介護ニュース 9

情報源は新聞です。見落としもあると思います。ご了承ください☆

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将来の年金 「現役収入の50%」困難

柳沢厚生労働相は経済財政諮問会議で、2004年の年金改革で政府・与党が約束した

「現役世代男子の平均手取り賃金の50%を下回らない」という

将来の年金給付水準の確保が難しくなったとの認識を示唆した。

12月20日ごろに公表する予定の新しい人口推計で

想定よりも少子化が進み、年金制度を支える世代が減少する見通しとなったためだ。

厚労相は会議で「新人口推計は(年金改革制度で使われた)02年の前回推計より

厳しくなる可能性が強い」と明言した。

厚労省幹部も既に「新人口推計は前回より厳しくなる見込みだ」と与党幹部らに説明している。

人口推計は国勢調査に合わせて5年に1度実施している。

前回推計では、将来の出生率は1.31で下げ止まり、

2050年には1.39まで回復すると推計していた。

この推計に基づく年金の給付水準は、2023年に50.2%となり

以降そのままの水準で推移するとしていた。

しかし、現実には05年の出生率は推計を大きく下回る1.26程度まで低下する見通しで

「前回の人口推計の見通しは甘すぎる」との指摘が出ていた。

厚労省は、新人口推計の発表時に、新設する出生率の政府目標の標準値として

年金の給付水準が維持できる1.4程度を掲げる見通し。

目標実現の可能性は不透明だが、少子化対策の拡充などを通じて

国民の年金不信の高まりを抑えたい考えだ。 061111


介護報酬 再び不正請求

介護報酬約1億円の不正請求が発覚し、東京都から今年5月に

介護事業者の指定取り消し処分を受けた「芝ケアー・マネージメント」(事業所・足立区)が

別の2社にヘルパーや利用者を移し替えて不正請求を続けていた事がわかった。

2社はもともと芝ケア社の実質的オーナーの所有で

指定取り消し後の受け皿に利用された形だ。

都は、介護保険法に基づいて2社の事業者指定を取り消した。

指定を取り消されたのは、介護事業者「あすかケアーセンター」(荒川区)と「紙布工房」(足立区)。

2社とも、芝ケア社の元従業員が社長となっている。

都福祉保健局によると、芝ケア社は2003年12月〜今年1月、

足立区小台で訪問介護や通所介護などの事業所を運営。

キャンセルされたサービスを行ったように装うなどの手口で

足立区や北区などに計約9,400万円の介護報酬を不正請求し、

利用者から自己負担分約1,000万円を集めた。

不正請求額は全国ワースト2位で、都は5月に事業者指定を取り消した。

芝ケア社のヘルパーや訪問介護サービスの利用者が休眠状態だったあすか社に移されたのは

都が足立区から通報を受けて調査を始めた直後の今年2月。

あすか社は芝ケア社が指定取り消し処分を受けた後も介護サービス事業を続け

実績を水増しするなどして、荒川区などに介護報酬数十万円を不正請求していた。

また、通所介護の拠点となっていた芝ケア社の事業所には紙布工房が移転。

芝ケア社の指定取り消し直後の6月、勤務実態のないヘルパーの資格証明を出すなどして

虚偽の申請書類をそろえ、新たに介護事業者の指定を都から受けていた。

事業者指定を取り消された会社や役員は、介護保険法の規定で5年間、新たな指定を受けられない。

あすか社の届け出上の社長は「会社を借りて事業を引き継いだ。

(オーナーの)男性には経営のアドバイスを受けているだけ」と話している。 061107


出生率1.26で確定へ

2005年の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子供の数の推計値)の確定値が

1.26となる見通しであることがわかった。

厚生労働省は今年6月、05年の出生率を1.25(概算)と公表していた。

05年に実施された5年に一度の国勢調査の確定値で、

出生率の計算で分母にあたる女性人口(15〜49歳)の実数が

概数の推計よりも少なくなった為、出生率がわずかに上昇した。

厚生労働省は出生率の確定値を12月中にも公表する。

出生率が1.26となっても、04年の1.29を下回り、

過去最低を更新した事は変わらない。 061107


社会保障給付 1人当たり67万円

年金、医療、介護などの社会保障給付費の総額は、

2004年度に過去最高の85兆6,469億円となったことが

国立社会保障・人口問題研究所のまとめでわかった。

給付費はデータがある1950年度以降、過去最高を更新し続けているが

04年度は対前年度比1.6%増(1兆3,801億円増)と、

伸び率としては過去3番目に低い水準だった。これは

1:物価の下落により、年金へのマイナス物価スライドが適用された

2:雇用の改善で失業給付が減った

3:診療報酬改定で薬価が引き下げられた

―ことなどが主な要因だ。

厚生労働省は「伸びの抑制は一時的なもので、引き続き抑制策を考えなければ

高齢化で給付費は今後、大きく伸びていくだろう」と分析している。

給付費のうち高齢者関係は、全体の70.8%を占める60兆6,537億円で

初めて60兆円台を突破した。

一方、児童手当など児童・家族関係は全体の3.6%の3兆906億円にとどまっていた。

国民1人当たりの給付費も前年度比1.6%増の67万800円と

過去最高を記録した。 061028


療養病床削減なら”介護難民”4万人

医療制度改革関連法案に盛り込まれている、長期療養の高齢者らが入院する

療養病床削減について、日本医師会は、現時点で削減を断行すれば

4万人近い患者が退院後に行き場のない「介護難民」となる恐れがあると分析した調査結果を公表した。

退院後に入所する施設不足や在宅介護サービスの未整備などが主な理由で

同会は「早急に受け入れ体制を整備するべきだ」と指摘している。

厚生労働省は療養病床について、現在の約38万床を15万床程度に減らす方針だ。

同会調査は、今年7月、療養病床を持つ全国6,186医療機関を対象に行い

2,870機関(46.4%)から有効回答があった。

調査では、医療の必要度が低いとされる患者2万9,392人のうち

退院が迫られる「病状が安定しており退院可能な患者」は1万8,628人(63.4%)だった。

だが、退院可能な患者の中には「施設の入所待ち」(3,667人)

「独居や家族が高齢などで在宅の受け入れが困難」(7,472人)

と、退院後に行き先がない患者は調査対象の4割近い1万1,139人に上った。

このため、医師会は「全国で同様の患者が約10万人いることを考えると

約4万人が行き場がなくなる恐れがある」と分析している。 061026


障害者0.39%が施設利用中止

厚生労働省は、障害者自立支援法施行による自己負担増を理由に

通所・入所施設の利用をやめた障害者の割合は

調査を実施した14府県の単純平均で0.39%だったと発表した。

同省では「極めて低い水準」としている。

大阪、埼玉、千葉など各府県が個別に調査した結果を同省がまとめたもので

最高は三重県の0.76%、最低は宮崎県の0%だった。

三重、和歌山など4県では利用実態も調査し、

通所日数を減らすなどの利用控えが0.6〜2.0%起きていることがわかった。

4月に施行された同法では、サービス利用料の原則1割の自己負担が導入され、

障害者団体などから、福祉サービスの利用を断念する障害者の増加を懸念する声が出ていた。

全国の作業所・授産施設で組織する「きょうされん」は、

「法施行前に利用をやめた人も多く、実際はもっと多いはずだ」と批判している。 061024


社会保険庁改革法案、廃案へ

政府・与党は、先の通常国会から継続審議となっている

社会保険庁改革関連法案を今国会の会期末に廃案とし

年内に抜本的な社保庁改革大綱を策定する方針を固めた。

そのうえで、社保庁を非公務員型の新組織に移行させることなどを柱とする

新たな法案を来年の通常国会に提出する考えだ。

社保庁改革をめぐっては、政府が通常国会に、職員の身分を国家公務員のままとして

国の「特別機関」である「ねんきん事業機構」に移行する法案を提出した。

だが、その後、年金保険料の徴収率を上げるために不正に保険料を免除する不祥事が相次ぎ

阿倍首相は社保庁の「解体的出直し」と名言していた。

当初、政府・与党内には、現行の法案を大幅に修正する考え方もあったが

抜本的な改革を断行するには新法案を作成せざるをえないと判断した。

改革大綱では、職員の身分と組織形態が焦点となる。

政府・与党内では、職員の身分を非公務員化とする方向は固まっている。

組織形態については、

1:通常の独立行政法人とする

2:新たに「特別の公法人」などの形態を創設し、それを適用する

―などの案が出ている。

新組織の業務に関しては、公的年金制度を堅持するため

保険料徴収や年金給付などの実務に特化し、

年金制度の企画・立案は厚生労働省の所管とする。

悪質な保険料未納者らに対する資産の差し押さえなどの公権力の行使となる

強制徴収は厚生労働省が担当すべきだといの意見もある。

政府は来年の通常国会に、厚生年金と共済年金の年金一元化関連法案も提出する予定だ。

与党内には「年金問題が紛糾しないように、

社保庁の新本案の提出を遅らせるべきだ」という声もある。 061023


介護施設に業務停止命令

医療法人「杏稜会」(東京都練馬区)が運営する介護老人保健施設「すずしろの郷」が

施設管理者を決めないで運営を続けているのは介護保険法に違反しているとして

東京都は、同施設に業務停止命令を出した。

再三の行政指導にもかかわらず、施設側から有効な解決策が示されないため、

安定的な経営が望めないと判断した。

同施設に入居している高齢者72人は、退去を迫られる事になる。

同法に基づく介護老人保健施設への業務停止命令は全国で初めて。

都福祉保健局は、施設の入居者やその家族を集め、説明会を開いた。

入居者の中には認知症の人もいる為、都は地元の練馬区とも協力して、

できるだけ早く受け入れ先の施設を探す方針だ。

法人登記や同区の調査によると、杏稜会は1998年2月に設立され

非常勤も含め約70人の職員が勤務している。

設立直後から経営陣の内紛が続き、理事が地位確認の訴訟を起こしたり

理事長が頻繁に交代したりする事態となっている。

登記上は2002年11月から約4年間で、4人が延べ47回も理事長に就任。

昨年9月から東京地検に選任された弁護士が、理事長職務代行に就いている。

「すずしろの郷」の建物や土地も不動産業者に売却されて名義が書き換えられているうえ

開業資金を融資した独立行政法人「福祉医療機構」からその土地・建物の競売を申し立てられている。

月額2,000万円以上ある介護報酬についても、

債権譲渡を受けた業者から今年7月以降の分を仮差し押さえされており

職員への給与遅配も発生しているという。

このため、施設では2000年ごろから、医師や看護師が次々と退職。

リハビリテーションを担当する理学療法士がいない時期もあり、

区などから再三、指導を受けていた。

都は今年8月、区とともに立ち入り検査に入り、合同で改善を指導し

その後も介護保険法に基づく勧告や措置命令などで段階的に解決を迫っていた。

介護老人保健施設への業務停止命令は、介護保険法の改正で今年4月に盛り込まれた。

命令を受けた施設は指定の期限までに、入居者を他の施設に移さなければならない。

都では今後、2ヶ月程度の間に同施設の改善状況を見極め、

杏稜会に施設の設置許可の停止や取り消しを出すことも検討する。 061014


75歳以上医療制度 診療報酬「在宅」重視へ

社会保障審議会(厚生労働省の諮問機関)は、後期高齢者医療の在り方に関する

特別部会の初会合を開き、75歳以上の高齢者医療に関する基本的な考えを

来年3月にもまとめ、2008年から実施する方針を決めた。

入院・外来中心の医療を在宅医療重視に転換するため

地域の主治医による日常的な高齢者の状態の管理から、死亡時までの医療行為に対し

現在より手厚い診療報酬体系の確立を目指す。

高齢者医療の抑制を目的に、入院など一部の医療に導入されている

投薬や診察の回数に関係なく診療報酬が一定額となる「定額払い制度」の

高齢者の外来診療への適用拡大も検討する見通しだ。

日本の高齢者医療は、平均入院日数が

欧米の3〜5倍程度に達することなどが特徴と言われている。 061006


社会保険庁を非公務員化

政府・与党は、社会保険庁の組織改革に関して、年金保険料の徴収や

年金給付などの実務業務を新たに民間会社か独立行政法人に担当させる方針を固めた。

これに伴い国家公務員である同庁職員を非公務員化するのが狙いだ。

継続審議となっている社会保険庁改革関連法案は臨時国会の会期末に廃案とし

来年の参院選前までに非公務員化を盛り込んだ新たな改革案をとりまとめる考えだ。

自民党内では新たな社保庁の組織形態として

「非公務員型の独立行政法人」や「民間会社化(民営化)」などが検討されている。

いずれも職員を非公務員化かることで、繰り返し不祥事を起こした職員の免職や

人員のスリム化を進める事に主眼が置かれている。

ただ、悪質な保険料未納者らに対する、財産の差し押さえを含めた強制徴収作業については

引き続き国家公務員が担当する方向で調整する。

具体的には、厚生労働省の地方組織「厚生局」などに

強制徴収担当者を配置しする案などが浮上している。 061003


社保庁 解体が必要

社会保険庁の国民年金保険料不正免除問題を調査してきた

自民党の「官公労・自治労・日教組プロジェクトチーム」は

「社会保険庁には自浄能力がなく組織解体が必要」として、

政府が現在提出している社会保険庁改革関連法案を抜本的に見直し

再提出するよう求める報告書をまとめ、武部幹事長ら党三役に提出した。

総選挙で最有力の阿倍官房長官もすでに、法案修正の必要性に言及しており

今後の大きな課題となりそうだ。

報告書では、社会保険庁が行った調査について

1:不正処理がなぜ始まったのか

2:不正処理の手法がどのように全国の社会保険事務所に広まったのか

などの基本的な問題が「解明されていない」と指摘した。

その上で「社保庁の組織体質自体に自治労系労働組合との癒着構造がある」などとし

「組織解体を行わなければならず、提出されている改革法案の

抜本的見直しが必要と再提出が必要だ」と結論づけた。

社会保険庁の抜本的改革案をめぐっては、自民党内で

「国税庁との統合」や「非公務員型の独立行政法人化」などが浮上している。

だが、厚労省は「改革の本来の目的である年金保険料の納付率引き上げに結びつかない」

などと慎重だ。 060920


障害者雇用 教育委員会に指導

厚生労働省は、教職員への障害者雇用の取り組みが遅れている都道府県教育委員会について

2008年までに「10教委で法定雇用率(2.0%以上)を達成する」などの

具体的な数値目標を設定し、雇用促進を指導する方針を決めた。

官公庁に対するこの問題の行政指導での数値目標は始めて。

厚生労働省は従来、教委の独立性に配慮し、強い指導は見送っていたが

月内に全国の労働局長に職業安定局長通達を出し、指導強化に乗り出す。

05年6月現在、全国の47教委の中で、障害者雇用促進法に基づく

法定雇用率を達成しているのは、京都府の2.12%だけ。

通達は、数値目標を「第1期」(06〜08年)と「第2期」(09〜11年)に分け

第1期は「少なくとも10教委で法定雇用率の達成」

「残り37教委では障害者の雇用率を0.4%引き上げる」との目標を掲げる。

第2期は「少なくとも30教委で法定雇用率を達成」

「17教委で雇用率1.65%以上にする」と明記する。

厚労省によると、中央省庁など国の機関や都道府県庁の大半が法定雇用率を達成しており

教委の達成率の低さが際だっている。

教員免許を持つ障害者が少ないことが主因と見られる。

厚労省は「事務職で障害者雇用を増やすなど、

工夫次第で法定雇用率は十分達成できる」と強調している。 060919


75歳以上 人口の1割

「敬老の日」を前に総務省が発表した推計人口(15日現在)によると

65歳以上の高齢者は前年比83万人増の2,640万人で

総人口に占める割合も同0.7ポイント増の20.7%となり、いずれも過去最高を更新した。

このうち75歳以上の後期高齢者は、同54万人増の1,208万人に増え、総人口の9.5%に達した。

前期高齢者(65〜74歳)は、同29万人増の1,432万人だった。

高齢者人口が増え続ける中、近年は、前期高齢者の増加を上回るペースで後期高齢者が増えている。

総人口に占める割合を、10年前の1996年と今年で比較すると

前期高齢者は9.2%から11.2%に2.0ポイント上昇したが

後期高齢者は5.9%から9.5%へと、3.6ポイントも伸びており

高齢社会が一段と進行していることを印象づけている。

前期、後期を合わせた高齢者全体のうち、男性は1,120万人、女性は1,520万人で

女性の方が400万人多い。

高齢者の割合を他の主要国(推計時点04年1月〜今年1月)と比べると

日本は、イタリア(19.5%)、ドイツ(18.6%)、フランス(16.2%)、アメリカ(12.4%)

