忘却の彼方から
>42氏

初めては痛いだのなんだのさんざんウィンリィに脅されていたのに実際にやってみたらそうでもなかった
少し痛かったけどそれよりも肉が体の中にズルズル入っていく感触の方が気持ち悪かった、相手が好きな人ならどんなに痛くても幸せとか色々想像してたけどそうでもない、どんなに好きでも気持ち悪いものは気持ち悪い
でもさすがに悪いから黙っておこう、14も年下の処女の小娘の為に色々気を使ってくれたのはわかる
自分の横で呑気に寝ている男を起こさないようにそっとベッドから抜け出す、もうちょっと余韻に浸るべきだろうか…でも済んでしまった後は気持ちも冷めるというかなんというか…
男として生きて行くうちに心まで男になってしまったのかもしれない
と、いうことはコイツとやった行為は…やめとこう、アホらしい
ベッドの脇に散らばった服を集めていると、男がだるそうに起きた
「悪りぃ、だるいだろ?もうちょっと寝てろよ」
「鋼の…それはこっちのセリフだ…」
「そうなのか?俺は全然平気だけど」
何故か呆れた顔をしながら、こっちへおいでと手招きされた
素直にベッドの上に乗ると抱きしめられながら頬や額にキスされる
「もう一回やりたいのか大佐?俺は別にいいよ」
「……」
「痛っ何すんだよ大佐っ」
思いっきりデコピンされて一瞬目の前に星がチカチカして見えた
「君にはムードというものがない」
「それってそんなに重要なのか?」
「物凄く重要だ…もう一回確認するが君は本当に私の事が好きなのか?」
「何回言わせれば気が済むんだよ、さっきだってやってる最中に何回も……痛っ」
何回もデコピンすんなよアホ
「嫌いな奴にこんな事させる訳ないだろ…もっと俺を信じてよ大佐」
「……君はムードがない上に卑怯だ、それにそんな目で言うのは反則だ」
そんな目ってどんな目だ?普通に言ったつもりなのに…
やっぱり大佐は変な奴だ、前にハボック少尉が『大佐はモテるけど何故か長続きしない』と言ってた理由がよくわかった、こんな変な奴は俺が面倒みて回りに迷惑かけないようにしないといけないな
「鋼の…ちゃんと人の話を聞いてるか?」
「聞いてる聞いてる、だから俺がなんとかしてやるから心配すんな」
「は?」
「とにかく俺は大佐のことが好きだから、何回も聞くなよ」
だってこうして大佐のそばにいれば嫌なことは全部忘れられる
何を忘れたのかも忘れてしまったけど
そういえば何で俺は男として生きてきたんだっけ?
たまに夢で変な感じに響く俺を呼ぶ声がするけど何て言ってるのか誰の声なのかよくわからない
わからないことだらけだけど、こうして大佐のそばにいられるし仲の悪かった父親とも最近はまともに会話できるようになってきた
会うたびに俺に可愛い服とか靴を買ってくれたり帰るときには無理矢理おこずかいをくれようとするのはどうにかしてほしいけど
「鋼の…私も好きだよ、愛しているよ」
大佐が言うとカユイってば…ていうかそれも何回も聞いたよ
「わかった…大佐は俺が物忘れが激しいと思ってるんだろう?だからそうやって何回も聞くんだ?」
なんで泣きそうな顔してるんだろ?やっぱ変な奴
「……で?初めての感想はどうだったんだ鋼の?」
寒…とりあえず雰囲気を変えようとしてるのはわかった
でも面倒くさいから適当に答えとこう
「あ〜え〜と…本当に亀に似てい…痛っ」
デコピンの後になんでキスが来るのかは謎だけどまあいいか
今は何も考えないようにしとこう
今が幸せならそれでいい
大佐のことはずっと忘れないから





