「「誕生日おめでとう!」」
「さぁ、鳩ねぇ。 消して消して」
「はい、それでは…ふーっ」
鳩ねぇがケーキの蝋燭の日を消すと、鳩ねぇは盛大な拍手に包まれた。
「ううっ…思えば誕生日のお祝いをこんなに大勢でしていただけるのは、生まれて初めてではないでしょうか…
 私、とても感激しております…」
「そう…お父さんのこともあって、色々と大変だったのね」
「しかし、これからは私達が全員で祝ってやるぞ」
「よかったね、美鳩さん」
「はい。 こんなに暖かい皆さんに、レンちゃんと共に迎えて頂いて…感謝をしてもしきれません」
よよよ、と泣く仕草をする鳩ねぇ。
もちろん俺だって感謝してるし、それに鳩ねぇがいるからこそ、俺だって頑張れるんだ。
…親父にもう一度会うのは、まだ心の準備ができてないけど。
「よし、それではプレゼントを渡そう。 私からはこのペンギンのぬいぐるみだ」
「ちょっと姉さん、それは主である私からでしょう?」
「もう渡してしまったから仕方がないだろう。 その侘びとして、今日は私がミューに添い寝を…」
「心の底からお断りするわ!」

まぁそんなこんなで、一人ずつ手渡しでプレゼントが鳩ねぇに贈られていった。
俺からは後で…まぁ、プレゼントは俺自身ってことで。


「んじゃ、最後はアタシからのプレゼントね」
最後の順番のベニ公が渡したのは、ちょっと大きめの箱だった。
綺麗にラッピングしてあるところを見ると、割と女らしさを見せている…ということにしといてやるか。
「開けてみなさいよ」
「まぁまぁ、どんなプレゼントでしょう…」
そして、鳩ねぇが箱の蓋を開けると…

バムッ!

「きゃうっ」
「は、鳩ねぇ!?」
なんといきなり、箱からボクシンググローブが飛び出して鳩ねぇの顔面をとらえた!
「アーッハッハッハッハ! どう? まぁ、こんなサプライズが一つぐらいあったっていいでしょ?
 あ、ちなみにそのグローブは本物じゃないから」
「びっくり箱だなんて…ベニスさん……」
「ベ、ベニ…ご、ごめんね。 ベニも悪気があったわけじゃないんだ…」
何故か謝るナトセさん、これでもかと酔っ払ってる森羅様、その森羅様に追い掛け回されているミューさん。
ハルは目を丸くして驚き、大佐はやれやれとした顔をして、そして夢お嬢様は全く気づかないでケーキを食べていた。
「……」
「あ、あの…」
「…いえいえ、ベニちゃんの言うとおり、こんなサプライズは一つぐらいあってもいいと思いますよー
 ちょっとびっくりしちゃっただけです」
そう言うと、鳩ねぇはちょっと顔を赤くしてはいるものの、いつもの笑顔を見せてくれた。

「レンちゃん。 二人きりになる前に…ちょっとやることができたのですが」
「え? でも…」
「お片づけがありますから」
「あ、そうだよね。 こんなどんちゃん騒ぎだもん」


…朱子のお部屋…

ガチャリ  ドサッ(ベッドの上に飛び乗った)

「うーん…プッ…アハハハハハ! ハトのあの顔! キャハハハハ! あー、クソッ! 写真にとっときゃよかった!
 効果覿面だったわねー」
「そうですねー、びっくりしましたよー」

シュルシュルシュル!!

「う、うわっ! ロ、ロープがベッドの下から…う、動けない……!」
「ベッドの下からこんばんわー」
「ちょ、ちょっとハト! これは何のマネよ!」
「何って、これからベニちゃんにお礼をするんですよー」
「な、何よ! あんなもんジョークでしょうが!」
「黙れよ」
「!? ア、アンタ…」
「動かないでくださいねー。 成功すれば、ベニちゃんの料理の腕前は格段にアップしますよー(ズブッ)」
「いぎゃああぁぁぁ!」
「あら? 間違ったかしら?」
「た〜す〜け〜て〜〜〜!!」

「あ、鳩ねぇ。 お仕事お疲れ様。 んっ…」
鳩ねぇは俺の部屋に入ってくるなり、いきなり情熱的なキスをしてきた。
そのままベッドに覆いかぶさるようにして体をくっつけあう。
「あふっ…レンちゃん……今日はいっぱい…しましょうね」
その言葉を聞くだけで、俺の分身は元気一杯になってしまった。
「鳩ねぇ…あれ? 指に血がついてるよ?」
「あら、本当ですね。 どこかにぶつけたんでしょうか?」


(作者・シンイチ氏[2007/07/01])

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