見た目だけ BlackArch 化をしよう



幼女? 「というわけで、見た目だけ BlackArch 化するぞ」

青年  「何がというわけなの分からん」
    「というか、そもそも、ここを見ている人は俺達のことを全く知らんだろ」
    
幼女? 「おぉ!それもそうじゃったの」
    「わしらは『カクヨム』で不定期連載されている『エルフがひきこもって何が悪い』に居るぞ」
    「ちなみに、わしの名は『ニーニア・シニェーシュナ・オーディンスヴェトゥワ』という。種族はハーフエルフじゃ」
    「年は………1万と何歳じゃったっけ?」
    
青年  「1万21歳だろ………なんで自分の年を忘れるんだ………」

ニーニア「気にするでない。作者も完全に忘れて確認したくらいじゃしの」
 
青年  「なんていい加減な作者なんだ」
    「ともかく、俺は『須藤瑛三郎(すどうえいさぶろう)』27歳の人族だ」
 
ニーニア「本当はハーフエルフなんじゃがの」

瑛三郎 「俺の知らない情報なんだが……」

ニーニア「そりゃあ、お主は自分がハーフエルフだとは知らない、という設定じゃからの」

瑛三郎 「そんなことをここで話していいのか?」

ニーニア「まぁ、本作とは独立しておるから大丈夫じゃ」
    「そんなことより、始めるぞ」
    「あ、あと、わしの名前は以下『ニーニャ』となるぞ」
    
------------------------------------

ニーニャ「というわけで、まずは BlackArch 化の説明をするにあたっての前提条件じゃ」
    「ちなみに文中に登場する user-name は自分のユーザーネームの事じゃぞ」

ArchLinux がインストールされている

・ディスプレイマネージャが LightDM である

・デスクトップ環境が Xfce4 である

・テキストエディタ nano がインストールされていること
 
・/home/user-name/ の直下に Downloads フォルダがあること

瑛三郎 「えっと…とりあえず、このスクリプト…というやつをダウンロードすればいいのか?」

ニーニャ「そうじゃ。…っと、まずはターミナルを立ち上げるんじゃぞ?」
    「そして、以下のコマンドを入力じゃ」

$ cd ~/Downloads
$ curl -O https://blackarch.org/strap.sh

瑛三郎 「出来たぞ」

ニーニャ「うむ。では次に、ダウンロードしたファイルが正規のものかの確認をするのじゃ」
    「以下のコマンドを打つのじゃ」

$ echo 26849980b35a42e6e192c6d9ed8c46f0d6d06047 strap.sh | sha1sum -c
strap.sh | sha1sum -c
strap.sh: OK

瑛三郎 「もし、上記のような結果でなく下記のような文面が出たときは、公式がスクリプトの更新を行っているため、新しいチェックサムを入手してほしい。とのことだ」

sha1sum: WARNING: 1 computed checksum did NOT match

公式サイト
https://www.blackarch.org/downloads.html

ニーニャ「まぁ、ここは公式を確認してからコマンドを実行したほうが良いかもの」
    「ともかく、確認出来たとして話を進めるぞい。以下のコマンドを実行するのじゃ」

$ chmod +x strap.sh

瑛三郎 「これはスクリプトファイルを実行するための権限を与えるコマンド……ということらしい」

ニーニャ「そうじゃ。このコマンドで権限を与えない限り、スクリプトは実行できぬぞ?」
    「というわけで、実行じゃ」

$ sudo ./strap.sh
[+] BlackArch Linux is ready!

瑛三郎 「上記のような表示がされたら大丈夫だそうだ」

ニーニャ「うむ。じゃが、念の為に pacman.conf の内容を確認するぞ」
    「以下のコマンドを入力して、表示されたファイルの内容の一番下まで移動するんじゃ」

$ sudo nano /etc/pacman.conf

[blackarch]
Include = /etc/pacman.d/blackarch-mirrorlist

ニーニャ「では、次にミラーリストの編集じゃ」

瑛三郎 「説明によると、日本?のサーバーをリストの一番上に持って行くこと、だそうだ」

ニーニャ「そうじゃ。海外サーバは重いからの。それでも良いのなら別じゃが」
    「というわけで、以下のコマンドを実行して Ctrl+w で Japan を検索して全てのサーバーを上に持ってくるんじゃ」

