禁忌すら愛し
>113氏



アルを胸に抱いて頭を優しく撫でる。
お母さんにも小さい頃良く頭を撫でて貰って眠った記憶…。
頬を胸に付けたアルは気持ちよさそうに目を閉じていた。
何だか胸のドキドキが止まらなくなってしまいそうだ。
その時…
「っ!」
アルが体勢を変えた時に胸の敏感な所を擦ってしまったみたいで吃驚して声を上げてしまいそうになる。
むず痒いような変な感覚に身体が強ばってしまう。
アルの目はきょとんと自分の胸を凝視したと思うと…突然胸に飛びついた。
胸から今迄感じた事のない変なくすぐったいような強い濡れた感触が信じられないけど、自分の喉から変な声を上げさせてしまう。
咄嗟にくすんだ短い金髪の頭。
変な声のせいで……上手く息が出来なくて、走った後のようにはぁはぁ息をついていると続けて口付けられた。
はっとし、今起きている事を整理しようと頭の中に考えを巡らせる。
ぬるりとした舌が突くように自分の舌を追ってくるのを躱そうとしたけれど捕まえられ……絡め撮られ、頭が真っ白になって身体ががくんと力無く落ちてしまう。
自分だけやられてばっかりじゃ少し悔しいから、自分も同じようにアルの舌に絡めてやると答えるようにアルの舌が絡まって来た。
頭がぼぅ…として、考えが思うように纏まらなくなってしまうけれど心地良いような感覚に…蕩けてしまいそう。
姉さんが少し苦しそうだったので身体を離すと唾液の糸が僕らの間を繋ぐようにつぅっと伝い、そして消えた。
何だか姉さんに悪いような気がしてしまい。
「姉さん、大丈夫…?」
って聞いてしまっていた。
鎧の頃から朝も夜も片時も側を離れずにずっと一緒の時が多かった僕の知る所では、こういう事、姉さんはした事も無いし、多分……訳が分からなかったんじゃ無いかと思う。
姉さんさっきのキスで呆然としちゃったのか、ぼぅ…っと座り込んじゃったままだ。
うわ…どうしよう……かなり気不味いかも……。
僕の首の後ろを冷たい汗が伝う。
その時、姉さんの口元がいつものようにニヤリと笑い、気が付いた時には首を腕で押さえ付けられ押し倒される体勢になっていた。
その拍子で縛られていた腕も解けたけど、ちょっと痛いかも。
「ぅ……ぐっ!」
機械鎧の方の腕が喉を少し圧迫する。
……やっ……やっぱり怒ってるんだろうか。
こんな表情はあのタッカー家で姉さんが盛大にキレた時にしか見た事が無い。
……かあさん、今からそっちに行ってしまう僕を許して下さい……
「アル………お前。」
姉さんが重い口調で声を絞り出すのが分かった。
「う……うん、姉さんゴメン……。」
僕が言えるのは謝罪の言葉だけしか無かった。
「俺……の事好きか?」
怒られると思ったけど…ちょっと意地悪をしたくなって
「……そんなの言わなくても、知ってる癖に。」
って言うと……姉さん
切羽詰まったような早口の大声で
「笑わないで聞けよ!
 俺は…アルが大好きだ!
 誰にも渡したく無い位に好きで!好きで!
 しょうがないんだ!!」
僕も姉さんの事、昔からずっと好きで堪らなかった。
でも、僕からそれをいつか言いたかったのに先に言われちゃったよ……しかも、姉さんってば僕が言うのも何だけど、かなり男前入ってて自分が情けなく思えてくる位に潔くて格好良い。
でも、そこに僕は惚れてしまったワケ何だけど。
「だから…アル!
 お前を抱かせろ!」
うわぁあ!!姉さん…台詞が全然逆何ですけど…
そんな可愛い顔と身体で「抱かせろ」だなんて言われた方が
面喰らっちゃうよ!!
僕も男としての面目をちょっとでもいいから保ちたかったのか
「抱くって……姉さんやりかたわかるの?」
その時の僕はかなり黒い笑いをしていたと思う。
思った通り姉さんは黙りこくり
「アルは……分かんのか?」
って不安そうな顔で聞いてくる。
僕も実際やるのは初めて何だけど、ね。
「うん、だから僕に任せてよ。」
額に軽くキスをし、それを目蓋から腹の辺り迄転々と降らす。
途中、姉さんのあげる声が可愛くて…姉さん耳の辺り弱いみたい?
そして、ズボンに手をかけて引き降ろすと鈍い色を放つ鋼の義足と色気のない男物の下着が姿を見せた。
女の子が男物のそれを付けてるとかえって不思議に色っぽく見えてしまうのはどうしてだろう?
普段から分厚いズボンに覆われた足は抜けるように白く綺麗ではっと息を飲む位。
それに僕はキスをし、太ももの内側を強く吸うと姉さんが堪らず吐息を漏らしそこには赤い跡が花弁を散らしたように残った。
