「今日も寒いね」
「あぁ、今年の冬は特に寒い」
良美が俺の手に指を絡めて
ぎゅっと強く握った。

商店街は人の行き来も
まばらでアーケードを
ふきぬける風も
どこか冷たかった。
「あっ、」
「どうした?」
「これガラスのくつだよね」
良美の指差す先には
きらびやかに飾られた
ガラスの靴があった。
「きれーい、これって
履くための物なのかな?」
「それにしては少し小さいな。
多分部屋にかざるためのもんだろ」
「ほしいのか?」
「うーーーん、いいよ
実はすっごくたかんだよ、これ」
えっ!
下についてる値札を見ると
12万8000円
高っ!
どうやら俺ら庶民の
手の届くものではないらしい。


「行こうよ、レオ君」
良美は俺の手を引く。
「あっ!ああ。
そんなに強く引っ張るなよ」
「だって、レオ君のそばを離れたくないもん
私のそばにはいつもレオ君がいるんだよ」
良美の声が少し荒くなった。
「どうしたんだよ、良美」
「あっ。いや、なんでもないの
私はただレオ君ラブを示したかっただけだよ
それとねきょうの夕飯はビーフシチューだよ」
「良美お前汁系好きだな」
「そんなことないよ。
レオ君その発言ちょっと下品だよ」
「おれはそんな意味で言ったんじゃないぞ」
「もういじわるだなぁ、レオ君は
ちなみにビーフシチューは
肉料理だよ」
「良美は肉料理もすきなのか」
「うーん、でもやっぱりレオ君の
お肉が一番おいしいかな」


俺たちカップルとして
よろしからぬ方向に向かってるかも。

ビーフシチューの湯気が立ち込める。
良美が静かに口を開いた。
「私ね、昔シンデレラにすっごく
あこがれてたんだ」
「じゃ、やっぱりあの靴が、」
「ううん、そうっじゃないの。
シンデレラは最後
王子さまと結ばれ幸せにになるでしょ。
でもシンデレラの幸せは長くは
続かなかったと思うの」
「良美、それは、」
「お母さんが前に言ってたの。
あまり身分の違いすぎる
人と一緒になると
とても苦労するって。
たぶんそれは自分自身を
言ってたんだろうね。
私は今幸せだけど
お母さんはつくづく不幸な人だなって思うよ
奴隷同然のシンデレラを
妃に迎える王子様は絶対浮気性だし
シンデレラはそれに一生困り果てて
だからあまりいい人生を送れなかったとおもうだ」
良美は食べ終わったスープ皿を台所へ
持って行った。


なんて暗い考えだ。
やっぱり根は相当深いようだ。
人って簡単に変われるほど簡単に
できてないんだろうな。
よしっ!

俺は良美に後ろから抱きついた。
「ちょっと、レオ君まだはやいよ」
「良美、俺との将来がそんなに不安か?」
「えっ、ううん。大丈夫だよ、私レオ君を
信じてるから。」
「不安があったらすぐ言えよ。
二人でその不安を一つづつ消していこう」
「レオ君」
「俺はお前を絶対に幸せにする
約束する
シンデレラはどうなったか知らないが
お前には俺がついてる、心配するな」
良美の首筋に唇を付ける。


「だいじょうぶだよ、レオ君
レオ君がそばにいれば
私それだけで生きていけるから
私いますっごくしあわせだよ
それより、、、」
良美はもじもじしはじめた。
「いますぐやっちゃう?
エッチな彼女さん」
良美のほほは
一瞬で赤くなった。
「だから、まだはやいってば
でも、もう少しの間だけ
ぎゅっと強くだきしめて、
レ、オ君を感、、じれる、くらい」
「わかった」
俺はつよく良美を抱きしめる。
俺たち結構いいカップルかも。
おわり。


(作者・名無しさん[2006/01/26])

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル