天然アル子
>167氏

「アル…お前なあ、言葉使いをもう少しどうにかしろよ」
「へ…、僕の言葉使いってそんなに変?兄さんと同じだと思うけど」
エドはそのピントのずれた言葉に髪を掻き毟りながら唸った。
「違うだろーが!俺と同じでどうする!!お前は女なんだぞ。お・ん・な!」
兄妹というより親友のように育った二人。
どこへ行くにも何をするにも一緒だった為に、アルは言動の全てをエドから学んでいた。
言葉使いも動作も男らしくなるのも必然といえるだろう。
しかも本人には自分が女だという自覚が皆無だった。
ウィンリィという同性の幼馴染の存在もアルの中のエドの存在の大きさにはかなわなかったらしい。
「そんなこと今更いわれても、僕にはどうしようもないんだけどさ」
うがあああああああ。
エドの唸りはますます大きくなる。
ちくしょう俺が悪いのか?俺の育て方が間違ったのか?
どこをどうしたらこんな天然な妹が錬成されるってんだ。
女としての自覚がない妹はどこまでも無防備で無防備でかつ無防備だ。
今だって自分に合わせてて余裕のあるゆったりめのTシャツを着ている。
それはいい。百歩ゆずってそれはいいとしても、そのシャツがめくれるたびになだらかなお腹が見えたり背中が見えたりするのはいただけない。
とにかくエドは兄として妹に言いたかった。
女としての羞恥心を持て!と。
ぶっちゃけ兄としての贔屓目を引いてもアルは可愛い。短めに切られた髪も、大きくてくりっとした瞳も、男まさりの言動も、彼女の魅力を引き立てることすれ損なうことなど無い。
級友が何人か妹を狙っているという話も聞く。
今でさえこんなに可愛いのにそのまんま年頃になったらと思うと、エドは心配でならなかった。
「100歩譲って言葉使いは多めに見よう。だけどなアルフォンス…ってお前なにしてんだよ!!」
「お風呂に入るから服を脱いでる」
「ここで脱ぐんじゃねーーー!!あっち行って着替えろ!!」
「……変な兄さん。あんまり怒ってると血圧上がるよ」
変なのはお前だ血圧上げてる原因もお前だ…!そう言いたかったが気付いたときにはアルは既にいなかった。
「母さん…俺、どうすりゃいいんだよ…」
それは誰にもわからない。
がんがれお兄ちゃん。









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