瑛三郎 「えっと、コピーは Alt+6 ペーストは Ctrl+u ……あとは、各サーバーの先頭にある # は外す……っと」

$ sudo nano /etc/pacman.d/blackarch-mirrorlist

#### Black Arch Linux Mirrorlist ####

# Japan
Server = http://jp.mirrors.cicku.me/blackarch/$repo/os/$arch
Server = https://jp.mirrors.cicku.me/blackarch/$repo/os/$arch
Server = http://www.ftp.ne.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = https://www.ftp.ne.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = http://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = https://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch

ニーニャ「よし、ここまで出来たら最新の状態にして BlackArch 化に必要なパッケージのインストールじゃ」

$ sudo pacman -Syu
$ sudo pacman -S blackarch-config-cursor blackarch-config-icons blackarch-config-xfce blackarch-menus blackarch-artwork mugshot xfce4-whiskermenu-plugin

ニーニャ「インストール出来たら、次は壁紙を自分の作業ディレクトリにコピーじゃ」

$ mkdir ~/blackarch
$ sudo cp -r /usr/share/blackarch/artwork/* ~/blackarch/
$ sudo chown -R user-name:user-name ~/blackarch/

瑛三郎 「 user-name の箇所は、それぞれ自分のユーザーネームに置き換える、とのことだ」

ニーニャ「まだまだ続くぞ。BlackArch 化に必要なファイルを所定の場所にコピーじゃ」

$ sudo mkdir /usr/share/backgrounds/blackarch/
$ sudo cp ~/blackarch/wallpaper/wallpaper-NINJARCH2.png /usr/share/backgrounds/blackarch/hoodie.png
$ sudo cp ~/blackarch/wallpaper/wallpaper-NINJARCH-code.png /usr/share/backgrounds/blackarch/blackarch.png
$ sudo cp ~/blackarch/lxdm/ba-lxdm.png /usr/share/backgrounds/blackarch/hacktheplanet.png
$ sudo cp ~/blackarch/logo/ba-logo.png /usr/share/pixmaps/ba-user-icon.png

ニーニャ「半角スペースの位置が分かりにくいときは、テキストエディタにコピペすると分かりやすいぞ」

瑛三郎 「上記のコマンドを、そのままターミナルにコピペしてもいいな」

ニーニャ「うむ。じゃが、ターミナルにコピペする時は、必ず マウス でコピペするんじゃぞ」
    「で、ここまで出来たら、実のところ BlackArch の機能はもはや必要ないんじゃ」
    「このまま置いておきたい人以外は、先頭に # を付けて無効化するんじゃ」

$ sudo nano /etc/pacman.conf

#[blackarch]
#Include = /etc/pacman.d/blackarch-mirrorlist

ニーニャ「では次からは見た目を変えていくぞ」
    「分かりにくいかもじゃが、以下のとおりに作業をしてくれい」

瑛三郎 「えっと……作者の環境は英語表記のため、説明に英文ままの部分もあるそうだ」
    「日本語環境にしてる人は頑張って見つけて……という事らしい」

◆ テーマの変更
1. アプリケーション → 設定 → 設定マネージャー → ウインドウマネージャー
2. スタイルタブのテーマのリストに blackarch-xfce があるので選択して閉じる

◆ 外観の変更
1. アプリケーション → 設定 → 設定マネージャー → 外観
2. スタイルのところで blackarc-xfce を選択
3. アイコンのところで BlackArch-Dark を選択

◆ パネルの設定
1. アプリケーション → 設定 → パネル → パネル2 を選択
2. パネルのロックのチェックを外し、モードを垂直にする
3. 気に入った位置に持っていったら、再びロックのチェックを入れて固定
4. パネル1 を選択
5. パネルのロックのチェックを外し Windows のように下に持っていく
6. 再びロックのチェックを入れて固定

ニーニャ「おっと、次は適用するかしないかはお任せじゃ。一応 BlackArch で採用されているじゃがの」

瑛三郎 「追加して使ってみてから判断してほしい、とのことだ」

◆ 新しいアプリケーションパネルの追加
1. アプリケーション ボタンを右クリック -> パネル -> +ADD New Items... を選択
2. ウインドウが現れるので Whisker Menu を選択(ダブルクリック or +ADDボタン)
3. パネル欄の右端に Whisker Menu アイコンが現れるので、右クリック -> Move を選択し、アプリケーションの隣に配置
4. 再び Whisker Menu アイコンを右クリック -> Properties を選択
5. 新しいウインドウが開くので、General タブから Show as tree を選択
6.Appearance タブの Menu から Position Categories on left、Position Serch entry on bottom、Position commands next to serch entry にチェック
7. Display を Icon から Icon and title に変更
8. Title を Applications から Menu に変更
9. Icon クリック -> アイコン選択画面が現れるので blackarch で検索し、distributor-logo-blackarch を選択
10. Behavior タブから Sort categories のチェックを外す、Include favorites にチェック

