中にたっぷりだしてやるからな… 「こら!将臣!望美は大きくなったら私と結婚するんだぞ!」 そんな声が響いたのは、夕方台所で望美が料理の支度をしていて、 将臣がその望美を後ろから抱きしめてちょっかいを出していた時の事だった。 「みみみ………帝!?」 望美は驚きながら、抱きついていた将臣をふりほどくと、帝の方へ走っていく。 二人の他に誰もいないからこそ、そんなバカップルのようなまねが出来たのであって、 誰かが居たら恥ずかしいし、子供の情操教育上良くないから。 将臣も納得したかのように望美の後ろから帝に近寄り、しゃがんで帝と目線を合わせた。 「帝、悪いが望美はもう俺のものなんだよ。嫁探しは他を当たってくれ。」 苦笑しながら優しく諭す将臣に、子供扱いするな!と帝はふくれる。 「嫌だ!なら将臣殿が早く別れればいいでわないか!」 「帝〜。望美だって、俺の事好きだし、俺だって望美の事好きなのにどうして別れなきゃいけねーんだよ〜」 将臣の説明に納得できないような帝は望美に問いかける。 「望美、そうなのか?」 悲しそうな表情をする帝に望美は苦笑した。 「そうなんだよ、帝。私は将臣くんが好きなんだ。 それに、結婚はお互いが好き同士じゃないと成立しないよ?」 「でも…私は望美と結婚したいのだ…」 今にも泣きそうな帝に望美は慰めの言葉をかけようとしたその時――。 「よし!わかった。 じゃあ俺と望美の子供を帝の結婚相手にしてやる。俺と望美の子なら、帝は絶対好きになるだろう?」 「まっ!!将臣くん!?」 「本当か!?」 驚きの表情をする望美を横目に帝の顔に笑顔が戻る。 「おう。ただし、帝は大きくなるまでに男を磨いて格好よくならなくちゃダメだ。 俺達の娘をあげるんだ。凄い努力しなくちゃ娘はあげられないぜ?」 「わかった!私はがんばるぞ! これから毎日剣の稽古をしよう。」 「勉強もしなくちゃダメだぜ?」 「わかった、嫌いだが仕方がない。今から尼御前の元で勉強してくるぞ!」 そう言い残すと帝はぱたぱたと走り去っていった。 残された望美と将臣の間には妙な空気が流れていた。 「そういうわけだから、危険日気にしなくてもよくなったな。」 「よくないよ!もー!勝手なんだからッ」 頬を膨らませる望美をそっと抱き寄せキスを送る。 そして将臣はそっと耳元でささやいた。 「子供作ろうぜ?望美。」 甘美なその言葉は望美の脳に甘いしびれをもたらした。 この後行われる将臣の欲望の一部を想像させながら……… 「今日からは中にたっぷりだしてやるからな…?」 |