午後の犬神家。
俺はお茶をしながらねーたんと小説に使えそうな資料の整理。
ねぇやは茶菓子を摘みながらときどき茶々を入れたりしていたが
やがて大きく一つ伸びをすると椅子から立ち上がった。

「さてと、それじゃ私は部屋に戻るわね。
 空也ちゃんは歩笑ちゃんとどうぞごゆっくり」

「ねえさん……またネトゲ?」

「だって、期間限定アイテムが明日までなんだもん」

「いいけど、ほどほどにね」

「は〜い」

ねぇやがリビングを出ていくと
ねーたんは軽くため息をつく。

「最近……ねえさんはゲームばかりしている」

「ああいうのって中毒になるっていうけど
 その辺大丈夫なのかな?」

「中毒かどうかはわからないけど……
 なんだかゲームの中にカッコイイ人がいるらしい。
 ねえさんは今、その人に夢中」

「なんですと!?」

「なんでも『シャークさん』という人らしいよ。
 今度、オフで会う約束をしたらしい」


数日後。

「空也ちゃ〜ん、何かいいアルバイトないかしら〜」

「バイト?なくもないけど……
 ねぇや、またお小遣いが足りなくなったの?」

「それもあるけど……
 って、なんでオデコに手を当ててるのよぅ」

「……熱はないな」

「失礼ね。せっかく人がやる気出してるのに」

どういう心境の変化か、ねぇやが自ら生活態度を変えようとしている。
そういえば……昨日例の『シャークさん』に会いに行ったんだっけ。

「それってアレ?『シャークさん』に会ったのが原因?」

「……まーねー」

「なんでビミョーな顔をしますか」

「ま、色々あったのよ」

ふむ。誰か知らないが、ねぇやが変わるきっかけになってくれたのなら
その『シャークさん』とやらに感謝せねばなるまい。

「……人間、ああなっちゃったらオシマイよね」


(作者・名無しさん[2006/10/29])

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