったヤツの続編を買ったんだよ!」
「…何となく読めた。地雷踏んじまったってわけか?」
「まーある意味地雷とも言えるべ」
イガグリが呻く。
「ん? いまいち要領つかめないな。結局はなんなんだ?」
「とりあえずあれだ。俺の回想を見てくれ」

───数日前の夜───

「へっへっへ…やっと手に入れたぜ『夏の思い出』!
 前作の『学校の思い出』はスゲー神ゲーだったからな…
 過度の期待は禁物だけど、やっぱワクテカしちまうぜ!」
 パッケージに傷をつけないように、慎重にっと。
 ──夏の思い出! インストール!(←電童風に)
 いやぁ〜楽しみだぜ! 待っててくれよ、俺の瀬都菜ちゅわん!」

───回想終了───


「2.5GBのパッチなんて聞いたことねーよ! ギャルゲー3本作れるじゃねーか!」
「しかもパッチ当ててもまともに動かないんだべ!」
「それによぉ! パッチが出るたびに新しいバグが増えるんだぜ?!」
「こんなの理不尽だべ!」
魂の雄たけびをあげる阿呆二人。ある意味漢(おとこ)だな。
あ、そういえばフカヒレって、
「なぁフカヒレ。確かお前『どんなゲームも買うときは綿密に情報収集する! 地雷はゴメンだからな!』とか言ってたろ。
 その買ったっていうゲームのことは調べなかったのか?」
「いんや調べた。何でも今は回収騒動が起こっているらしい」
「そこまで分かってて何で買うんだよ」
「バッカお前…俺に言わせるなよ……」
ポッ…と頬を赤らめるフカヒレ。ちょっと気持ち悪い。
イガグリがニタニタした顔で(←これもキツイなおい)
「『夏の思い出』、回収の原因がモザイク消し忘れが何箇所かあるからって話だべ」
と小さな声で言った。そんな理由で買ったのかお前ら。
フカヒレも俺達にしか聞こえないくらい小さな声で、モジモジとつぶやく。
「だって…せっちゃんのシーン、モザイクが…」

──最後まで聞かずに俺はその場を離れた。こんなカオスなコンビの会話は聞いてられないぜ…。


(作者・名無しさん[2006/07/30])

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