私はあなたのモノ
>179氏
【注意】ハボロイ子女王含む
「や・・・やぁ・・・アルゥ・・・ごめん、オレが悪かった・・だから・・・・・」
涙目で震えながらコートの前を握り締めて呟く姉を見下ろす。
「ダメだよ、さっき言ったでしょ?この通りを端まで歩いたらちゃんとほどいてあげるよ?」
そう。エド子のコートの下は全裸。縄化粧をされているのだから、厳密には全裸とは言えないだろう。
食べないでって言ったプリンを食べたから、お仕置きなんだ。コレは。
「そんな事言っても、アル・・・人通り多くってこんなトコ・・・」
震えながら手を僕にひかれて、渋々歩き出す姉さん。俯いて、あいている手でコートの前をしっかり握り締めて、絶対にはだけさせないようにしている。それじゃ意味ないんだよ、姉さん。
ふと目線を姉さんから外して前にやると・・・向かい側から歩いて来るのは・・・・
黒い髪のロイ子大佐とハボック少尉だ。まだ、こちらには気付いてない様子。
そうだ。姉さんが人のデザート取ったりしないように、あの2人に手伝ってもらおう。
「大佐、お久しぶりです。少々知恵を貸していただきたいのですが」
「ん?どうした?」
「躾の足りないペットを躾るにはどうしたらいいでしょうか?」
にっこりと、微笑んで一瞬だけ目線を姉さんにやる。
大佐と少尉がいるので、何も言わずに体を小さく震わせて俯く姉さんを見て、大佐は何かを感じ取ったらしい。
「・・・・なぜ私に聞くんだね?他に聞く人は色々いるだろう?」
「大佐なら、きっとわかるかと思ったんですけど」
また、にっこりと微笑む。今度は、こっちを真っ直ぐに見返す大佐。ふと、横にいる少尉に目をやると何だか微妙にバツの悪そうな表情でこっちを見返してきた。
「わかった。ウチに来るといい、こんな路上で立ち話もなんだろう」
ニヤリ、と笑うと大佐がそう言って踵を返した。
それから少しして、僕たちはロイ子大佐の家にお邪魔していた。
大佐らしく、シンプルにまとめられた調度品。手入れの行き届いている家の中。
そこにいるのは、家の主たるロイ子大佐。その直属の部下であるハボック少尉。そして僕たち姉弟。
「ハボック、足が疲れた」
不意に、大佐が一言だけ呟くと、少尉が一瞬こっちに目をやってから椅子をひいて、大佐がそれに座る。
「ハボック、アレを。」
「はい、閣下」
言うと同時に、少尉が横にある棚からさっと小さい乗馬鞭を取り出して大佐に渡す。
・・・・・・・・・・今、大佐を閣下って呼ばなかったか?少尉。
ぴし、とソレを手の上で鳴らして大佐がこちらを見る。
「アルフォンス君。ペットは、随分と気が強いのかね?」
僕に話しかけてはいるけれど、その目線は姉さんに注がれていて。
それなのに姉さんは、この場にいる全員から隠れたいと思ってるのだろう、未だに誰とも目線を合わせようとはしていなくて。
「えぇ、そうですね。気が強くて、なかなか僕の言うことを聞きません。どうしたらいいんでしょうね?」
「それは大変そうだな。だが、飴と鞭の使い分けでどうにでもなる」
もう一度、ぴし、と鞭を鳴らしてニヤリと笑う大佐。
普段は『男装の麗人』とか言われる位、とても素敵な人だけれど、こうやって見てると本当に『女王陛下』みたいだ。
・・・もしかして、さっき少尉が『閣下』って呼んだのは・・・やっぱり僕の予想通りだったんだろうか?