などを上回り、最高水準となっている。 0060918


年金運用赤字2兆超

公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人は

2006年度の第1四半期(4〜6月)の年金積立金の運用状況を発表した。

5月の世界的な株価下落などの影響で2兆32億円の赤字を記録した。

赤字額は、01年度第2四半期の2兆399億円についで、過去2番目に大きかった。

05年度の年間運用実績は、株価が好調で過去最高の約8兆6,800億円の黒字となったことから

同法人は「運用は長期的観点で行っており、四半期だけの結果では評価は難しい」としている。

06年度第1四半期時点の積立金の市場運用額は73兆3,683億円で

総額に占める損益の割合である収益率はマイナス2.73%だった。 060905


介護施設虐待 調査へ

介護施設でお年寄りが職員から暴力や暴言を受ける被害が起きているのを受け

厚生労働省は、施設での虐待防止に関する初の調査研究事業に乗り出す。

専門家によるプロジェクト委員会今月スタートさせるほか

先進施設へのヒアリングや全国の介護施設に対する実態調査などを実施。

表面化しにくい施設内虐待の根絶を目指す。

調査研究は「認知症介護研究・研修仙台センター」が主体となって行う。

今年度の事業費は約2,000万円。

具体的には、都道府県に対し、今年4月に施行された高齢者虐待防止法の

施行半年後の虐待の把握件数や内容などについて調査する。

施設への調査については、全国から約1,000施設を抽出し

虐待の実態や防止体制、職員への支援方法などを調べることを検討している。 060903


介護施設「負担増」で1,000人退所

介護保険3施設の食費と居住費が昨年10月から利用者の自己負担となったことにより

「負担増」を理由に施設を退所した人が全国で少なくとも約1,000人いることが

厚生労働省の調査で明らかになった。

調査した施設の入所定員の1%に満たない数字で

同省は「介護サービスを受ける必要のある人が退所せざるを得なくなった事例は確認できず

問題はほとんどない」と分析している。

調査は、都道府県と全国の市町村に、これまでに各自治体が把握した退所者数の報告を求め

24県44市区町から回答を得た。

集計によると、重複分を除いた退所者数は1,267人。

調査した施設の入所定員に占める割合は0.4%。

利用者の所得段階別では、低所得者ではない一般の所得層が大半を占めた。

また、退所者の具体的状況を把握した20自治体の調査内容を精査したところ、

在宅サービスの利用などにより自宅での生活が可能な人が負担増に伴って退所したケースや

より居住費の安い相部屋や他の施設に移ったケースが大半だった。

介護施設の食費・居住費については、在宅の要介護者との負担の公平性を図るため

介護保険法の改正により、保険の給付対象から除外。

負担の軽減措置がある低所得者を除き、全額が利用者負担となったため

その影響が懸念されていた。 060901


年金保険料不正免除 社保庁1,752人を処分

国民年金保険料の不正免除問題で、社会保険庁は、不正な事務処理に関与した職員と

その上司ら計1,752人の処分を発表した。

このうち停職1〜2ヶ月の6人を含め、国家公務員法に基づく懲戒処分は169人。

村瀬清司・社保庁長官についても、監督責任を問い、川崎厚労相による訓告とした。

組織改革の一環として、民間企業経験者の中から

社会保険事務所長を公募することも発表した。

今年3月に発覚した京都社保事務局の事案にかかわった8人はすでに処分済みで

一連の不正免除問題の処分者は、社保庁職員全体の約1割となる。

また、既に退職している112人ついては処分の対象にできないため

減給処分などを受けた場合の相当額について自主返納を求める。

停職処分となったのは、大阪、静岡、埼玉、三重の社保事務局で

局長ら幹部として不正にかかわった6人で、本人の意思を確認しないまま、

免除手続きを行う違法行為を主導するなどした責任が問われた。

停職以外の懲戒処分の内訳は、減給が81人、戒告が82人。

社保庁本庁では、担当の国民年金事業室長が、京都社保事務局での事案発覚後の調査で

不正事案の一部を把握しながら、対応が不適切だったとして、

減給(10分の1)1月とされた。

社保事務所長以上で処分を受けた人のうち、違法な手続きを主導し

調査に対しても虚偽の報告をするなどした25人は、9月の人事で降任・降格とする方針。

処分とは別に、社保事務所の課長から、村瀬長官まで約3,700人の職員について

給与の一部を自主返納する。 060829


教育委員会 障害者雇用 基準下回る

全国の47都道府県の教育委員会のうち京都府を除く教委で

雇用する職員に占める障害者の割合が法定雇用率(2.0%)を

下回っていることが、厚生労働省の調査でわかった。

2005年6月現在の同省の調査によると、障害者の雇用割合が高い教委は

京都(2.12%)、和歌山(1.89%)、大阪(1.88%)の順だった。

一方、ワーストは山形の0.77%で、高知(0.87%)茨城(0.91%)と続いた。

同省は、教委の障害者雇用が他の組織より少ないのは

教職員免許を持つ障害者が少ないためだ、としている。

ただ教員以外の事務職員も法定雇用率の対象であり

同省は、「都道府県教委の独立性の高さから、国として強い指導を猶予してきた」ことも認めている。

自民党厚生労働部会では、早急な改善を求める意見が出た。

厚労省は文部科学省などと連携し、指導を強化する考えを表明した。

法定雇用率は一定の規模の民間企業(1.8%)にも課されており

正社員301人以上の未達成企業は、雇用不足の障害者一人当たり

月5万円の納付金の支払いが義務となっている。

だが、都道府県教委は公的機関であるため、納付金のような制裁的措置はない。 060826


生活保護対象高齢者向け 自宅担保の貸付制度

厚生労働省は、生活保護が必要な65歳以上の高齢者を対象に、

自宅を担保に生活費を貸し付け、死亡後に自宅を売却して返済にあてる

「要保護世帯向け長期生活支援資金(リバースモゲージ)」を

来年度から創設する方針を固めた。

年2兆円を超える生活保護費の抑制が目的だ。

貸し付けにより、生活保護の受給開始を可能な限り遅らせる。

資産価値のある自宅を所有しながら、リバースモゲージではなく

従来の生活保護受給を望む高齢者に対しては、

リバースモゲージを優先して利用するよう説得する方針だ。

現行制度では、資産価値が2,300万円以下ならば、

自宅を所有したままでも生活保護を受けることが可能だ。

生活保護を受ける高齢者約52万5,000人(2004年現在)のうち

5%程度が自宅を所有しているとみられている。

ただ、生活保護の実務を担当する地方自治体からは

生活保護を受けていた高齢者の死後、面倒をみなかった子供らが

自宅を相続するのは矛盾しているとの指摘が出ていた。

貸付制度は、対象となる自宅の資産価値について

「1,000万円以上」などの下限も設定する方針だ。

貸付金を回収できなくなる恐れが高いためだ。

リバースモゲージは、各都道府県の社会福祉協議会が03年頃から

「年金などの収入だけでは、生活費が足りない」という

高齢者向けの制度の運用を始め、400件を超える利用実績がある。

また、民間の金融機関などが、資産価値5,000万円以上などの自宅を対象とした

富裕層の高齢者に限定した商品を扱っているケースもある。 060823


70歳以上重症患者 食費など負担免除

厚生労働省は、長期間、療養病床に入院する70歳以上の患者が

10月から自己負担することとなる「食費・居住費」について

重症患者は免除し、所得が少ない人は軽減する事を決めた。

同日の中央社会保険医療協議会で了承された。

医療制度改革で、療養病床の70歳以上の患者は自己負担が増加する。

しかし、重症患者なども一律に増やすべきではないとの意見が強く、例外措置を設けた。 060810


女性入所者に性的暴言

東京都東大和市桜が丘の特別養護老人ホーム「さくら苑」(玉川桜子苑長)で

男性職員が女性入所者に性的な暴言を吐いていたことがわかった。

同苑を運営する社会福祉法人「多摩大和園」は家族に謝罪し

男性職員2人を出勤停止5〜7日間、法人常務理事と玉川苑長を減給10%(1ヶ月)

などとする処分を決めた。

被害を受けたのは寝たきりで言葉も不自由な認知症の女性(90)。

同苑によると、1月21日、オムツ交換の際、30歳の職員が性的な言葉をかけた。

21歳の職員も笑いながら受け答えしていたという。

介護内容に不信感を抱いていた家族が録音したテープで発覚した。

職員2人は「男同士の介助で気が緩んだ」と発言を認めた。

30歳職員はヘルパー2級の資格を持ち、勤続4年目。

もう1人は介護福祉士で勤続2年目だった。

被害女性は2003年にも、身体を拭く介護を受けた際

高温のお湯によるやけどを負っていた。 060807


社会保険庁1,700人超 処分へ

国民年金保険料の不正免除問題で、社会保険庁は

全国調査の最終報告書を公表した。

不正な手続きにかかわり、処分対象となる職員は、

全国の社会保険事務局と社会保険事務所、さらに社会保険庁本庁を合わせて

1,700人〜1,900に上った。

また、これまで明らかになっていた事例とは別に、納付率引き上げのために

不在者登録をする必要のない被保険者を不在者扱いにしていたケースなど約16万件の新たな不正事例が判明

最終的な不正事例は計38万5,440件に達した。

一連の問題の監督責任を取り、川崎厚労相は、今月以降の大臣給与を全額返納し

村瀬清司・社保庁長官も給与の一部を自主返納する。

職員の処分は、行為の内容や職責などを総合的に判断して8月末に行う予定だが

停職が最も重い処分となる見通し。

安田秀臣・埼玉社保事務局長については、局主導で不正を行ったうえ、

調査に対して虚偽報告を行ったとして、4日付けで更迭する。

報告書によると、不正な手続きは社保事務局・事務所が独自に発案したり

他の社保事務局・事務所の先行事例をまねたりして全国に拡大。

本庁職員については「不正事例の端緒をつかみながら未然に防げなかった」と

問題があったことは認めたが、不正の了承や黙認はなかったとして、

積極的・組織的な関与を否定した。

不正手続きが行われた被保険者に対しては、免除の意思確認を進めている。

また、30都道府県、計132ヶ所の社保事務所で、保険料の長期未納者らを

住所確認しないまま、勝手に「不在者」扱いとする処理が計10万4,777件行われるなど

計16万2,853件の不正処理があったことが分かった。 060804


「不正な介護報酬」初の減少 悪質事業所は増加

不正やミスによって介護報酬を請求した介護サービス提供事業所に対し

市町村が2005年度に返還を求めた額は45億200万円(罰金加算含む)で

初の減少となったことが、厚生労働省のまとめでわかった。

不正取り締まり強化の影響と見られる。

一方、悪質な架空請求などで指定を取り消された事業所数は95ヶ所と、

前年度から14ヶ所増え、同省では引き続き指導監督体制を強化する。

不正やミスに関する返還請求額は、統計を取り始めた02年度の32億1,000億円から

04年度には81億300万円にまで増えたが、05年度は大幅に減少した。

不正やミスを行い、市町村から報酬の返還を求められた事業所数も、

05年度は4,113ヶ所と前年度から84ヶ所減り

こちらも微減ながら前年度比で始めて減少に転じた。

減少の理由について、厚生労働省では「コンピューターによる不正チェックシステムが

04年度末から運用開始されたことなどが、早期発見や抑止につながったのではないか」と見ている。

一方、指定取り消しを受けた事業所数は増加している。

訪問介護事業所では「サービス提供の架空、水増し請求」、

居宅介護支援事業所では「無資格者によるケアプラン作成」「架空、不適切なケアプラン作成」が

取り消し理由として最多だった。 060803


年金運用益 9兆8,344億円

厚生労働省は、2005年度の厚生年金と国民年金の収支決算を公表した。

積立金の運用益は過去最高の9兆8,344億円で、前年度から5兆8,756億円の大幅増となった。

運用利回りは株高などの影響で厚生年金が6.82%、

国民年金が6.88%で、当初の見込みを大幅に上回った。

01年度に年金積立金の自主運用を始めて以来、5年間の収益の累計は23兆6,792億円に達した。

積立金残高は、厚生年金が前年度比2兆996億円増の140兆3,465億円。

国民年金は9兆6,767億円で、年金住宅融資の繰り上げ償還のため

前年度より384億円減少した。

厚生年金全体の決算は8兆3,267億円の黒字で、3年連続の黒字計上となった。

保険料収入は、料率引き上げなどで6,047億円増の20兆584億円。

給付は受給者が増えて4,482億円増の21兆9,863億円となった。

国民年金は4,023億円の黒字で、2年ぶりに黒字に転換した。

保険料収入は1兆9,480億円、給付は1兆9,527億円だった。

厚生労働省は、運用益の大幅増について「市場の運用環境は毎年変動するので

長期的な視野で評価する必要がある」と説明している。 060803


外国人福祉士を容認

政府の規制改革・民間開放推進会議の中間答申案の全容が明らかになった。

一層の少子高齢化に備えるため、外国人労働者の受け入れ拡大を求め

新たな分野として、社会福祉士と介護福祉士を明記した。

規制改革会議は31日の会合で答申を決定し、小泉首相に提出する。

外国人労働者の受け入れは、出入国管理・難民認定法に定めた在留資格に基づき

「投資・経営」「教育」など27分野に限って認めている。

答申案は「高齢化社会の進展に伴い、介護分野は労働力需要が高まると予想され

質の高い人的資源を確保すべきだ」とし、新たに外国人の社会福祉士と介護福祉士の受け入れを検討し

今年度中に結論を出すよう求めた。単純労働者受け入れは従来通り、認めていない。

政府はフィリピンとの経済連携協定交渉で、条件付きで看護師と介護福祉士の受け入れで合意している。

この分野は過重労働などで人手不足が深刻になっている。

同会議はこうした同行を踏まえ、受け入れ枠拡大を提言した。

日本の社会福祉士、介護福祉士の国家資格を取得することが前提となる。

ただ、厚生労働省は「介護分野は国内労働でまかなえる。 身分が不安定な外国人の参入は問題がある」と慎重姿勢で

今後、政府内の調整が必要になる。 060729


医療費過去最高 32兆4,000億円

厚生労働省は、2005年度の「医療費の動向」をまとめ中央社会保険医療協議会に報告した。

医療保険と公費負担医療の対象となる概算医療費の総額は、

前年度比3.1%(9,700億円)増の32兆4,000億円で過去最高を更新した。

70歳以上の高齢者の医療費が5.7%(7,300億円)増え、総額を押し上げた。

一人当たりの医療費は、3.1%(8,000円)増の25万4,000円だった。

患者が医療機関を受診した延べ日数は0.3%減ったが

1日あたりの医療費は医療技術の高度化などで3.4%(400円)増えた。

概算医療費の総額は、03年度から前年度比で増加が続いている。

06年度は医療機関に支払う診療報酬がマイナス改定されるなど

医療制度改革が実施されるため、厚生労働省では

「少なくとも増加のペースは鈍るはずだ」と見ている。 060727


平均寿命 6年ぶり低下

厚生労働省は、2005年の日本人の平均寿命などを発表した。

平均寿命は男女ともに6年ぶりに前年を下回り、

男性78.53歳、女性85.49歳となった。

05年はインフルエンザが原因の肺炎などで高齢者が死亡するケースが増えたためで

平均寿命は前年比で、男性が0.11歳、女性が0.10歳短くなった。

同省は「インフルエンザの流行がなければ、引き続き平均寿命は延びていた」と推測している。

平均寿命の国際比較では、女性は21年連続で長寿世界一の座を維持した。

2位が香港(84.7歳)、3位がスペイン(83.8歳)だった。

男性の長寿トップは香港(79.0歳)で、2位アイスランド(78.9歳)

