「コラ、イカ。さっさと来なさい。人混みを歩きやすくするために、私の壁になりなさい。」
姉貴が暇そうにしてたから、せっかく隣町の開国祭に一緒に来たのにこの仕打ち・・
「見なさい、イカ。あそこの屋台で焼きそば売ってるわ、アンタ買ってきなさい。」
クソ、パレードの時だけじゃなくてオヤジとねぇねぇについてきゃよかった。
買ってきた焼きそばを渡すと、ちょっとうれしそうな顔しやがる。
カワイイじゃねぇか・・イカン!!騙されるな空也!
この間も巴ねえと仲良く草むしりしてたら、後頭部に蹴りを食らって死にかけたじゃないか。
「61点、ちょっと油が多すぎてギトギトしてるわ。」
人が買ってきてあげたモノ、人が作ってくれたモノに文句言ってるし。


「オイオイ開国祭の売りはカレーなのに、焼きそば食べてるなんて空気読め無いヤツですね。」
なんかちっちゃい甲殻類が絡んできた。
「なに食べようが私の勝手でしょうが、って言うかアンタ誰よ?」
よく訓練されたドーベルマン並に、素早く噛みついた。
「ボク?ボクは傷ついた現代に癒しを与えるために天から舞い落ち、
雪の結晶から生まれたカレーハウスオアシスの妖精蟹沢って言うんだ、覚えたか?エビ。」
一瞬で姉貴のキャラを看破するとは・・出来る。
「聞いてなかった、ってゆうか聞く気がなかった。」
さすが神経逆なでのプロ、自分で聞いといてそりゃ無いぜ。
「ちょっとツラ貸せやーコラァ。てめーのツインテール蝶々結びにして、
古墳の壁画って呼んでやるぜメェェェン!!パキュ!!」


「スイマセン、こいつバイトでカレー作るのに忙しかったらしくてイライラしてただけなんです。」
「いい子なんです。普段はもっと優しいんです!!!」
ぶん殴られたあげく、赤い髪のイケメンとなんか団長と同じオーラをまとったメガネに
両脇を抱えられ、捕まった宇宙人みたいな感じで人混みに消えていった妖精。
「なんなのよ、アレ。せっっかく人が焼きそばを味わってるのをジャマしやがってぇ。」
「イカ、家に帰ったら今食べた焼きそばよりもおいしいの作りなさい。
出来なかったらアンタで憂さ晴らすからね。」
「ちょっと、シャツにソース付いてるわよ。帰ったら焼きそば作ってる間に、
染み抜きしてやるから持ってきなさい。」
「フフン、感謝しなさい。」
帰って焼きそば作るか、ねぇねぇはオヤジとうまく言ってるのかなぁ・・
「ちょっと!!イカ。無視すんじゃないわよ。」
「分かったよ、お願いします。」

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「うー、メガネの姉ちゃんさぁツインテールに絡んだら報酬くれる約束だろ?早く出しなよ。」
「ハァイ、ご苦労様でしたぁ。」
「うぇぇぇ?なんだよコレ?」
「空也小学4年生!!プールでクロール!!レアモノブロマイドだよぉ。」
「いらねぇよ!!」
「えぇぇぇ、海水パンツなのにぃ。」


(作者・名無しさん[2005/10/03])

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