日常
日常。
いつものとおりという意味。
人には、いろんな『日常』がある。
夕菜さんには、夕菜さんの『日常』。
玖理子さんには、玖理子さんの『日常』。
それぞれどんなものだか は、分からないが、必ず『日常』がある。
そういう私も実家が豆腐店ではあったが、道場をつぐためか、なんのためか…兄という不可思議な存在(師匠)に毎日しごかれたためか、武道的とも言うべきようなことをし続けなくては気がすまない体になってしまった。
つまりは、神城流が私の『日常』というわけである。
…………しかし、最近私にも新しい『日常』ができてしまった。
自分では、駄目だとおもいながらも毎日し続けたせいで、日常になってしまったこと…。
式森…。
ひ弱で、頭も悪く、体力もない。おまけに魔法を使いきって幽霊になる始末…。
正直、嫌いというレベルではなかった。
経歴を調べている最中、こんな男の妻に私はならなくてはいけないのか…。
と、ある種の拒絶が頭の中をうずまいていた。
なのに…なのに…。
凛「はぁ…はぁ…。」
あんな奴嫌いなはずなのに…いつも、私の心を癒すように優しくて、何故かほっとしてきて…。
近くにいるだけで斬りたくなっていたのに…。今じゃ…。近くにいると落ち着く。
凛「あんっ…あぁ…。」
まただ…奴を思うだけで体が疼き、火照ってしまう。
だから、私はいつもそんな自分を慰めている。
式森を思うだけで高鳴るこの胸をゆっくりとはだけだし揉み…式森を思うと火照りだす性器の部分を袴の裾をあげてゆっくりとさする。
凛「ふぁ…ああっ…し…式森…。」
気持ちがいい…。
体の奥がジンジンし始めてくる。
凛「あっ…あんっあんっ…。」
はしたない声が口から漏れる。
はずかしいのに体は、快楽の方を優先してやめない。
しだいにさするだけじゃ我慢できなくなり下着の中に手を潜らせ直にさわる。
凛「ふあんっ!…ああっ…。」
ゆっくりとと指を膣の中へと沈めていく。
凛「んく…ああん…。」
頭で考えることができなくなっていく。
だだ本能の赴くままに指を中で動きまわしていく。
愛液がとめどなく溢れ、洪水と化している。
凛「はぁん…んぁ……んん…あんっ!」
指1本では足りなくなり、もう一本をいれる。
ズブズブ。
という音と共に指が埋め込まれていき、快楽が全身をおそう。
頭の中の神経一本一本から、足の指の先まで…。
凛「式森…も…もう…うあっ…はぁん…我慢が…我慢が…んん…。」
なにかが来るのが分かる。快楽の奥深くから何かが…。
凛「ああぁぁぁ…い…いく…いきそう…あっあっ…ああぁぁぁぁぁぁ…。」
とたんに気持ちよくなるのと同時に頭が真っ白になる…。
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気づくと自分は、畳の上で淫らな格好で横たわっている。
畳には、大きなシミがいくつか…。
凛「またやってしまったのか…。」
後悔しても時すでにおそし。
しかし、この後悔をするたびにいつも思う。
凛「やはり奴は、嫌いだ…。」
これが私の新しい日常。決して他言のできない日常なのである。