「なんや、珍しいなー。カニっちがウチ等と帰るなんて」
「スバルは部活、フカヒレは休み、バカレオに限っては竜宮で姫に
からかわれてデレデレしてるし・・・」
「それでワタシ達と帰えてるのカ」
「それに今日はボク、バイトだから」

「カニっちってさ〜」
「ん〜??」
「対馬の事、好きやろ?」
「!?」
「そ、そそそんなワケねーじゃん!何でこのボクがあんなバカの事・・・」
「だって・・・ねえ豆花」
「対馬クンが、姫や鉄先輩と話してるとカニち、微妙に機嫌悪いネ」
「ホラ、もうホントの事言ってみ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
「やっぱりな〜♪」
「カニちは分かりやすいネ」

「オイ!お前等も好きな人教えやがれ!!不公平だぞ」
「ウチは伊達君一筋。かっこええわ〜」
「そうか〜?アイツのどこがいいのさ??」
「カニっちには、あの内面的な優しさが分からんの?」
「マナは基本的に伊達君に相手にされてないヨ」
「うるさいわっ!!」

「あっ、じゃあボクバイトだから・・・また明日な〜!!」
「じゃーねー」
「バイバーイ」
「げっ!明日の英語ウチ当たるやん!!豆花〜明日ノート見せて」
「・・・・・」



「今日は久しぶりに部活がなくて早く帰れるぞ!!」
「く〜♪」
「西崎とこうして帰るのも久々だな」
「ここ最近はお互い、部活などに専念していたからな」
「よーへー・・・ごはん・・・たべにいく・・?」
「いや、遠慮しとくよ。今日はゆっくり体を休めたい。大会も近いし」
「くー・・・」
「そんなに落ち込まないでくれ!今度、プリンおごるから」
「くー♪」
「まったく・・・単純というか・・・難儀だな」

「そういえば進路調査のプリント明日提出だったな。西崎はもう出したか?」
「まだ・・・きめてない・・・」
「迷う時間はありそうでないんだから早いうちに決めておけよ」
「よーへー・・・は?」
「僕はもう決めたぞ!格闘家になっていつかチャンピョンになる!!」
「くー!・・・おうえん・・するね」
「君はまず自分の事を考えろよ!あーもう難儀な奴だ!!」

「じゃあ僕は妹のお迎えに行くから。じゃあな西崎」
「くー♪」
「野良猫追いかけてまた道に迷うなよ」
「うん・・・じゃあね・・・よーへー」
「・・・・・」



「あっ乙女さん。今帰り?」
「ああ。今日は部活がないからもう帰るところだ」
「じゃあ一緒に帰ろうよ」
「ん、そうだな。ついでに買出しにも行こう。
今日はおねえちゃんがたいやきをおごってやろう」

「ねぇ乙女さん」
「・・・なんだ?このたいやきはダメだ。私のだぞ」
「乙女さんは去年の今頃はやりたいこともう見つけてた??」
「あっ!し、進路調査の事か!?教師になるとすでに決めていたよ」
「へぇ〜でも似合いそう」
「レオはどうするんだ?」

なにも言えなかった。というか何になりたいのかも分からない自分がいる

「・・・その様子だとまだ決めてないとみた」
「そうなんだ・・・。自分が何をやりたいか分からないんだよ」

「ふむ、まあやりたい事を見つけるのは簡単だ。好きな事をして
お金を稼げればいいに越したことはない」
「そりゃそうだね」
「ただ現実はそう甘くない」


「実際に自分が好きな事を職業にしている人は多くないだろう?」

乙女さんが続ける

「仕事を続けていくうえでどんな職業でも困難や犠牲に
しなくてはならない物というものが出てくる」
「それは根性や努力でもどうにもならない事もあるだろう」
「大抵の大人たちはそれで夢を諦めるか嫌いになってしまうんだ」

乙女さんにしては珍しい発言だった

「それでも諦めずに強い意志を持つ者が夢を掴めるんだ」
「好きな事を職業にしたいのならまずは確固たる意思が必要になるんだぞ」
「まだ決まってなくとも焦る事はない。ただ待ってても来てはくれない
自分で探すんだ。その為の時間は全然惜しくない」

「すまないな・・・レオ。結局、私の意見になってしまった。
アドバイスになってない」
「いや、勉強になったよ。ありがとう乙女さん」

「さて、遅くなったな。早く帰ろう」
「そうだね。スバルが待ってるよ。」
「今日は伊達が来る日か・・・急ごう」

乙女さんは教師に向いてると思った。
「・・・・・」



「あら、伊達さん」
「よう祈ちゃん。今帰り?」
「そうですわ。私、教師は6時までと決めておりますの」
「伊達さんは部活の帰りですか?」
「そっ♪じゃあ途中まで帰ろうぜ」

「あれ?そういえば土永さんは?」
「先に帰らせて家事をやらせてますわ〜」
「・・・もはや何でもアリだな。」
「伊達さん」
「由比浜学園の話・・・どうなさいますの」
「あの人達もしつけーよなー。夏からずっと言ってるし」
「とりあえずは、まだ保留ってコトで♪」
「・・・なにはともあれ色々、事情を抱えているみたいですし相談には
乗りますわよ」
「おっ?祈ちゃんにしては珍しい発言」
「一応、担任ですもの。教師ってめんどくさいですわ〜。」
「まぁ・・・そん時はそん時で頼むわ」
「一回500円占い込みで2000円。」
「金とんのかよ!!」

「では私はここで」
「祈ちゃん電車だったね。じゃあね。明日は遅刻すんなよ!」
「検討しますわ〜」

「まったく・・・全てあの人にはお見通しってワケか」
「ヤベ!こんな時間になっちまった。すぐに旨い物作るから待ってろ坊主!」
「・・・・・」


(作者・名無しさん[2006/03/22])

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