じぇんが
萌えだけで突っ走るククール×ゼシカ期間限定えせサイト
SS・触れないで/残像(微エロ)
絵・例えばそう、こんな関係/胸枕/ほどく/あけました
あけました
ズーミン帽子withゼシカ
ほどく
「服もどうぞ。」
残像
「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!ククールってば!」
下から来る抗議の声をあえて無視して、衣服を剥ぎ取ることのみに集中する。
女の服なんて脱がし慣れているはずなのに、この指が、今日は少しおかしくて。
もたついてる間にばしんと頬に一発。
「いい加減にして!」
涙目になりながらも、こっちを睨むその眼光の鋭さといったら。
あの凶暴なギガンテスでさえ、この場から逃げ出すほどで。
しかし、そんなはったりに自分は誤魔化されるわけにはいかなかった。
「どっちが。」
「……え…?…あっやだっ!」
再び動き出した手を止めようと必死になっているゼシカの
その首筋に甘く噛み付く。
「…っ……っ!」
おそらくはじめての感覚なのだろう、舌の動きに眉間の皺がくくと揺れて。
「次はここ。」
唇を指でつつくと、
「いやっ!!」
慌ててゼシカは手でそれを覆った。
そうだ。
いやならいやと言えば良かったのだ。
あの決断の時に、意見を求めてきたあいつに向かって、行かないでと駄々をこねてやればよかったのだ。
姫を助け出すその背中を、自分から強く押しておきながら。
姿が見えなくなってからひどく悲しそうな顔をして。
普段酒なんて全然飲まない癖に、お祝いだねと飲み潰れる。
皆の前で楽しそうに笑う度に、胸の奥がちりちりと焼けるように痛んで。
ふざけ半分で抱きついてきたお前を
放ることなんてできるはずがないだろう?
だから。「やめてやらない。」
「んっ…!」
太腿を撫で上げて、緩んだ隙に手をどかす。
無理やりに割り込んで柔い唇を吸った。
あいつのことは俺が、忘れさせてやる。
戻る胸枕
「うん。いい感じだ。」
「ばか言わないで。重い!」例えばそう、こんな関係
「ひひゃいです。ぜひかしゃん。」 触れないで
ドルマゲスの足取りを追うために大海原に漕ぎ出して3日。「……っ!」
いい加減ポーカーにも飽きたと愚痴る男二人に呆れつつ、ゼシカは独り甲板へと足を運んだ。
頭上から降り注ぐ月の光が心地よく、一面に広がる星畑は何度見ても飽きない。
そんな中、ふと目に留まった二つ星。
光り輝く一等星と、すぐ傍に寄り添うように輝く小さな光。
その姿を見つけて、まるで亡き兄と自分のようだとゼシカは思った。
幼い頃から類まれなる輝きを放っていた兄の背を、必死になって追いかけていた自分。
周りとぶつかって自分が独りになる度に、優しく頭を撫でてくれた兄。
いつまでも一緒にいることはできないとわかっていても、こんなに早く別れが来るとは考えもしなかった。
だからこそ、突きつけられた事実が余計に悲しくて……悔しくて。
「あんまり夜風に当たってると風引いちまうぜ?」
後ろから掛けられた声に、急いで目を拭う。
こんな時分に他人に自分の弱みをみせるのだけはごめんだった。
特にこの『軽薄男』には。
出会った瞬間に近寄ってきて、キザったらしい台詞なんて吐いちゃって。
真面目な兄とは全く正反対のタイプで、正直苦手だと思う。
「…こっちに来ないでよ。」
だんだんと大きくなる足音に牽制をかける。しかしこの男にはそれは無意味だったようだ。
「つっぱりすぎるのも体に悪いぜ?」
「…大きなお世話…っ…!?」
隣に来たと思った次に、頭に感触。
「おーよしよし。」
「や、やだっ!」
すぐ傍で、からかうように笑っていた顔を、力の限り、思いっきり突き飛ばして、
そのまま振り返らずにあたしは部屋に逃げ込んだ。
「どうしたんでがすか?」
尋常でない自分の様子に心配したヤンガスがドア越しに声を掛けてくれたけど、今はとても答えられる状況ではなかった。
口から飛び出しそうなくらい心臓が早く脈打って。
これは、走ったからではない。あのとき、触れられた瞬間に上がった体温。
兄ではない人に頭を撫でられた。ただそれだけなのに。
どうして?こんなにも顔が熱い。
あいつの触った感触が、記憶の中の兄の感触を勝手に塗り替える。
嫌なの、まだ忘れたくないの。
拒否する一方でこんなにも、
顔が、熱い。
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