年が明けた。
昨日の大晦日はエリカの誕生日だったが、
財界のパーティーで俺とは会えないらしかった。
しかし、一日中会えないとは。
おかげで、プレゼントはまだ渡せてない。
町で見つけたネックレス。
喜んでくれるだろうか?
そうだ、今日渡そう。
思い立ったが吉日。早速電話だ。
「エリカ。あけましておめでとう」
『ああ、レオ。おめでとう』
「いきなりなんだけど、今日会えるかな?」
『そうねえ………』
ピンポーン
誰だよこんな時に。
乙女さんは里帰りしてるし、俺が出るしかないか。
「ごめん、エリカ。誰か来たみたいだからちょっと待ってて」
『い・や!!それなら切るわ。バイバーイ』
ブツッ
「うそ………もしもし!!………ほんとに切られた。
……もう一回電話しよう」
……………着信………拒否にされてる。
ちょっと待っててって言っただけじゃん。
まさか、こんな事で別れるなんて言い出さないよな?
それにしても。
「くっそ、誰だよ!!!!もしフカヒレだったら縁切ってやる」
玄関を開ける。


其処にいたのは金髪で着物というミスマッチな組み合わせの美人。
「ヤッ!」
「………………(思考回路がショート)」
「ちょっと。せっかく彼女が来たっていうのに何か言う事はないの?」
「……(修復中)」
「って聞いてる?」
「…(修復完了)…ってエリカ!?え?さっきの電話は!?」
「やっと戻った。ちょっとからかっただけよ。
それより何か言う事は?」
「佐藤さんは一緒じゃないの?」
「よっぴ―は里帰りしてる…じゃなくて」
「なんで着物なの?」
「ばあやが着ていけってうるさくて。で?感想は?」
「すっごい綺麗だよ」
「……そ」
「あ、そうだ。これ誕生日プレゼント」
「へえ、変わったネックレスねえ。指輪を通してるんだ。
で、指輪のデザインは………ライオンね。
私、猫が好きなんだけどなあ」
「ら、ライオンだって猫科じゃん」
「自己主張の激しい事で。これを俺だと思ってね、とか言うんでしょ」
「そう言いたいけど、そのライオンもう名前あるんだって」
「なんて名前なの?」
「グリーヴァって言うんだって」
「それで?」
「その指輪と同じデザインの指輪を持ってた人は、
宇宙に放り出されても、好きな人のところに行く事が出来たんだって。
なんかロマンチックじゃない?」
「うーん………じゃあ私は宇宙からは帰れないわね」
「な?俺がいるじゃん!大丈夫だよ!!!」
「フフ、冗談よ。私がどこにいても駆けつけくれるのよねえ」
「もちろん!!!俺は姫のナイトだからね」


(作者・名無しさん[2006/01/01])

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