「アルフォンス君。君のペットをまずは見せてもらえないか?」
あくまでもにこやかな表情を崩さずに言うロイ子大佐。一歩下がった所で少し心配そうに姉さんを見るハボック少尉。
「わかりました、大佐」
僕も、にこやかに言うと姉さんの手を取って引き寄せる。
「ア・・・アル・・・止めてくれ・・・」
泣きそうな顔で、しっかりと空いている手でコートを掴む姉さんの手を握ると、耳元で囁く。
「ねぇ、姉さん。ここは室内なんだよ?いつまでコート着てるんだい、大佐に失礼でしょ?」
言いながら、下からボタンを外していく。両手を片手でふさいでも、機械鎧をなくした姉さんは力が弱い。
振りほどく事もできず、顔を背けてコートがはだけるのをただ、ひたすら耐えている。
そういう表情をする姉さんも素敵だよ。でも、大佐にもっと素敵になれるように教えてもらおうね。
「大佐、僕のペットはこういう姿です」
掴んだ手を上に持ち上げると、コートの中がはっきりと見える。
白い肌に、しっかりと食い込む荒縄。最近とみに成長を始めた胸がより強調され、いつもより大きく見える。
恥丘の茂みは薄っすらとしか生えていない。ああ、やっぱり何度見ても姉さんの体は素敵だと思うよ。
「ほぅ・・・・鋼の、君は普段あんな格好してるが、なかなか綺麗な体じゃないか」
含みのある笑い声で呟く大佐に対して、何も答えない姉さん。
「ダメだよ姉さん・・・ちゃんと、大佐にお返事しなきゃ。褒めてもらったら”ありがとう”でしょ?」
「ぅ・・・アル・・・やだぁ・・・もう、やだぁ・・・・」
真っ赤になって呟く姉さん。少しだけ、両手を上に持ち上げると軽くうめいて小さく『ありがとう』と呟いた。
「アルフォンス君、そんなに腕をひねり上げてはかわいそうだよ。手を離してあげなさい」
「はい、大佐」
手を離すと、慌ててコートの前を閉じようとする姉さん。だから、それじゃ躾られないんだよ、姉さん。
そう思った僕が口を開くより前に、大佐が先に口を開く。
「鋼の。ここは私の家だ。コートを着なければいけないほど寒くしているはずはないのだが?」
うっ、と声を詰まらせて僕と大佐の2人を見る。それから、後ろに控えている少尉を見る。
有無を言わせない大佐の表情を見て、諦めたのかコートをゆっくりと脱ぎ出した。
脱ぐと、より一層肌の白さが際立って見え、やっぱり姉さんの体は何よりも最高だって思えて。
「大佐、僕のペットはどうでしょう?」
フム・・・と、口元に手を当てて、姉さんの体を上から下までじっくり眺めている大佐に、改めて聞いてみる。
「それじゃ詳しく見えないな。隅々まで確認できないのか?」
「ああ、それもそうですね。姉さん、もう少し前に出てよ」
言われて、少し前に出る。大佐が手を伸ばせば簡単に届く距離。
「近づいただけじゃ分からないな、鋼の。それでは隅々まで、とは言えないな」
言われて、うらめしそうに僕を見て、でも文句は言わずに体を方向転換する姉さん。
「いや、鋼の、そうじゃない。四つん這いになって後ろを向くんだ」
「えぇっ!?こんな事させてる上にオレに動物みたいな真似しろってのかよ!」
思わず口に出してから、”しまった”と言う顔をして僕を見上げる。
にっこりと、優しく姉さんに微笑んでから、姉さんの腰の辺りの縄をグイッと持ち上げる。
当然、その縄は姉さんの脚の間を通っているわけで・・・と、言う事は食い込むわけで。
「んぅっ!」
うめいて、涙目になって、姉さんが可愛い声をあげるから、僕も嬉しくなる。
「ね?姉さん、ちゃんと大佐の言う事聞かなきゃダメだよ?」
縄から手を離すと、今度は何も言わずに四つん這いになって、ノロノロと後ろを向く。
大事な処は縄が通っているので、しっかり見る事は出来ないけれど。
その部分の縄だけが、少しだけ色が変わっているのが判別出来る。
「鋼の。一部分だけ色が変わっているが、何でか説明できるかね?」
「・・・しらない」
「そうか。アルフォンス君。君のペットは確かに反抗的だね。」
楽しそうに、ロイ子大佐は笑う。本当に、心底楽しそうに。笑いながら、手に持っている鞭を持ち直す。
