●真夏のある日




うだるように暑い真夏のある日。

イルカ先生は居間で眠ってる。

すやすやと、無防備な表情はまるで子供のようで。

任務からようやく帰ってきて、イルカ先生といやらしいことばかりをと、考えていたオレを思いとどめる。

しかし、タオルケットや薄い洋服からはあちこち肌がはだけていて、その上、汗ばんでいて、湧きあがってくる欲望のまま、つい手を出したくなってしまう。

(イルカ先生、眠りながら誘うのはやめてよ)

無意識の人にわがままみたいなお願いをしてみる。

俺は、血で汚れたマスクを外して、そっとイルカ先生の隣に座った。

そして、手をだしたり、引っ込めたり、何度もイルカ先生の肌に触れようとして…やめた。

はぁ、と熱いため息を洩らしながら、膝を抱えて、窓の外を見る。

夏の空は、オレの薄汚れた欲望を知らないまま、どこまでも青く澄み渡っていた。








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絵日記から抜粋

(2007/8/24書)




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