大佐悩み編
>81氏

君の一生にも関わる大切な話があると、部屋に呼ばれた。
またいつもみたいに変な事考えてるんじゃないだろうか…と思いながらもやってきてしまったのは、いつもと違うその雰囲気に呑まれてしまったからだろう。

部屋に入ると大佐が、椅子に深く座り込んで机の上で腕を組、考える人如くうな垂れていた。
「で、話って何?」
「…………」
いくら待っても返事が無く、長い沈黙が続いた。
「どうしたんだよ? 何かあったのか?」
「いや……」
「あんたらしくないぜ?」
「ああ、私もそう思っている。」
そう言えば中尉が言っていた。大佐が上に呼ばれてから少しおかしいと…もしかしたらオレの事で何か言われたのかもしれない。
若くして大佐の地位に就いたロイ・マスタングは、敵が多くあまり快く思っていない輩が、失脚の材料はないかと目を光らせているのだ。
エド子の不祥事のツケは後見人である大佐の方にも振りかかる。 
(オレ目立つ事色々やっているからな。)
「オレの事か?」
「…ああ…。 側に…来てくれないか?」
切なげに言われてしまったので素直に側に行く。そのままふわりと抱き寄せられた。
「え? ちょっと!」
「すまない、しばらく…このままでいさせてくれ。」
いつもと調子が違うので、少し心配になりそのままの状態で(ちょっと躊躇ったが)
安心させる為にそっと頭に手を置き、問い掛ける。
「上から何か言われたんだろ? オレは何言われても大丈夫だからさ、言ってみろよ。 …な。」
「…落ち着いて…怒らないで聞いてくれるか…?」
「ああ。」
「実は…だ。」
少しの沈黙、腰にあった腕が滑り落ち太腿あたりを擦りはじめた。

「君のウエディングドレス、定番のロングも捨てがたいが、変り種の超ミニミニも見てみたいのだ。
しかしオートメールが見えるので君は嫌だろう? それなら右にスリットを入れて右足だけがチラリと出るようにするのもいい。 だがそうすると君の生足が他の野郎どもに曝されてしまう! それは癪なのだ。」
(いきなり何言い出すんだ、この男! 訳わかんねぇ!!)
「な、何の話してるんだよ!!」
「私たちの結婚式についてだが。」
「誰と誰のだよ。」
「私と君だが?」
「んな事知るか! どこからそんな話が出てくるんだよ!! なんでそんな事になるんだよ?!」
「ああ、忘れていた。 ほれ指輪だ、受け取れ。」
小さな箱を手渡されたがそのまま突き返して叫ぶ。
「何だよそれ!!」
「バージンロードも問題か…君の初めては私が頂いてしまって処女ではない。純白は無理か…
ならいっそうワインレッドで君の白い肌を引き立てるのも悪くない。」
「勝手に話進めんな!!」
「何を怒っている? 先程落ち着いて、怒らないで聞いてくれると言ったではないか!!」
「それとこれとは別だ! それよりさっきまでの落ち込みは何だよ?! 
上からオレの事で何か言われたからじゃねえのか?!」
「ああ、言われたとも、『君もいい年だ。そろそろ身を固めたらどうだ? 紹介したい相手がいるのだが。』とな!
しかし私には誓い合った相手がいると断ったのだよ。 君の事だ!! という訳で、私と結婚しろ。」
(なんだよその命令形は!)
「しねえよ!!」
「照れ屋さんだな。」 
「照れてねぇ! 呆れているんだ!!」
「何故だ? 私とは嫌か?」
「当たり前だ!!」
「仕方ないな…では既成事実の為に今から仕込んでおくか。」
服の中に何時の間にか手が滑り込んで胸を擦っていた。
「あっ… ちょ、ちょっと待て! 既成事実って…オレはまだ15歳、犯罪だぞ!!」
その腕から逃げようともがいていたら、後ろ手に押さえつけられてしまった。
「フフフ、大丈夫。 妊娠発覚あたりには16歳になっている。 立派に結婚できる年齢だ、問題ない!!
そうそう、背後位からの方が受胎確立が上がるそうだ。 獣のように頑張ろうじゃないか!!」

「問題ありありだぁ〜〜〜〜この犯罪者〜〜〜〜!!」
エド子の叫びが虚しく響く…

「本当にね…」
「大佐…犯罪だけは……」
このままこの人に付いていっても大丈夫なのだろうか…と、ちょっぴり不安になる東方司令部の面々だった…

おわり







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