3位スイス(78.6歳)。日本は前年の2位から4位へとランクを下げ

32年ぶりにベスト3からはずれた。 060726


介護保険 赤字団体、4分の1

介護保険財政赤字になった市町村や広域連合の数が

前回保険料の適用期間である2003年度〜05年度の累計で

423団体に上り、全1,681団体25%を占めることが、明らかになった。

赤字総額は、3年間の累積で約392億円となった。

厚生労働省などによると、前回保険料を想定した際の予想を大きく上回る介護サービスの利用が続いたため。

05年度のみの赤字総額は約198億円と、前年度(約150億円)を上回った。

赤字分を賄うために、都道府県に設置されている財政安定化基金から

借り入れを行った団体の割合が高かったのは、長崎県68.4%を最高に

大阪府58.5%)、京都府53.6%)と続いた。

逆に借り入れを行った団体の割合が低かったのは、

栃木県6.1%)、静岡県7.1%)などで

借り入れがなかったのは福井県だけ。東京都25.8%

介護保険は、3年ごとにサービスの利用の伸びを予想して65歳以上の保険料を見直しており

現行の保険料は今年4月に改定されたもの。

4月には、制度そのものの改正も行われ、

サービス利用を押し上げていた軽度者の利用抑制策などを盛り込んでいる。

厚労省では、これらの点を踏まえ、これ以上の財政状況の悪化はないのと見ている。 060712


年金不正免除 本庁関与の疑いも

国民年金保険料の不正免除問題で、有識者らで構成する検証委員会が開かれ

社会保険事務局や社会保険事務所の実地検証の結果

委員から「社会保険庁の関与が疑われるケースがある」との指摘が出された。

また、社会保険庁の調査で、不適正な事例は22万4,027件に上ることがわかった。

検証委は厚生労働省の政務官2人と法律家など民間有識者の計7人で構成。

これまでに、大阪府など6府県の社会保険事務局、社会保険事務所の職員に対する聞き取り調査を行った。

この中で、不適正な手続きに、本庁職員がなんらかの形でかかわった疑いのあるケースが複数みられたという。

検証委では今後、本庁職員の聞き取り調査も行い、真相を究明する方針。

一方、社保庁が約274万人分の免除申請書すべてを調査した結果

不適正な事例は、31都道府県22万4,027件に上った。

21万件と発表した前回調査とは、調査対象の項目が一部異なるため

その分を差し引くと、約3万件の増加。

不適正事例のうち、被保険者本人の意志を確認せず、

無断で免除や猶予の手続きを行った国民年金法違反のケースは24都道府県

18万9,492件に上った。 060707


65歳以上「世界一」21%

日本の老年人口65歳以上)の割合が21.0%で世界最高になる一方

年少人口15歳未満)は13.6%で最低となったことが

総務省が公表した2005年国勢調査の抽出速報集計結果で明らかになった。

少子高齢化が、世界で最も深刻な状態となっている現状が浮かびあがった。

今回の速報は、昨年の国勢調査から、全体の1%にあたる約50万世帯を抽出して集計した。

日本の総人口1億2,776万人の内訳は、年少人口1,740万人

15〜64歳の生産年齢人口8,337万人、老年人口2,682万人

2000年の前回調査に比べ、老年人口が481万人の大幅増、

年少人口は107万人の減少となった。

この結果、老年人口の割合は3.7ポイント増え、初めて20%を超えた

85年調査で10%を超えた後、20年間10ポイント以上も上昇した。

年少人口は1.0ポイント低下し、80年調査の23.5%以降、過去最低を更新しつづけている。

世界192カ国・地域を対象にした国連の人口推計で比較すると、

日本の老年人口の割合はイタリア20.0%)などを上回り、最高になった。

前回調査時は、イタリアとスペインをわずかに上回っていた年少人口も、初めて最低となった。

今回、2番目に低かったのは、13.8%のブルガリアだった。

少子高齢化が進んだ結果、一人暮らしの高齢者(65歳以上)が急増し

前回より100万人以上増えて405万人となった。

一方、少子化に影響する若年層の未婚率は、上昇が続いている。

女性の25〜29歳30〜34歳の未婚率は約6ポイントずつ増え、

それぞれ59.9%32.6%と最高を更新した。

男性も30〜34歳47.7%35〜39歳30.9%に達した。 060630


抗菌薬「ケテック」副作用報告相次ぐ

炎症治療に使われている抗菌薬「テリスロマイシン」(商品名ケテック)について

米国で重い肝臓障害の副作用報告が相次ぎ、

米上院財政委員会のC・グラスリー委員長は、臨床試験のデータに問題がありながら認証した

米食品医薬品局(FDA)を批判、公聴会を開く考えを表明した。

ケテックは仏サノフィ・アベンティス社が開発したケトライド系の抗菌薬。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、米では2004年4月の承認後、

2年間110件の肝臓障害が報告され、4人が死亡した。

ケテックは01年に一度、副作用の懸念から承認が見送られ

同社が安全性を確認する臨床試験を行った。

この試験で記録のごまかしなどが発覚、かかわった医師が03年に詐欺を認め実刑を受けている。

ケテックは日本でも03年に承認され、04年肝機能障害などで約20件の副作用報告がある。

厚生労働省は04年11月、重い副作用として肝機能障害に注意するよう、

添付文書の改訂をすでに販売元に通知している。 060618


医療制度改革法 成立

高齢者医療の抜本的な見直しなどで医療費の抑制を目指す医療制度改革関連法が

参院本会議で与党の賛成により可決され、成立した。

これにより、10月からは70歳以上で現役並みの所得(夫婦二人世帯で年収520万円以上)がある人の

窓口負担が3割(現行2割)に引き上げられる。

長期療養の療養病床で入院する70歳以上の患者は、食費や光熱費など居住に必要な費用が原則、自己負担となる。

窓口負担については、2008年度からは、現役より所得が少ない70〜74歳2割(現行1割)となる。

同年度には、75歳以上の高齢者を対象に「後期高齢者医療制度」を創設し

保険料率を都道府県別に設定する仕組みを設ける。

「医療が必要のない社会的入院が多い」という指摘がある療養病床38万床)も

12年度までに15万床に削減するほか

1:都道府県が「医療費適正化計画」を策定し、生活習慣病予防事業を実施して

5年ごとに成果を検証する仕組みの創設

2:出産育児一時金30万円)の35万円への引き上げ―なども盛り込んだ。 060614


副作用なし アルツハイマー病治療新ワクチン

アルツハイマー病を治療する新しいワクチンを東京都神経科学総合研究所チームが開発、

効果と安全性をマウスの実験で確認した。

このワクチンの投与により、アルツハイマー病の原因とされる

たんぱく質の脳への沈着を大幅に減らすことが可能となる一方で

ワクチン両方で課題とされてきた副作用もないという。

米科学アカデミー紀要電子版に発表された。

アルツハイマー病は「ベータアミロイド」というたんぱく質が脳に蓄積し

脳神経細胞の維持に欠かせない他のたんぱく質の働きを阻害するのが原因とされる神経変性疾患。

開発されたワクチンは、このベータアミロイドを作るDNAを細胞内に取り込んで

体内に抗体を作り出すことにより免疫力を高め、

ベータアミロイドの脳への蓄積を阻むというものだ。

研究チームは、大腸菌の遺伝子で人工的に作ったベクター(運び屋)に

このDNAを組み込んで筋肉注射を行う方法を開発した。

生後6ヶ月でベータアミロイドの沈着が始まるように遺伝子操作したマウスに対し

1〜2週間に1回のペースで発症前からこのワクチン療法を行うと

何しなかったマウスに比べ、生後18ヶ月でベータアミロイドの沈着部分が約61%も少なかった。

発症後に治療を始めても53%減っていた。

生後18ヶ月はヒトの70〜80歳にあたるという。

同研究所の松本陽・参事研究員は「サルで安全性を確認し

3年以内に人での臨床試験を始めたい」と話している。 060613


リフォーム詐欺 高齢者800人、10億円被害

1人暮らしの高齢者を狙って必要のない住宅リフォーム契約をして

工事代金をだまし取ったとして、神奈川県警生活経済課は

横浜市旭区の住宅リフォーム会社三共総建」社長・長谷川等容疑者(35)を

詐欺と特定商取引法違反の疑いで逮捕した。

社員ら6人についても同容疑で逮捕。

県警は押収した契約書類から、首都圏を中心とした高齢者約800人から

総額約10億円をだまし取ったとて捜査を進める。

調べによると、長谷川容疑者らは昨年1月から翌2月ごろにかけて

神奈川県内の60〜70歳代の一人暮らしの高齢者宅3軒を「家屋を点検します」と訪問。

床下がシロアリに食べられている。このまでは家が倒れる」などと言って

必要のない防蟻剤を散布しただけで約80万円を受け取るなど

3人から計約380万円をだまし取った疑い。

同課によると、被害者は、別の業者でリフォーム工事をしたことがあった。

長谷川容疑者らは、これらの業者の顧客名簿を入手して高齢者に狙いをつけ

前に工事した業者はいい加減だ」「地震があると家が倒れる」と不安をあおっていた。

同課によると、三共総建と一度契約した高齢者は、

次々とリフォームを持ちかけられ、2,000万円以上をだまし取られたり

老後の蓄えをすべて失ったりしたケースもあった。

契約を取り付けた社員は、家財道具など資産状況をみて

どれくらいの工事費を工面できるか判断し、契約金額を決めていたという。 060612


年金積立金 運用益7兆8,600億円

国民・厚生年金の保険料を原資とする年金積立金2005年度の総収益が

過去最高の約9兆8,200億円に上ることが明らかになった。

国内外の株高に伴い、単年度の市場運用益が約7兆8,600億円

過去最高を記録したのが主たる理由だ。

運用益から約8,100億円を初めて国庫に納付し、

06年度以降の年金給付に充てる事にした。

05年度の運用益の内訳は、国内株式が約6兆3,400億円と最も大きかった。

次いで外国株式が約2兆3,300億円、外国債券が約4,800億円で、

国内債券は約4,800億円のマイナスだった。

年金積立金は05年で総額150兆円を超えており、

うち100兆円弱が株式や債券の自主運用に回されている。

総収益の9兆8,200億円は、単年度の運用益に、国の財政投融資金への

預託分の収益(約1兆1,500億円)などを加えたものだ。

株式などでの自主運用は01年度に始まり、過去の単年度運用益は

03年度4兆4,306億円が最高だった。

不況の影響で01、02年度はいずれも運用損を計上し、

特に02年度3兆608億円のマイナスとなった。

このため、02年度は累積の運用損が計6兆717億円に上ったが

03年度以降の運用益により、05年度は逆に累積の運用益が約8兆4,600億円に達した。

03〜05年度の実質的な運用利回りは年平均約5.1%

年金財政の見通しの基準となる年1.1%を大きく上回った結果、

年金財政が大幅に改善した。 060604


65歳以上人口、2割台

政府は閣議で、2006年版高齢者会白書」を決定した。

65歳以上の高齢者人口は05年10月1日現在、前年より72万人増えて2,560万人となった。

総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は20.04%で初めて2割を超えた。

人口、高齢化率とも過去最高を記録した。

労働力人口に占める65歳以上の比率は7.6%だった。

白書では、高齢者人口は20年まで急増し、その後は3,500万人前後で推移すると予測。

総人口の減少が続くとみられるため、高齢化率は2015年に26%

50年には35.7%に達すると予想している。

高齢者のうち、75歳以上の「後期高齢者」は1,157万人(前年比50万人増)、

65〜74歳の「前期高齢者」は1,403万人(同22万人増)だった。

100歳以上の高齢者は過去最多の2万5,554人で、

女性が85%を占めた。また「青何歳以上を高齢者ととらえるか」をテーマにした世論調査で

70歳以上」「75歳以上」を選んだ人(60歳以上)が合わせて3分の2を占めた事例を紹介。

「高齢者をより高い年齢とするとらえ方が幅広く支持されており

旧来の画一的な高齢社会観の見直しが必要だ」としている。 060602


出生率1.25 最低更新

厚生労働省は、2005年の人口動態統計を発表した。

合計特殊出生率(1人の女性が15〜49歳の間に産む子供の数の平均)は

1.25と前年より0.04ポイント低下し、過去最低を更新した。

05年に死亡した人の数はも、生まれた子供の数を2万1,408人上回ったことから

戦時中など特殊な期間を除き1899年(明治32年)以来、初めて年間の人口が減少した。

少子化が今後も進展すれば、年金をはじめとする社会保障制度の基盤が揺らぎ

経済にも悪影響が出るのは必至で、政府は少子化対策への一層の取り組みが求められそうだ。

合計特殊出生率は03、04年は共に1.29と横ばいだったが、大きく低下した。

05年に生まれた子供の数(出生数)は、5年連続

前年比マイナスとなる106万2,604人(前年比4万8,117人減)。

死亡数は108万4,012人(同5万5,410人増)だった。

合計特殊出生率が低下した大きな要因の一つが、一般的に子供を多く産む25〜34歳の女性は

第二次ベビーブーム以降に生まれており、減少傾向にあることだ。

特に30〜34歳の女性人口は前年より9,000人減の474万2,000人となり

初の前年比マイナスを記録した。都道府県別では、東京都の0.98が最低です

沖縄県の1.71が最高だった。福井県は1.470.2ポイント改善しており

唯一の前年比プラスだった。 060602


年金不適正手続き 26都府県11万県超す

社会保険庁事務所による国民年金保険料免除の不正手続き問題で

不適正な手続きは、全国26都府県で11万3,975件に上っていることが、

社会保険庁などの調査でわかった。

このうち、本人の了承を得ず勝手に免除手続きをしていた悪質な事例は10都府県で確認され、

8万件に上るとみられる。社保庁は、悪質な事例などに関与した職員を処分する方針

今回の調査結果について社保庁では、外部に検証を依頼。

さらに2005年度中に決定した約270万件の免除手続き全てについて、再確認するという。

被保険者の了解抜きで保険料納付の免除や猶予を決定していた悪質事例が新たに判明したのは

秋田、埼玉、静岡、岐阜、奈良5県。これまでに、東京、三重、京都、大阪、長崎5都府県が判明していた。

新たに約1万件の不正が判明した埼玉などでは、

本人に対し免除などの手続きを行ったことさえ通知していない事例もあった。

これらの事例について社保庁は「明らかに法令の規定に反する」として悪質性が高いと認定した。

このほか、電話で被保険者本人の意思を確認し、社保事務所が申請書を代筆するなどした事例も含めると

全国312の社保事務所のうち、100社保事務所で不適正な処理が行われていた。

現段階で判明しているうち、すべて適正に手続きをしていたのは21道県だけだった

また、都道府県にある社会保険事務局が不適正な手続きを主導していたケースが

京都、静岡など7府県であり、社保庁では、このうち、鈴木薫・静岡社保局長を更迭する方針。

調査結果は「社会保険新組織の実現に向けた有識者会議」で公表され、

会議の冒頭、村瀬清司・社保庁長官は「職員の意識改革こそが私の最大の仕事。

まだまだ努力不足が大いにあると反省している」と述べた。

また再発防止策として、免除手続きの処理は社保事務所では行わず

各都道府県にある社保局で行う方針を明らかにした。 060530


社保庁改革法案 今国会成立困難に

政府が衆院に提出している社会保険庁改革関連法案は、今国会での成立が困難な見通しとなった。

社会保険庁による国民年金保険料の大量の不正免除が判明したうえ

今後、さらなる不正事案が発覚するおそれがある中、政府・与党内で

薬事法改正案など他の厚生労働省関係の法案審議を優先すべきだとの意見が強まってきたためだ。

川崎厚生労働相は参院決算委員会で、社保庁の調査について

「残念ながら、すべてを信用するわけにはいかない」と述べ、不十分との認識を示した。

政府・与党内では、社保庁改革関連法案について

「現状では審議を進めるのは難しい」との見解が広まっている。

衆参の厚労委員会は、同法案のほか、医療制度改革関連法案、薬事法改正案などを審議している。

公明党などは、未審議の「がん対策基本法案」の優先審議を求めている。 060530


認知症予防に「運動・栄養・昼寝」

よく運動し、栄養に気をつけて、昼寝した方が認知症の発症率が下がることが

厚生労働省の研究班の研究でわかった。

生活習慣の改善による認知症予防の成果が確認されたのは初めてで、注目される。

研究は、茨城県利根町の65歳以上を対象に2001年から2005年にかけて行われた。

希望者約400人に運動や栄養、睡眠の改善を指導し、指導しなかった1,500人と比較した。

具体的には、週3〜5回1回20〜60分

音楽に合わせてステップを踏む簡単な有酸素運動を行った。

また魚の脂質に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などを含む

栄養補助剤を毎日取るとともに、30分以内の昼寝をした。

その結果、生活習慣を指導したグループでは認知症の発生率が3.1%だったのに対し

しなかったグループでは4.3%にのぼった。

また、記憶能力のテストでも、指導したグループの成績が約16%向上した。

今後さらに統計的分析を進める。

認知症予防については、海外で様々な研究がなされており、

魚を食べたり運動したりすることなどが望ましいとされてきた。

しかし、生活習慣改善を行う「介入研究」ではなく、生活習慣を観察し、

数年にわたって認知症の発症率などを見る「観察研究」が主だった。 060527


社会保険庁年金不正免除 電話だけで手続き10県

社会保険事務所による国民年金保険料免除の不正手続き問題で

電話で同意を得ただけで手続きを進めていたケースが

全国10県で約1万2,000人分以上に上っていたことが、わかった。

社会保険庁では「(大阪など5都府県で明らかになった)無断手続きとは異なるが

国民年金法の適正な手続きではない」として、各社会保険事務局に詳細な調査を求めている。

保険料の免除や猶予の申請には、被保険者本人が書いた申請書の提出が必要。

しかし、沖縄、千葉、福島など10県の社保事務所では、

職員が電話で被保険者の同意をとり、免除などの手続きを進めていた。

この際、福島など7県では、職員が申請書を代筆して、申請を”代行”