「ん……アル、何だか身体が変…
 凄く…熱…いんだ」
潤んだ目で僕を見ながら姉さんが身を捩る。
何だか凄く綺麗で溜息が漏れそうだ。
僕の手が最後の下着にかかると、恥ずかしそうに僕の手を掴んだ。
「恥ずかしいってば………。」
真っ赤な顔で言われた。
「姉さん、僕の前でいつも平気で着替えてたじゃない?」
いつも、下着までも…酷い時にはシャワーの後全裸で僕に飛びついてきたりしていたのに、何だか不思議。
姉さんはついに覚悟を決めたのか…
「なら、アルも脱いでよ…。」
って。
僕は、はだけたシャツとパンツを手早く脱ぎさった。
4年前と比べて結構成長したと思う。
あ……やっぱり、僕のそれは結構な感じに勃ち上がっていた。
姉さん、それを見て吃驚したように
「へぇ……これこんな風になってたのか。触ってもいいか?」
って聞いてくる。
僕としては姉さんに触ってもらえるだけで凄く嬉しい。
ある意味姉さんの研究熱心魂に感謝したいかも。
機械鎧じゃ無い方の生身の指がまず竿の所に触れる姉さんは血管の辺りや下の袋を不思議そうに突いたりするので
僕も堪らずに声を少し漏らしてしまう。
それが面白いのか姉さん、さっきよりも強く竿の所や上の方をぐりぐりとやってくる物だから
「うわぁ!!」
つい大きな声を上げてしまう。
「凄い…これさっきよりも大きくなったんじゃねぇ?」
ホントだ…さっきよりも随分大きくなっていて僕のじゃ無いみたいだ。
姉さんのも、とっても気になる。
「僕は脱いだし、次は姉さんの番だね?」
と姉さんの承諾を得る前に下着を下ろす。
さっきのキスの時の唾液とは違うとろりとした液体が下着と姉さんのそこに透明な糸を引いた。
「うわ!いきなりなんて卑怯だぞっ!アル!」
暴れる姉さんをなだめながら、そこに目を向けるとてらてらとそこは潤っていた。
酒場で見た女の人のとは違って姉さんのはとても綺麗なピンク色で食べちゃいたい位。
「何か……濡れてる、ね? 
 僕も触っていい?」
軽くこくんと首を振る姉さんのそこに指を這わせる。
くちゅと音がし
「んぁっ!」
先程よりも高い声が姉さんからが上がる。
ぬるぬるとした液体に覆われたそこを揉みしだく度に姉さんの声は上がり身体は跳ね、僕も何だかいけない気持ちになって来た。
その時酒場で見たように姉さんの秘所に顔を埋める。
「な…何だよ!あんま見んなっ…。」
抗議の声が上がったが、構わずそこに舌付ける。
「ひぁ!!…あっ!!」
びくんと姉さんの身体が揺れて、そこからは新たな蜜が流れ落ちる。
ひくひくと波打つそこが吸い付くように収縮して僕の舌を奥へと導こうとする
「やっ…っ!アル!!いっ!あ……ぅっ!…はっ!」
蕩けるようにそこはもう僕が吸っただけじゃ手に負えない位にぐっしょりと潤っていてくちゅくちゅ音を立てる。
指を入れると
「ンッあ!!」
そう漏らして背を逸らし僕の肩を姉さんの機械鎧の脚が思いっきり蹴り飛ばした。
「う!……うわぁっ!」
鈍い衝撃と結構な痛み、そして僕はベットから蹴り飛ばされていた。
よ…鎧の時は難無く受け止めていたけれど実際受けるとなると物凄く痛い。
僕もまさかあそこで蹴りが入るとは思っていなかったので、防御もしていなかった。
ゆっくり起き上がると…真っ赤な顔で恥ずかしそうに姉さんが
「ア…ル?大丈夫か?」
っていつもとは違った儚げな声で聞いてくる。
僕は笑って誤魔化すけど、やっぱり痛い。
姉さんとやる度に蹴られてちゃ、僕は日常茶飯事だからいいものの普通の男の人じゃ姉さんの相手…出来ないかも。
「何か……良く分からないけど、変な感じがして
 気が付いたら蹴ってた…スマン、青くなってるな…。」
姉さんは僕の肩を傷を舐めるような仕種で優しく舐めてくれた。
その表情と震える睫毛がとても綺麗で見とれてしまっていた。
僕はもう我慢出来なくなって姉さんをゆっくりと押し倒していた。
「姉さん……
 僕ら血の繋がった姉弟だけど本当にいいの?」
僕も馬鹿だな…と思った。
思いとどまらせる言葉を言っちゃって。
「禁忌だって…分かってる。
 もし、真理の奴がどうこう言って来るようなら中指立てて「知ったこっちゃねーよ!」って啖呵切って…ついでに速攻ボコるってな?」
何か、ベッドの上で男女が交わす言葉とは思えない姉さんの言葉が僕にとっては、世界中のどんな睦言よりも最高に聞こえた。