持ち直して・・・その先を、ゆっくりと姉さんの大事な処にふれさせる。
「やっ!な・何すんだよ!」
首だけで振り返って、真っ赤になって抗議する姉さんなど構う事なく何度もソコを鞭でなぞる大佐。
「ココの部分だけ、色が・・・変わっているんだよ、鋼の。何でか、言えるかね?」
「や・・・・・やぁ・・・しらな・・い・・っ」
ゆっくり、ゆっくり、でも時々軽く力を込めて突っ突いたり。大佐の手の動きは波のように滑らか。
姉さんは、さしずめ波に揺られる小さな葉っぱだろうか。手が動くたびに小さくうめくだけで、もう何も抗議が出来ない。
十数分ほどだろうか。そうやって鞭で姉さんを撫でていた大佐が、手を止める。
姉さんは、肩で息をして、何も言わない。ただ、何も刺激を受けなくなったのに腰をモジモジとさせているだけだ。
「ハボック。久々に腕を酷使したので色々凝ったな。マッサージを頼む」
「かしこまりました、閣下」
今まで静かに、気配を隠してロイ子大佐の背後に控えていた少尉が元気に返事をして前へ出てきた。
そして、大佐の腕を揉むのかと思いきや、上着・・だけではなく、服を脱がせていく。
丁寧に、大事に、大切そうに、幸せそうに。
上だけ下着になったロイ子大佐は、見事に大人の色気を醸し出している。
「では、閣下。失礼しまっす!」
腕から揉むのかと見ていたら、いきなり下着を外し始めた。
レースが豪勢な黒い下着が外されると、”ボイン好き”と言う少尉が喜びそうな胸があふれ出る。
「お前はいつもここで嬉しそうな顔をするんだな、ハボック」
「そりゃもう!ボイン好きッス!」
少し呆れた、でも幸せそうな表情の大佐と、純粋に鼻の下を伸ばして嬉しそうに胸にさわり出す少尉と。
横ではまだ、姉さんが腰をモジモジとさせて息を荒くさせている。
優しく、マッサージをするようにハボック少尉の手が動いていくと、少しづつ大佐の息が静かに上がって行くのがわかる。
「そう・・・そこだ・・・んっ・・・ああ、馬鹿者、そこじゃない・・そうだ・・」
息を上げながら、それでも叱責は入る。
「ハボック、胸だけでは能がないといつも言っているだろう」
息を吐きながら言うと、ハボック少尉がロイ子大佐のスカートをめくる。
胸にまとっていたのと同じような、豪勢なレース使いの下着が現れ、でもすぐに少尉の手で下げられる。
大佐が膝をすり合わせると、その間から”くちゅ”と淫猥な音がひびく。
「ん・・・・・・ぁ・・・」
少尉の片手は胸をマッサージし、もう片手は脚の間に挟んでソコをいじっている。
目を瞑っていた大佐が目を薄く開き、何かを確認するとその口元が笑みの形を作る。
「鋼の・・・私の声だけでそんなになったのか?お前は随分と・・・・ふふ」
大佐の一言で、姉さんに目をやると、姉さんの大事な処から、さっきよりも蜜が溢れ、縄の色は完全に変わっていた。
「そんな事・・・な・・い・・・」
未だに四つん這いになり、背中を向けたまま、姉さんが呟く。
「まあ、我慢出来るならいいがね。出来なくなったら弟にねだるといいだろ・・んっ・・・ハボック、もういい、お前も疲れただろう」
言いながら手を伸ばし、少尉自身を器用に片手で引っ張り出すと、軽く手でしごく。
「うぁ、閣下すんません、オレ・・・もう我慢できなくって」
フフ、とまた大佐が笑うと横にいる少尉に脚をからめて引き寄せる。
「褒美だ、好きなようにしろ」
言うと同時にハボック少尉が大佐を持ち上げて、抱え込む。
「あぁっ!・・・んっ、もっと、んんっ!」
少尉が腰を動かすたびに大佐の胸が大きく揺れ動き、2人が繋がる部分からは”くちゅくちゅ”と音が絶えず鳴り続け。
「姉さん、後ろずっと向いてるなんて、勿体無いよ。こっちを向いて、ちゃんと見たほうがいいよ」
背中を向けたままの姉さんの縄を持って、無理やり前に向きを変えさせる。
相変わらず、目の前では大佐が大きな声をあげて少尉と腰を打ち付けあっている。
「やぁ・・・いいっ・・いいのぉ、ハボックもっと走れぇ・・・んっ!」