沖縄など3県では、免除の手続きを済ませてから、事後に申請書を集めていた。

7,500人分の事例があった沖縄社保局では、「ダイレクトメールで免除申請を勧めても回答のない人に

電話で確認した。未納のまま、障害を負い、年金をもらえない事態になってはいけないと考えた」と説明する。

944人分の代行申請があった福島社保局では「社会保険事務所に来られないという人に

『こちらで処理します』と言って、代筆していたが、ルール違反だった。

その後、全員に面談し、申請書に署名をもらった」という。

社保庁では、電話での意思確認が本当に行われていたかなど、

27日に行われる全国社保局長会議で報告を求めることにしている。

東京・板橋社会保険事務所の国民年金推進員が昨年4〜7月、

26人分の保険料の納付免除申請書を本人に無断で作成し、

手続きを進めていたことが分かった。

東京社会保険事務局によると、この推進員は失業中で納付が免除される被保険者26人について

勝手に免除申請に署名・押印し、同社保事務所に提出

8人分については事後に、本人に申請書を書いてもらった。

昨年7月上旬、免除通知を受けた1人からの連絡で不正が発覚

同社保事務所が残りの該当者に謝罪し、本人の申請書を受け取った。

同社保事務所の調べに対し、この推進員は

「成績を維持したかった」と話しているという。 0527


三重事務局長も更迭

三重社会保険事務局が被保険者本人に無断で、国民年金保険料の免除手続きを行っていた問題で

川崎厚生労働相は、村瀬清司・社会保険庁長官に対し、

原和雄・三重社保局長を更迭するよう指示した。

一連の問題での更迭は大阪社保局長に次いで2人目となる。

三重社保局では、管内の社会保険事務局に指示して、約9,800人について

本人の了解を得ないまま、免除、猶予の手続きをさせていた。

川崎厚生労働相は参院行革特別委員会で、大阪などの社会保険事務所が

不正に国民年金保険料の免除手続きを行っていた問題について、

「現地の社会保険事務局長、事務所長がかなりの可能性でかみながら

法律違反をしたゆゆしき事態だ」と述べ、組織的な不正行為であったことを認めた。

民主党の若林秀樹氏の質問に答えた。

川崎氏は問題が発覚した直後の23日午前の記者会見で、組織的関与を否定していた。

「私は人を信じたいがこの件については信じられない」と語った。 060526


三重でも無断免除7,500人

大阪などの社会保険事務所が国民年金保険料の免除手続きを

被保険者本人に無断で行っていた問題で、三重社会保険事務局(津市)も

2005年度分の約7,500人について、無断で免除手続きをしていたことがわかった。

同事務局は今後、これらの免除手続きを取り消し、個別に謝罪した上で改めて免除の申請を求める。

同事務局によると、昨年12月、県内市町村から年金保険料の未納者1万人分の所得情報を収集。

このうち納付免除の対象者と判断した9,500人に対し、

免除申請を求める書類を郵送したり、戸別訪問したりして手続きするよう求めた。

しかし、約7,500人とは連絡が取れなかったため、

同事務局は県内の5社会保険事務所に指示し、本人に無断で免除承認通知書を作成、提出させた

同事務局は「本庁から納付率アップの指示もあり、独断でやった」と説明している。

同事務局では今年3月5月の社会保険庁の調査に対し「不正はない」と報告していたが

大阪などでの問題を受けて再検討し、24日に同庁に報告した。

三重社会保険事務局の小林真也・国民年金対策官は

「被保険者の利益を確保しようとやったことだが、法に違反したことは事実で

誠に申し訳ない」と陳謝した。 060525


ニコチンパッチ 医療保険対象に

中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は、

たばこの禁断症状を緩和するはり薬「ニコチンパッチ」を医療保険の適用対象とすることを了承した。

6月以降、医師の処方せんを基に購入する場合、自己負担は3割ですむ。

ただ、一部の委員からは「喫煙は個人の好みの問題だ。その治療に保険を使うのはおかしい」などの指摘があり

2年後に効果などを改めて検証する

ニコチンパッチは禁煙治療の代表的な薬。厚生労働省によると、8週間程度の

標準的な治療でかかるパッチ代は2万円程度。

今年4月から禁煙治療が保険の適用対象となったが、対象外のパッチを使うと混合診療に該当し

診察を含むすべて自己負担になっていた。 060525


社会保障負担73%増

厚生労働省は、今後の社会保障政策の基準データとなる、

2025年までの社会保障の給付と負担の見通しをまとめた。

25年度には、年金や医療、介護にかかる税や保険料の負担が143兆円に上り、

06年度82.8兆円)の73%増に達する。

国民所得に対する負担の比率は、06年度22.0%から

25年度には26.5%まで増える見通しだ。

推計は、今国会で医療制度改革関連法案が成立し、

医療費が抑制されることを前提とした数値であることから、

今後、消費税率の引き上げを含めた税制の抜本改革など財源の議論や、

社会保障費のさらなる抑制を求める声が高まりそうだ。

見通しは、阿倍官房長官の私的懇談会「社会保障の在り方に関する懇談会」が

発表する最終報告に盛り込まれる。

負担は、政府・与党がプライマリーバランス(基礎的財政収支)の均衡を目指す2011年度

101兆円に上り、06年度1.22倍となる。

一方、国民所得は06年度375兆6,000億円に対し、

11年度1.15倍432兆6,000億円にとどまる見通しだ。

このため、社会保障負担は、経済成長のペースを大きく上回って増える。

社会保障負担の国民所得比は06年度22.0%から11年度23.3%へと上昇する。

経済成長も踏まえた実質的な負担の伸びは、06年度から25年度にかけて

2割程度の増加とみられる。

負担の裏返しとなる、年金、医療、介護などに使われる給付費は、

11年度105兆円06年度89.8兆円)比で1.17倍に増加する。

25年度には141兆円となり、同比1.57倍に増加するとしている。

25年度の給付の内訳で、最も多いのは年金の65兆円で、医療48兆円などとなっている。

政府は04年に年金、05年に介護保険の改革を行い、現在は医療制度改革関連法案が国会で審議中だ。

一連の改革による給付と負担の抑制効果は、25年度の段階で、

給付21兆円、負担22兆円に上るとしている。 060523


国民年金保険料 35万人強制手続きへ

2005年度国民年金保険料の納付率が目標値(69.5%)に達しない見通しとなった。

今年2月分までの納付率は66.7%で、前年同比3.8ポイント増となったが

3月分を加えても67〜68%台にとどまると見られるためだ。

危機感を抱いた社会保険庁は06年度、未納者のうち長期滞納者ら35万人

最終催告状を送り、財産差し押さえなど強制徴収手続きを進める

毎年度の納付率は、保険料が実際に納付された月数を、納付すべき月数で割って算出。

05年度の目標値は、07年度の納付率80%の実現を目指して定められた。

05年度の納付率の増加は、強制徴収の徹底などが寄与したと見られる。

社会保険庁は、04年度3万人余りにとった強制徴収の手続きを

05年度は約17万2千人に増やした。06年度は、さらに倍増させて

納付率アップを目指す考えだ。 060515


「社会保障番号」を提言

阿倍官房長官の私的懇談会「社会保障の在り方に関する懇談会」の

最終報告書原案が明らかになった。

1:社会保障の負担と給付の公正を実現するため、すべての納税者に番号をつけて

所得を捕捉する「納税者番号制度」や医療や年金などの個人情報を一元的に管理する

社会保障番号」を導入する。

2:社会保障制度への信頼度を高めるため、消費税を含む税制全体を改革する―

などを検討課題として明記した。

年金については、連合などが基礎年金を税で負担する税方式の導入や

保険料率上限の18.3%15%程度に引き下げることを求めていたが

原案は現在の社会保険方式を維持し、保険料率を18.3%まで引き上げる方針を堅持するとした。

このほか、尊厳死や死生観に関する国民的議論を進めることや

医療制度で特定の病気や病床には治療方法や投薬量に関係なく

一定額しか報酬を払わない「定額払い制度」を促進することなども盛り込んだ。

同懇談会は、会議で原案を議論し、月内にも最終報告をまとめて、

政府の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」に反映させる方針だ。 060509


公立・民間 病院統合

厚生労働省は、都市部など病床数が過剰な地域での病院の統合を促進し

高度医療の集中・効率化を図るため、現在は認められていない公立病院

民間病院の統合について、ベッド数が統合前を上回らないことを条件に

許可する方針を固めた。

医療法の規制を緩和するもので、5月中にも新たな通達を出す。

現行制度では、都市部に病院が偏在するのを防ぐため

全国を約370ブロックに分けうえ、各ブロック別に基準ベッド数を定めている。

基準を上回る地域では、個別の各病院のベッド数を増やすことができない。

このため、二つの病院を統合した後に存続する病院のベッド数が

統合前より増える場合は統合が認められず、統合の阻害要因と指摘されてきた。

規制の例外として、現在も公立病院同士の統合は、

2病院の合計ベッド数が増えないことを条件に認めている。

新たな通達では、公立病院と、医療法人などの経営する民間病院の統合を、

公立病院同士と同様に扱う見通しだ。 060507


介護職 外国人に門戸

経済財政諮問会議は、経済活性化に向けた「グローバル戦略」の

中間報告をまとめ正式に発表した。

人口減少や少子高齢化が進む中で高い経済成長を維持するため

現在は外国人の就労を認めていない介護などの分野でも

外国人労働者の受け入れ拡大を検討する方針を打ち出したのが特徴だ。

諮問会議は5月にグローバル戦略の最終とりまとめを行い

6月の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」に盛り込む考えだ。

中間報告では、外国人労働者の受け入れについて

「高齢化で需要が増える介護などのサービス分野で

受け入れ範囲の見直しを検討」と明示した。

また「海外の優れた人材を国内に誘導する環境の整備」を盛り込み

5月半ばをめどに受け入れ拡大に向けた制度の概要をまとめるほか

アジアなどの留学生の受け入れ増と国内への就職促進を図るための

具体策を検討する方針を示した。 060420


年金最低保障250万円

与党は、厚生、共済両年金の一元化に関し、

公務員OBの年金の最低保障金額を年額250万円とし、

それ以下のOBは減額しない方針を固めた。

これらにより、公務員OBの減額幅は平均6、7%になる見通しだ。

公務員OBの年金は原則として最大1割減額されることがすでに固まっているが

低額の受給者となるOBに配慮し、緩和措置を導入することにしたものだ。

こうした削減により1,000億円前後の国費が節約される見通しだ。

政府は一元化の基本方針を月内に閣議決定し、来年の通常国会に関連法案を提出する。

与党は早ければ2007年度から減額を実施する考えだ。

与党は、具体的な減額方法として、公務員OBの年金に含まれる税金部分である「追加費用」を

一律27%削減することで、全体の年金の減額につなげる考えだ。

ただ、与党内には「追加費用は即座に全廃すべきだ」との意見も根強くあり

閣議決定までに曲折も予想される。

一方、一元化に伴って両年金の保険料は、公務員共済が2018年

私学共済は2027年に厚生年金と同じ18.3%に統一する。 060415


年金一元化で給付削減

自民党は、厚生、共済両年金の一元化に伴う公務員OBの給付削減の対象

共済年金制度の開始前に公務員であった人とすることを決めた。

国家公務員は1959年以前、地方公務員は62年以前となり、

追加費用」の名で税から年金給付の額の補填を受けている215万人

恩給」として税から給付を受けている3万人の計218万人が対象となる。

こうした方針は、年金一元化に関する役員会で丹羽雄哉・元厚相が示し了承された。

共済年金制度の実施後に就職したOBは、給付に税投入がないため減額対象外となる。

また、低額受給者の生活保障の観点から、年額200〜300万円以下は例外扱いする方針だ。

一方、私立学校教職員共済年金(私学共済年金)の厚生年金との一元化については

保険料率を段階的に引き上げ、2027年に厚生年金と同じ

18.3%にそろえることも決めた。 060414


建設4,406億円 売却は127億円

雇用保険料で建設された勤労者福祉施設の売却処分が3月末に終了し

買い手のついた1,976施設の売却総額は約127億円で、

全施設の建設費の2.9%にとどまったことが、厚生労働省のまとめで分かった。

92施設については、買い手がつかずに取り壊され

新たに約20億円の解体費用がかかったことも判明。

勤労者福祉施設については、体育館を1,050円で売却するなどの

「投げ売り」が指摘されていたが、取り壊しのために

雇用保険料がさらに投入される矛盾が表面化した。

勤労者福祉施設の建設は、サラリーマンの福利厚生のためとして、

当時の雇用促進事業団により1961年にスタート。

4,406億円を投じ、体育館や保養・宿泊施設など2,070施設

2001年までに建てられた。

特殊法人の整理合理化の一環として、99年に全施設の売却方針が決まり

同事業団を引き継いだ厚労省所管の独立行政法人「雇用・能力開発機構」が処分を進めてきた。

厚労省によると、買い手がついた1,976施設の売却先は、主に市町村や財団法人など。

売却総額の約127億円は、2,070施設の建設費総額の2.9%だった。

不動産鑑定評価の総額721億円に対しても17.6%にとどまった。

維持管理費や将来的な改修、解体費などの負担を買い手側から嫌われ

資産価値が下がったとみられる。

全施設の72.5%にあたる1,501施設10万5,000円以下で売却され

このうち「1,050円」「1万500円」という超安値での売却も863施設にのぼった。

厚労省は「雇用保険料で建てた施設は国有財産と同様で、無償譲渡はできない」として

最低限の売却額を設定。売却収入は雇用保険に還元される

また、92施設については、老朽化や遠隔地にあることなどから買い手がつかなかった。

土地所有者の自治体などに、更地にして返す義務があるため

同機構は99年度から解体を進め、昨年度も「いこいの村びわ湖」など4施設を解体し

処分を終了した。1施設当たりの解体費用は390万円〜1億8,260万円だった。

残り2施設は、就職支援施設などとして同機構が引き続き運営する。

雇用保険料からの解体費の支出について、厚労省職業安定局は

「地元自治体に買い取ってもらおうと努力したが、結果的に売れなかったので

やむを得ない」と説明している。 060409


年金福祉施設など06年度に72施設売却

「年金保険料の無駄遣い」と批判を浴びた年金福祉施設などの売却を勧めるため

昨年10月に発足した独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」は、

発足から半年で健康保養センターや老人ホームなど4施設を売却し、

06年度は72施設の売却を計画していると発表した。

同機構は09年度までに313施設480物件を、原則として一般競争入札で譲渡・売却する方針。

初年度の05年度下半期は、閉鎖済みの施設や福祉施設の建設予定地などを含めて

15施設20物件の入札を実施し、4施設9物件が落札された。

落札額は計62億9千万円で、昨年10月時点の時価評価総額を約20億円上回った。

売却益は国の特別会計に繰り入れ、年金財政などに還元される。

同機構の05年度決算は約19億円の黒字となる見通し。

06年度72施設84物件の売却を進める計画で、今年度の入札で落札されなかった11物件を含め

赤字運営の施設を中心に入札をする方針。

同機構の水島藤一郎理事長は会見で「施設の事業価値を高めて買い手を増やし

官業から民業への橋渡しを進めたい」と述べた。 060331


共済年金上乗せ給付廃止 10年以降加入から

会社員の厚生年金と公務員らの共済年金一元化問題

政府は、共済独自の上乗せ給付(職域加算)の仕組みを、

2010年以降の新規加入者から廃止する方針を固めた。

ただし、すでに年金を受給している退職公務員については給付を続ける方針

職域加算の代わりに企業年金に相当する独自の上乗せ年金を新設するかどうか

今後検討するとしている。ただ、政府案では、新規加入者以外は

上乗せ給付の仕組みが残る上、新たな上乗せ年金が創設される余地もあるため

民間サラリーマンとの公平性などの観点から、政府・与党協議でも議論をよびそうだ。

職域加算は年金の「官民格差」を生む代表的な優遇措置とされ

与党は昨年末「原則として廃止」の方針を打ち出した。

今回の政府方針は、与党側に歩み寄った形だが、退職公務員の上乗せ給付廃止は

憲法が保障する財産権の侵害になりかねないとの判断から、

新規加入者から廃止する方針とした。

すでに上乗せ分を含む保険料を支払ってきた現役公務員については、

10年以降上乗せ分の保険料徴収はやめる方針だが、退職後の上乗せ給付は行う方向

ただし上乗せ分の支給額は、納めてきた保険料に見合う額とはせず減額も検討するという。

政府側は、職域加算を廃止する場合には、これに代わる制度を検討すべきだとの立場で

人事院による企業年金の実態調査の結果を踏まえて引き続き検討する考えだ。

一方、政府・与党は、共済の積立金の一定部分を厚生年金の積立金との共通財源とし

統一的に運用する案を検討中。共通財源とは別に残る共済の積立金

退職公務員向けの職域加算の給付や、上乗せ金を新設する場合の原資などに活用する案が

検討されいてる。 0328


介護保険料が24%増 4,090円

厚生労働省は、06年度の介護保険料改定で、65歳以上の高齢者の保険料が

全国平均で月額4,090円になるとの見通しを公表した。

改定前の3,293円に比べ、797円、24%の増

