>693氏

←スレ7

ロイはエド子の少し開いたままの唇にそっとキスをした。
「久しぶりにきみの味を確かめてみようか」
そういうと、ロイはまだ多少の抵抗が残るエド子の足を軽く開かせて下着を脱がせ、その狭間に顔を埋めた。
「ひゃっ…!」
限りなく敏感になっている部分を直に刺激されて、エド子はたまらず悲鳴を上げる。
だがそれには歓喜が強く入り交じっていて、彼女の足の間でロイの頭が動く度に段々と艶っぽい喘ぎ声に変わっていた。
既に部屋着は腹の部分に上下から巻かれてしまっていて、エド子は明るい部屋の中で殆ど裸と言っていい格好になっている。
ロイはエド子の可憐な秘裂を熱い舌でゆっくりと上下になぞり、控えめに屹立している突起をきつく吸い上げた。
「あ、あぁ…あんっ!」
エド子の腰が大きく戦慄く。
更にロイは、止めどなく愛液をあふれ出させる蜜壺に中指を進入させ、歓びに締め付けてくるその内壁を擦るようにして出し入れし始めた。
「…う…ん…っ!」
もうエド子の喘ぎ声はかなり性急なものになってきていた。
「すごいな、どんどん溢れてくるぞ…きみの甘い蜜が……。聞こえるだろう? この音…」
あまりにも露骨なセリフを囁かれた上に、わざと恥ずかしい水音を大げさに立てられ、エド子の嬌声は更に高まっていく。
「やめっ……、…あ…あっ…!」
「こうされるのが、好きだろう…? ほら、イっていいんだよ」
卑猥なセリフと共に、エド子の中で蠢くロイの長い指が2本に増えた。
それぞれがまるで別の生き物のようにエド子の中の感じやすい部分を次々に刺激していく。
「あ…、ぁ……」
意識のある限り、出来るだけ閉じられていた筈のエド子の足はもう完全に開かれていて、片方の足はソファーの背に無造作に掛けられており、その腰はロイの指をどん欲に求めて知らず動きだしている。
「はぁ…あ…ん…ひゃ…うっ…!」
ロイは更に片方の手を伸ばして、エド子のやわらかい、だが弾力のある乳房を揉みしだきながら、舌で秘裂を小刻みに刺激し、時折、花芯をチュッと音を立てて吸い上げた。
彼女の体を知り尽くしたロイの容赦ない責めに、エド子はもう耐える術を持たなかった。
「…あ…ふぁ…んっ……もう、だ…め…。はぁっ…イっちゃう…!」
「名前を、呼んでくれないか。」
ロイが囁く。
それは、蜜事における二人の約束。
「あ…ぁんっ、ぁ…ロ…イ……ロイ…!!」
ビクンッ…と数回、エド子の体が跳ね、小刻みに痙攣した。
「…ふ…ぁ…」
未だ、あどけなさを色濃く残す少女が自分の愛撫にあられもないほど感じて、この名を呼びながら昇り詰めていく…。
それは果てしなく淫靡で…そしてロイの激しい独占欲を満たす光景だった。

ロイは初めて出会ったその瞬間から、エド子が本来持ち備えている純粋な魂の輝きを微かながらに感じ取っていた。
そんな自分がいつの間にか後見人としてではなく、一人の男として彼女を愛していることに気が付いた時。
歩み続ける彼女の背中を見守り、陰ながら支える、大人の男としての自覚や理性が幾度も彼を押し止めたにもかかわらず……どうしてもその存在を自分だけのものにしたくて、ロイはエド子の自由に羽ばたく翼を手折ってしまったのだった。
後悔などは、もちろんしていない。
けれど、自信に満ちあふれているはずの彼の心には常に、エド子が手放した「大切な弟や幼馴染と共に故郷で暮らす」という、もう一つの道の事が存在していた。
そんな想いを振り払うようにロイは激しくエド子を愛しみ、いっそ一つになってしまえとばかりに彼女をかき抱いた。
だが、得体の知れない不安はいつまで経っても彼の中から消えず、それどころかだんだんと制御できなくなっていったのだ。
昼も夜も彼女を求めた。
傍らに居ない時はもちろん、彼女が他の誰かと話している時など、平静を装ってはいても頭の中は嫉妬でおかしくなりそうになった。
そして、恐ろしくなった。
このままでは、自分は愛しすぎて彼女を壊してしまうのではないか。
…そう思ったら、エド子を抱けなくなってしまったのだ。
その結果がこれだ。
この命よりも大切で愛しい彼女を不安にさせ、悲しませただけ。
…彼女はいつだってまっすぐ私だけを見ている。
そろそろ私も素直になって自分が臆病だという事実を認めよう。
愛してるからこその不安。
そんな感情もすべて抱えていってこそ、彼女を愛し抜くことが出来るはずだ。
ロイは、今日改めてそう思ったのだった。

