PRIMAL SCREAM プライマル・スクリーム Bobby Gillespie(vo), Andrew Innes(g), Robert “Throb” Young (g), Gary “Mani” Mounfield(b), Martin Duffy(key)
◆ BIOGRAPHY ◆ フロントマンたるボビー・ギレスピーのミック・ジャガーばりの圧倒的なパーソナリティー、そしてストーン・ローゼスで時代を制したマニの加入。 正式なメンバーではないが、さまざまな面でボビーやバンドとの関わりを持つケヴィン・シールズ(マイ・ブラディ・ヴァレンタイン)のサポート。 そんなメンバー個々の個性も際立っていながら、バンドとしてのアティチュードはしっかりと保たれているのが彼らプライマルズというチームの強さだ。 プライマル・スクリームというバンドは一見ゲリラ的で革命的なバンドなのだが、実はステディでロックな魂を忘れずにプレイし続ける、ロック・ファンに とっては原点を回帰させてくれるグレート・ロック・チームなのである。 プライマル・スクリームは1984年にジーザス&ザ・メリーチェインのドラマー、ボビー・ギレスピーによってグラスゴーで結成された。 ボビーはアルバム1枚でジーザス&ザ・メリーチェインを脱退。 旧友アラン・マッギーが設立したクリエイションと契約し、85年に 「All Fall Down」 でデビュー。 87年にはメイヨ・トンプソンをプロデューサーに迎え、当時のインディ・ギター・シーンを象徴する1stアルバム 「Sonic Flower Groove」 をリリース。 現在のプライマルズのサウンドからは想像しにくいが、初期の彼らのサウンドはあのバーズを彷彿とさせるギター・ポップだった。 ギターのジム・ビーティー脱退後の89年に発表したセカンド 「Primal Scream」 では、デトロイト・スタイルのガレージ・ロックにアプローチした。 ファーストではギター・ポップ、セカンドではセクシーなパンク・ロックと正面から向き合ったプライマルズであったが、3作目となった 「Screamadelica」 (1991年) がプライマルズ・サウンドの分岐点となる作品となる。 アシッド・ハウス全盛のクラブ・シーンに強く影響を受け、あのダンス・フロアのカリスマ、アンディ・ウェザオールと組んだこのアルバムは、それまでにはない 斬新なサウンドで 「アシッド・ハウスとロックンロールの融合」 を果たし、91年を代表する作品となった。 しかし、94年にリリースした 「Give Out But Don't Give Up」 では、ファンたちの予想とは裏腹に再びロックンロールへと回帰する。 アメリカ南部のメンフィスに赴き、ジョージ・クリントンら多彩なゲストを迎えての意欲作となった4thアルバムであったが、本国UKのプレスからは酷評を受け、 バンドは空中分解寸前にまで陥ることになる。この窮地を救ったのが、96年の元ストーン・ローゼスのマニの加入だった。 97年には今までのアルバムの総決算的な5thアルバム 「Vanishing Point」 を発表。(このあたりで、ようやくプライマルズのサウンドにシーンが追いつく) 96年にチームに加わったマニが本格的に参加した 「Xtrmntr」 (2000年) は、2000年に幕を閉じたクリエイションからのラスト・アルバムとなり、彼らの最高 傑作と賞される作品となった。以前から加入を夢見ていた加入を夢見ていたというマニのメンバー入りは、プライマルズのヘヴィなグルーヴをいっそう際立たせた。 そして、ギターとして参加したマイ・ブラディ・バレンタインのケヴィン・シールズの存在も彼らに大きな影響を与えた。 2002年には8作目となる 「Evil Heat」 をリリース。彼らはここに至ってもエレクトロ・パンクという新たなロックンロール・スタイルに挑戦し、見事に成し遂げた。 このようなプライマルズが歩んで来た過程は、一見すればただの 「迷走」 にしか見えないかもしれない。 しかし、アルバムごとにスタイルを変えながら、彼らは確信犯的にそのパフォーマンスとインスピレーションを増幅させ、大ブレイクを果たしていった。 彼らはローリング・ストーンズやバーズなどの先駆者たちから多くを学び、吸収しながら 「型にはまらない」 という自分たちのスタイルを確立していく。 そこにはボビー率いるプライマル・スクリームというチームの音楽に対する徹底的な愛情と、アーティストとしての恐ろしいほどに非凡なセンスがあったのである。 プライマル・スクリームというバンドは、常に時代の最先端を走り続けて来たセンセーショナルな奴らなのである。 ◆ DISCOGRAPHY ◆ SONIC FLOWER GROOVE (1987) ◆ PRIMAL SCREAM LINKS ◆ プライマル・スクリームのファンサイト。詳細なニュース、バンド紹介、ディスコグラフィーなど。 ◆ MY FAVOURITE SONGS ◆ 「Accelerator」 (from 『Xtrmntr』, 2000) アドレナリン全開の合法ドラッグナンバー 。車の中で聴くのは危険です、やめましょう。 「City」 (from 『Evil Heat』, 2002) フジロックと 「Live In Japan」 で鳥肌立ちまくりだった爆裂ナンバー 。ボビー最高!東京も病んだ街なんでしょうかねぇー。 「Miss Lucifer」 (from 『Evil Heat』, 2002) とにかくダンシングなナンバー。PVがメチャメチャ印象的。邪悪なプライマルズを象徴する曲。シェイカベイベー! 「Jesus」 (from 『Vanishing Point』, 1997) 知る人ぞ知る 「Star」 収録の超名曲。夜聴くと本当に泣けてきます。神よ、我を許し給え。 「Rocks」 (from 『Give Out But Don't Give Up』, 1994) プライマルズの最高かつスタンダードなロック・ナンバー。日本でも何気にCMで使われてます。 「Kill All Hippies」 (from 『Xtrmntr』, 2000) 詞がキマシタ。このアルバムを象徴するキラー・チューン。コレ聴いてるうちは正気ではいられません。 |