厚生労働省は介護施設の食住費を利用者負担にするなど介護給付費の抑制に取り組んでいるが

要介護者の増加やサービスの利用増がこれを上回る見通しで

保険料が全国的に引き上げられる

厚生労働省によると、65歳以上で要介護認定を受けた人は05年9月で425万人

サービス利用者は同年7月で337万人。いずれも00年4月の2倍前後に増えており

同省は今後も介護給付費の伸びが続くとみている。

保険料は今回の引き上げで、制度開始時(00年度)の2,911円に比べると

4割増になる。引き上げ幅も、前回03年度の改定幅(382円、13%増)を上回る。

65歳以上の保険料は3年おきに改定され、今回が2度目

保険料は、全国の市区町村や広域連合を単位とする保険者が

それぞれの利用量を予測するなどして算定する。

調査は全1,679保険者を対象に行い、保険料改定のために市町村議会に出された

条例改正案の金額を調べた。 060324


アリセプト服用 海外で11人死亡

製薬大手エーザイが海外9カ国で実施した認知症治療薬「アリセプト」(塩酸ドネペジル)の臨床試験で

服用した648人のうち11人(1.7%)か゜死亡していたことが、

同社の発表でわかった。比較のため偽薬を飲んだ対照群の326人に死亡例はなかった。

同社は「死亡率は過去の同種の試験と変わらない」と説明。

対照群に死者が出なかったことはまれで、薬の安全性に対する評価を

変えるものではないとしている。

アリセプトは認知症のうち「アルツハイマー型」の治療薬として、

日本などで広く使われている。 060317


介護労働 辞めないで

厳しい労働環境で年間に5人に1人が辞めるとされる介護労働者について

厚生労働省は新年度、09年度までに離職率を「20%を下回る」水準に抑える数値目標を掲げ

職場の改善に取り組む。介助などで腰を痛めたり、賃金が安かったりなどの理由から

介護労働者の離職率は、労働者の全産業平均の16%(04年)を上回る。

安定的で質の高い介護サービスを提供するには、離職を防ぐ必要があると判断した。

離職率を下げる対策を探る為、新年度に勤務状況などを把握する調査をするほか

財団法人・介護労働安定センターの都道府県支部で、腰痛やメンタルヘルスに関する

医師の相談を始める。厚生労働省の推計では、介護保険の施設と在宅サービスで働く介護労働者

(介護福祉士、ホームヘルパーら)は169万人(04年)。

介護福祉士登録者やホームヘルパー研修の終了者は計300万人以上いるが

介護の職場に就いても辞めたり、労働環境の厳しさから

仕事を敬遠したりしている人も多いとみている。

介護労働安定センターがホームヘルパーや施設職員ら約1万5千人に行った調査では

03年12月から04年11月までの1年間で約21%が辞めていた。

別の調査(04年12月発表)では、ホームヘルパー、施設職員ともに7割を超える人が

仕事への悩みや不安があると回答した。

厚生労働省の試算では、常勤ホームヘルパーで時給1,210円

施設職員で1,260円など、全産業の常勤勤務者(約1,820円)を

時給ベースで600円近く下回っている

厚生労働省は「まず働く環境の課題を整理し、魅力ある職場作りを促進したい」としている。 060316


介護報酬 不正・誤請求80億円

介護報酬の不正請求や誤請求があったとして市町村が事業所に返還を求めた額が

04年度で80億円8千万円(悪質な場合の加算額約5億9千万円を含む)に上ることが

厚生労働省のまとめでわかった。前年度の約1.3倍で、同省は04年度から

監査方法を変えてチェック体制を強化した影響とみている。

悪質な架空請求などで指定を取り消されたのは81事業所

それらの事業所への返還請求額は7億8千万円だった。

サービス別で請求額が最も多かったのは老人保健施設の22億3千万円(215事業所)。

特別養護老人ホームの11億4千万円(321施設)、

訪問介護事業所の10億3千万円(550事業所)がこれに続く。

不正・誤請求の中には、人員が基準未満の場合に報酬が減額されるのに

それを計算しないで請求するなどの事務処理ミスも含まれるという。

一方、悪質な事例は、訪問介護サービスで時間の水増しや架空請求したケース、

無資格者がケアプランを作成していた例など。

指定取り消しは、制度開始の00年度から累計で313事業所

これらに対する返還請求額は42億5千万円になるが、

このうち27億4千万円が未回収のままという。 060314


認知症高齢者グループホーム 利用者負担 月平均8.3万円

認知症のお年寄りが共同生活を送るグループホームでの家賃や食費などの利用者負担が

1人あたり月平均で約8万3千円になることが厚生労働省の調べで分かった。

介護保険サービスでの1割負担を加えると月平均で約11万円の負担。

ただ、家賃だけで10万円以上になったり、入居一時金(保証金)が100万円以上必要だったりする

ケースもあり、入居する事業所によって負担額に大きな格差が出る実態が浮き彫りになった。

調査は05年10月1日に介護保険の指定を受けている

全国の7,255事業所(総定員10万3,957人)から回答を得た。

利用者負担の内訳は、家賃3万7,849円、食材料費3万3,938円

光熱水費1万867円。これに、介護保険の1割負担約2万5千〜約2万7千円を加えると

11万円近くなる。家賃で最も多いのは2万〜4万円未満2,960カ所(41%)、

次いで4万〜6万円未満が1,892カ所(26%)。1万円未満も282カ所あったが

10万円以上73カ所あった。

入居一時金は6割の事業所で「無し」と回答したが、平均は18万1,703円

100万円以上51カ所あった。 060312


共済年金の税負担廃止すると 現役の保険料6.5%アップ

公務員の共済年金を所管する財務、総務両省は、旧恩給の名残で共済年金だけに投入されている

多額の税負担(追加費用)を廃止した場合の年金財政の試算結果をまとめた。

仮に廃止後10年かけて現役公務員の保険料ですべて穴埋めした場合、

現役世代の保険料率が年6.5%アップするなどとしている。

追加費用は年金の「官民格差」を産む一因といれる。

04年度で国家公務員共済(国共済)、地方公務員共済(地共済)あわせて

1兆7,383億円が投入されている。投入額のピークは過ぎているが

投入額がゼロになるにはあと約50年かかる。

両省が自民党厚生労働部会に示した試算によると、

今後約50年間で必要な追加費用は総額20.3兆円(04年度末時点の価値に換算)。

この全額を現役世代の保険料で穴埋めしていくと仮定すると

07年度から10年間で穴埋めする場合の現役の保険料は6.5%

07年度から20年間で穴埋めすると3.6%の引き上げになる。

共済年金の保険料率は現在、国共済が14.638%、地共済が13.738%

10年で穴埋めするなら、保険料率は20%を超える計算になる。

与党年金制度改革協議会は昨年末、厚生、共済年金の一元化で追加費用を

「できるだけ早く廃止する」との方針を出した。

現役世代の保険料負担の試算が明らかになったことで

退職者の給付減額を求める声も出そうだ。 060311


高額医療費「払い戻せます」 申請漏れに通知書

社会保険庁は、一定額以上の医療費を支払ったときに払い戻しを受けられる

高額医療費制度」の申告漏れが多いため、4月から対象者に申告できることを

通知することを決めた。社会保険庁が運営する政府管掌健康保険加入者へのサービス

社会保険庁は、制度自体を知らない人も多いとみており、制度解説のチラシなどと一緒に

該当する患者に「申請案内」を順次送る。

社会保険庁は上限を超えるケースが03年度で約179万件あったとみているが

実際に還付されたのは約110万件。残り約70万件は還付の申請がされていなかった

同制度は、一ヶ月に支払った医療費が自己負担の上限額を超えた場合

後から払い戻される仕組みで申請期間は2年

上限額は所得や年齢で異なる。一般的な所得の70歳未満の人なら、

7万2,300円+医療費の1%。胃ガンで30日入院して約150万円かかった場合

月額上限は約8.5万円になり、それを超えた分が払い戻される。

一方、大企業会社員の健康保険組合や公務員の共済組合の多くは

患者が申請しなくても還付されるシステムを導入している。

自営業者らの国民健康保険の場合、通知するかどうかは各市町村に任されている。 060310


患者搬送 現場で選別、まず導入

東京消防庁の救急業務懇話会は、救急車の出動件数急増に対応するために検討していた

患者の選別(トリアージ)」導入に関する答申をまとめた。

搬送が必要かどうかは、当面は119番通報の電話だけでは判断せず

救急隊員が現場到着後に患者を直接みて判断する方法から始め

通報時の判断は検証後に導入すべきだとする内容。

答申を受け同庁は、総務省消防庁が06年度に作成する予定の

医学的な判断基準や手順書ができ次第、周知期間や検証を経て導入する方針だ。

答申によると、明らかに緊急性がなく搬送が不必要と判断した場合は搬送しないのが原則

ただし同庁は当面、患者や家族を指導するにとどめ、

都民の理解や検証が進んでから厳格に運用する考えだ。

同庁の04年の救急出動件数は67万8千件。現場までの所要時間は10年で約1分延び

05年6分30秒だった。 060310


国民年金未加入 4割減り36万人に 加入意志2割だけ

国民年金の未加入者は04年時点で約36万人で、01年に比べて4割減ったが

そのうち今後加入する意志がある人は2割に過ぎないことが、

社会保険庁が公表した公的年金加入状況の調査でわかった。

未加入者の半数以上が生命保険民間の個人年金に加入している事もあきらかになった。

調査は同庁が3年おきに実施。今回は04年11〜12月の調査の速報値で

全国約9万世帯を対象に面接で聞き、約6万2千世帯から回答を得た。

調査結果をもとにした推計によると、国民年金の未加入者は前回01年調査より

27万3千人減36万2千人。同庁は、20歳になった人を職権で加入させる強制適用

退職時の加入漏れ防止などの対策が効果を上げたとみている。

ただし未加入者のうち今後加入する意志のある人は20.9%、ない人は62.3%だった。

未加入者の84.7%にあたる30万6千人国民健康保険に加入しており

前回調査より約10ポイント増えた。病気に備えて医療保険だけに入る人が多いようだ。

生命保険か民間の個人年金保険に入っている人は56.3%

両方に加入している人は12.6%だった。 060309


介護保険 年齢拡大が焦点

介護保険料の負担を40歳未満に広げるかどうかなど、

介護保険制度の対象拡大について話し合う厚生労働省の有識者会議の初会合が開かれた。

07年3月末をめどに意見をまとめ、同省は09年度までに

介護保険法改正をめざしたい考え。ただし、新たな負担増には

財界や地方自治体の反発も予想される。

介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議で、

学者や日本経団連、全国市長会、全国町村会の代表者ら14人で構成する。

介護保険の対象拡大については04年社会保障審議会の部会でも話し合われ

保険料負担を20歳から、給付を0歳からとし、障害者福祉と一体化するべきだ

などという意見も出た。だが意見を集約できず、05年の制度改正では先送りされた。

有識者会議は、その際の「06年度末までに結果が得られるよう新たな場を設け

範囲の拡大も含めて検討する」とした衆参両院の厚労委員会の付帯決議を受けたもの。

最大の課題は、現在40歳以上となっている保険料を負担する年齢の引き下げ問題。

介護給付費は伸び続け、支え手を増やさないと今後、保険料負担が上がると予想されるからだ。

また、給付対象を高齢者に限定したまま負担を求めたのでは

若い世代の理解が得られにくいとの意見があることから、

給付範囲も介護が必要な若い障害者らに拡大するかどうか検討する。

初会合では早速、自治体や財界関係者から「負担拡大ありきの議論だ」

「国民のコンセンサスが得られるのか」などの慎重論が出た。

今後2ヶ月に1回程度開き、厚労省に報告書を提出する。 060307


障害者の新サービス 厚労省公表

厚生労働省は、障害者自立支援法の施行に伴って10月から始まる

福祉サービスの利用標準額などを公表した。

新しく導入する「障害程度区分」に基づき、家事援助や介護を行うサービスの

利用標準額を6段階に細分化。

軽度の人の費用を抑える一方、重度の人は現在より長時間の利用ができるようにする。

就労支援事業では、一般企業への障害者の就職率に応じ

施設などへの成功報酬を新たに盛り込んだ。

市町村によってサービス量にばらつきがあった障害者福祉を改めようと

同法は介護保険の要介護認定をモデルにした全国一律の「障害程度区分」を導入した。

訪問サービスの1人あたりの利用標準月額は、現在の一般的な平均6万9千円

最低の「区分」で3分の1まで減額。

一方、「区分」の重度肢体不自由者は、月額21万7千円から23万9千円に増える。

例えば、家事援助を利用した場合、月に149時間分の利用が可能になる。

すべての福祉サービスは原則1割が利用者負担だが

一定の所得のある人で3万7,200円

低所得者では2万4,600円1万5千円の2種類の負担上限がある。

生活保護受給者は負担ゼロ。今回示された標準額は国庫負担上の基準で

実際は市町村の裁量によって個人ごとに決められる

また、障害者の就労支援事業では成功報酬を導入する。

一般企業に就職して半年以上雇用が続いた障害者が

施設の定員の2割以上いることを目標とし、達成した場合に事業者の報酬に

1人あたり1日260円を加算する仕組みを採用した。 060301


子供が急病―「#8000」電話相談 17県導入せず

休日や夜間に子供が急病になったとき、地元の小児科が電話相談に応じてくれる

国の救急医療対策事業が、17の県で導入されていないことが厚生労働省の調べでわかった。

うち7県は、医師の負担増などを理由に導入は「困難」としている。

同省は看護師も加えるなどして事業の要件を緩和して

未実施の県に導入を働きかける方針だが課題は多そうだ。

厚労省が04年度から始めた「小児救急電話相談事業」は

夜間や休日に「♯8000」に電話すると、地元の小児科医の携帯電話に転送され

対処法や受診の必要性などの助言を受けられるシステム。

国が人件費など事業費の半額を補助する

しかし、導入1年目の昨年度は約5億円の予算を計上したが

13都道府県しか名乗りをあげず、約4億5千万円が手つかずに。

今年度も同額を計上したが、新たに13県が導入するにとどまった。

来年度予算案にも4億3千万円を盛り込んでいる。

昨年末、実施状況を調べると、青森、埼玉、鳥取、鹿児島など10県が「検討中

秋田、福島、富山、山梨、愛媛、高知、沖縄の7県は「実施予定なし」だった。

課題の一つが「医師の偏在」だ。秋田県では県内の小児科専門医約110人のうち

半数以上が秋田市周辺に集中

県医師会の幹部は「医師のいない山間地域から相談を受けても

紹介できる医療機関が近くになければ意味がない」と話す。

医師の負担増を心配する声もある。

高知県では、小児科医約20人が輪番制で夜間や休日の救急に対応しており

「電話相談にまで人員を割くのは困難」という。

岩手、宮城、栃木、三重の4県では、国の補助を受けない単独事業

三重を除く3県看護師が電話相談に応じている。厚労省は今後、

看護師や保健師も加えて、事業を普及したい考えだ。

ただ、電話だけの情報で指示した処置が、思わぬ事故につながりかねないとして

電話相談に疑問を持つ医師も少なくない。

厚労省は「電話相談はあくまで参考」という立場だ。 060219


厚生・共済年金一元化 自民が新協議機関

会社員が加入する厚生年金と公務員らの共済年金の一元化問題で

自民党は、共済年金の所管省庁である財務、総務、文部科学各省の

関係部会長らを加え新たな協議の場を発足させた。

これまで自民、公明両党の厚生労働族主導で議論が進んできたが

関係部会の理解が得られなければ法案化が出来ないため

新たな協議の場で4月末の基本方針決定に向けた党内調整を本格化させる狙いだ。

一元化問題をめぐっては、厚労族議員が中心の与党年金制度改革協議会が昨年末

共済独自の上乗せ給付(職域加算)や、恩給の名残で共済に投入されている多額の税負担(追加費用)を

原則廃止するなど、公務員の既得権に切り込む方針を打ち出した。

しかし、与党内には退職公務員の給付減額などの具体策をめぐって

根強い慎重論があるほか、自民党の支持母体である退職公務員団体

私立学校団体などの反発も強まっている。

このため同党では、共済年金を所管する財務金融、総務、文部科学の各部会長も交えた

協議の場が必要と判断。

党社会保障制度調査会長の丹羽雄哉元厚相を座長にした関係部会の役員会を新設し

今月中に関係部会の合同会議も開くことにした。

会社員が加入する厚生年金と公務員らが加入する共済年金の一元化について、

連合(高木剛会長)は、制限されている公務員の労働基本権の付与などを前提に

「公務員優遇」の代表例とされる共済独自の上乗せ給付(職域加算)の

見直しを容認する方針を決めた。

職域加算の見直しには公務員側に根強い抵抗があるが、

基本権問題で政府・与党が歩み寄りを促すためにも

年金問題では柔軟姿勢をアピールする事にした。 060217


年金未納対策で連携

国民年金の収納率アップに向けて社会保険庁がまとめた

未納防止対策の全容がわかった。

未納者に対し、国民健康保険(国保)の保険証の有効期限を短くして

更新の際に支払いを促すほか、パートやアルバイトを雇っている事業主から

情報提供を受けて加入や支払いを督促。

クレジットカード払い導入など保険料を納めやすい環境整備も進める。

今国会に提出する社保庁改革関連法案に盛り込み、06年度以降の実施を目指す。

国民年金の加入者は、ほとんどが市町村が運営する国保に加入しているが

保険料の納付率(04年度)は国保の90.09%(速報値)に対し

国民年金は63.6%。病気などに備えて国保の保険料だけを納めるケースが多いとみられる。

年金の保険料を過去2年間にまったく納めていない人は424万人04年度末)にのぼる。