「…ん…っ…」
全身を桜色に上気させ、半分気絶したような状態で快感の余韻に浸ったまま動けないでいるエド子を見る内、ロイはもう我慢できなくなった。
こんなに長いこと彼女を抱かずにいられた自分が信じられない。
この小さくて甘い姿をした恋人の、頭のてっぺんからつま先までを今すぐ自分のものにしなければ気が済まなかった。
ロイは羽織っていたバスローブをサッと脱ぎ捨てると、既に天に向かっていきり立っている自身を、エド子のまだ蜜の溢れている秘裂へと性急に突き入れた。
「きゃうぁ!! あぅ…んっ…」
今イったばかりのそこは、まだ熱く濡れていて締め付けがきつい。
エド子にとっても、いきなり進入してきたそれはもう慣れた大きさとはいえ、ついさっきまでの指と比べれば遙かに圧迫感があって、言い様のない刺激が互いの中を貫いた。
「…くっ。久々だとやはり、いつも以上に狭いな…」
「…い…やぁ……」
久しぶりの感覚に締め付けのきつさが加わって、危うくロイもいってしまいそうになる。
が、そこは我慢してこらえ、少しずつ腰を動かしていった。
「ひゃっ…あ、ん…、あっ…、ぁっ…」
揺さぶられて途切れ途切れになるエド子の鈴のような声が耳に心地いい。
ロイはエド子のその締め付けに、ともすれば放出してしまいそうになるのを堪えて、可愛らしい恋人を翻弄する快感を少しでも長く味わおうと、ことさらゆっくりと己を出し入れする。
エド子の中は熱く滑って蠢いていて、ロイの脈打つ欲望を奥へ奥へと引き込んでいくようだ。
「…ん、…はぁ……ロイ…」
エド子の意識が少し戻って、ロイの名前を甘えたように呼ぶ。
これは、もっと欲しい時の合図だった。
ついこの間まで、あどけない少女だったエド子が少しずつそんな要求をしてくるのが堪らなく愛しくて可愛くて、ロイはついまた意地悪な気持ちになる。
「…どうして欲しいんだ?」
そう言いながらロイは、自身を彼女の中から引き抜いて、蜜壺の入り口を暫くじっくりと弄んだ。
「あ…、ひゃ…んっ…やだぁ…」
いやいやをしながら切なそうに腰を押しつけてくる様が、より一層ロイの被虐的な心に火を付けてしまい、彼は完全にエド子の中から自身を抜き去ってしまった。
「私に、どうして欲しいのか…ちゃんと言うんだ。」
「やあっ、…ロイのいじわる……」
そうして少しすると我慢できなくなったのか、やっとエド子は顔を耳たぶまで真っ赤にしながら小さな声で呟いた。
「…もっと…奥まで…して…」
言葉は全然足りなかったが、エド子の恥ずかしがる様が劣情を更に煽り、ロイはすぐまた彼女の最奥まで一気に貫いた。
さんざん焦らされて更に感度の高まったエド子の、甘やかな声が嬌声に変わった。
「ひぁっ…あ…ぅ……あ…んんっ…!」
「イイ声だ…もっと聴かせてくれ」
ロイの囁く声と緩急を付けて襲ってくる熱い刺激に、エド子はまたすぐ昇りつめてしまいそうになる。
こんな自分が恥ずかしくもあったが、なにより今この瞬間、体を重ねている事が嬉しくて仕方ない。
…自分は飽きられた訳ではなかった。それどころかとても大事に思われている事が体全体で感じられる。
ロイが、おれの中に、いる。俺の体で感じている。
「…ぁ、…ロイ…好き…大好き……」
ロイに揺さぶられながら、回らない口で懸命に言い募るエド子の上気した頬には涙が伝っていた。
「エド子…」
ロイは動きを止めて、その涙を舌ですくった。
「不安にさせて悪かった…。でも、君は知らないかもしれないが…私はいつでも君がそう思う何倍の深さで、君を愛しているんだよ。」
そう言いながら瞼にそっとキスをするロイの唇が暖かくて、エド子の瞳からまた涙が出た。
「フッ、仕方のない甘えん坊だな。…愛してるよ…」
そういうと、ロイはエド子の唇に自分の唇を重ね、乳房をめちゃくちゃに揉みしだきながら、より一層激しく動き出した。
…ふぅ…ん…ん…」
舌と舌を絡み合わせながらさっきより一層の一体感を感じて、ロイの腰の動きと共にエド子も知らず動いてしまう。
お互いがお互いへの愛を一身に感じて吸い付くように求め合い、エド子はアッという間に登り詰めてしまった。
「あぁぁっ…!!」
目を閉じた向こうが白く輝いて爆発し、意識が白濁する。


ふと、エド子が目を覚ますと、もう時計の針は明け方を指していた。
どうやら気絶したまま眠ってしまったらしい。ちゃんとベッドに移されて、裸ではあったが暖かくされていた。
「う…ん。」
隣でロイの身体が動いた。
目を覚ます様子はなかったが、エド子が体を起こしたせいで軽くなったロイの左手が、無意識に彼女を探して少し泳いだ。
エド子はそれを見てちょっと微笑むと、そのまま寝返りを打ったロイの肩に、そっと毛布を掛け直す。
…昨日までは、こんな彼の動作にも素直になれなかったのに。
まったく、俺って現金なヤツだよなぁ……と、エド子は思う。
結局わがままの真意は、ロイに見透かされちゃってたみたいだったし。
でも今は、愛情を再確認した後の心地よさに酔っていたい。
自分は愛されているのだという確かな自信と、それと同じくらい「ロイを愛している」という気持ち。
何より…大好きなロイの逞しい腕の中でこうして眠りにつけることに感謝しよう。
そうしてエド子はロイの頬にキスを一つ落とすと、昨日までとは違う安らかな眠りに落ちていったのだった。

*おわり*






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