そして、僕はゆっくりと姉さんの脚を開いて
「行くよ…姉さん。」
もうはち切れそうな自身を潤うそこに押し当てた。
「うん…。」
小さく呟いた姉さんの腕が僕の首に回される。
姉さんのここ、表面はもう大丈夫そうに見えるけど……
入り口からとってもきつい。
「ッう……!アル!…!!」
先っぽが入っただけでももうぎゅうぎゅうと痛い位に締め付けて。
それだけでも少し辛いけど気持ちいい。
「姉さ……力抜いて…。」
口付けをしながら徐々に腰を進める。
舌を絡めていると一瞬姉さんの力が抜けたので思い切って腰を突き出す。
「っ!痛ったあ!!……っ!」
身体が強ばりその拍子に僕のそれも痛い位に締め付けられる。
姉さんのそこを見ると一筋の赤い血が流れ落ちていた。
目からは大粒の涙がぽろぽろと。
「姉さん痛く無い?」
やっぱり血が出ると痛いのかな……って思ってたら
「痛ぇ!凄っごく!痛てー!!」
って怒ったように僕のおでこを思いっきり姉さんの手が叩いた。
しかも機械鎧の方だから頭が脳震盪を起こしたようにぐらつく。
「あ……!」
姉さん驚いたようにその指先を見る。
そこには少し血が付いていた。
気が付くとちょっと背中が痛い。
「ふふ、おあいこだよね?
 姉ーさん。」
僕は姉さんが痛いって言うのも構わずにもっと強く動きたいけど、それをしてしまうと姉さんが辛そうだから、腰を軽く動かしはじめる。
「うッ!…駄目!いっ!」
ツラそうな姉さんの声が聞こえる。
ゴメン…姉さん。
これ、凄く気持ち良くて気を抜くと何だか自分が持って行かれそう。
自分の背を伝う汗の感覚に鳥肌が立つ。
「あっ……ふっ!何?……やっぁあ!」
それまで苦し気だった姉さんの声が甘い物に変わって来た。
少し低いけど、可愛い声が増々僕の背を押して行く。
「っは!姉さん!!」
僕は必死で腰を動かす。
ずちゅっとか…ぐちゅって言う水音が耳を犯すみたいで
でも…そんな事気にならないくらいの純粋な快感。
「ア…ル!
 良く…わか…!!怖…い!!ぁああ!」
首を振って姉さんが快感の中に怯えたような表情を見せる。
僕も怖くて自分が分からなくなりそうで姉さんをぎゅっと抱き締める。
繋がった腰が更に深く密着し、僕はそのままその腰を強く突き上げた。
「んぁあ!!…ぁあ!!………っあ!ア…ッル!!」
姉さんの身体が弓なりにしなって僕のものもぎゅうっと締め付けられる。
「っく……ぁ!!!!」
頭の中が真っ白になって……一瞬の波のような物が走る。
これがイくって事なのかな……
目をあけると、汗でぐっしょりになって息を付く姉さんと秘所から流れ落ちる血と僕の精液が混ざったそれが何だかとても淫猥に見えてしまう。
目を閉じてぐったりしている姉さんの唇に優しく口付けると姉さんの手がぎゅっと僕を抱き締めた。
達して少し寒気を覚えた身体に感じる体温。
目を開くと汗で貼り付いた前髪と赤い唇。
縋るように追い掛けて来る猫のような金色の視線。
……禁忌を犯して結ばれた僕達。
そんな事よりも愛しくて堪らない
僕の大切な女(ひと)
僕がそんな感傷に浸っていると…
姉さんがいつものように大股で立ち上がり
「うわああああー!何だこりゃ!」
って太股の間を流れるそれを手に取って絶叫していた。
「ね…姉さん!ティッシュ…」
僕が姉さんのそこを拭こうとティッシュを持ってしゃがむと
「恥ずかしいから自分でやる!から…後ろ向いてろ!」
そう怒ったようないつもの口調で僕に背を向ける。
そんな姉さんの姿が可愛くて、僕はまた苦笑するのだった。