国保の未納者には、通常の保険証の有効期限(1〜2年程度)より短い

短期証」を発行しているが、これを07年度から国民年金の一定期間以上の未納者にも適用。

保険証の更新のために市町村の窓口を訪れる機会を増やし

窓口で納付を督促する方針だ。

短期証の有効期限は、3ヶ月、6ヶ月など、1年以内で

各市町村の判断で設定する方向。

一方、パート・アルバイトなど短時間労働者を雇用している事業主との連携も強化。

国民年金法の規定を見直し、国民年金の加入義務がある従業員の氏名・住所などの情報提供を求め

未加入や未納がある従業員への説明会や、連絡・訪問などへの協力を要請する。

保険医や保険薬局の薬剤師、介護保険の指定事業者などで

年金・医療の保険料を長期間納めていない人に対しては

08年度から保険医などの指定・更新を拒否する方針。

保険料を財源とする医療・介護などの制度にかかわる者の未納は

国民の信頼を損ねるとして、より厳しい態度で臨む事にした。 060216


公的年金 給付、見直し必要

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は、

6月に政府の経済財政諮問会議の場でまとめる歳出歳入一体改革に向けた議論を行い

現行の社会保障制度は「高齢者に手厚すぎる」として

給付水準の一層の見直しが不可欠との認識で一致した。

04年度の改革で給付水準を抑制した公的年金制度についても

「さらに踏み込んだ議論の必要がある」としている。

現行の社会保障制度について、財政審の出席者からは

「将来の世代への負担の先送りが目立つ」

「世代間の格差を是正するためにも給付の見直しは避けて通れない」との意見が相次いだ。

財政審の西室泰三会長は「現役並みの収入がある高齢者には

現役並みの負担を求めるべきだ」と述べ

政府が医療制度改革案に盛り込んだ負担の引き上げのような取り組みが必要だと強調した。

財政審は3月中旬までに、歳出面を中心とした改革の方向性をまとめる方針だ。 060215


障害者自立 国が目標値

厚生労働省は、4月からの障害者自立支援法施行に伴って

都道府県や市町村が定める「障害福祉計画」のもととなる国の基本方針をまとめた。

障害者施設の入所者約15万人11年度までに約7%減らすことや

精神科病院の入院患者の5万人削減、現在年間2千人の新規民間雇用を4倍に増やすなどの

数値目標を初めて設定。障害者が地域で暮らせるようにする

脱施設」の姿勢を鮮明に打ち出した。自治体が今後、この計画に基づいて

必要なサービスの基盤設備を進める。

厚労省が昨年10月に行った実態調査では、障害者施設の入所者は

身体障害者3万9,500人、知的障害者10万1,800人

精神障害者4,500人の計14万5,800人

基本方針はこのうち1万人11年度までに削減するとしている。

精神科病院の入院患者については、受け入れ環境の整備など条件が整えば退院できる人を

7万人と推計、うち5万人を退院させるとした。

退所・退院者は、地域のグループホームや一般住宅などに移ることになる。

障害者の雇用は、昨年6月時点で58%の企業が法定雇用率を達成していないなど進んでいない。

NPO法人などと雇用促進のネットワークをつくって職業紹介や

訓練をしている自治体もあり、基本方針はこうした取り組みで雇用増を求める。

障害者自立支援法は障害によって異なる福祉サービスを一本化

都道府県や市町村に、施設数や必要なサービス量を盛り込んだ3年ごとの障害者福祉計画を作り

サービス提供姿勢を整備するよう求めている。

今回の国の基本方針はこの計画作りのもとになるもので

自治体には計画達成のために目標値を超える入所施設の指定拒否

入所施設をグループホームに建て替える際の助成

ホームヘルプサービスなどの充実を図るなどの施策が求められることになる。

これまで障害福祉予算の多くは施設に使われ

精神障害者向けのグループホームのある自治体も3割以下。

このため施設で長期間すごす障害者が多く、

グループホームなど地域で暮らす「脱施設」が欧米諸国に比べ遅れていると指摘されてきた

02年末に閣議決定された「新障害者プラン」でも「入所施設は真に必要なものに限定する」として

「脱施設」の方向性は打ち出したが、家族が施設を希望するケースも多く

その後も施設入所者は増え続けていた。

障害者自立支援法は、自立した生活に必要な福祉サービス提供などが目的

障害者が地域で安心して暮らせる「ノーマライゼーション」の考え方に沿ったものだが

自己負担をサービス利用量に応じた「原則1割」とする点に

障害者団体などが反発していた。 060209


退公務員への年金給付 「減額検討」政府方針に

会社員が加入する厚生年金と公務員らの共済年金の一元化に向けた

政府の基本方針が明らかになった。

配偶者や子供以外も遺族年金を受け取ることができる共済独自

転給制度」の廃止を明記したほか、恩給の名残で共済だけに投入されている

多額の税負担(追加費用)を縮減する為、すでに年金を受け取っている公務員退職者の年金額について

減額を含めて検討する」と言及している。

政府・与党協議で「検討・作業方針」として示す。

両年金の一元化は「官民格差」の原因とされる追加費用などの公務員優遇策の見直しが焦点。

年金を受給している退職者の給付額は「財産権の侵害にあたる」などとして

公務員側に根強い抵抗がある。

しかし、与党が減額方針を打ち出したため、政府側も検討は避けられないと判断した。

ただ、「財産権侵害の問題や(旧軍人や文官が受給している)恩給との関係を整理する必要がある」などの

検討課題も挙げており、給付の削減幅などの具体策は今後の議論にゆだねられている。

また、厚生年金より実質的に低い共済年金の保険料については

共済独自の上乗せ給付(職域加算)を除いた部分について

厚生年金の水準に統一することを明記したが、

「加入者らの負担増が急激にならないよう配慮する」として

保険料率の引き上げ幅や統一時期は示していない。

与党が原則廃止を打ち出している上乗せ給付は

「さらに検討する」との表現にとどめ、

「廃止する場合は民間の企業年金に相当する年金を創設する必要がある」としている。 060209


介護レンタル 価格差なぜ

買って8万円の車いすを1ヶ月レンタルすると2万5千円―。

介護保険を利用した福祉用具レンタル料の「ぼったくり」とも思われる価格差が

野放しになっている。東京都内の同じ規格の製品を比較した価格差は

車いすで8.3倍、介護ベッドでは13倍に達した。

社会保障審議会でも「上限価格を設けるべきだ」との声が上がっていたが

4月からの介護報酬見直しには盛り込まれていない

東京都が国民健康保険中央会に委託し、昨年6月に介護報酬の請求があった

都内のレンタル料金の分布を調べた。

同じメーカー製で型番も同じ自走式アルミ製車いす(定価8万円)の場合

平均レンタル料は月7,107円だが、3千円の安値で貸す業者がいる一方で

2万5千円の請求をした業者もいた。

高額請求の業者は、わずか3ヶ月で、ほぼ元が取れる計算になる。

業界関係者は「メンテナンスなどのサービスの差で、価格差がでるのは当然」

としながらも「10ヶ月から12ヶ月で償却するのが相場」と指摘する。

電動の介護ベッド(定価25万5千円)の場合、

4,500円〜5万8,500円と価格差は13倍の開きがあった。

平均価格は、1万279円だった。

介護保険制度では、要介護度によって限度額が決まる居宅サービスの一つとして

福祉用具を貸与できる。ケアマネージャーが実質上、

レンタル業者を選んでいるケースが多く、都の担当者は

「ケアマネとレンタル業者の実質的な経営者が同じ場合など

競争原理が必ずしも働いていない」と指摘する。

一方、現行制度は市場価格を建前にしており、

「高すぎると分かっても業者を指導する根拠がない」と嘆く。

利用者は1割負担なので、価格差に気づきにくい。

4月からの介護報酬の改定内容をまとめた社会保障審議会・介護給付費分科会でも

この価格差の問題が取り上げられ、

「品目別に保険給付の上限を設けるべきだ」などの意見が出た。

ただ、先月まとまった答申では、比較的軽度の人の車いすレンタルを原則的に

保険給付対象外」などとする方針が示される一方、

価格差については「実態を調査、研究し、これを踏まえて早急に見直しを行い

適正化を図る」と先送りになった。

厚生労働省によると、福祉用具貸与の給付費は、介護保険がスタートした

00年4月は1ヶ月で4億円だったが、昨年4月には148億円37倍に増えた。

このうち車いす介護ベッド8割を占めている。

価格の上限設定について、業界側は「上限が財政事情で引き下げられる可能性があり

多種多様な利用者のニーズにこたえられなくなる」と反論する。

日本福祉用具供給協会の山下一平・副理事長は「各業者の価格サービスを公表して

透明性を高めれば、一部の不適当な価格設定は防げる

そもそもマンパワーに比べれば、福祉用具は安上がりで

お年寄りの自立に役立つ道具だ」と強調する。 060205


子供の食物アレルギー 検査、保険でOK

治療や薬の公定価格である診療報酬を決める中央社会保険医療協議会(中医協)は

子供の食物アレルギー診断に必要な検査やがんの早期発見・診断に有効な

画像診断器「PET/CT」による検査など50項目について

新たに公的保険の給付対象とすることを決めた。

06年度の診療報酬改定に盛り込み、4月から適用される。

新たに保険適用になるのは、子供では食物アレルギーの確定診断

原因物質に耐性がついたか確かめるために少しずつ食べてみる食物負荷検査

弱視・斜視治療で使う眼鏡とコンタクトレンズ購入費

がんなどの病変をより正確に診断できる画像診断機器「PET/CT」による診断や

早期胃癌の内視鏡下手術、早期乳癌患者に対するわきのリンパ節切除がない

乳房切除手術など。50項目は患者の身体的負担が軽く

入院日数も短縮されるといった経済効率が高いなどと判断された。

一方、報酬改定で国民から意見を募った結果、

診療報酬の基本方針に盛り込まれていた禁煙指導の保険適用は

禁煙は個人の責任だ」など慎重な意見が相次いだことを

厚生労働省が報告した。 060204


新年度の介護保険料 40〜64歳は平均5.6%増

厚生労働省は、40〜64歳の人から徴収する介護保険料の平均額

新年度から前年度より5.6%増の月3,965円になるとの見通しをまとめ

徴収を担う各企業の健保組合や市町村国保などに通知した。

会社員などは労使折半が原則で自己負担は半額となるほか

収入などによって実際の保険料には個人差がある。

介護報酬は4月の改定で2.4%(昨年10月改定を含む)引き下げられるが

高齢化で介護サービスの利用が伸びているため全体の費用は増加する見込みで

保険料も増額の見通しとなった。 060202


療養病床 15万床に削減

厚生労働省が、長期入院患者のための療養病床2012年までに

現在の38万床から15万床に減らす計画であることがわかった。

削減する約23万床のうち約15万〜17万床老人保健施設

残り約6万〜8万床有料老人ホームやケアハウスなどの居城系施設や在宅に

転換を促す考え。医療の必要度が低い「社会的入院」を減らして

医療費の伸びを抑制する狙いだが、施設の転換が円滑に進むかや、

患者が必要な医療をきちんと受けられるのかなど、今後、議論を呼びそうだ。

療養病床には、介護保険から費用が支払われる「介護型13万床)」と、

医療保険適用の「医療型25万床)」がある。

厚生労働省は、介護型2012年までに全廃して医療型に一体化する方針を

すでに示しているが、療養病床を全体でどれくらい減らすのか

具体的に明らかになるのは初めて。

介護型の廃止に加え、全体として病床数を大幅に減らす方針が明確になった。

ただ、同省の調査では、医療の必要度が低いとされる人は医療型で約50%

介護型の入院患者で「容体急変の可能性が低い」とされる人は約64%

今回の計画では、療養病床の入院患者を現在の約4割まで絞り込むことになり

医療の必要度が高いとは言えないまでも、まったく必要ないとも言い切れない

中間層」の人たちの適切な受け皿が確保できるのかなどが

今後の課題となりそうだ。 060201


救急病院を3区分

厚生労働省は、救急車で運ばれる患者に対応する医療機関を認定する

救急告示制度」を、大幅に見直す方針を固めた。

これまで救急病院は1分類しかなかったが、病気やけがの緊急度に応じて

救命救急」「入院できる救急医療機関」「初期救急」の三つに区分する。

機能別に基準を明確にすることで効率化を進め、

患者を受け入れてもらえない「たらい回し」をなるべく少なくする狙いがある。

省令を改正し、08年度実施を目指す。

告示できる救急病院は、消防法による厚生省令で基準が決められ

知事が認定している。05年4月現在、全国に4,712カ所ある。

しかし、1:救急経験のある医師が常時診療している。

2:X線装置・心電計・輸血などの設備がある。

3:救急専用や優先的な病床が確保されている、などしか定めていない。

一方、都道府県では、医療法による医療計画のなかで救急医療体制を、

患者の症状などから初期、2次、3次の医療機関に分けているが

施設基準は抽象的だった。

総務省消防庁によると、救急車で輸送したものの収容困難として

他の医療機関に転送された例が03年3万4,261回あるなど

「たらい回し」ともいえるケースも。救急病院になっているものの、

医師などの不足から毎日は受けいれられない病院、診療所もあるため

実態にあった制度に見直すことにした。

厚労省の検討案では、救急病院を、

生死にかかわる重い患者を対象とする「救命救急センター」

入院が必要な急患を対象とする「入院機能がある救急医療機関」

軽い患者を診る「初期救急医療担当」に区分。3年の更新制にする。

「救命救急センター」と「入院救急医療機関」は、

搬送患者をすべて受け入れることとし、「年間365人以上を受け入れる能力と実績」

といった数値基準を盛り込むことなどを検討している。

また救急医療に携わる医師の労働条件も厳しいため

「救命救急センター」は、夜間休日の交代勤務の導入を明記する。

しかし、機能区分することで「基準をクリアできずに、認定からはずれる病院が

続出するのではないか」という懸念がある。

厚労省は、細かな基準は今後、自治体や医療関係者と詰める必要があるとしており

地域事情などに応じた措置も検討する。 060129


06年度公的年金給付 0.3%減額確定

厚生年金国民年金など公的年金の06年度の給付額が

0.3%減額されることが確定した。

総務省が発表した05年の全国消費者物価指数が対前年比で0.3%下落したためで

給付額の引き下げは2年ぶり。年度内に政令を改正し、4月から実施する方針。

モデル世帯の給付額は会社員が加入する厚生年金(40年加入の夫と専業主婦の妻)で

708円減って23万2,592円

自営業者らが加入する国民年金(40年加入の満額支給)で

200円減って6万6,008円6月から支給される4月分から適用。

公務員らが加入する共済年金児童扶養手当などの各種福祉手当も同率で引き下げられる

公的年金は前年の消費者物価の変動を反映させる「物価スライド制」を採っている。

05年度は物価が前年と同水準だったため

給付額も据え置かれていた。 060128


介護報酬改定 4月から実施

介護保険からサービス事業者に支払われる介護報酬の新しい単価が決まった。

改正介護保険法の施行で新たに導入される介護予防サービス

1人につき月1万〜5万円程度の定額制とした。

利用者は1割を負担する。

予防で介護の必要度の軽い人への費用を抑える一方、

中重度のお年寄り向け支援や認知症対策を強化する。4月から実施される。

川崎厚生労働相から改定案を諮問された

社会保障審議会・介護給付費分科会が原案通り答申した。

介護報酬改定は3年ごとで今回が2度目

全体でマイナス0.5%という引き下げ方針のもとで配分した。

介護予防は、従来の要介護度のうち「要支援」「要介護1」を

要支援1」「要支援2」「要介護1」に再編。

通所介護の場合、要介護度に応じて1人月2万〜5万円

訪問介護は月1万〜4万円が事業者に支払われる。

利用者は1ヶ月に要支援1で4万9,700円

要支援2なら10万4千円までサービスを受けられる。

特別養護老人ホームで医療ケアが必要な重度の人が増えていることから

看護職員の24時間連絡体制を整えたりした場合

利用者1人につき月3千円を加算する仕組みを創設する。

在宅者支援では夜間対応型の訪問介護を新設。

認知症対策では従来の認知症グループホームで短期入所や

通所介護もできるようにする。 060127


自治体病院 補助金頼み

全国の自治体病院のうち、補助金などに頼らず実質的な営業黒字を確保しているのは

全体の8%程度しかないことが、日本政策投資銀行の分析でわかった。

補助金を含めて経営黒字を確保している病院は4割近くまで増えるが

累積赤字は増加傾向だ。

自治体病院は「僻地医療など民間ではできない分野を担っている」(総務省)だけに

経営の効率化が求められそうだ。

政策投資銀行が03年度1千あった自治体病院について、

地方公営企業決算をもとに分析したところ、実質的に営業黒字なのは82病院しかなかった。

大半が診療報酬など本業の収入では必要経費をまかなえない状況だ。

03年度の地方公営企業決算によると、自治体や国からの補助金で経営黒字の病院は

3894割近くまで増えるが、6割はなお赤字。

病院事業全体の経営赤字額は合計で1,400億円近くに達する。

補助金に当たる病院事業会計への他会計からの繰入金は、全体で5,451億円だった。

政策投資銀行は、自治体ごとの一般財源の規模を表す「標準財政規模」に対する

繰入金の比率も分析した。平均では3.4%になり、15%に達するところもあった。

公共事業や福祉など全体の行政活動に必要な財源のうち、

病院事業支援のためだけに15%を割いていることになり、

財政負担が大きいことを示している。

診療報酬の引き下げや地方財政改革による補助金の削減が進めば

「自治体病院の経営はさらに厳しさを増す」(政策投資銀行政策企画部)

