おねがい
>20氏

風呂をあがって、アルが出しておいてくれたバスタオルだけはおって、部屋に向かう。
途中、姿見の前を通りがかって、ふと足をとめてしまう。
『どうして大きくならないんだろうね』
昼間の大佐の発言を思い出して、くすぶり続けていた怒りが勢いよく再燃する。
んなこたあ、こっちがききたいっつーの!!
弟はまだ15歳なんだからこれからだよ、なんてあの可愛らしい声でのんきにいってくるが、
身長も伸びない上に、女らしさのかけらもないのだ、この体は。
実を言うと、初潮すらまだだ。
幸いお腹のぽっこりでるような幼児体型はまぬがれているものの、くびれもへったくれもないものだから、
性別の区別がつかないといわれても反論のしようがない。
そもそもが、こんな年頃の娘に(娘だ!!)、
あんな失礼なことを言ってくる男がいる事自体が信じがたい。
不満げに胸を掴んでみるも、ささやかな胸は持ち上げるほどもない。
未だにブラジャーもいらないで済むなんてどういう...
幼馴染のウィンリィはあんなに立派な胸になってるというのに。
久しぶりに見たウィンリィには驚いたなんてものじゃなかった。
そりゃ、ウィンリィの方が背も高いけれど、同い年でこの差は...!
正直、オレの小さな胸は傷ついた。
自分で小さな胸、といってしまったことに気づいて、更に落ち込ませられる。
結局ずっと不機嫌だった姉さんが、勢いのままに夕食をかきこみ、ちょっとは落ち着いたかな、というところでお風呂に行ったと思ったら、バスタオルを羽織っただけの真っ裸で、姿見の前に立ち止まったまま動かなくなった。
鏡の自分に向かって唇とがらしてメンチ切っていたかと思ったら、両手で胸をなではじめる。
そして突然ピタリと動きを止めると、周りの空気を真っ暗にしだした。
もう、また一人でぐるぐる回っちゃってるんだから。
大佐も、姉さんをからかうと面白いのはわかるけれど、後でご機嫌とるこっちの身にもなってほしいよね。
ていうか、胸の大きさ気にするのもいいけど、
少しは人目とか気にしたらどうなの、姉さん。
何かっていうと体が成長していないことを気にしてるみたいだけど、ボクからみればそんなこともない。
たしかにふくよかには程遠いけど、おしりだって以前に比べればずいぶん丸くなったと思うし、それに、その...つるつるだったあそこも今はぽやぽやと毛が生えてる。
女の子は体が成長すると自然と恥ずかしがるようになる、みたいにいうけれど、姉さんの羞恥心が薄いのは体の成長が遅いからなんだろうか。
鎧の弟だけど、ボクも男だよ。
今更こんなこと言っても聞くはずもないから、ボクも言わないけど。
「こんなところで何ぼうっとしてるの。風邪ひくでしょ」
羽織ったバスタオルを頭にかぶせて髪を拭いてあげる。
背中を押すと大人しく歩き出した。
でもまあ、姉さんもこんなことで落ち込むってことは、やっぱり女の子ってことなんだよね。
「今日、大佐に言われたこと、まだ続きがあってな」
「うん?」
まだその話?
「『揉めば大きくなるともいうが、まだそんな相手もいないんだろう』ってな...」
語尾...だけじゃなく、肩までわなわなと震わせる。
もちろん、あの姉さんがこんなことで泣くわけがない。
怒っているのだ。
しかも、昼間のうちにこの話をしなかったってことは、こっちの方がより怒りが深いってことだよ。
「決めた!お前、オレの胸もめ!」
「ええーっ!?」
「決めたったら、決めたぞ!それで次に会ったとき、大佐の鼻をあかしてやるんだ!!」
「ちょっと、姉さん、何いってるの、
そういうことは、恋人同士とかそういう間柄ですることでしょ!
姉弟ですることじゃないでしょ!!
ていうか、揉むだけだったら自分ですればいいことじゃない。
ボクがする必要ないでしょ!?」
「自分で揉んで大きくしたって意味ないだろ!?
それで大きくしても、次に大佐にあったときに、『おや、ちょっとは大きくなったみたいだね、毎日錬成したり、自分で揉んだりしたのかい?』とかいわれたら、余計腹たつじゃねえか!」
姉さんは怒りながらも、大佐の口真似するのだけはやめない。
って、そんなところに感心してる場合じゃない!
「そうじゃなくて!姉さん自分で何いってるかわかってるの?