そして、その後はまた一緒の布団でぐっすり眠ってしまい……

急な列車の停止する音で僕らは、早朝に叩き起こされる。
不機嫌な顔の姉さんが目覚まし水筒の水を顔にかけて顔を拭った。
車両の天井からはドタドタと…数人の人間が走る音が聞こえた。

「……7人ってトコだな、行くぞ!アル!!」
服を手早く身に付けた姉さんが先頭を切って走る。
昨日のアレでやっぱり腰が痛いのか、その動きはいつもと違ってキレが甘い。
逆に僕の方は絶好調だったから、姉さんを追いこすように先頭車輌に向かって一気に突っ走った。
この身体に戻って錬金術を使うのは初めてだったけど……
気が付いた時には、師匠や姉さんと同じように手を合わせてパンっと打ならしていた。
真理の事はおぼろげにしか覚えて無いけれど、見る見るうちに壁が練成されて強盗達を車輌の中に閉じ込める事が出来た。
後はセントラルの軍部の人達に引き渡せば大丈夫だろう。
「アル……もしかして、お前も?」
その錬成をみていた姉さんが驚きの表情を浮かべながら僕の元に駆けて来る。
「うん…何か出来るようになっちゃったみたい?
 姉さん、いつも危険に突っ込んで行くから…僕が守らないとね。」
「へっ!生意気言ってんじゃねーよ!」
笑いながら足払いを掛けて来るのを軽く跳躍して躱す。
絶対にてなづける事の出来ない金色の山猫。
「生意気って?昨日の姉さん…凄く可愛いかったんだけどね、ふふ。」
黒い笑みを浮かべてまた意地悪してみたくなった。
「…っこのー!待てよ!!アルー!!」
後ろから追い掛けて来る声が照れを含んでいて、僕もちょっと赤くなる。

国家錬金術師の資格を返還したら、直ぐにでもセントラル土産でも持ってリゼンブールに帰って…
母さんと暮らして来た時みたく畑にトマトやじゃがいもとか作って静かにのんびり暮らすのもいいかな…なんて。

禁忌より愛しいその女(ひと)と……


でも、姉さんはリゼンブールに身を落ち着ける気は無いみたいで未だに僕を引っぱり込んでどこへとも知れぬ根無し草家業に身をやつしている。
僕の受難の日々はまだ、始まったばかりだった…みたい。

(おしまい)









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