腹黒アル子
>280氏

兄さんは、ボクがいくら好きだと言っても、キスしても、抱きついても、下着見せても、裸見せても、何しても…反応してくれません。 
どうも、『妹がお兄ちゃんにベッタリ甘えている』としかとってくれてないようです。
これは色々な意味でやばいんじゃないかな、と最近特に思います。
しかもそれに慣れてしまったようで…ますますやばいです。
これでは何をしたって気が付いてくれないばかりか、全くの無駄無駄無駄ぁぁぁーーーです。
もう『兄さんから手を出してもらいたい。』なんて甘っちょろい事を言ってられなくなってきちゃいました。
はしたないけどボクから仕掛けていかなくちゃ駄目かな…
他の女の子に美味しい所持って行かれてたまるか!!ってね…ふふふ。


今日は兄さん仕事休みで一日中家にいるんだ。
ボクはチューブブラとボクサーパンツというラフな(?)カッコで犬のように兄さんの回りでうろちょろしていた。だって嬉しいんだもの。
兄さんがお風呂から出て本棚に近づいた時、ボク後ろにあった本に気が付かずつまずいてしまった。
慌てて本棚に掴まったら上の本がバランスを崩して落ちてきた。衝撃に目を瞑って構えたんだけど、いくら待ってもそれがない。ゆっくり目を開けたら兄さんがボクを庇って覆い被さってくれていた。
兄さん…いつもかっこいいけど、今は当社比1.5倍カッコ良いよ!!
「アル、大丈夫か?」
「うん、平気。兄さん、ありがとう。」
下から兄さんの首に手を回してぐいってボクの方に引き寄せて、ありがとうの意を込めて唇をあわせる。
いつもはここで終わりなんだけど…今回はボク、一歩踏み出る事にしたんだ。
巷で言うディープキスと言うヤツ。 やり方とかよくわからないんだけど、まあ、舌使って舐めればいいんだよね?
舌伸ばして兄さんの歯茎辺りをぺろぺろしてみた。びっくりしたのか口が少し開いたから、そこから口の中に舌を滑り込ませて兄さんの舌に触れてみた。少し冷たくてぬるってしていた。でも嫌じゃなかった。
兄さん以外の人だったら、きっと気持ち悪いと思う。うん。
流石に息止めてやっていたから…(普通はどうなんだろう?)
苦しくなってしまって、完全に堪能する事ができなかったけど口を離して深呼吸をした。
「アル、お前…」
そんなボクの様子を見て兄さん鋭い目を更に吊り上げてボクを睨んでいる。
まずいな〜やりすぎちゃった? 怒られるのかな? 
とおもっていたら、いきなり体が浮いた。兄さんがボクを抱き上げてくれたんだ。俗に言うお姫様抱っこと言うやつだ。
そのまま歩きだして寝室に運ばれる。 ええと…これって、もしかして、もしかするのかな?!
あまり期待しないようにしていたんだけど…ゆっくりとベットに下ろされた。これはやっぱりそうだよね?!
やった!ついにやったんだ!! やっとでボクの気持ちに気付いてくれたんだね!!
やっとで春が来たんだ!! やっとでボクの初めてを貰ってくれるんだね!!
両頬に手を添えられた。オートメイルと生身の手が何か不対照で気持ちいい。
わ〜凄くドキドキするよ。顔も熱くなってきちゃった。あれ?うれし涙の所為か目の前が霞んでる。
心持ち兄さんの手が震えている。自分の寝巻のボタンを器用に片手で外しながら、ボクの顔を覗きこみ、ゆっくりと兄さんの真剣な顔が迫ってきた。
ああ! はじめて兄さんからキスしてくれるんだね!! やっぱり目を瞑った方がいいよね。

…コツン…
期待していたものじゃなくて、何か固いモノがおでこに当たった。
瞼を開けたら兄さんの顔がドアップで目と目が合った。これって…おでことおでこをあわせている状態だ。
「やっぱり…」
「え?」
「舌が熱かったからおかしいと思ったんだよ。 アル! お前熱あるじゃないか。 まったく。
 一日中そんなカッコしているからだぞ!!」
「ちょ! 兄さん、違うってば!!」
「静かに寝てろ!!」
自分の寝巻をボクに掛けて慌てて部屋を出て行ってしまった。
兄さん、本気なの?! ねえ、照れ隠しとかじゃなくて?! もしかして天然?!
戻ってきた兄さんは両手に氷嚢やら、タオルやらを抱えていた。不味いよ…この人天然だよ…
「今流行っている風邪は脳炎にも移行する怖ろしいものなんだからな。 全く。」
その風邪に兄さん罹ったほうがいいよ。それでお味噌少し破壊された方がいいんじゃないのかな。
うん。そうすれば少しバランスよくなると思うよ。

はあ…変に期待もたせないでよ…
ちなみに、ボクは本当に病気で、この後数日間寝込みました。 ガーン
でも兄さんにおもいきり甘えられたからいいや。

おわり








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