ぎしり







 明日は一条さんは通常勤務。
 俺は…まあいつも通りお店の手伝い、の予定。
 というわけで、今日は俺がこっち。
 下。
 「……何、笑ってるんだ?」
 「笑ってますかぁ?」
 「ああ」
 普段の三割増しぐらいに。
 そう言って静かに顔が降りてくる。
 うーん、いい眺め。
 「きっと、一条さんが嬉しそうだからですよ」
 「……そうか?」
 「はい」
 あ、眉間にしわ寄っちゃった。
 機嫌損ねるといけないから腕をのばして引き寄せて俺からそこに
 「あ、こら」
 キス。しかも音たてて。
 「……五代…」
 「ふぁい?」
 「今日は、その…」
 「はい、一条さんが上です」
 はっきり言うと、一条さんが崩れるように俺の上に落ちた。
 「う、重…」
 「………どうしてそう臆面もなく………」
 「……二人っきりなのに必要あります?」
 「………」
 分かってはいるけど恥ずかしいんだよね、一条さんは。
 照れを隠すように今度は一条さんからのキス。
 うお、いきなり深いし。



 ぎしぎっし。



 一条さんちのベッドは極普通のシングルベッド。
 ……俺と一条さん二人分の体重だとちょっとツライかな。
 彼のこと、誰かと眠るなんてことは考えもしなかっただろうし。
 その点椿さんとかはきっとダブルベッドだろうな。
 ……これって俺だけの偏見?
 「……何、考えてるんだ?」
 「……いや、ベッド……」
 こんなに軋んで大丈夫?
 「……ま、一人暮し始めた頃からのだしな……」
 「高校?」
 「いや、大学」
 じゃあもう八年……まだ八年?
 「……音、気になるか?」
 「……じゃ、気にならないようにして下さい」
 「…………」
 あああまた眉間に。
 ……でも俺、この音好きですよ?



 ぎしぎしぎし。



 優しくのばされる腕が嬉しい。



 ぎしぎしギシ。



 「う……あ」
 痛って。
 …慣れてきたのに、やっぱまだ痛い。
 「…平気、か?」
 「は、い……」
 一条さんが俺の髪を梳く。
 指の感覚が気持ちいい。



 ギシぎし。



 ……だから、痛いって。
 「いっ………一条さん……」
 「……何だ?」
 「……お願い、ですから……」
 早く動いて。
 「……辛いだろう?」



 ミシぎしぎしギシ。



 「い、ですから」
 あなたがくれる痛みなら大歓迎です。



 ギシミシギシギシ。



 「ァ…うあ……」
 だからお願い、早く。
 「…五代…」
 「ん……あ、あっ!!」



 ああ流石です一条さん、本当にベッドの音聞こえないし。



 ギシギシギシギシミシッ。



 …でもできればこっちの音も聞こえないといいのに。
 ……まさかこの音、一条さんに聞こえてないよね?
 「何、考えてる……?」
 「……何でも、ないですっ……」



 ミシミシギシミシミシミシリ。



 「あ、一条さん……!!」
 腕をのばして彼の首に回す。



 ギシギシミシミシミシ。



 ああ………お願いだからどうか。



 どうか。





 「……五代、五代……?」
 「んー……」



 ギシ。



 「……大丈夫、か?」
 「大丈夫ですよぅ」



 ミシギシ。



 「………その、あの……」
 「……まあちょこっと痛かったですけど」



 ミシミシギシ。



 「……すまない……」
 「いーえ、嬉しかったです」



 ギシリ。





 お願いだからどうか、この人にだけは。






end.





………速攻書き………。
誤魔化しながらですが、
初めてベッドシーン書きましたです(死)…ク●ガでは(死)
ほら、年令制限してるし(爆)


もの凄く分かりにくいでしょうが、
実はシリアスのつもり(汗)
ただの甘々じゃないつもりなんですが…
伝わったでしょうか…(焦)



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