遠慮、しないことにしたから。

そう宣言した後の彼は

それはもう本当にその通りで。



guidance



ただいま、と言いながらドアを開けて一条さんが帰ってくる。

いつの間にか習慣化してくれたそのことばは本当に嬉しい。

お帰りなさい、って玄関まで行ってそう言うと、

ああ、って小さくほほえみながらそう答えてくれて。

嬉しいなあなんて思いながらぽす、と鞄を受け取って、

抱き寄せられて、キス。

…………………って、ええ?

思わず目をぱちぱちさせるとまつげがくすぐったかったのかすぐ離れる。

すぐ近くでくす、って笑って肩を叩いて俺の横を通って部屋の中へ。

今日の夕飯は?………何て自然に聞いている場合じゃないでしょうちょっと!?

戸惑いつつもサンマです、だなんて俺も答えちゃうし。

金縛りにあっていたような身体がようやっと動いて、俺はすぐに料理の続きに取りかかった。

………本当、遠慮無くなってきたなあ。





元々俺の方からべたべたぺったんと彼にくっついていた。

今でもどっちかと言えばそうだけど…何だかさっきみたいな不意打ちが増えてきた。

しかもそれを平然と、自然にやられるもんだから……俺の立場が無いって言うか。

……だからそこで書類見ながら自然と身体預けて肩に腕回してこないでくださいってば。

嬉しいから俺もやり返しますけど。





それに………元々は俺の方がその、やってたんだけど。

いつだったかな…とにかくこう、平然とした顔で俺も君を抱きたいなんて。

うあー!?って思っちゃった俺は、絶対悪くないと思う。

……とにかくそれからは、公平に平等にをモットーに。

仕事の関係とかで偏ることも多かったけど、基本的には同じくらいかな。

……それなのにそれなのに。

何でこの人はこう、ここしばらく当たり前のように主導権握ろうとするかな。

嫌か?なんて聞かれて嫌だって言える訳も無いし。

……………何だかおかしいような、これでいいような。





そうやってうーん、って考え込んでいるとすぐに心配そうにこっち見てきて。

どうかしたのか?って。

どうもこうも………全部一条さんのせいですー、とか言ってみると

すぐに眉寄せて悩みはじめちゃうし。

………仕方無いから、一緒に悩みますか。

一体どうしたらもう十分しあわせだってこと、伝えられますかね?







fin.










えーーーーーと……
…「遠慮しなくなった一条さん」を考えていて。
…そうしたらこうなりました(涙)
何ですか、つまりは結局ラブラブなんですか(涙)
書いているこっちがこう、口の中甘くなってくるものを久々に書いた気がします。ううん。





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