と見ている。 060115


診療所初診料など下げ

川崎厚生労働相は、治療や薬の公定価格である診療報酬の改定

中央社会保険医療協議会(中医協、土田会長)に諮問した。

新年度予算編成で報酬全体では3.16%の引き下げが決まっており

厚労省は診療所の初・再診料の引き下げや、

長期入院で医療の必要度の低い患者の報酬引き下げなどを中医協に提案。

新たに、心臓などの脳死下での臓器移植ニコチン依存症患者の禁煙指導

合併症を抱えるハイリスクの妊婦のお産管理などを保険の対象とする方針も示した。

中医協は、地方公聴会などで国民の意見も聴いて2月下旬までに答申をまとめ

4月から新しい診療報酬が適用される。

厚労省が示した改定の方針では、病院と診療所で格差があった初診料は

診療所を引き下げて病院と一本化再診料についても、病院、診療所ともに

全体的に引き下げる。長期入院では医療の必要度の高い患者

報酬を引き上げる一方、低い患者は報酬を引き下げる方向を打ち出した。

医療制度改革の柱である「在宅医療」を進めるため、

医師や看護師が24時間対応で往診などをする

在宅療養支援診療所」(仮称)制度を新設。

条件を満たした診療所に報酬を手厚く配分する方針を示した。060112


薬局行かず 薬受け取り

厚生労働省は、自宅で治療を受けている患者やその家族が

薬局に出向かなくても薬を受け取れるよう制度を見直す方針を固めた。

今の仕組みでは、薬をもらうには一度は薬局に行かないとならないが

医療費抑制を目指す厚労省が在宅医療促進のために見直すことにした。

早ければ06年度中に実現する見通しで、

体が不自由な患者や家族にとっては便利になりそうだ。

薬剤師法は、販売や譲り渡しを目的とした薬の調剤ができる場所を

原則として薬局に限っている調剤には処方箋の確認が含まれるとされている。

通院が難しい患者には、医師の指示の下、患者の家での服薬指導などが認められているが、

処方箋の確認は薬局でないとできず、結局は患者や看護する家族が

薬局に行かなければならない。このため、厚労省は薬剤師法か関連省令を改正して、

薬局以外でも処方箋の確認を認める考え。

ただし、薬の調合作業は衛生上の観点からこれまで通り薬局のみで扱うこととする方針だ。

見直されれば、例えば往診した医師に書いてもらった処方箋

患者が薬局にファクスで送ると、薬剤師が薬局で調合した薬を持って

患者宅を訪問し、処方箋の原本を確認して薬を渡すことができるようになる。

医師や調剤師の指導による薬物療養が自宅でも受けやすくなることで

がんなど終末期医療のあり方が変わる可能性もある。

また、在宅医療に限らず適用される方向のため、

一人暮らしで重い風邪をひいたり、家族全員がインフルエンザにかかったりした場合にも

医師による診察から薬の受け取りまで、外出せずに受けられるようになる

現在、薬剤師が患者宅を訪問しての服薬指導は医療保険の対象だが

交通費は患者が負担。患者宅で処方箋の確認を認めた場合の費用負担のあり方は

今後検討する。 060112


グループホーム 小施設の防火強化へ

長崎県大村市の認知症のお年寄りのグループホームで起きた火災

7人が死亡したことを受けて、総務省消防庁は、社会福祉施設の

防火体制を強化するため消防法施行令を見直す方針を固めた。

スプリンクラーや火災報知器などの防火設備の設置を義務づける

施設基準を引き下げ、小規模のグループホームなどの施設にも適用を広げる方向。

近く有識者による検討会を発足させ、年度内に結論を出すとしている。

同施行令では社会福祉施設について、床面積300平方メートル以上火災報知器

6千平方メートル以上(自力避難が困難な入所者が過半数なら千平方以上)で

スプリンクラーの設置を義務づけるなどしている。

しかし、小規模なグループホームなどの施設は対象外で、

今回の長崎のグループホームも床面積が約280平方メートルだったため

誘導灯や消化器の備えのみだった。

また、一部のグループホームは消防法上、共同住宅の扱いで

火災報知器の義務づけは床面積500平方メートル以上など基準がさらに緩やかで

スプリンクラーについては事実上設置義務がない

このため、消防庁では、今回の火事を機に、これらの防火設備の設置を義務づける

床面積の基準を引き下げる方向で見直しを検討

今週中にも学識経験者や施設関係者、消防庁・厚生労働省職員などで

検討会を立ち上げ、どの施設に、どの程度の防火設備を義務づけるかを議論する。

ただ、火災報知器やスプリンクラーは性能や設置する建物の規模などによって

数百万〜1千万円程度の費用がかかり、設置の義務化は施設にとって

大きな負担となる。検討会では現実的にどの程度の防火体制が可能かを

見極めながらの議論となりそうだ。 060111


完全個室の新型特養 居住費の平均 月6万7千円

完全個室が売りの新型特別養護老人ホームの居住費(月額)について

NPO法人が全国の施設を調べたところ、

4割ちかくで6万円を上回っていることがわかった。

平均は約6万7千円だった。特養では低所得の入所者につていは

6万円を超えた分を施設が負担している。低所得者を多く受け入れるほど

施設の負担が増えることになり、NPO法人は

「施設側が負担を減らそうと、低所得者を受け入れない可能性がある」と指摘する。

新型特養は介護保険施設のひとつ

例えば、年金収入が年額80万超〜266万円の入居者の場合

本人負担は5万円で、国が施設に1万円補填する。

それ以上は施設の負担となる。

昨年10月から新型を含む特養などの食費や居住費が原則自己負担になったのを機に

NPO法人・特養ホームを良くする市民の会(本間郁子理事長)が11月、

全国の新型特養757施設に調査票を送り、369施設から回答を得た。

居住費はそれぞれの施設が定めている。

居住費6万円以上141施設と全体の4割近くを占めた。

うち10万円以上11施設9〜10万円未満41施設8〜9万未満45施設

4施設にひとつは8万円以上だった。平均居住費は6万6,766円だった。

最高額は長野県にある特養で1部屋約15平方メートルで15万円

一方、岩手県の特養は同35平方メートルで10万8千円と、施設によってばらつきもみられた。

特養では居住費のほか、介護費と食費もかかる

居住費が月8万円以上の場合、ほかに自己負担として介護費の1割

食費を合わせて月に15万円ちかくになる。

厚生労働省によると、介護保険施設ではない有料老人ホームの月額利用料

月額17万円程度食費・管理費含む)のため、入居一時金を除けばあまり変わらない。

同会は「低所得者が安心して入れる施設である特養の意義が問われかねない」とみる。

本間理事長は「経営を安定させるために施設側が一定所得以上の人の入所を優先させると

低所得者の行き場がなくなる」と指摘している。 060108


学習障害児らに指導教室 盲・ろう・養護学校一本化

文部科学省が通常国会に提出する学校教育法改正案の骨格がわかった。

存続が論議になってきた小中学校の特殊学級は、

存続を保護者らが望んでいる事に配慮し、07年度をめどに

特別支援学級」と名称を変えて残す。

盲・ろう・養護学校は複数の障害に対応する「特別支援学校」に改める。

また法改正と併せて文部科学省は省令を改正し、

学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの子供についても

適切な指導が受けられる仕組みづくりをめざす。

この法改正により、47年の同法制定以来60年近く使われてきた

特殊教育」の用語は法令から姿を消す

今後は障害のある子供の自立や社会参加への取り組みを支える

特別支援教育」に名実ともに転換する。

一般に特殊学級には養護学校などよりも障害が軽い子供たちが在籍しているが

重い障害がある子供も中にはいる。そうした子供にとっては

学ぶ場を固定して指導を受けた方がいいとして、特殊学級の存続を望む声があり、

中央教員審議会などで存続をめぐり議論になっていた。

こうした経緯を踏まえて文科省は今回の法改正にあたり、

固定式の学級を廃止する事は見送り、「特別支援学級」に名称を改めて存続させる事にした。

また、LD、ADHDなどの子供は全児童生徒の約6%(約68万人)に上るとされるのに

現在は特殊学級や「通級指導教室」の指導対象にはなっていない

通級指導教室は通常の学級でふだんは授業を受け、

特定の教科など必要に応じて別の教室で特別の指導を受ける仕組み。

情緒障害や言語障害のある子供らが対象になっている。

このため文科省はLD、ADHDなどの子供についても、

適切な指導を受けることができる仕組みを整える必要があると判断

省令を改正して通級指導教室の対象を広げ、LD、ADHDなどの子供たちも

今年4月から対象に含める。盲・ろう・養護学校は名称を「特別支援学校」に変えたうえ

複数の障害に対応する態勢を整える。

例えば現在の養護学校に視覚障害児を受け入れるための学級を設置したりする見通しだ。

文科省の調査研究協力者会議は03年3月、子供の障害の種類や程度が

多様化しているとして、ふだんは通常の学級に在籍して必要な時間だけ

別の場で教育を受ける「特別支援教室」の創設を提言していた。 060108


社会保険庁の後継「ねんきん事業機構」に

川崎厚生労働相は閣議後の会見で、社会保険庁改革で焦点となっている

年金業務を引き継ぐ新組織の名称について

ねんきん事業機構」とすると発表した。

新組織の名称は、与党内で「年金事業局」とする方針が一旦決まったが

厚生労働省の外局だった従来のイメージと変わらないとして

小泉首相が再考を指示していた。

社会保険庁改革では、08年10月をめどに同庁を年金部門政府管掌健康保険部門に分割し

年金部門は国土地理院や原子力安全・保安院などと同じく

国の「特別の機関」とすることが決まっている。 060106


5年後の看護職員 なお1万5,900人不足

看護師や助産婦など看護職員について、将来の必要数などの計画を策定する

厚生労働省の検討会(座長=宮武剛・埼玉県立大教授)が、

06年度〜10年度の需給見通しをまとめた。

06年4万人以上の職員が足りず、その後、需給差は縮まるものの

10年になっても1万5,900人が不足するとしている。

検討会は、資格を持ちながら結婚や出産などで仕事を離れた人の

再就職を支援する施策の充実などを求めている。

各都道府県に管内の病院や診療所を調査してもらうなどしてまとめた。

それによると06年度131万4,100人の職員が必要だが、

4万1,600万人が不足する見通し。

職員数は年々増えるが、患者の高齢化などで職員の負担が大きくなるために必要数も増加、

不足は解消されず、10年は必要数140万6,400人に対し

確保できるのは139万500人としている。

資格を持ちながら現場を離れている「潜在職員」は、実際に働いている人の約4割強の約55万人程度と

見込んでおり、「重要な(人材の)供給源として期待される」と指摘。

職場復帰を支援する研修の充実や人材を登録する職場を紹介する

ナースバンク事業」の強化などを求めている。

検討会は01〜05年の需給見通しでも職員の不足が続くと予想した。

実際の職員数は04年末時点129万3千人おり、予想した必要数を8千人以上上回った。

検討会はこれまでパートも常勤も労働時間にかかわらず職員1人とカウントしていたが

今回は週40時間働く職員を1人として計算方法を変えた。 051228


社会保険庁職員 3,273人を処分

社会保険庁の職員が業務に関係なく国会議員らの年金個人情報を「のぞき見」した問題で

同庁は、のぞき見が判明した職員ら3,273人を処分した。

全職員(約2万8千人)の1割を超える大量処分だ。

外部に情報を漏洩した職員3人は停職とし、近く国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで

刑事告発する方針。昨年7月の処分をあわせた一連の処分者総数は3,700人になった。 051228


監修料受け取り 22人を懲戒処分

社会保険庁や厚生労働省の職員が業者から多額の監修料を受け取っていた問題で

厚生労働省と同庁は、職員22人を国家公務員法上の懲戒処分にあたる戒告処分

受け取った金額が少なかったり監督責任を問われたりした33人

訓告や厳重注意とする処分を発表した。

戒告処分の22人は、社会保険庁と社会保険業務センター、保険局の各課で

総務や庶務を担当する係長や班長などとして在職。

業者側の依頼を受けて監修作業のとりまとめや監修料の管理などをしていた。 051223


介護療養病床 2012年度全廃

厚生労働省は、介護保険から費用が支払われる介護型療養病床(全国14万床)を

2012年度全廃する方針を決めた。

有料老人ホームやケアハウスなどの居住系施設への転換を促す。

医療保険の対象となる医療型療養病床(同24万床)も医療の必要度に応じて

報酬に差をつけて介護の居住系施設に転換するよう促す。