疲れた体を引きずるようにして自分の住む古くて狭い部屋に帰るとベッドの上には広げたままの本と…みのむし?が転がっていた
そのみのむしのような物体を包む毛布を剥がすと…やっぱり、というか合鍵を渡している人物は一人しかいないが
「ん…大佐?お帰りなさい」
愛らしい白い頬には涙の跡、声も少し鼻声になっている
「怖い夢を見たのかい?」
「……よく覚えてない…でも大佐の匂いの毛布にくるまってたら安心した…」
……普段は口が悪くて女らしさの欠片もないが天然なのか?
時々全身がむずむずしてしまうほど可愛いことを言う
「何すんだよ大佐っ苦しいっ離せアホッ」
みっともなくニヤけた顔をみられたくなかったから思いっきり抱き締めてやった
「鋼の…また痩せてないか?ちゃんと食べているか?」
ギクッとした顔をして目をそらされた
「食べてるよ…ホラ、今日は黒い服だから痩せて見えるんだよ」
「いつもと同じ格好じゃないか…見た目じゃなくて触って確認したんだ」
「変態…」
「その変態の部屋に入り浸っているのは誰だね?」
小さな顔を手の平でぎゅうぎゅう絞めてやった、手を剥がそうともがく姿が玩具のようで笑える
「痛っ離せっ変態陰険腹黒老眼親父っ」
老眼?自分の親父とごっちゃになってないか?
「ちゃんと食事するって約束するか?」
「するから離せっ」
「……」
「…ちゃんと食事しますから離して下さいっ」
手を離すと涙目で睨んでくる、そんな目で睨まれても可愛いだけだ考えるより先に体が動いて唇をふさいでやった
最初はもがいていたがすぐに体の力が抜けてくたっとなる
そうなったらもうされるがままだ…後で殴られるけど上着を脱がしてタンクトップの下に手を入れると何時もと違う感触がする
脱がしてみて驚いた、ブラなんて着けてるのは初めて見た
勿体ないから先に下を脱がす事にした、初めての時のように赤くなってガチガチに緊張している、可愛いけど何か変だ
その理由は直ぐにわかった、下もブラとお揃いの薄桃色の下着を履いていた
怒るのはわかっているけど言わずにいられない
「今日は可愛いな、どうしたんだ?」
「ウィンリィが『大人の女は普通上下お揃いの下着を身に付けるものよ』って言うから…」
殴られるかと思ったけどうつ伏せになって小さい体を余計に小さくしている
「どうせならパッドも入れればいいじゃないか」
「入ってるだろ、よく見ろアホ」
後ろから手を回して触ってみると本当だ…一応入っている…
普段と変化がなさすぎるから気づかなかった、そもそも『寄せて上げる』 だけの肉も付いていないしよくこんな小さいサイズが売っていたな
ブラを外してもまだうつ伏せのままだ、しょうがないからまた手を回して胸を揉む
ブラもいいけど、この指先がとろけるような柔らかい感触はたまらない
…細やかな感触だけど