姉弟で、そういう...、え、エッチなことするみたいな......」
ボクは言ってるうちに恥ずかしくなってきてしまって、ごにょごにょと言葉にならなくなってしまった。
「なんだよ、アルはいやなのか?」
「い、いやっていうか...」
「オレはアルになら何されてもいいし、アルが望むならなんでもしてやりたいよ」
姉さんはまじめに話すのはいやなようでいて、
突然こういうことをさらっといったりする。
そういうとき、ボクはいつもびっくりしてしまって、ぎゅっと体を硬くして姉さんのいうことを聞いてるしかできない。
体っていっても、今のボクには中身のない硬い鎧しかないけれど。
そんな姉さんの言葉を聞くと、ボクの魂もぎゅっとなる気がする。
密度が高くなるような、動いたら何か壊してしまうような、そんな緊張感。
バスタオルから顔をのぞかせて、仰向いてボクをみつめてくる姉さんがたまにみせるけなげさは、いつも強くボクの心を打つ。
「ほんとに...何いってるかわかってる?姉さん」
もっと近くで目線を合わせようとして、ボクは膝をついた。
バスタオルごと、顔にかかった髪を流してやると、強い意志をこめた瞳がランプの明かりをうけてきらりときらめいた。
「ボクは弟で、こんなから」
「アル」
言いかけたボクの言葉を姉さんは力強くさえぎった。
「お前がなんだって、オレの気持はかわらない。
いっとくけど、胸揉んでくれるなら誰でもいいって思ってるわけじゃないからな!」
そういって、姉さんはボクの手をとって自分の胸に導いた。
姉さんの小さな胸とボクの大きな手では揉むって感じにはならない。
どうしたってボクの手の方が大きすぎて余ってしまうし。
それに、大きくするために揉むって一体どうしたら...
おそるおそる指を滑らせると、姉さんの体がびくんとはねた。
「ちょっ...、く、くすぐったい、くすぐったいって、アル!!」
ボクの指をとらえて、姉さんは身をよじる。
「だって、そんなこと言ったって、どんな風に触ればいいのかわかんないし...」
「そんなくすぐるみたいに触るなって。もっと普通に、思い切って触っていいから」
ほら、ってもう一度姉さんがボクの手を胸に押しつける。
それならって、さっきよりは強めに指を滑らせた。
姉さんの胸はほんとに小さかったけれど、ボクの指の動きに合わせて少し形を変えた。
今度は姉さんは何も言わなかった。
じっとボクの指の動きをみてる。
文句がでないってことはこれでいいのかな、と思って、胸を持ち上げるみたいに(持ち上がらないけど)円を描くようにしてすりあげた。
ほんとにこんなことで大きくなるのかな。
内側に向かって揉んでいたから、今度は外側に向かって揉んでみる。
胸の動きにつれて、ピンクの乳首もひっぱられたり戻ったりする。
なんだかこういうのを「いやらしい」なんていうんじゃないかと思って、恥ずかしくなったけど、どうしてだかそこから目が離せない。
もしかして、今ボクいやらしい気持になってる?
好奇心のままにピンク色のそこをそっと押しつぶした。
「あっ!」
「ご、ごめん、痛かった?」
姉さんが甲高い声をあげて、ボクの指を押さえたから、慌ててしまった。
姉さんの顔を覗き込むと、真っ赤になってて、目も潤んでて...
「大丈夫?そんなに痛かった?」
姉さんは俯いたままかぶりを振った。
「ち、ちがう...きもち、よかった、から...」
微かに震える声で姉さんに告げられて、ボクの中で何かが騒いだ。
躊躇わずに両方の乳首に指を伸ばす。
力は入れないで、そっと撫で回す。
「あ、あ、や...っ、アル...っ」
聞いたことのない声で、姉さんがあえぐ。
まるで泣きそうだけれど、いやなんじゃないよね。
きもちいいっていったよね。
さっきまで撫でられるままに形を変えてたはずの乳首が、なんだかかたくなったみたい。
押されてもへこまないで、押された方へ流される。
それが面白くて、また胸ごとこすりあげる。
そうこうしてるうちに、姉さんがへなへなとへたりこんだ。
「姉さん?」
「...なんか、力、入らない...」
腰が抜けたみたいになってしまった姉さんを抱え上げてベッドにおろす。
なんだか表情までぽうっとなってしまってるみたい。
姉さんのこんな顔、初めてみるよ。
仰向けに寝かせると、ただでも少ない胸は、あるんだかないんだかわからないくらいぺったんこになった。
ボクはそんなことは気にせずに、またすぐに胸に手を伸ばした。
姉さんいやがってないし、いいよね。
乳首をつまむといやいやをするように身をよじらせたけど、やめろとは言われなかったから、そのまま続ける。
「あ、んんっ、あ...アル、アル」
片方の乳首をいじりながら、もう片方は乳房だけ撫で上げる。
姉さんは膝頭を擦りあわせて、堪らなさそうにあえいでる。
こういうの、色っぽいっていうんじゃない?
