高嶺「巴姉さん、遅い!早くしてよ、もう!」
巴「うう、ま、待って、もう荷物いっぱいだよ・・・」
高嶺「まったくもう・・・使えないわねぇ。まあもう最後にこのマンガ買うだけだから」
巴「あう、そ、それ最新刊出たんだ・・・あとで読ませて」
高嶺「いいわよ。姉さんがマンガ代払ってくれさえすれば」
巴「えぇ!?それじゃ私が買ったのと変わらないんじゃ・・・」
高嶺「そうとも言うわね。姉さんが買ったマンガを私も読ませてもらうわ。
ただし買うきっかけを与えたのはアタシだからアタシが先に読むし、
一巻だけあっても仕方ないからアタシの部屋の本棚に並べるわ」
巴「そ、そんな、それじゃ私はお金を払うだけ・・・」
高嶺「あら、姉さんは自分が買った本だからといって、アタシの部屋の本棚に
並んでるこれまでに出た仲間とは別に自分の部屋に一冊だけ飾るんだぁ。
ふーん、いつも皆仲良くとか言ってるのにねぇ。姉さんはかわいそうだと思わない?
ポツンと姉さんの本棚にたたずむその本が!」
巴「う、うぅ・・・た、確かにかわいそうだ・・・ごめんよ・・・」
高嶺「分かればいいの。じゃあササッと買っちゃいましょ」


高嶺「さあ、これでアタシの用は済んだわ。姉さんは・・・用なんてないわよね。じゃあ帰りましょう」
巴「うう、待って、さすがに重い・・・もう少しゆっくり・・・」
高嶺「フラフラね・・・しょーがない、軽い荷物なら持ってあげるから一旦・・・」
(ドン!)
巴「あう・・・ご、ごめんなさい!」
男「いってぇなぁ・・・おい、どこ見て歩いてんだよ!!」
巴「ご、ごめんなさい、ごめんなさい・・・!」
男「お?あんた美人だな。モデル?ちょっと俺たちと付き合ってくんない?それで許してやるよ」
巴「え?え?そ、それは・・・ちょっと・・・」
高嶺「ちょ、ちょっと!アンタなに因縁つけてんのよ!姉さんも悪かったけど、
あんただってフラフラしてたじゃない!」
男「なんだぁー?お、こっちもカワイイ。ちょっとガキっぽいけど」
高嶺「な、なによ!!アタシと姉さんはそんなに歳離れてないんだから!」
男「姉妹か、いいねぇ・・・じゃあちょっとソコまで付き合ってよ、仲間もいるからさ・・・!」
高嶺「そんな見るからに怪しい誘いに乗るバカがいるか!・・・帰ろう、姉さん」
巴「あ、あう・・・ごめんなさい」
男「・・・おい、人がおとなしくしてるうちに言うこときいとけや!!」
高嶺「キャ!い、痛い・・・は、離して」
男「おら、この手を離してほしければおとなしく・・・い、いてぇ!」
巴「ぶ、ぶつかったのは悪かったけど、その手を離して・・・!
私の妹に手を出したら・・・ゆ、許さない!」
男「わ、分かった・・・!離す!悪かったって!」
高嶺「イタタ・・・あ、あんた、これに懲りたら二度とそのブザマな顔を見せるんじゃないわよ!」
男「クッ・・・(お前が言うなよ)」


巴「た、高嶺・・・ケガはない?」
高嶺「大丈夫よ。こういう時巴姉さんは頼もしいわよね」
巴「そ、そんなこと・・・私なんてまだまだ」
高嶺「もっとも、今回は姉さんが勝手に引き起こしたことで私は完全に被害者だけど」
巴「あう・・・」
高嶺「・・・ねえ、一度言おうと思ってたんだけど、どうして姉さんは私のワガママ聞いてくれるの?」
巴「え?」
高嶺「アタシ、自分でも姉さんにはかなり勝手なこと言ってるって分かってるわ。
でも姉さんはそれを何でも聞いてくれる・・・なんで?イヤじゃないの?」
巴「イヤじゃないよ。だって高嶺は私の妹じゃないか。妹は姉さんを頼ってくれていいんだ。
・・・特に高嶺は私にとって歳の近い姉妹だし」
高嶺「・・・まあ瀬芦里姉さんはちょっとイレギュラーだしね」
巴「でも、高嶺は頭がいいし、頑張り屋だから昔から私が頼りになることなんて
あまりなかった・・・できるとすればこんなことぐらい・・・」
高嶺「・・・そっか、じゃあこれからもアタシは遠慮なく姉さんに頼らせてもらうわ」
巴「あはは、私が出来ることなら・・・なんだって・・・高嶺は大事な妹なんだから」
高嶺「姉さん、アタシ今日買ったもの整理しなきゃいけないからマンガは先に読んでいいわよ」
巴「え?あ、ありがとう・・・」
高嶺「ふふ、でもアタシの本棚に並べるのは決定事項だからね!」
巴「あう・・・でも、それでいい・・・皆仲良く」

(作者・名無しさん[2004/03/24])

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