ニーニャ「触ってみて気に入ったら、元のアプリケーションメニューは削除するんじゃ」
    「アプリケーションメニューを右クリック → Remove を選択するんじゃ」

瑛三郎 「追加したのはいいが、もうちょっとアイコンサイズ大きく出来ないか?」

ニーニャ「それなら、以下の手順で変えられるぞ」

◆ アイコンサイズを変えたい
1. Menu アイコンを右クリック -> Panel -> Panel Preferences を選択
2. Display タブの Measurements の Row size(pixels) でパネルサイズの大きさの変更が可能
3. Apperance タブの Fixed icon size(pixels) でアイコンサイズの変更が可能

瑛三郎 「そういえば BlackArch Linux のターミナルって背景が半透明じゃなかったか?」

ニーニャ「うむ。それも簡単に変えることが出来るが、適用するかは個々で判断してほしい」
    「手順は以下のとおりじゃ」

◆ Terminal の背景を半透明にする
Terminal を立ち上げる → コマンド画面上で右クリック → Preferences を選択
Appearance タブにある BackGround から Tranceparent BackGround を選択
透過率を 0.90 にする

ニーニャ「では、次に BlackArch ツールのダミーメニューを作成するぞ」

瑛三郎 「作者によると、めっちゃ面倒だった。ということらしい」

ニーニャ「そういうわけで、ファイルを用意したそうじゃ」
    「まずは、下記のリンクから2つのファイルをダウンロードするんじゃ」

瑛三郎 「 ba-applications.tar.gz と burpsuite.png で良いのか?」

ニーニャ「うむ。それで間違いない。あ、ダウンロードする場所は Downloads じゃぞ」

http://yellow.ribbon.to/~mikandaiou/file/

ニーニャ「ダウンロードし終わったら、ファイルの真正性の確認をするんじゃ」

瑛三郎 「しないとどうなる?」

ニーニャ「別にしなくても適用出来るんじゃが、一応、本当に作者の制作したものかの確認、というわけじゃな」
    「まぁ、作者自身怪しいやつじゃから、どうするかは個々にお任せじゃ」

瑛三郎 「保険として、一応しておくか」

ニーニャ「では、以下の方法でチェックサムを取得して確認するんじゃ」

◆ ファイルの真正性の確認
1. $ cd ~/Downloads
2. $ sha256sum ba-applications.tar.gz
3. 表示された文字列をテキストエディタにコピペします
4. https://fukudagyuuen.vivaldi.net/2024/03/10/2024-03-10/ に記載の tar.gz の文字列を次の行にコピペします
5. 文字列が全くの同一であれば改ざんはされていません
6. $ sha256sum burpsuite.png
7. tar.gz のときと同様のやり方で確認します

ニーニャ「よし。では ba-applications.tar.gz を解凍して適用していくぞ」
    「下記のコマンドを実行するんじゃ。もちろんコマンドの user-name は自分のユーザーネームじゃぞ」

$ mkdir -p /home/user-name/.local/share/applications
$ tar -zxvf ba-applications.tar.gz
$ cp ~/Downloads/applications/* ~/.local/share/applications/
$ sudo cp ~/Downloads/burpsuite.png /usr/share/pixmaps/

ニーニャ「これでメニューに BlackArch が追加されてるはずじゃ」

瑛三郎 「確かに………あれ?中のアプリを一つ起動してみたが nano が立ち上がっただけだぞ?」

ニーニャ「流石は瑛三郎。空気を読んだな」
    「そうじゃ。これはただの見た目だけを変えるものじゃからな」

瑛三郎 「じゃあ、これで終わりってことだな」

ニーニャ「いや、まだ壁紙が残っておる」
    「というわけで、以下壁紙の設定じゃ」

◆ ブートローダの壁紙の設定
1. $ sudo nano /etc/default/grub
2. #GRUB_BACKGROUND="/path/to/wallpaper" の先頭の # を外し、アドレス部分を下記の様に変更・保存・終了する
3. GRUB_BACKGROUND="/usr/share/backgrounds/blackarch/hoodie.png"
4. $ sudo grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

◆ ログイン画面の壁紙の設定
1. $ sudo nano /etc/lightdm/lightdm-gtk-greeter.conf
2. 下記のように変更・追記する
[greeter]
theme-name = blackarch-xfce
icon-theme-name = blackarch-icons
font-name = Noto Sans 10
indicators = ~separator;~host;~spacer;~clock;~spacer;~language;~session;~ally;~power
background = /usr/share/backgrounds/blackarch/hacktheplanet.png
user-background = false
default-user-image = /usr/share/pixmaps/ba-user-icon.png
#default-user-image = /usr/share/pixmaps/usermake-icon.jpg

