竜宮に行くと、そこにはなにやらうれしそうな姫。
「つ・し・ま・くーん♪」
姫の声が踊っている。これはまた何か厄介なことを思いついたサインだ。
「何?姫」
「対馬君の名前で借金して、肩代わりして返しておいたから♪」
「はい?」
頭真っ白。
「意味が分からないんですけど?」
「だから、対馬君は私に莫大な借金があるってことになるわけよ」
「えー、すると何?ワタクシヒメニカワレチャッタ?」
あ、よっぴーが姫の横ですまなそうな顔になってる。
「って待て!人の名前で借金って何?!それ以前にどーやって…」
「んー?対馬君はとっくに私のものだしー」
「いや、それ理由になってないし」
「その分屋敷で雇って給料あげるから、損はないわよ」
そうか、よかったぁー…ってそうじゃねーだろ。安心してどーする?
「ちなみに借金の額は1億5千6百万4千円ね」
「何その微妙な端数のついた莫大な額」
「返済計画もばっちり♪40年できっちりかえせるから」
「返済時には、信長的に人生終わってる年齢なのですが…」
「金で男を囲うってのを、一度やってみたかったのよ♪」
あ、よっぴーの目が一本線になってる。
その目は『なにかまた変なノリにのめりこんでるようなので
ガマンしてね』と語っていた。


というわけで、今後対馬君は私の無敵な借金執事ね」

なにぃ!

「すると、なんですか?広大な屋敷を掃除しつつ
 トラやロボットと格闘する毎日ですか?」
「必殺技もはやく覚えてね」
「マジにそうかよ!」
あ、よっぴーの目がさらに細くなってる…
その目は『こいつ某少年漫画らしきものに影響されたようだけど
流してやってね』と訴えてる
「あ、よっぴーはメイドね」
「え、え、え?わ、私も?」
「借金執事に暗殺拳使いの万能メイドははずせないでしょ。くぅー燃・え・るぅー」
うわ、なにかトリップしてるし…
「わ、私、暗殺拳なんてつかえないよぉー」
「それは元ネタのメイドさんでも使えないはず…」
「えー、暗黒翡翠拳とかー、おっぱいミサイルとかー」
「前者も色々突っ込みたいけど、後者はすでに何か違うものでわ…」
「使えないよぉ…ってエリーこんなところで…あ、いや」
「ふっふっふ〜おっぱいみさーいる♪」


なんかもう、どうでもいいような空気が支配しだしたその時
「何をハレンチなことをしている」
「お、乙女先輩?いつの間に…」
「レオが借金しただと?弟分の借財は我が事も同じだ。私もメイドに名乗り上げるとしよう」
「メ、メイドは、ご主人様にご奉仕するものでしてよ?センパイ」
「いや、メイドは(原文では執事だが)奴隷でなく主人を教え導くもの。
 と、必殺技が使える(らしい)薔薇の執事が言っている。安心しろ。びしばししごいてやる」
「あらあら、それは楽しそうですわね」
「祈先生?!」
「生徒の借金返済の手伝いも教師のつとめですわ〜」
「それ本当ですか?つーか本音は?」
「今月ピンチなので。お嬢様をちょっとかまうだけでお金がもらえるなんていい話、見逃せませんわ〜」
「そんな主人をいじめるだけのメイドに給料出せるわけが…」
「いじめはありません」


「さてお嬢様。とりあえず、今回の借財の経緯についてたっぷりお説教を…」
「あーん、よっぴーたすけてー」
「あまりお遊びが過ぎるのはどうかと思いますよ?お嬢様」
あ、ダーク降臨?
「よ、よっぴーまで?!私達は裏切らないんじゃ…」
「メイドとしてエリーかわいがっちゃうのは、裏切りじゃないよね♪」
「つ、対馬君助け…」
「くっ…こういうとき必殺技が使えれば…」
「ってそーじゃないでしょー!」
「修行不足だな、レオ。では姫はもらって行く」
「くっ、仕方がない!奥義!薔薇隠れ!」
薔薇が舞ったかと思うと、姫は消えていた。
「逃げたか…仕方がない。説教は又今度としよう」(退場)
「あらあら、金づるが消えてしまいましたわ」(退場)
「エリーったら…でも今度家にきたらメイド服で♪」(退場)

みんな帰ってしまった。
莫大な借金を抱えて一人取り残されたワタシ…
窓の外には秋晴れの空が広がっていた。
「必殺技でも考えるか」


(作者・名無しさん[2005/09/11])

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