「大佐っそんな強く揉むなっ痛いってば」
つまらない…最初の頃は何しても可愛く反応してくれたのに
「それじゃなんでこんなに「ベタなやらしい事言うなオッサン」
う、せめてツッコミは全部言ってからにしてくれ
「それじゃあ君はどうして欲しいんだね?」
「それは……」
そんな事答えられないのはわかっている、その隙に仰向けにひっくり返して下も脱がした
「はっきり言いなさい、でないと何もしてあげないよ?」
「……何て言って欲しい?」
怒ってる…普段怒った時にはまず拳が飛んでくるけどこんな風に静かに怒っている時は後が怖い…どうしたんだ、何でこんな小娘に振り回されてるんだ
怒ってるのぐらい気にするな…ダメだ…情けない、嫌われるのが怖いから何も出来ない
今度私の元を離れたらもう二度と帰って来ない気がする
「すまな「別にいいよ」
だから全部言わせろ
「いつも色々してもらっているから今日は俺が色々してやる」
何故そうなる、ん?色々?
止める間も無くベルトに手をかけられて早業で全部脱がされてしまった
こんな事仕込んだ覚えは無いぞ…
「鋼のそこまでしてくれなくてもいいから…」
「煩い黙ってろ……ダメだこれは」
「何がダメなんだ?」
「こんなに大きいと全部口に入らない」
耳まで赤くなっていくのを感じる…もしかしてここは笑うところなのか?
でも彼女の顔は冷静な科学者の顔だそんな顔でそんなことしようとしないでくれ
「別に全部くわえなくてもいいから…」
「じゃあそうさせてもらう」
いつものことだがさっきから私達はなんて色気の無い会話をしているんだ…
などと考えてる間に躊躇いもなく掴まれて先を舐められた
もういい歳してそれなりに経験を積んできたつもりだが…
紅くて小さな舌を精一杯出して仔猫のようにペロペロ舐める姿を見ているだけでどうかしてしまいそうだ
何か気を紛らわそう、取りあえずいつものように彼女のミツアミを解いた
しまった、失敗だった金の髪がパサッと落ちて彼女の表情を隠したけど
それがかえってなまめかしいというか…
「痛っ鋼のそれは痛いから止めてくれ」
舐めていたと思ったら先端を噛まれた
「だって…大佐はいつも甘噛みしてくれるだろ?俺、それされるのが好き…だから…」
最後は真っ赤になってうつむいてしまった、可愛い…でなくて甘噛みしているつもりだったのか…
「もうちょっと優しくしてくれると嬉しいんだが」
小さく頷く姿が可愛いすぎるいつもこんな感じだといいのに口から糸を引きながら舐める姿にまたくらくらしてしてきた
と、いうか…舐める事と後は甘噛みするしか知らないのか?
でもその気持ちだけで嬉しい
「鋼の、もうそろそろ…」
「あ、うんわかっているよ」
わかってなんかなかった
口の中に頬ばれるだけ入れると、今度はちゃんと甘噛みされた…
で、情けない…口の中に出してしまった…彼女の方を見ると……飲んでる…
驚いてる私の顔を見て口の回りに白濁液をくっつけたまま不思議そうな顔をして見ている…
可愛…でなくて何考えてんだ
荷物を抱えるように小脇に抱えて洗面所…面倒くさい、バスルームに走って連れて行くと温度確認もしないでシャワーをかけて、スポンジを掴むと力まかせに顔をゴシゴシ擦った…あ、掃除用のスポンジだ、黙っていればわからないか
「熱っ痛っ止めろっやめっ」
無視して無理矢理口を開けさせてシャワーのお湯を直接注いで口をゆすがせた、すっきりした…満足気に彼女を見るとやっぱり怒っている…
彼女のペースに乗せられる前にこっちから怒らなくては
「何でこんな事したんだ?」
「どんな事だよ?」
「飲んだら汚いじゃないか」
「…大佐が出したものだろ?別に平気だよ…それにウィンリィが…」
「『大人の女は普通舐めたり飲んだりくらいする』とか言ったのか?」
「うん…」
ウィンリィ嬢には一度説教するべきか?下着のことはまあいいとして微妙に違う知識を吹き込まないでほしい…しょうがないか、ウィンリィ嬢も私も彼女の傍にいて寂しい思いをさせないようにする事に精一杯だ
それが何でこんな知識を吹き込む事に繋がるかは謎だけど

