黒猫キメラ
>131氏

「ハボック!!ここでタバコを吸うなと何度言えばわかるんだ!」
「・・・オレに当たんないで下さいよ、大佐」
外は連日の雨。大人しく執務をこなしていたロイだが日に日に高まってくるイラつきを抑えきれなくなってきたようだ。「雨=無能」の方程式の所為で
機嫌が悪いと思っていたハボックだが、今回はそれ以外にも理由がありそうで。
「ま、イラつくのもわかんなくもないっすけど・・・。」

「得意分野でもない練成陣の研究して、どう間違ったか女の身体になっちゃって挙句の果てにはどこからか飛び込んできた黒猫と融合して猫耳&尻尾つきの中途半端なキメラになったとあっては・・・さすがのマスタング次期大総統でもヘコみますよねぇ。」

「うるさい・・・!!!減給されたいか!!??」
威嚇をしている時の猫の如く、ロイに付いている黒くて長めの尻尾の毛がぶわっとふくらんだ。
「職権乱用はいけませんよ。ま、いい機会だから今までのサボリ分を返上するくらいの勢いで仕事やっちまいましょうよ。そんで天敵のブラックハヤテ号を構いにいきましょう。」
「犬を私の天敵になどするな!!畏れ多いぞ!!」
「あ〜はいはい。あ、この書類にもサイン・・・、」

カリカリ・・・。
と、執務室のドアを引っ掻く音がしたのでハボックが開けてみると、そこにはホークアイ中尉の忠犬・ブラックハヤテ号(通称ブラハ)が。
「お、敵の匂いをたどって来たか?」
「おい、いい加減に口を閉じろハボ・・・う、うわ!!!」
大好きな骨付き肉(小説参照?)を見つけたと言わんばかりの勢いでブラハがロイに特攻を仕掛けてきた。ロイは不完全といえども猫化している為、本能からか、子犬から大慌てで逃げている。そして思わずハボックに飛びついた。
「ちょっと、仮の姿といえども今のあんたは女なんですから、そんなにくっつかないで下さいよ」
しかもいい女。男の時も自他共に認めるいい男だったのだ、女になっても期待を裏切っていない。ついでに少し童顔なせいかイケナイ気分にもさせる。そしてネコ耳&尻尾のオプション付き。
「黙れ!いいからそいつを追い出せ!!」
「はいはい・・・。」

「これで文句ないっすか?さぁ仕事の続きを・・・大佐、あんた熱でもある?」
布越しからでも解かるその体温。そういえば顔も紅潮しているような・・・。
「ん・・・?言われてみれば・・・あ、そうか。いや、何でもない」
そう言ってロイが一瞬困った顔をしたのをハボックは目敏く見つけ、その原因を悟った。
雨が続くと、ロイは決まって微熱を出す。以前ハボックがその理由を尋ねてみた時ロイは
「普段から焔の錬金術師の名に相応しく炎をぶっ放しているせいか・・・気分的
な問題なんだが、こうゆう雨の日は炎が出せないせいで身体に熱が篭ってるような
気持ちになるんだよ」
そう言って、デートがあるとかで早々とその場を後にしてしまった。
デート・・・ベッドの上でその熱を発散しているとハボックは考えていたが、その予想も強ち間違ってはいないようだ。次の日のロイは快晴の空に負けないぐらい爽やかな顔をしていたし・・・。

てことは・・・今回も・・・。
「大佐・・・」
「っ・・・!」
ハボックが第二の耳元で低く囁くと、ロイが面白いくらい身体を固まらせる。

「お相手、しましょうか・・・?」










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