「ハイ、走らせていただきますっ・・・閣下イイ!閣下の中イイッス!」
・・・口走っている台詞がよく理解出来ないけれど、2人はそういうモノなんだろうと思う事にしつつ、姉さんに目をやる。
四つん這いの姿勢から、座り込んで、膝をしきりにモジモジと動かして。きっと、本当は手でシタイんだろう。
「姉さん」
声をかけると、ビクッと体を震わせて、見上げる。すごく顔が上気していて、目は涙目で可愛らしい。
「姉さん。」
もう一度声をかけると、口を一瞬開いて、また閉じる。
「姉さん?辛いんでしょ?ちゃんと”お願い”出来たら、してあげるよ?」
手にもった縄をクッと引っ張って、返事を促してあげる。
ぁ、と小さくうめいて目の前の2人に目をやる姉さん。手はもう膝の上で固く握り締められていて、真っ白になっている。
ちょうどその時、2人は果てたのだろうか、がっくりと椅子に崩れ落ちる。室内は、2人・・・いや、3人分の荒い息しか聞こえない。
「お願い・・・」
「何が?」
「お願いだアル、体がむずむずするんだ、どうにかしてくれ」
「ソレじゃ”お願い”になってないでしょ、姉さん。僕にちゃんと『お願い』しなきゃダメだよ?」
ぅ、と唇を噛む仕草が可愛いなぁ、と見つめてしまう。何をやっても姉さんは可愛らしい。だからいじめたくなっちゃうんだけどね。
「アル、お願いだからオレの体をもっといじって、ください。」
フフ、と大佐みたいな笑いが漏れてしまう。姉さんが、やっと自分から”お願い”してきてくれた。
でも、これだけじゃ足りない気がする。
「鋼の」
振り返ると、さっきの乱れっぷりはどこへやら、スッキリした顔の大佐が妖しい微笑みをしている。
「鋼の、お前がしてもらう代わりにお前はアルフォンス君に何をするんだ?」
姉さんの膝の動きはさっき以上に落ち着いていない。もう限界なんだろう、きっと。
「アルに・・・アル・・・アルの、いう事ちゃんと聞くからぁ・・お願い、もうダメなんだ!お願い、もうダメ、してぇ!」
涙目で叫ぶと、僕の足元にすがる。
「うん、姉さん、よく出来ました」
言いながら、さっきまでより強く縄を引っ張る。きっと、凄い食い込んじゃったんだろう。『あ!』と叫んで、姉さんの体が仰け反る。
「気持ちいい?姉さん」
仰け反ったあと、その反動で床に寝転ぶ形になった姉さんの大事な処に指を這わせる。うわ、すっごいぐっしょり。
「姉さん、大佐達の見てるだけでこんなに濡らしちゃったんだね。姉さんって、実は凄い淫乱だったの?」
言いながら指でちょうど姉さんのお豆の上にある結び目を揺らす。
「んぁっ・・淫ら・・じゃな・・・」
「淫乱じゃないんだったら、何で見てるだけでこんなに濡れちゃうの?ほら、今さわっただけでこんなだよ」
姉さんの蜜で濡れた指を見せつける。顔を背けて真っ赤になるので、ほっぺたに塗りつけてやる。
「やぁ・・・」
縄の横から指を潜り込ませると、それだけで軽く仰け反る。
「アルフォンス君、鋼のはもう経験済なのかね?」
後ろから大佐の声がかかる。
「いえ、まだですよ。指だけはした事ありますけど、まだです」
「そうか・・・」
指を軽く動かすたびに、甘い息を漏らす姉さんを見つめる僕の目に気付いているのかどうか。
そうか、とだけ言う大佐の声はとても優しかった。
指を2本に増やして入れると、甘い声が一瞬うめき声に変わる。
「アルゥ・・・きついってばぁ・・・」
何言ってるんだか、姉さんは。そんな事言いながら、腰がしっかり動いているじゃないか。
「姉さん、ウソはいけないよ」
空いている手で、腰をぴしゃりと一発打つ。
「あぁんっ!」
あれ?今、軽く中が締まったような。
「姉さん、もしかして今感じちゃったりしたの?」
「ちっ違うバカ!や・・動かすな・・・んっ、あぁんっ」
2本の指を、互い違いに動かすと口から少し涎を垂らしながら、姉さんが甘い声をあげる。
もう一度、ぴしゃりと腰を打つ。今度は、何も言わずに。
「やぁんっ!」
ああ、やっぱり。姉さんの中が締まる。