大佐は知れば知るほどやっぱり変な奴だ
ウィンリィが『男は口でしてあげてついでに飲んであげれば必ず大喜びする』って言ってたのになんで怒るんだよ、あっ変な奴だから
『アレの味は苦瓜と牛乳を混ぜた味がする』って教えて貰ったのにそんな味がしなかったのか
本当はかなりドキドキしてたけどそんな味でなくて良かった
「気持ちは嬉しいけど無理してこんな事しなくてもいいよ」
そう言われながら頭をくしゃくしゃに撫でられた、ムカつく…
大佐と俺が付き合い初めてから半年経つけど未だに俺の事を子供扱いする
確かに俺は14も年下だし胸も尻も貧相だけど一応ウエストはくびれてるし…
ウィンリィ程じゃないけど…とにかく幼児体型じゃないし、そもそも先に手を出してきたのは大佐なんだからもうちょっと大人の女として扱ってほしい
やっぱりここは無理矢理にでも俺が大人だという事をわからせてやる
「いきなり何するんだ鋼の!」
バスルームを出ると後ろから飛び付いてベッドに押し倒してやった
押し倒すってなんか大人っぽくていい感じだ『騎乗位』ってやつをやりたいけど上手くいくかな…
なんか凄いワクワクしてきた、きっとこれがウィンリィが言っていた
『子宮がうずく』ってやつなのかもしれない
「鋼の…」
俺の下の大佐が手招きしてきた、これはいつも『抱きついてきなさい』というサインだ、つい素直に大佐の胸に顔を埋めて抱きついた…それが間違いだった…
大佐の腕が俺の背中に回ったと思ったら、そのまま体を反転されて気が付いたら
俺が大佐の下になっていた、ムカつくムカつく、今日は俺が色々してやるって言ったじゃないか
「さっきのお礼に今日はいっぱい可愛がってあげるよ」
嫌味な笑顔で頬を撫でられた、大佐はすぐに親父臭いやらしい事を言い出すけど俺が怒ったふりをすれば直ぐに止めてくれる情けない奴だ
「そんなのいいからどけよ」
「大人の女は人の好意は素直に受けるもんだぞ」
あれ?なんかいつもと違う、でもそういうものなのか?大佐が言うと胡散臭い
殴れば止めてくれるかもしれないけどさっきから子宮というか、体の奥がうずくを通り越して熱くてどうかしてしまいそうだから断れない
「わかった……」
「君は甘噛みされるのが好きだと言ったね?どこにしてほしい?」
大佐のバカ、アホ、もう俺が怒れないのをわかってそんな事言ってるに違いない
絶対後で殴ってやる
「ここ…」
耳を指差した、本当はもっと別のところを甘噛みしてほしいけど恥ずかしくて言えない
「あんな事平気でしたクセに…」
不満そうな顔で言われた、悪かったな、これだけでも心臓がバクバクいう音が聞こえる
「ひゃっ…ぁ大佐っ舐めるなんて聞いてないっ」
耳たぶを一瞬噛まれただけで耳の穴を舐められた、俺が文句を言っても無視してまだ舐めてる
大佐の息遣いが直接脳に注ぎ込まれる感じがしてめまいがしてきた
「次は?」
「ここにして…」
勝手に手が動いて唇を指差した、どうしたんだ俺、頭の半分は色々考え事してるのに
もう半分はぼんやりしてつい素直に言う事を聞いてしまった、大佐は意地悪そうに笑っている
屈辱だ、絶対殴ってついでに蹴ってあとついでに投げ飛ばしてやる
唇を吸われて無意識のうちに舌を出していた
「わかったよ鋼の」
わかったって…違う、俺はねだった訳じゃない、だからそんなに舌を吸うな、苦しいってば
本当は気持ちいいけど舌が口の中に直接入ってくる感触は切り裂いた肉に触れた感触に似ている
なんで知ってるんだ、なんか頭の中がざわざわしてきた…
「鋼の?聞いてるか?次はどこにしてほしい?」
「もうしなくていい、だから早く大佐が欲しい」
「……まだ準備が出来てないだろう?」
「もう大丈夫だから…余計な事考えて怖くなるから早く欲しい」
また頭をぐしゃぐしゃに撫でられた、やっぱムカつく後で絶対上に乗ってやる

もう年なんだろうか?疲れで性欲より眠気が勝ちそうだ、まだそんな歳ではないのに…
そんな情けない思考も彼女に押し倒された時に吹っ飛んだ
私の上で子供のように目をキラキラさせながら笑っている
絶対下らない事考えてるな…一応男としては恋人に色々されたら嬉しい筈だが…
私は逆に不安になってしまう、会うだけで嫌そうな顔をしていたのに突然私を好きだと言い出したからだ、その気持ちは本当なのか
空いた心の隙間を埋める為に想っているだけじゃないかと考えてしまう。

