フカヒレがレベルアップした振られ事件からしばらくしての事、
(あの事件自体はスバルがよそのクラスにまでは知られないようにしてくれたからいいのだが)
少女漫画かなにかに影響されたのかヤツは『そうか、女の子はこういう台詞に弱いのか』と、
学校の女子に対して所構わず『やあ、綺麗な花だね。でも君の可憐さにはその花も霞むよ』とか
『おはよう!君のその輝く笑顔があれば、太陽なんか必要ないね!』といったサムイ台詞を吐くという
暴挙に出た事があった。
俺とスバルはしょうがないヤツだ。まあしばらくほっとけば収まるだろうと思っていたのだが、
フカヒレ以外の3人で下校していた時にカニが話したことで
状況がそう楽観したものではない事を知った。
「フカヒレ…女の子の評判が『気持ち悪い』から『ヤバイ』とか『怖い』とかになってるよ。
てゆーか実際ボクもあのフカヒレはどーかと思う。あーゆー子だっての知ってるけど…」
「うーん、俺らにしてみればいつものフカヒレだけどこのままほっといたらやばそうだな…
けど、俺やスバルが注意しても『お前らにはわかってないのさ』とか言って相手にしないしな。
どうしたもんか……」
「それこそボクが言っても効果ないからなんか考えてくれよ。一応友達なんだからさ。アイツが
そういう意味でやばいヤツ認定されるのはヤだろ?」
「まあな…なんか考えてみるか」
「スバルもね」
「ああ」


その日の夜、スバルの作った飯を二人で食べてる時にフカヒレの話題になった。
「さて、アイツの事どうしたもんかな」
「オレもちょっと考えてたんだけどこういうのどうだ?」
……………
「なるほど、そういうサムイ台詞を言うって行為自体をゲームにする事で
普段の言動を抑えるってことか…それでいってみるか。
スバルは案を出してくれたから、俺がフカヒレに賛成させるように誘導する役をするわ。
ま、フォローは頼むけど」
「おう、んじゃ任せた。カニは演技とかできねーから知らせないほうがいいか…」
「ああ、アイツはアホな娘だからな」
「アレは純粋っていうんだよ」
「?スバルなんかいったか?」
「いいや、なにも」
……………
その夜、幼馴染の集い
「なあフカヒレ、お前最近絶好調みたいだな?セリフがキレまくってるし」
「そお?お前もわかる?最近女の子に気を使ってしゃべってるからな〜。
隣のクラスの藤本さんなんか俺と目が合うとすごいあわてて目をそらすんだぜ?
アレは絶対俺にほれてる」
「………そうか…けどなフカヒレ?お前は気づかなかったかもしれないが、
俺も最近キレまくってるんだ。そこでだどっちがよりかっこいいセリフを言えるか勝負してみないか?」
「ハ、俺よりちょっと学校の成績がいいからって調子に乗るんじゃないぜレオ。
お前ごとき軽くひねってやるぜ」
「そうか、やるか。じゃあルールを決めよう………」
こうしてこの行為には、RAという名前が付きフカヒレの評判もギリギリのところで落ち着いた。


(作者・28氏[2005/09/11])

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