姉さんはまるで泣いてるみたいなのに、ボクは手を止めずに姉さんの胸をいじり続けた。
でも、胸以外でも気持ちいい場所ってあるよね?
どこを触ればいいんだろう?
そっと腕をずらしてわき腹をなぞる。
そのままわきの下を通って、二の腕までなぞりあげる。
イイところに触れると、姉さんがのけぞったり、泣いてるみたいにあえぐ。
この体でこんなことしてみたいと思うなんて、想像もしたことなかったのに、ボクは手を止めることができなかった。
もう一方の腕がやわらかそうなお腹を撫でると、
姉さんの膝がお腹を守るように曲がった。
...くすぐったかったかな?
仰向いたまま膝を曲げたその姿勢は、
姉さんの、その、ボクが医学書でしか知らないところが見えそうな姿勢だった。
みちゃいけない、っていう気持ちがありながら、
ボクの目はそこに釘付けられたみたいになってた。
姉さんはぽうっとした顔のまま、ボクのことをぼんやりみている。
今ボクがどこ見てたか気づいてる?
そっと足の間に手を入れると、するりと膝がほどかれた。
まだ毛の薄い姉さんのそこは、隠すものがなくて丸見えになった。
色づいたそこは、医学書でみたものとはまるで違って見えた。
もっと、なんていうか、水っぽくて、触ったら痛そうな感じ。
こんな色してるなんて考えたことなかった。
そう思いながらも、ボクはそろそろと手を伸ばした。
他のところより、熱かったりやわらかかったりするんだろうか。
ボクには感じることはできないけど。
割れ目のはじめの部分にそっと触れる。
姉さんはぴくりと震えたけれど、何も言わないでボクをみてる。
そっと、ほんとにそっと縦になぞると、姉さんは目をつぶって顔をそらした。
指が滑った気がして手を離すと、ボクの指先がてらりと光った。
透明の液体がまとわりついてる。
濡れてる?
もしかして、姉さんのここが濡れてるってこと?
今度はそこを狙って撫でた。
「ん、あ、あん、や、あ、ああ...っ」
「きもちいい?きもちいいの?姉さん」
「ん、うん、いい、あ、ん」
「どこがいいの?いって?」
「あ、そこ、ぜんぶ、あ、んん〜〜っ」
「全部じゃわからない。どのへんがいいの?」
「や、だって、ほんとに、あ、あ、ああん!」
勢いに任せて、花びらのように閉じたそこも開かせる。
濡れたそこは確かにどこを触っても気持ちいいのかもしれないけど。
開かれたそこに、隠れるようにあった赤い木の実のようなそれにボクは触れた。
とたん、ひきつれたように姉さんの体がはねた。
「...っ、あ、やぁっ、んっ!」
「こう?」
ほんとに、そっと、はさむようにして撫でた。
濡れて、つるつるしてるそこ。
ほんとにそっと触れただけで、くにくにと転がって、とってもやわらかそうな感じがする。
ときどき姉さんの腰がびくんとはねる。
「あ、あ、なんか、もう、もう...っ」
泣いてるみたいな姉さんの声。
溢れる粘液がボクの指にからみついて、ボクの指はつるつる滑る。
ボクがしようと思う動きより、もっとやわらかく、もっとやさしくなる。
ときどき思ってもみない方にもすべる。
姉さんは苦しそうなくらい息を荒くして、顔を真っ赤にして、耳まで真っ赤にして、でもやめろとはいわなかった。
姉さんの生身の足と機械鎧の足がボクの鎧の腕に絡みついてぎゅうぎゅうと締めつけた。
ちょっとやそっとじゃ外せない締めつけだったけど、
ボクは構わずに見えなくなったそこを探り続ける。
「アル、アルゥ、あ、あ、ああっ...!」
泣いてるみたいな、苦しそうにも聞こえる声をあげて、びくんびくんって死んじゃう魚みたいに震えて、姉さんはどこかのてっぺんにたどりついた、らしい。

なんだか放心してしまっている姉さんの横に座って、ボクもぼうっとしてしまっていた。
なんだかんだいいながら、その、結局胸を揉むよりもすごいことしてしまって。
人には言えないことだけれど、不思議といけないことをしたような気持ちにはならなかった。
確かにボクらは姉弟だけど、ボクは姉さんのことが好きだし、姉さんもボクとならいいって言ってくれた。
そう、姉さんはいいっていってくれたんだ。
そのことが、今頃になってボクの中にじんわりとしみこんできた。
姉さんはボクのために腕一本失っているのに、それでもまだ足りないかのように何もかも差し出そうとする。
いいのに、いいのに。
そんなにしてくれなくてもいいのに。
ボクは姉さんがそこにいてくれればそれで充分だよ。
そう思っているのに、姉さんの差し出してくれたものを結局受け取ってしまっているんだ。
ボクがそんなだから、姉さんは次に差し出すものを探してしまうんじゃないの?