◆ デスクトップの壁紙の設定
1. Application( または Menu ) → Settings → Desktop を選択
2. Folder: の箇所から Other... を選択
3. メニュー一番下の + Other Locations を選択
4. /usr/share/backgrounds/blackarch を開ける
5. blackarch.png を選択

瑛三郎 「これで本当の終わりだな」

ニーニャ「うむ。BlackArch の無効化をした人はこれで終わりじゃが、有効化した人はもうちょっとだけ続くんじゃ」

瑛三郎 「何かあるのか?」

ニーニャ「この BlackArch はシステムの更新の際にエラーが起きることがある」
    「例えば、作者の経験したエラーに下記のものがある」

エラー: blackarch: "Levon 'noptrix' Kayan (BlackArch Developer) " の署名は信頼されていません
エラー: 全てのデータベースの同期に失敗しました (無効または破損したデータベース (PGP 鍵))


ニーニャ「このエラーのせいでシステムの更新が出来ない事態が出てくるんじゃ」
    「そんなときには、下記のコマンドで回避するんじゃ」

$ sudo rm /var/lib/pacman/sync/blackarch.db.sig
$ sudo pacman-key --recv-keys F9A6E68A711354D84A9B91637533BaFe69A25079
$ sudo pacman-key --lsign-key F9A6E68A711354D84A9B91637533BaFe69A25079
$ sudo pacman -Syu

瑛三郎 「確かに、これで更新が出来た」

ニーニャ「もし、これでもエラーが起きる場合は、ミラーサーバーの先頭を一つずつ # でコメント化して別のサーバーで試してみるのじゃ」
    「たとえば、こんな感じじゃ」

$ sudo nano /etc/pacman.d/blackarch-mirrorlist

#### Black Arch Linux Mirrorlist ####

# Japan
#Server = http://jp.mirrors.cicku.me/blackarch/$repo/os/$arch
#Server = https://jp.mirrors.cicku.me/blackarch/$repo/os/$arch
Server = http://www.ftp.ne.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = https://www.ftp.ne.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = http://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch
Server = https://ftp.kddilabs.jp/Linux/packages/blackarch/$repo/os/$arch

瑛三郎 「そんなこともあるのか?」

ニーニャ「あるようじゃ。というか、作者がそれに出くわしたらしい」
    「まぁ、BlackArch 公式でも実は紹介されているので、既知の現象のようじゃ」

瑛三郎 「不思議なこともあるもんだな」

ニーニャ「じゃの」
    「ともかく、頻繁に起きるようなら下記のようにスクリプトにしても良い」

$ nano bapacman.sh
#!/bin/bash

set -e
sudo rm /var/lib/pacman/sync/blackarch.db.sig
sudo pacman-key --recv-keys F9A6E68A711354D84A9B91637533BaFe69A25079
sudo pacman-key --lsign-key F9A6E68A711354D84A9B91637533BaFe69A25079
sudo pacman -Syu
$ chmod +x bapacman.sh
$ ./bapacman.sh

ニーニャ「これで、コマンドが簡単になる」
    「まぁ、あくまで上記のエラーに対してだけ有効なだけじゃから、将来的にどうなるか分からん」

瑛三郎 「だから、無効化にしてたんだな」

ニーニャ「そういうことじゃ」
    「というわけで、これで本当に終わりじゃ」

瑛三郎 「結局、画像一つ載せなかったな………」

ニーニャ「そのうち……気が向いたら載せるじゃろう……多分の」

瑛三郎 「ところで、訊きたいことがあるんだが」

ニーニャ「なんじゃ、分からんことでもあったのかや?」

瑛三郎 「俺がハーフエルフっていうのは本当なのか?」
    「耳も全然普通なんだが」

ニーニャ「あー……そのことか。それは間違いないぞ」
    「お主は、わしの弟の一人の血を引く末裔じゃからの」

瑛三郎 「何その設定。初耳なんだが」
    「ん?ということは、俺はお前の遠い親戚にあたるってことか?」

ニーニャ「そういうことになるの」
    「まぁ、とは言うても、もう300代くらい後の子孫じゃから、血の繋がりなど殆ど無いに等しいがの」

瑛三郎 「そうか…なら良い」

ニーニャ「?何がそんなに嬉しいのか知らんが、まぁ良い」    
    「というわけで、ここまでじゃ」




























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