「ただいまー、レオー」

「乙女さーん?荷物届いてるよー」

乙女さんの留守の間に、宅急便が柴又の乙女さんの自宅から
荷物を送ってきていた。

「そうか、すまないな。荷物はレオの部屋か?」

「うん、その辺に置いておくのも悪いし。
 ああ、いいよ、俺が乙女さんの部屋に持っていくから」

「そうか?じゃあ、着替えるから、ちょっとしたら持ってきてくれ」

キラーン

「はいはい」

「……着替え終わるまでは、部屋には入れないからな?」

「もちろんです」

意外に見る機会のない、乙女さんの生着替えを見るチャンスを
みすみす逃してなるものか……!

「……入れないからな?」

それはむしろ、入ってこいと言っているようなものです。
乙女さんが自分の部屋に向かったのを確認して
俺は自分の部屋に駆け上がる。
預かった荷物を抱えると
また急いで一階へ駆け下りた。


「乙女さーん、荷物持ってきたよー」

思わずにやけながら呼びかける。
きっと慌ててるぞ……と思いきや

「そうか、ご苦労」

ガラリと襖が開いて、すでに着替え終わった乙女さんが……

「どうした、ガックリして」

「いえ……なんでもないです……」

「っふっふーん、どうせ覗きに来ると思ったからな。
 こっちも大急ぎで着替えたぞ」

「……ヒドイや」

「何がだ。だいたい、いつも……その、見てるではないか。
 着替えどころじゃない、露わな格好を」

「乙女さんは男心というものをわかっていません」

「レオこそ、乙女心をわかっていないぞ?」

「そんなことないよ。わかってないのは乙女さんのほう」

「いーや、レオの方だ」

「だったらお互い、相手が何考えてるか、当てっこしてみる?」

「面白い、勝負しようじゃないか。負けた方が今日の夕食当番だぞ?」


かくして、夕食当番を賭けて
乙女さんの部屋で、向かい合って正座。

「じー」「じー」

……改めてこうしてみると、やっぱり美人だよな。
それに…俺とHするようになってからなんて言うかこう、色気が漂うっていうか……
唇とか、柔らかそうで……

「あ……レオ、今キスしたいって思ったな?」

「え?いや、そんなことは全然考えてませんじょ?」

「む、そんなはずはないだろう」

「乙女さんのほうこそ
 今キスしてほしいって思ってたんじゃないの?」

「はずれだな。私はキスしてほしいんじゃなくて
 キスしてやりたいと……う、いや、その……」

「ほら、だいたい当たってるじゃないか」

「レ、レオのほうこそキスしたいと……!」

「俺がしたいと思ってるのは……
 キスもあるけど、もっと、もっとイイこと♪」

「……スケベ。はぁ…今、着替えたばかりなのに」

言葉とは裏腹に、嬉しそうな顔で立ち上がる乙女さん。
この分だと……勝負は引き分け、夕食は店屋物かな。


(作者・Seena ◆Rion/soCys氏[2006/02/25])

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