「うわーーーーーーー!スゴイッ…!!凄いよ!ヒノエくん!!」 「な?来て良かっただろ?」 「夜の海でお散歩」 「おや?もう濡れてるよ。神子姫さま」 「あ…っ、あ…あぁ……っ」 望美のナカを堪能するかのようにヒノエの指はゆっくりと動く。 じわりじわりと底を知る事の無い液体を掻き出すかのように指を動かすと望美はイイ顔をする。 ヒノエはその事を知って居るからこそ、そんな卑猥なイタズラを仕掛けてくるのだ。 「んっ、ぁ、んー……っヒノエくん―――」 「なんだい?神子姫さま」 指を動かしつつ余裕たっぷりの笑顔を向けてくるヒノエがちょっぴり憎らしい。 でも、もうそんな事をいう余裕は望美には残っていなかった。 「も…むりっ…」 激しすぎる快感に望美は苦痛の表情を現しつつそう訴えると ヒノエは悪事を思いついた子供の様ににやっと笑った。 その笑みに望美は嫌な予感を覚えた。 「もう?困ったなぁ〜まだイかれたら困るんだけど。」 「でも…もぅ……っ」 望美はもう一度限界を訴えた。 早くイきたい。その一心だった。 「そっか。じゃあ仕方ないね。」 そういうとヒノエはすっと望美のナカから指を抜く。 激しすぎる快感が一気に消えていく―――。 ヒノエの指で存分に広げられたソコが段々と閉じていくのが望美にも分かった。 しかし、その物足りなさはヒノエのソレが来るまでの間のものだとヒノエに教え込まれていたから。 望美はぐっと目を閉じてその刺激を待った。 ………………………………? しかし、いくら待っても鋭い刺激は訪れず、望美の身体は快感に餓え初めてきてしまった。 ゆっくりと目を開けると目の前にはヒノエの満面の笑みがあった。 「ね?ぬいちゃえばイけないだろ?」 「………………!?!?」 「驚いた顔も可愛いね。望美」 そして、そのまま唇を奪われる。 甘いキス。 キスは好き。ヒノエくんのキスはいつも優しいものだから。 でも、もうすぐ絶頂を迎えるはずだった望美の身体は快感を求めていた。 無意識に腰がゆれる。 「ふふ。腰が動いてるね。でも一緒にイこう?我慢してくれたら御褒美あげるよ。」 望美は刺激が欲しくて無我夢中で首を縦に振った。 するとなんの宣言もなしに蕾に硬いものが触れ、容赦なく望美のナカに侵入してきた。 「ぁ、ん……っ、あぁ………っ」 待ちに待った刺激が望美を襲う。 望美はぎゅっとヒノエの首に捕まった。 「あぁあ……っ」 「イイよ…望美っ」 容赦ない腰の突き入れに望美の身体は快感震える。 「ふぁ…っ、あ、あっ、ヒノエ…くん……っ」 「望美…のぞみ……ッ!」 「み……望美」 優しいヒノエくんに声が私は眠りの底から呼び戻した。 重いまぶたを懸命にこじ開けるとそこはまだ真っ暗だった。 遠くで鶏の鳴く声が聞こえるが、まだ朝日も出ていない。 「ん……こんな時間にどうしたの?」 「昨日は頑張らせちゃったからね。言ってた御褒美あげるげようとおもってさ。」 そういうヒノエはもう身支度もばっちりで今すぐ出かけられそうだった。 ヒノエくんはたまに強引なところがあるよね。 そんなところも好きだったりするけど…。 そんな事を考えながら望美は二度寝は諦め、頭を起こす事に集中した。 ヒノエくんはというと、何時の間にか脱ぎ散らかしてあった私の着物をかき集めていて 私に手渡してくれた。 キスと共に。 「ありがと。」 そうお礼を言い望美は身体を起こす。 「……ッ」 腰に鈍い痛みが走る。 「大丈夫かい?昨日無理させたからな。」 さっと私の腰に手を回し支えてくれるその行為と言葉に私は少し照れてしまう。 「あ、全然平気だよ!」 つい意地をはってそう言うとヒノエくん少し困った顔をしては私の頭をぽんっと撫でた。 ばれたかな…? 手渡された着物をじっと見ているとヒノエくんがいたずらっ子の顔で覗いてきた。 「手伝おうか?」 「平気ですっ!!!」 「ふふふ、わかったよ。外に居るから身支度が済んだらきなよ」 そして強引に連れていかれたところは海だった。 熊野の海。 ここはヒノエくんの生きる場所。 多分彼はココで命の終わりも迎えたいんだろうと私は思う。 横目でヒノエくんをちらりとみると彼はじっと真っ暗な水平線を見つめていた。 「神子姫さまは海は好きかい?」 ゆっくりと口を開くヒノエ。 その真剣みを帯びた声に望美の背筋はゾクっとした。 「好きだよ。ヒノエくんが居きる場所だもの。」 そういって望美は海の水の中に足を踏み入れた。 「そりゃ夜の海は真っ暗で吸い込まれていったら永遠の闇の中へ迷い込んでしまうかもしれない。 けど、闇には怖さもあるけど安らぎもあると思うの。 海の細波の音もそう。 引いては打ち寄せる波の音って自分を連れて言ってしまうって言う人も言うけど、 その音を聞いてると自然と安心する。 ヒノエくんの鼓動と同じ音がするんだもん。」 「…………」 じっと黙って私の言葉を聞いているヒノエくん。 「私変な事いったかな…?」 振りかえって小首をかしげると、ヒノエくんは苦笑いをした。 「いや、望美には叶わないよホント。」 「何かあったんでしょ?」 私は確信をついた。だってそうじゃなきゃヒノエくんは昨晩みたいな事はしない。 「あぁ、ちょっと判断に迷っててさ。でも、望美の言葉聞いたら決心ついたぜ。」 そう言うとヒノエ君も海の水の中に入ってきて私を後ろから抱きしめた。 「望美、そろそろ御褒美の時間だぜ?」 「え!?」 驚く私の声と同時に水平線が真っ赤に染まる――― 「うわーーーーーーー!スゴイッ…!!凄いよ!ヒノエくん!!」 「な?来て良かっただろ?」 「うん!!」 こんな綺麗な朝日なんて初めて見た。 そう思うと同時にヒノエくんの唇が触れてきた。 それはいつもと変わらない甘いキスだった。 その日の昼。 ヒノエくんは熊野水軍を全員集めていた。 「時はきた。出るぞ!野郎共!!」 「おーーーーーーーーーーーーー!!!」 短い言葉だったがその場に居た軍の全員は命をかける戦いになることを悟っていた。 ヒノエくんが昨日悩んでたことはこれだったんだ…。 皆の士気が高まっているのに、ここで私が不安がっちゃいけない。 そうわかっては居たけれど、ヒノエくんが海に出てしまったら私はどうなるんだろう…。 不安で胸が締め付けられた。 するとふわっとヒノエくんに肩を抱かれ引き寄せられる。 「もちろん望美も連れていく。」 「えぇ!?」 驚きの声をあげる望美を横目にヒノエは軍の皆に向かい声を上げた 「俺らには神子姫さまっていう戦女神もついてる絶対生きて帰るぞ!」 「おーーーーーーーーーーーーー!!!」 「ちょ!ヒノエくん!良いの!?」 「危険な戦になるけどな。一緒に居た方が安心だしな。お前は俺が守るぜ。」 「…ヒノエくん!大好き!!!」 |