あの日、ホムンクルス達との戦いで私が見たものは大総統の秘書官だった筈の女が足元に転がったまま茫然と立ち尽くしている彼女の姿だった
「姉さんを頼みます」
その声に振り返った次の瞬間、鎧の弟に突き飛ばされ
その後は秘書官がまたぐにゃりと歪み、弟が手を打ち鳴らした後は
紅い光に包まれて、気が付いた時には心配そうに私を覗きこむ部下達の顔が目の前にあった
私の横では意識を失った彼女が怪我の手当てをされている
「アルフォンス・エルリックは?」
誰も彼の行方を知らなかったし、意識を取り戻した彼女に聞いてもわからなくホムンクルス達も消えていた
「誰だそいつ?」
不思議そうな顔をして答えた、突然弟が居なくなったショックで自分で自分の記憶を封じたのかも知れないし弟がやったのかもしれない
無理に聞こうとすれば酷く情緒不安定なるので深く追求出来ない
肝心の弟が行方不明なのだから真相は不明だ

最近こだわっているらしい『大人の女』という言葉を使って押し倒す事に成功した
頭がいいくせに何故か単純だ、そして大胆な事を平気でしたと思えば恥ずかしがるそこが可愛いのかもしれないが…舌に吸い付いてみると直ぐに逃げられた
唇を離すと明らかに不機嫌そうな顔でこっちを見ている、だからといって今の状況で止めれば余計に不機嫌になるだけだ、思う存分口内を舌で這い回ってやり次に唇を離した時には泣き顔になっていた
「鋼の?オイ、聞こえてるか?鋼の、返事してくれ…」
自分でも泣いてる事に気付いてないのか涙を拭おうともしない
時々こうなってしまうが、後で理由を聞いても教えてくれない、忘れたと言う時もある
手で涙を拭ってやってもピクリともしない、やっと反応があったかと思ったら『早く欲しい』と言われた、目は虚ろなままだ
普通の時と不機嫌な時はどんな言葉でも揚げ足を取りたがるのに『余計な事考えて怖くなるから早く欲しい』と言われた、いつもなら『準備とか言わずに普通に濡れてないとか言え』と余計に恥ずかしい事を言うはずだ
頭を撫でてやると少しだけ顔がほころんだ気がする
このまま要求通りにすれば確かに余計なことは何も考えられなくなるかもしれない
でもそんな事に私を利用しないでくれ、そう言いたい気持ちをぐっとこらえた
「ダメなのか?」
心を読まれたのかと思いドキリとした
「ダメじゃないよ…」
「やっぱり今日はもういい…疲れてるみたいだし…」
「バカか君は、今更ここでやめられる訳ないだろ」
それを聞くと安心したのか大人しくなった、太股を持ち上げると
指を1本胎内に挿入してみる、濡れてはいるが入れた時に少しだけ辛そうな顔をした
「大丈夫か?」
「…大丈夫だからっ…ん、早くっ」
「じゃあこれは?」
「……」
2本に増やしてみても眉間に皺が寄るだけでなにも言わない
そういえば初めてのときも早くしろと煩い彼女をなだめて同じような事をしていた気が…
後でそれほど痛くなかったと言われたが時間をかけて慣らしてやった私のお陰だとは思ってないらしい…
指を3本に増やすとはっきり辛そうな顔をしながら睨まれた
「…早くしろ…痛くないから…大丈夫だ…」
「わかっているよ…こんなに熱くなってたら嫌でもわかるよ」
「…また親父臭いこと言う…な恥ずかしい…」
君が一番恥ずかしい事を言うんだと言いたかったが、頬を染めて荒い呼吸で喋る姿を
もっと乱してやりたくなった
「余計な事を考えられないようにすればいいのか?」
「うん、だから…早く…あぁっ」
まだ触っていないのに紅く充血している蕾を摘み上げると一瞬大きく痙攣した
私の事しか考えられないように、私の事しか見ないようにしてやる
「本当はココを甘噛みされるのが一番好きなんだろう?」
大げさに脚を大きく開くと、小さく震える太股を押さえ付けて蕾を舌を尖らせてつつく
「違っぁあっ、ヤダ…大佐っ…そんな事しなくて…はぁっあっ」
「なにか言ったか?」
「バカッ…絶対…後で…殴…あ、あ、ダメッ」
少し痛いくらいに甘噛みしてやると体の力がぬけて荒い息を吐きながらも私を恨めしそうに睨んでくる、また文句を言われる前に彼女の望みを叶えてあげよう

