call me
>334氏

行為の最中で繰り返される、求めるような……淫らな甘い声………。
柔らかな肌に指を這わす度、喉奥から深く吐き出されるその媚薬のような声は徐々に徐々にエドワードの脳髄を痺れさせ、正気を奪ってゆく……。
ロイ子への愛撫を降り注げば降り注ぐほど、少しだけ開いた唇から漏れる声が堪らなくエドワードの雄をこれでもかと奮い立たせた。
体中を駆け巡る訳の分からない激情に促されるまま、しっとりとした肌に唇を寄せ、舌と唇で思う存分、その柔らかな肌の甘さを味わい尽くす。
既に覚えこんだ、彼女の敏感でかつ弱い部分は少しだけ焦らしながら……
けれど、ロイ子の声が一層昂るまで的確に時間をかけて攻め続ける。
長い睫を伏せ、エドワードの愛撫に身を任せているロイ子の乱れゆくその声は………。
例え、目を閉じていたとしても、その妖艶な肢体が快感に身を震わせている情景をいとも簡単に脳裏に浮かび上がらせるほどの男を惑わせる淫靡な声。
魂の底から蕩けていく様な……深い奈落に導かれるような……堕ちてゆくような錯覚を覚えるほどの……誘惑。
ロイ子に愛撫を与えながらも、実際には、触れる指先、唇、舌……
そのいずれもが、えもいわれぬ刺激で己の快感を益々高めていく。
すべてにおいてロイ子という存在によって翻弄されているエドワードの青い性が、それでも尚、貪欲に貪り尽くそうと自身の中で荒れ狂い、その対象となる目の前の熟れた身体に襲い掛かる。
ロイ子の高められた快感は、その捌け処となる出口を探し出そうとして一段と縋るように男を惑わす甘い声へと変貌していく。
「…あっ……はが…鋼、の…お願い・だから……」
耳元で繰り返される喘ぎは最後の一線を必死に促すが、エドワードは意識が朦朧とする中でさえも強い意志でそれを耐え抜く。
どうしても……どうしても…ロイ子の今の声で言わせたい言葉。
だから今、その想いを込めて……ロイ子に伝わるように……。
「……ロイ…俺の名前……ちゃんと呼んで……」
快楽の坩堝に溺れた黒曜の瞳が一瞬、エドワードの方に向けられ、すっと揺れ動いた。

無意識に強く求めようとする腰を先程から手で押さえ、自由を奪っている……。
すべては己が望むまま……全主導権を握っているエドワードは情欲を込めた視線をロイ子から外さない……
そんな少年にロイ子は逆らう術も無い。
「…エド…エドワード…もう…お願い……」
ニッと、口元を緩めたエドワードは感情のおもむくままロイ子に荒々しいくちづけを贈った。
「……好きだぜ、ロイ」
腰から離れた腕はさらに角度を変えてロイ子の柔らかな身体に添えられる。
共に同じ場所を目指すだけ……。









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