「はぁ〜」
思わずため息が出てしまった。
九月下旬になっても残暑がまだ厳しい、
もっとも私はなぜか暑さに耐性があるみたいだからそんなに気にならない
いまあたしはベッドにうつ伏せに寝転がって料理の本を眺めている。
といっても自分のベッドじゃなくてセンパイ家のセンパイのベッドで
でもセンパイ家にはあたしかいない
センパイはいま3泊4日でスウェーデンに修学旅行に行っている。
今日は土曜日なので鉄先輩は実家に戻っている。
センパイがいない間も家の掃除などをしないといけないから合鍵を使って家の中に入った。
もちろん事前にセンパイに了解はとってある。
カニのように不法侵入するようなまねはしない。
「はぁ〜」
またため息がでた。
センパイは一昨日出発したから明後日には日本に帰ってくる。
それでも今日入れてあと二日はセンパイに会えない
「寂しいな・・・」
センパイと付き合いだしてからこんなに長い間会えなくなるのは初めてだ。
夏休み中はあたしがお盆で二日居なかったのを除けばずっとセンパイの家にいたし
夏休みがあけてからは平日は学校で週末はセンパイの家にいたから毎日会っていたことになる。
センパイといるのがいるのが当たり前のように思っていた。
だからセンパイと会えないとすごく寂しい
センパイに会えないからか好きな料理にも今ひとつ身が入らないし、
さきっから手にしている料理の本の内容もまったく頭に入ってこない。
「はぁ〜」
本日何度目かのため息と共に持っていた本を投げ出し布団に顔を押し付けた。
センパイの匂いがする
汗とセンパイの体臭の混ざった匂い
他の人間のなら不快でしかないだろうがセンパイのはそうは思わない。


こうしているとセンパイに包まれたような気分になる。
暖かくて、父さんに抱かれているときのような心地よい気分
それでもやっぱりセンパイに直に触れてもらいたいと思ってしまう
センパイの手で唇であたしの体に触ってもらいたい。
「はぁ〜」
またため息が出た
もっとセンパイに包まれたい
そんなことを考えていたらふとあたしの目にセンパイの制服が目に入った。
少しぐらいならセンパイも許してくれるかな
あたしは意を決して制服を手に取るとそれを抱きしめてまたベッドに寝転がった
思ったとおりセンパイの匂いがする
気持ちいい
匂いをかいでいたらなんだか瞼が重くなってきた。
今日はこのまま寝てしまおう
センパイ早く帰ってきてください、そしていっぱい愛してください。
そんなことを思いながらあたしは眠りへと落ちていった。


(作者・前スレ856氏[2005/10/13])

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