「姉さん、ウソついてたね、今また中がすごい締まったよ。姉さんは、人の喘ぎ声で濡れて、叩かれてまた感じちゃう淫乱なんだね」
「やぁ・・ん・・・・っ・・・・ちが・・あ、や、そんなトコやっちゃ・・・んっ」
否定したいんだろうけど、体が言う事聞かないんだろう。喘ぎ声の途中途中に何か言いかけては諦めている感じ。
「アルフォンス君、いいモノをやろう」
声と同時に僕の肩に何か、少し硬い何かが当たる。
目をやると、さっきまでロイ子大佐が持っていた乗馬鞭。
「君の手が疲れるだろう?それを使いなさい」
にっこりと、極上の微笑を浮かべて言う大佐。
それに対して、その後ろで明らかに不満そうに鞭を見つめるハボック少尉。彼もきっと、この鞭が大好きなんだろう。
「ありがたく使わせていただきます」
片手は姉さんの中なので、空いている手だけで感謝の意を表すと、ぎこちなくソレを持つ。
ひゅっ。
軽い唸りと共に、振り下ろす。
「いたっ!」
音が鳴ると同時に、姉さんが甲高く叫ぶ。でも、ソレと同時に中が締まるのも分かる。さっきよりも、締まるのが。
「やっぱり、姉さんは痛みで感じちゃう淫乱変態さんなんだよねっ」
言いながら、もう一度振り下ろす。指も、一緒に折り曲げて姉さんの中を強く刺激する。
「あぁぁぁぁぁっ!」
叫んで、仰け反る姉さん。多分、もう少しでイクな。
「姉さん、我慢してないでイっていいよ?みんなで見ててあげるから!」
3回目、振り下ろす。さっきより強めに、指でGスポットを刺激してあげる。
「んぁぁぁぁっ!」
叫ぶと同時に、姉さんが温かい飛沫をあげて力尽きる。
綺麗な絨毯に、姉さんの潮が染みを広げて行く。
「なかなか感度がいいようだな、鋼のは」
しばらくしてから、大佐が口を開いた。姉さんはまだ気を失ったままだ。
「そうですね。縛るだけでも今は濡れますからね。最近は跡を残すなとか注文多いので困ってますよ」
ふふ、と文句を言う時の、口をとがらせる姉さんを思い出して笑ってみせる。
「しかし・・・まだ大将が綺麗な体なんて、弟さんは我慢強いんッスね」
不意に、口を挟んでくる少尉。確かに、そう思うのが当然だろう。こんな姉さんの姿を見てるだけで、僕自身ははちきれそうなんだから。
「姉さんが・・・」
ん?と2人の目線が僕に集まる。
「姉さんが、僕自身を欲しがるまでは与えません。完全に、僕のモノになってからでないと、僕は与えられませんから。」
それまで・・・姉さんには、飴と鞭両方あげるけど。きっと、飴ばっかりあげてしまうんだろう。姉さんに、甘えられたら何も言えない。
今、初めて振り下ろした鞭の紅い跡を撫でながら、微笑んで言うと、少尉が黙り、大佐が笑った。
「よほど姉が大切なんだな、アルフォンス君は。鋼のが、他の男と通じる事は考えないのかね?」
「それは――」
あれから数日後。
姉さんは、気を失ったままグッスリ眠りこんでしまったので、コートを着せて僕が抱えて家に戻って。
家で目が醒めた姉さんは、寝る前の記憶が戻った途端何だかすごい部屋で叫んでたけれど。
それも、その時だけで。
「あーーーーーっ!姉さん、また僕のプリン食べたでしょうっっ!ちゃんとフタに名前書いておいたのに!」
「あー、スマン、腹減ってたから見ないで食っちまった。新しいの買って来てやるから許せ、アル!」
エヘへ、と悪びれない笑顔でごめんごめんと笑う姉さんと、お仕置きだ!と騒ぐ僕と。
相変わらず2人でいる生活は変わらない。
僕らは、あの日から2人で一緒に、ずっと生きて行くって決めたんだから。
だから、僕を姉さんが裏切るはずはないし、僕も姉さんを絶対に裏切らない。
あの時、大佐に質問されて、返す答えはただ1つだけ。
「それは、ありえません。僕らは、2人で一緒にいるんですから。」
だから、僕は今日も姉さんに色々教える。姉さんは、人をなかなか疑わないから。
疑うように、僕以外は信じないように。危ないから、身を守るために。
僕の我侭なんだって、わかっているけれど。姉さんが『もう、いやだ』って言う、その日まで。
姉さんは僕のモノ。 僕も、姉さんのモノ。
終