ボクはそんな風にして、姉さんから何もかも奪ってしまうんじゃない?
そう思ったら、急になんだか不安に胸が重苦しくなった。
姉さんには幸せになって欲しいのに。
本当にそう思っているのに。
「喉、渇いた...」
力なく呟く声に、現実に引き戻された。
「アル、水くんで」
「あ、うん」
水差しからコップに水を注いで差し出すと、のろのろと姉さんは起き上がった。
注がれた水をごくごくとおいしそうに飲み干して、ふうと息をついた。
「なんか、揉まれると大きくなるって意味がわかったような気がする」
は?
ボクは姉さんの言った意味がまるで理解できなかったんだけど、姉さんは至極真面目そうだ。
「だって、揉まれても何にも感じなかったら、大きくなんてなりそうにないだろ?」
脈絡が全くみえないんだけど?
「やっぱ自分で揉むんじゃ意味ねえんだよ!
だって自分で触ってもあんな風になったことねえもん!」
自信満々の断言。
自分の発言への「うんうん」という頷きつき。
見たことない公式の、正解だけみせられてるみたい。
途中の経過がまるでわからない。
姉さんは錬金術師的理屈っぽさをもっているくせに、しばしばこういう論理の飛躍をみせる。
これが天才ってものなのかな...
それとも肉体のない僕には理解できないだけ?
「これなら絶対大きくなるって!しっかり揉むんだぞ、アル!!」
嬉々として言い放つ。
やれって言い出したのは姉さんだけど、ホントに後悔とか迷いとかちっともないみたい。
禁忌って一度破ると全部どうでもよくなっちゃうものなのかな。
「あのクソ大佐に吠え面かかせる日も遠くないぜー!
人の貧乳ネタにしたこと後悔させてやるー!!」
かっかっかと高笑いまでしはじめた。
さっきの水差し、中身お酒だった、なんてことないよね...
こっそりと視線をやるけど、色はとりあえず透明の液体だ。
無味無臭かはわからないけど。
姉さんの貧乳が解消されたからっていって、
大佐が吠え面かかされることはないんじゃないかなぁとぼんやり思う。
そうなったらそうなったで、新しいネタでからかわれるだけなんじゃない?
そう思うと、姉さんの貧乳を解消すること事体が無駄ってことになるんだけど、せっかく機嫌のよくなった姉さんに、わざわざ水を注すこともないだろう。
姉さんのご機嫌取りするのは、ボクの役目だし。
それに、姉さんの貧乳解消法はボクにとっても楽しみのひとつになりそうだし。
「姉さん、もう夜遅いし...今日はとりあえず寝たら?」
「ありがとな!アル!!」
がばあって飛びつかれて、ほっぺたとおぼしきところに音をたててキスされた。
ホントにもう、現金なんだから。
「わかったから!ちゃんと寝巻き着て寝て!その格好のまま寝ないでよ!」
あんなことしちゃったばっかりなのに、嘘みたいに何も変わらない。
何か、もっとこう、大変なことのような気がしてたのは僕の思い込み?
それとも相手が姉さんだったからだろうか。
姉さんは機嫌がいいせいか、鼻歌歌いながら素直にタンクトップに袖を通してる。
いつもこれくらい素直だといいんだけど。
先ほどまでの不機嫌など嘘のように上機嫌な姉の様子に、アルは鎧の肩をすくめた。
手のかかる姉に弟の悩みは昨日も今日もつきることはないのであった。


おわり








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