「ねえ乙女さん…ボクって、そんなに魅力ないのかな…」
「どうしたんだ、いきなり…レオのことか?」
「ち、ちげーよ!あんなヤツ、もう関係ねーよ!関係、ねーけど…なんか、悔しくて…」
「そうか…実を言うとな蟹沢、私もちょっと、悔しく思ってるんだ」
「え…?乙女さん、も…?」
「まあ、私はレオに対して『姉』としてしか振る舞わなかったからな。
私の女としての魅力にレオが気づかなかったのも、仕方がないのかもな」
「…ボクも、幼馴染みとしてじゃなくて、フツーに女の子として接してたら…」
「どうだろうな。そこまでは私にはわからないが
幼馴染みの蟹沢にも、魅力を感じる人間はいると思うぞ」
「へ?なんのこと?」
「まあ、いつかわかるだろう。なあ、伊達?」
「へ?スバル?どこに…って、うわ、いつの間に!?」
「…ちぇ、上手く隠れてるつもりだったんだけどな。乙女さんには、かなわねーや」
「うわ、盗み聞きかよ!汚ぇーぞスバル!罰として、今から何かおごれやー!」
「へいへい…こんなんで、『いつか』が来るのかねぇ」
「きっと、来ると思うぞ。頑張れよ」
「ふう…私も、いい加減お節介というかお人好しというか…
私も、そろそろ私の『いつか』を探してみるかな…」
「何か呼ばれたような気がして、鮫氷新一、参上しましたっ!」
「いや、呼んでないから!
お前は違うから!違う…違うはずだっ!」
「いきなり否定っ!?なんだかわからないけどスッゲエ寂しいっす!」
「いや、すまない…って、何を謝っているんだ私は!
まさかな…まさか…」
「じー(熱い視線)」
「そっ…そんな目で私を見るなぁっ!」
ズドーン!
「あ、ありがとうござい、ま、すぅっ!?」
「こ…こんなのは認めん!やりなおしだっ!」
セーブしますか?
「するかっ!」
(作者・名無しさん[2006/01/27])