避妊具をつけるこの一瞬の間が嫌いだ、なんでいつも興味深気にジロジロ見るんだ
私の不快感に気付いたのか意地悪そうにニヤリと笑われた…自分はまだ動けないくせに…

いつもいい所で気分が萎えてしまう事をしてしまうのも彼女の可愛い所だと思っておこう…
自分のものをあてがうと瞼をぎゅっと綴じて、怯えているようにも見える表情をする
ただそう見えるだけで実際はそんな事ないと思うが自分が今どれだけ私を煽る表情をしているのかわかっているのだろうか
全部収め動こうとした時、彼女が拷問としか思えない事を言った
「大佐…お願い…動かないでぎゅってして…」
「……」
「イヤ?」
まあいい、時間は充分にあるんだ、この後にでも彼女には私しかいないんだという事を思い知らせてやる、今言う事を聞いておけば後で逆らったりしないはずだ
言われた通りにぎゅっと抱きしめてやるとお互いの心臓の音が聴こえてきそうな静寂が
二人を包んだ、意外と心地いい…このまま何時までもこうしていたくなる
でも確か彼女は『余計な事考えて怖くなるから早く欲しい』と言ってなかったか?
「鋼の?これでいいのか?」
「うん、大佐の心臓の音を聴くと安心する…もう怖くなくなったよ有難う大佐…」
「心臓の音で安心するのか?」
「うん、大佐と一つになって心臓の音を聴いてるとなんか…頭の中が大佐で一杯になって安心して……凄く気持ちよくなるんだ…」
「……」
「大佐苦しいっそんなぎゅうぎゅうすんなっ」
バカバカしい、何が『私の事しか考えられないようにしてやる』だ
彼女の不安の原因…おそらく弟の事だろうが、覚えてもいない弟に焼きもちを妬いている自分が恥ずかしい
『姉さんを頼みます』
急にあの時言われた言葉を思い出した、今までの私は彼女を守っているつもりでいて本当はそうじゃなかった、ただ甘やかしているだけで何も彼女の救いにはなっていなかった
「どうしたんだ大佐?」
「なんでもないよ…」
「ごめん…やっぱり辛かった?もう動いても大丈夫だから…」
「変な事気にしなくてもいいんだよ」
「でも…俺はもういいから動いて…」
頭をくしゃくしゃに撫でて額にキスを落とすと、細い腰をしっかり支えて慎重に動き始める
「んっ…大佐っ…もっと動いても…大丈夫…」
「気にしなくてもいいと言っただろ?」
「…だって…さっき大佐辛そうな顔して…た…お願い…何でもするから…俺を見捨てないで…独りきりにしないで…」
今口を開けば泣きそうだから、何も言わずに蕾を擦りながら腰を動かす速度を少しずつ早めた
「あぁっ、あ、あ、大佐っ、俺、大佐が…あぅっ、好き…大好き…ずっと大佐の傍に居させて…ああぁっ」
一瞬胎内がギュッと締まる感覚がして彼女が果てた
彼女の言葉に答えるように頬をなで、軽くキスをすると一筋の涙を溢した
「すまない鋼の、少し我慢していてくれ」
彼女が微かに微笑んだ、それに安心して更に早く動き彼女を力いっぱい抱きしめながら私も果てた

子供のように無垢な寝顔を見つめながら私は決心した
ちらりとデスクを見ると月明かりに照らされた親友の写真が何か語りかけてくるような気がする
『頑張れよ』
都合のいい幻聴に苦笑しながらも、私は強く勇気づけられた

続く






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