あああ、またですか……。

 途方に暮れて俺は頭を抱えた。



やさしくやわらかく



 「……一条、さん?」



 規則正しく動く胸。

 綺麗に閉じられた目蓋。

 軽く、ほんの軽く開けられた唇。



 「………寝てるよなぁ」

 ソファに深々と身を沈めて、一条は健やかな眠りに身を任せている。

 その目の前で軽く彼の頬をつつきながら、雄介は笑った。

 「…どうしましょ?」

 ねえ?と呟いてももちろん答えは返らない。

 ……例え未確認が出なくても、忙しい毎日を送らねばならないのは刑事だからであり、一条であるから。

 その気になれば貫徹も辞さない覚悟の彼でも、一度気を抜くと一気に眠り姫になれることを雄介は知っていた。

 「……それだけ、仲良くなれたのは嬉しいけど」

 そう、自分の横で何も気兼ねなく休んでくれるのはそれはそれは光栄なこと。

 だがしかし。

 「…………けど、困るよなぁ…」

 小さくため息をついて雄介は苦笑した。

 「俺だって、まあそれなりにドーブツしてるんですよ?」



規則正しく動く胸。

 綺麗に閉じられた目蓋。

 軽く、ほんの少し開けられた唇。



 「………お預け、ってやつ?」

 あーあ、と呟いてそれでも彼はそっとやわらかみにそれを寄せた。

 「ん、おいし」

 今日のところはこれで、ゴチソウサマ。





オハリ。





同じ日に書いた(自分的)末期シリアスの反動…。
無条件に甘いものの方がやはり口に合うのかもしれません。





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