I want nice thigh !!


「・・・・アレなんかどうだ?」
「うぇ〜、コレステロール高そう。」
「・・・・・・・・じゃあ、アレは?」
「極端だなぁ〜。美味しくなさそうだよ。」
「・・・・・・・・・・・・なら、アレでいいな?」
「えぇ〜、コゲ過ぎ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
晴れやかな午後のひと時。
穏やかな風が身体に心地よくあたる公園の名も無き樹の上で、何でココまで不可思議な会話を交わさなきゃならないのかと考えた。
それもこれも!俺の下で悠々と笑ってやがるこいつのせいだ!!
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ねぇ〜真面目に探してよぉ〜。僕ちゃん腹ペコなんだよぉ〜。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アレ・・・」
「あぁ〜、却下。好みじゃない。」
「・・・・こんっの偏食吸血鬼!!!!腹が減ったとぬかすなら少しぐらい我慢しやがれ〜!!!!」
いい加減俺の堪忍袋の緒も切れるというものだ。
さっきから何度も何度も俺は絶好のエサ(と思われるもの)を探してやってるというのに、この万年色ボケ変態偏食吸血鬼は一度も首を縦に振らない。
『血が吸えるなら多少のことぐらい目を瞑れ!!
この俺はお前からしか精気を補給できないから、お前以上に腹が減ってるんだ!!』
と、叫んでやりたい。
叫んだところでこいつには全く効果はないんだが・・・・それでも・・・。
「コラコラ。ご主人に向かってなんて口の聞き方をするんだい?しかも偏食吸血鬼とは聞き捨てなら無い。僕は偏食なんではなくて、美を探求し続けているだけだよ。」
「探求し続けて、餓死寸前に追い込まれてる奴が何を言う!!」
「んもぉ。怒鳴るなよ。これだから、男心の分からない吸血モモンガは・・・。」

ぶちっ!!

ふっふっふっふっ。ふっふっふっふっふっふっふっ!
こいつはついに言ってしまったな。言ってはならない事を。
ならこっちも言わせて貰おうか・・・・・・。
「・・・誰が好き好んでこんなアホっぽい格好をしてると思ってるんだ!!てめーの力が中途半端だったからだろう!!この万年色ボケ変態偏食吸血鬼!!!!」
「おいおい、万年色ボケ変態は言いすぎだろう?」
「違うってかぁ!?いっつもいっつも『血を吸うのは、程よく上気した美しい桃色の太ももでないと。』とかなんとか頬染めて語る男の何処が万年色ボケ変態じゃぁないって?えぇ?」
「・・・・・・・・」
おっ?珍しく奴の急所にヒットしたか?
くぅぅ。苦節うん百年、ついに俺の勝利か!!!
もう何度このときを夢に見てきたことか・・・一生懸命現代語を勉強したかいがあった。
「・・・・・・・・・・・いか・・」
「あん?今なんて?」
ごめんなさい、には聞こえなかったし?
はて?一体どんな謝罪の言葉を??
「そんな万年色ボケ変態にイソイソとついてきたのは君じゃないかって、言ったんだよ。モモちゃん。」
うげっ!!
しまった、見てはいけない恐ろしいものを見てしまった。
何でよりによってココで、極上貴族スマイルなんだ!!俺はその貴族スマイルに・・・・。
全て任せてしまえるような、最高級の貴族のスマイルにすべてを託したんだ!!
お前なら安心だと思ったから・・・。
「おっ俺は・・・モモちゃんじゃない!!おっお前・・・お前が、村が夜盗に襲われて絶望の淵にいた俺に・・・っそっそんなふうに笑って・・・・・・」
「『僕と一緒においで君に幸せをあげよう。大丈夫僕は強いよ。』っていったんだっかたなぁ。もう何世紀も前のことでよく覚えてないや。・・・でもいいことを思い出したんだvv」
不気味だ・・・・非常に不気味だ。こいつのこんな極上スマイルには必ず何かが隠れているはず・・・。
だってこいつは、こんなスマイル獲物の女にしか見せなかったぞ!
「ちょ〜っっと、人型に戻ろうか?」
というと、俺の了承も取らずに奴は当の昔に捨てたはずの形に戻しやがった。
一体何をする気で・・・・・。
おい・・・しかもなんだよ、このパンツと見紛うばかりに短い短パンは!!
俺にはいい年こいてこんなん穿く趣味はねーぞ!!(どっかの誰かじゃあるまいし!!)
「んん〜vvやっぱりそうだ!!」
「なっ何がだ?」
何だろう・・・・背筋がとっても寒い・・・・・・
こうなんだろう・・・変態髭面デブ親父が背後で荒い息を付いているような・・・・
「僕が君を誘った理由vvvv君の太ももに一目惚れしたからだったよぉ〜vvvv」

ひぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・

そっそんな理由で俺はこいつについてこさされたのか?
何が『幸せをあげようだ』!!お前の幸せのためじゃないか!!
詐欺だ!!こいつ始めっから俺のこと騙してたんだな!!

くそっ!!文句でも言って・・・・・・イヤァァァァァァ・・・・・・・

「あぁ〜やっぱりイイよ。その肌理の細かい白い肌。太くなく細くもない。変な肉も付いてない弾力のある触感。最高だぁぁぁぁぁ。」
もっもう目がイッテしまわれているぅぅぅぅ。
とっとりあえずこのままでいたらヤバイ!!変態の餌食になってしまう!!
逃げるが勝ちよってことで!!
「何処へ逃げる気かなぁ?僕がこんな最高のエサを逃がすと思う?大丈夫!次が見つかるまでの繋ぎだから。これで僕も君も空腹から逃れられるんだし、諦めようね。」
「イヤダァァァァァァァァァァァァァァァ」



『こうして吸血鬼は飢えをしのぎ、末永くその変態っぷりを披露したそうな。めでたしめでたし。』

「めでたくなんてあるか!!バーカーやーロー!!!!」
はい、皇ちゃんトコで400踏んだときにリクした小説でっす。
確かリク内容は
「吸血鬼モノでホラーと恋愛と女の子ナシで」
っていう酷なものだったと(笑)
なんか…アホでいいよね!(コラ)
初めてオリジナルものをいただきましたよvv
皇ちゃん、ありがとね!

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