「チュ…クチュ…チュッ…ぷはぁ! 最高に可愛いぜ、きぬ」
 「レオ、オメーこそ最高にセクシーだぜ」
 俺ときぬが鍵をかけた生徒会室でイチャイチャしていると、
突然誰かがガチャガチャと鍵を開けようとしている音が響いた。
 「お、おい、レオ、誰か来るぜ」
 バチン! と半ば鍵を壊したような音が響くと、入って来たのは
 「佐藤さん……」
 「よっぴー!」
 「あ〜、二人とも探しちゃったよ。はい、二人ともこれ被ってね」
と、鬼の面を強制的に被らされた。
 「佐藤さん、何これ?」
 「やだなぁ、対馬君、今日は節分だよ? 
 二人の中にいるイチャイチャ鬼を追い出してあげるね。鬼は〜外!」
 言いながら、佐藤さんが何か固いものを凄い勢いで投げてきた。
 「痛い痛い痛い!よっぴー、何投げてんだよ!」
 「二人のイチャイチャ鬼は強力だから、豆じゃあダメかなと思ってパチンコ玉を」
 にこりと笑う佐藤さんの目は、全く笑っていなかった。
 「(かにっち…かにっち…かにっち! 対馬君も、私を選ばないで…!)鬼は〜外っ!!」
 「レ、レオ〜、ボク、体力には自身があったけど、もうだめっぽい…」
 「きぬ、あきらめるな! 愛の力さえあればっ、乗り越えられるっ!」
 「あれ〜、まだイチャイチャ鬼が出て行かないみたいだね? 
もうちょっとがんばっちゃおうかな? 私」
 「い、いいいや、なんかもうイチャイチャする気がなくなっちゃったよな?きぬ?」
 「え…? あ、ああ、なんかぜんぜんイチャイチャしたくねーな。レオ?」
 「良かった〜。二人のイチャイチャ鬼が出て行ったみたいだね」
 俺ときぬが絶妙のコンビネーションを見せて答えると、
佐藤さんは満足した顔をして生徒会室を出て行った。
 「…大丈夫か? きぬ?」
 「ボク達よっか、よっぴーのほうに鬼が憑いてそうだよな(ボソ」
 「ん〜? 何か言った? かにっち?」
 出て行ったはずの佐藤さんが、入り口から顔だけ出して笑った。
 「ナンデモアリマセンモウシワケナイデス」


(作者・SSD氏[2006/02/04])

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