ミーンミンミンミンミン・・・
 「・・・・・今日も暑いなぁ。まるよ。」
 「ギューギュルギュルギュ!(クーラーのある部屋に行こうぜ!ひなのん!)」
 「暑い日にくーらーにあたってばかりというのも体によくないと、みの殿が言っておったぞ。
それに今はかなめもたかねも家にはおらぬ。
いくら我がみんなのお姉さんでも、妹達のぷらいばしーは尊重せねばな。」
 「ギュッ、ギュル〜(そっ、そんな・・・)」
 「まぁ、まるよ。おぬしの気持ちも分からんでもないぞ。
最近は夜も寝苦しいからなぁ。
我も、こうして縁側に座ってるだけで・・・・・・頭がぼ〜・・・・っと・・・・」
ぱたん
 「ギュッ!ギューギュルギュル!(ひっ、ひなのんが倒れた!?誰か呼んでこないと!)」
・・・

 「(・・・ん?我はどうしたのだ?ともえと、これはせんせいの声か?)」
 「・・・・・ぇさん、雛乃さんはもう大丈夫ですから、泣かないでくださいね。」
 「えぐっ、うぅぅ・・・すみません。姉のことがし、心配で。
・・・あっ、ありがとうございました。」
 「はい、お大事に。また何かあったらすぐに電話してくださいね。」
スー・・・トン
 「ともえよ、今出て行ったのはかかり付けのせんせいか?」
 「あっ!姉さん!き、気が付いたんだね。よかった・・・本当に、よかった。(ぎゅ〜」
 「むぐ〜!こっ、これ!そんなにきつく抱きしめるでない!我を殺す気か!」
 「あぅ・・・ごっ、ごめん。嬉しかったからから、つい・・・。」
 「ところで、我はどうしたのだ?縁側でまると話していたところまでは覚えているのだが。」
 「うん、お昼ちょっと前に、マルが私のところに飛んできて、手を引っ張るから
なんだろうって思ったら、姉さんが縁側できっ、気を失っていたんだよ。
急いでいつもの先生に電話して、姉さん達や妹達、空也にも連絡取ったよ。」
 「・・・で、せんせいはなんと言っておられたのだ?」


 「最近夜も寝苦しいし、疲れが溜まったんだろうって。たっ、単なる夏風邪だって。」
 「ならばくうやと妹達に連絡を取ったのは、おぬしの早とちり、と言うことだな。」
 「あぅ、ごっ、ごめんなさい。・・・でも、姉さんのことが心配で心配で・・・」
 「・・・まぁ、我を心配してくれての行動だから、これ以上何も言うまい。
それにしてもほんにともえは心配性よなぁ。
とりあえず、礼は言って置こう。ありがとうな。ともえ。飴をやろう。」
 「あっ、ありがとう。」
 「我が今着ているこの長袖長ずぼんのぱじゃまはともえのか?」
 「姉さんの汗拭いて、すぐに服を着せなきゃいけなかったから、私のにしちゃったんだ。
・・・嫌だったかな?」
 「たまにはこう言う格好も悪くは無い。ともえのぱじゃまのさいずが丁度と言うことは、
我もようやくに背が伸びたのかもしれんな。ふふふ。」
 「あぅ・・・ごっ、ごめん、それ、私の半そでハーフパンツのパジャマ・・・」
 「・・・む〜!粛清・・・淘汰・・・」
 「お、お昼が出来るから、もって来るね・・・」
・・・

リー・・・リー・・・
 「ただいま。」
 「あっ、お帰り、要芽姉さん。こんな遅くまで、お疲れ様。」
 「これでも早めに仕事切り上げてきたのだけれどね。姉さんはただの夏風邪らしいわね。」
 「えっ、何で知ってるの?」
 「あなたから電話もらってからちょっとして、様子を見に帰ったって言う瀬芦里から電話が来たのよ。
巴の事だから過剰な心配したのかも、とは思っていたのだけれどね。」
 「あぅ・・・ごめんなさい。」
 「ふふふ・・・いいのよ。もう皆寝ているのでしょう?あなたも早く寝なさいな。」
 「うん。姉さんのおでこタオル用の水がぬるくなってきたから、水とタオルを冷たいのに代えたら寝るよ。」
 「・・・私がやるわ。だからあなたははもう寝なさい。」
 「えっ・・・でも・・・」
 「いいから。」
 「・・・うん。ありがとう。要芽姉さん。」
・・・


スー・・・トン
 「ZZZzzz・・・」
 「(姉さん、巴にはああ言いましたけど、私、とても心配したんですよ。・・・タオルを変えなくてはね。)」
ちゃぽ・・・ギュッ・・・ぴと
 「むぅ!・・・むにゃむにゃ・・・Zzzz。」
 「(・・・起こしてしまったのかと思ったわ。後はうちわで扇いで・・・)」
ぱたぱた・・・
 「Zzz・・・」
 「(それにしても、姉さんのこの格好・・・なんて可愛らしいのかしら。
姉さんが風邪を引いていなかったら、おそらくこの衝動、抑え切れなかったわね。)
ふわぁー・・・あ(姉さんの無事な顔を見たら、なんか眠く・・・もう・・・だめ・・・)」
コテン
「「ZZZzzzz・・・」」
・・・

チュンチュン・・・
 「ともえよ、今日も早いのだな。」
 「ひっ、雛乃姉さん、まだ寝てなきゃだめだよ。」
 「いや、我はもうすっかり大丈夫だ。体のきしみもなくなったし、すっきりしたものだ。
ただ・・・朝起きたら要芽が横にいて、な。」
 「あぅ?」
・・・

 「で、雛乃姉さんから姉様に風邪が伝染っちゃったの?」
 「どうやらそっ、そうらしいんだ。」
 「空也!早く私の・・・こほっ、こほ・・・みんとあいす持ってきなさい。」
 「はーい!ただいま!・・・流石姉様、咳の仕方まで上品だぜ。」
・・・
 「かなめよ。己の身を犠牲にしてまで姉を助けるとは、天晴れであるぞ!飴をやろう。」
 「ありがとうございま・・・こほっ!」
 「うむ!早くかなめが元気になるよう、ばいと先で祈ってこようぞ。
今日も天下は太平である、な。」


(作者・SSD氏[2005/08/31])

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