エルリックさんちの家庭の事情5
>563氏
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夕風肌寒く身にしむ今日この頃、皆様いかがおすごしですか。
アルフォンス・エルリックです。
耐えに耐え抜いたこの数カ月、僕達姉弟はまだ清らかな関係を保っています。
自分で自分を褒めてあげたいというのはこんな感じなんでしょうか。
自慢じゃありませんが、今の僕は仙人にでもなれそうです。
ちょっとやそっとの女性の痴態を見たぐらいじゃ、眉だって動きませんよ。
打たれに打たれた数カ月で僕は鋼の心を手に入れました。
天然系にだって、もう負けません!
すみません嘘です強がりですごめんなさい。
僕は我慢のし過ぎで不能になってしまったんでしょうか。
もしや。
もしや姉さんはこうやって僕を慣らしていって、最終的には姉さん以外の女性には反応しないように調教しているのでは……!?
な訳ないですね。
睡眠不足の脳ではろくなことを考えません。
そうです。僕はここ数カ月極限に寝不足です。
秋はいいですね。
肌寒い風がヒューヒュー吹くから姉さんも薄着をしません。
服もきっちり着込んで、乳首も透けなくて、お尻もはみださなくて、ああ…これで僕にも平穏が訪れる……そう思ってました。
甘かった様です。天然系をなめてました。
寒いということは、温かいところを求めたくなるものです。
就寝時の密着度がアップしました…………。
姉さんは両腕を僕の胸で交差させたりして、新婚さんもびっくりの熱々ぶりですよ。
あははははハ。
背中に、ましゅまろのでっかいあたたかなぽよんぼよんしたのがぐりぐり擦り付けられるわけですよ。
まだ健全な青少年だった僕には過ぎた刺激でした。
いけないと思いつつも妄想は広がっていきます。
一度我慢できなくて背中に姉さんをくっつけたままオナニーをしてしまったんですが、フィニッシュ直前で姉さんが
「ん……あるぅ…どうした……? 具合でも悪いのか?」
僕に何ができたでしょうか。
この拷問のような一件以来、どんなに辛くとも生理現象は押さえ込んだ方が百万倍ましだと悟りました。
仙人の道へ一歩近付いたわけです。
目を閉じると確実に姉さんとせ…セックス…する夢を見てしまうので、それ以来夜に眠るのを止めました。
というか眠れません。
集中力を途切れさせないために、今研究している内容を夜中中反芻していたら、錬金術大系1500ページ全25巻を6巻までそらで言えるようになりました。
ありがとう姉さん。
無駄に賢くなったよ。
でも、夜寝ないで昼寝ないで……そんな生活をしていてまともでいれるわけもなく。
眠気覚ましにと大量に服用した栄養剤のせいで、姉さんの前で噴水のように鼻血を出して大泣きさせてしまったので、一応昼寝だけはすることにしました。
子供みたいに泣きじゃくる姉さん可愛かったな……。
昔の男泣きもよかったけど、今の姉さんもすごく萌えるよ…萌えだね………って、僕は今、一体、何を……?
そろそろ肉体的にも限界で死兆星も見え始めたので、この現状を打開すべく誰かに相談する覚悟を決めました。
幸いにも明日マスタング大佐がリゼンブールに来るそうなので。
今度こそぐっすり眠れますように…………
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