家族の支えや介護サービスがないために退院できない「社会的入院」を減らす狙いだ。

居住系施設に円滑に転換できるかなど課題も多く、患者や家族にも影響が出そうだ。

長期入院患者のための療養病床は、介護保険導入後、医療保険と介護保険の

どちらを使うかが病院側の判断に委ねられ、役割分担が不明確なまま

医療型と介護型が混在してきた。

患者の状態に大差はなく「社会的入院も多く医療や介護の給付費を押し上げている」と

指摘されるため、医療型に一本化することにした。

来年4月の診療報酬改定までまず、医療型療養病床の入院患者を

1:人工呼吸器や点滴使用など医師や看護師の管理が24時間必要

2:神経の難病や肺炎など治療が必要

3:それ以外で医療の必要度が低い

3分類し、必要度が低いほど報酬を低くする。

報酬が低い患者を多く抱えている病院では、介護施設への転換が進むと同省は見ている。

一方、介護型については、部屋面積など基準を満たさない施設を

07年度から保険対象から外し、12年度にはすべてを対象外とする

居住系施設に造り替えるための助成措置も検討する。

経過措置として、移行途中の中間的な施設を認め、介護報酬の対象とする方向だ。

介護型で「容体急変の可能性が低い」とされる人は全体の訳約64%

医療型で医療の必要度が低いとみられる人は約50%との調査結果がある。

同省はこうした人たちを居住系施設に移行させることを想定している。

ただ医療への依存度が高い患者が、医療スタッフが少ない介護施設に移れば

適切な医療や看護が受けられなくなる心配もある。

医療の必要度の判断について厚生労働省は今後、慎重に検討する考えだが

現在、計38万床療養病床が半分程度に減る可能性がある。

介護型病床で利用者1人当たりに要する費用は、特別養護老人ホーム・老人保健施設に比べ

月額で10万円以上高い43.4万円(05年5月時点の調査)。

医療型ではさらに高い49万円。一方、有料老人ホームでは月平均20万円程度とされ

病床転換が進めば保険財政にとってはプラスとなる。 051222


一般会計、79兆6,900億円

谷垣財務相は記者会見し、06年度政府予算の財務省原案の骨格を明らかにした。

一般会計総額は79兆6,900億円(以下、金額は概数)で

05年度当初予算より約2兆5千億円減り、8年ぶりに80兆円を下回った。

財政赤字を穴埋めする新規国債発行額29兆9,700億円で、

小泉首相が指示した「国債30兆円」枠を達成した。

当初予算で発行額が30兆円を下回るのは5年ぶりで、

05年度当初比の減額幅は4兆4,200億円と過去最大となる。

原案は20日に中央省庁に内示される。

谷垣氏は原案について「財政健全化に向けた歩みをさらに進め、(来年夏に向けた)

歳出・歳入一体改革の土台固めを行うことができた」と自己評価した。

小泉首相は国債30兆円枠達成について「やればできる。それを見せてくれましたね」と述べた

社会保障など政策的な経費である一般歳出は、46兆3,700億円

2年連続の減少。国・地方の税財政に関する三位一体改革に伴い

地方への補助金が1兆円余り減るほか、社会保障費の自然増を診療報酬の

過去最大の引き下げで抑制。公共事業関係費も4.4%減の7兆2千億円とする。

地方交付税交付金(特例交付金も含む)は、05年度当初より1兆5,300億円少ない

14兆5,600億円となる。国債の元利払いにあてる国債費

18兆7,600億円で、低金利に助けられ3,200億円増にとどまる。

税収入は1兆8,700億円増の45兆8,800億円。三位一体改革の税源移譲で

2兆円減るものの、定率減税半減(増税)や景気回復による増収分が上回る。

特別会計からの繰り入れなど税外収入は前年並みを確保する。 1220


社会保険事務費 保険料で負担 制度化

谷垣財務相と川崎厚生労働相は、特別会計で管理している年金などの保険料を

社会保険庁の事務費の一部に充てている特別措置について

07年度から恒久的な制度とすることに合意した。

社会保険庁が特別の機関に衣替えするのを機に、国民年金法などを改正する。

年間3千億円程度の事務費は元々、全額を国の一般会計で賄っていたが、

財政再建の一環で一般会計の社会保障関係費を抑制するため、特別会計の保険料を

事務費の一部に充当する特別措置を98年度に導入した。

昨年の年金改革法案の国会審議で年金保険料の使途が注目され

事務費が社会保険庁職員のマッサージ機や健康診断費用、海外出張費などに

使われている点に非難が集中。05年度から職員の人件費や宿舎、公用車などの

職員関連経費は一般会計で負担し、年金の徴収・給付など保険事業運営に

直接かかわる事務費は特会保険料で負担するよう線引きした。

07年度からこれを制度化する。 051219


診療報酬3.16%下げ

政府・与党は、医療機関に支払われる診療報酬の06年度改定について

全体で3.16%引き下げることを決めた。

治療行為や調剤などの「本体部分」がマイナス1.36%で、

薬価・医療材料部分は同1.8%

初めて本体部分が引き下げられた02年度マイナス2.7%を上回る

過去最大の下げ幅で、医療費にかかる国の予算は約2,370億円減らせる見通しだ。

介護報酬については、0.5%の引き下げを決めた。

年明けから、中央社会保険医療協議会(中医協)や社会保障審議会

個別の治療行為などの保険点数を決め、06年4月から実施する。

本体部分の内訳は、医科と歯科マイナス1.5%調剤が同0.6%となる。

ただ、個別項目では、医師不足などに対応するため、小児科・産科・麻酔科

救急医療、一般病床の看護配置などに報酬を手厚くする方針で

川崎厚労相はこれらの分野の報酬については今より0.3%以上引き上げる考えを表明。

今後の中医協での議論に異例の注文をつけた。

診療報酬は06年度予算編成の焦点のひとつ。

医療制度改革大綱では、高齢者の窓口負担引き上げなどの負担増を盛り込む一方、

医療関係者にも「痛み」を求める必要があるとして、

診療報酬引き下げの方針を明示した。

最終調整では、本体部分をマイナス1.3%にとどめるべきだとする川崎厚労相に対し

谷垣財務相は同1.4%以上を主張。

02年度の同1.3%を上回る引き下げを求める小泉首相の意向を受けて決着した。

診療報酬引き下げは、一部を窓口負担している患者にとっても負担が軽くなる効果がある半面

収入が減る医療機関側のコスト抑制が行き過ぎると医療の質の低下を招くとの指摘もある。

診療報酬の改定率は中医協で議論されてきたが、

日本歯科医師会の汚職事件をきっかけにした中医協改革で、内閣が決めることを明確化。

小泉首相が主導した9月の総選挙での自民党圧勝の流れを受け

改定率決定に大きな影響力を持ってきた日本医師会や厚労族議員を巻き込んだ

政治折衝は陰を潜め、首相官邸主導で「過去最大の引き下げ」があっさり決まった。

一方、介護報酬は、特別養護老人ホームなど介護保険3施設のサービスはプラスマイナスゼロ。

10月から施設の食住費が利用者負担になった影響で、施設への給付が

平均4%減った事に配慮し訪問介護などの在宅サービス分で引き下げる事にした。 051219


介護保険施設 身体拘束の3割 違反

特別養護老人ホームなど全国の介護保険施設で入所者が受けた身体拘束のうち

3割は生命の危険など「緊急性」がなかったことが、厚生労働省の初の全国調査で判った。

身体拘束は、安全確保を理由に介護をする側の都合で不必要に行われていると指摘されてきたが

その実態が浮かび上がった。同省は06年度の介護報酬の見直しで

拘束廃止への取り組みがない施設への報酬を減らすことも検討している。

全国の特養、老人保健施設、介護療養型施設の計1万2千カ所に調査票を送り

今年2月21〜27日の1週間に身体拘束された人の数と拘束された日数、状況などを聞いた。

5,800施設から回答があった。

身体拘束された人(被拘束者)は計2万1,184人。施設別では、特養8,650人

老健6,058人、介護療養型6,476人だった。

入所者が拘束された日数の合計を、全入所者の延べ入所日数で割った指標「拘束率」は全体で5.2%

施設別では介護療養型が9.9%と最も高く、特養は4.5%、老健は4.3%だった。

被拘束者の2人に1人は介護が必要な程度が最も高い要介護5で、要介護4とあわせると87.6%

重度の認知症や寝たきり度の高い人がほとんどだった。

介護保険施設の運営基準では「生命または身体を保護するため緊急やむを得ない場合」をのぞき

行動を制限する身体拘束を禁止している。

部屋に施錠する、手足をひもで縛る、など対象は11種類ある。

拘束する場合も、1:切迫性/2:拘束以外の介護方法がない非代替性/3:一時性

3原則すべてを満たす必要がある。

だが、これら「例外3原則」を満たさず、基準に違反するケースが全体の32.1%あり

介護療養型は36.3%、特養と老健は各約30%だった。

身体拘束の方法は「ベッドを柵で囲む」が47.8%で最も多く

「ずり落ち・立ち上がり防止のためのY字型拘束帯・腰ベルト・車いすテーブル」が22.1%だった。

拘束の理由は「生命などが危険でほかに方策がなかった」が51.2%で最多。

「生命などの危険はあったが人手があれば拘束は不要だった」とする答えも30.2%あった。

「身体拘束を一切行わない」との方針を掲げる施設の84.5%は全く拘束をしていなかったが

「個々の担当者の判断で処理」とした施設では、4割近くで、拘束率が20%を超えた。 051217


基礎年金 国庫負担引き上げ

政府・与党は06年度予算で、来年4月から児童手当の支給対象

現行の小学3年から小学6年に引き上げることと、基礎年金の国庫負担割合を引き上げることで合意した。

新たな財源は児童手当が2,650億円、基礎年金が2,200億円

たばこ増税や定率減税の廃止の増収分を充てる。

児童手当は同時に、親の所得制限がサラリーマン世帯で860万円(自営業者で780万円)に緩和されるため

現在85%の支給率は90%まで高まる見通し。

国と地方の税財政にからむ三位一体改革で児童手当の国と地方の負担割合が

2対1」から「1対2」に逆転し、地方が反発していた問題では、

700億円と見込まれる財源不足分を特例交付金で手当てする方針もほぼ固まった。

基礎年金の国庫負担割合は、現行の34.4%09年度までに50%まで引き上げる方針が決まっているが

今回の措置は35.8%までの小幅引き上げにとどまった。 051216


患者負担増なのに総医療費は減らず

内閣府は、患者の負担率を引き上げた医療制度改革(97,02,03年度)は

患者負担を増しただけで、総医療費の抑制にほとんど効果を発揮していないとする

評価報告を公表した。

評価にあたった委員の多くは、医療費抑制はレセプト情報の電子化

医療の透明化を図るなど、今後は別の方法を採るべきだと提言している。

本人負担が1割から2割になった97年度改正、3割になった03年度改正

および一定以上の所得のある老人の負担が1割から2割に引き上げられた

02年10月改正の影響を調べた。

それぞれの改正時点では、患者負担が増すことから、医者にかかる人が減って

医療費を抑制できると見込んでいた。

しかし実際は、診療を受ける日数はごくわずかしか減らず、総医療費はほとんど減らなかった

風邪や皮膚炎など軽い病気ほど、医者にかからなくなるとの見方もあったが

統計からはその傾向は認められなかった。低所得者層ほど医者にかからなくなるとの予測もはずれた。

現在、医者にかかっていない人も含めた分析では、受診するか否かは、

所得など経済的要因より、健康状態に直接関係する要因の影響が大きいことも

確認された。 051215


障害者雇用増 金融庁に勧告

金融庁が雇用する障害者が法定数を大幅に下回り、改善がみられないとして

厚生労働省が2年連続で是正を勧告していた事がわかった。

法定数は25人だが、今年6月現在4人しか雇っていなかった。

その後、新たに6人を採用したが法定数には達していない。

金融庁は「検査など業務上の性格から条件が折り合わず、採用が進まなかった」としている。 051215


社会保険庁年金組織 「特別の機関」に

公的年金の運営業務を担う新組織について検討してきた

社会保険新組織の実現に向けた有識者会議」は、新組織を現在の

厚生労働省の「外局」から国土地理院などのような「特別の機関」に改め

08年秋に発足させる方針をまとめた。与党も同様の方針で

来年の通常国会に、年金と、政府組織ではない「公法人」への移行が決まっている

政府管掌健康保険の二つの新組織の設置法案を提出する。

有識者会議は社会保険庁の人員削減計画も了承。政管健保の公法人への移管も含め

1:06〜12年度までの7年間に常勤公務員を20%以上純減させる。

2:常勤・非常勤合わせて約9,800人の純減を進める方針を確認した。

自民党も、厚生労働部会と社会保険庁改革ワーキンググループなどの合同会議を開いたが

年金新組織の名称について「年金事業局」とする案に対し

「組織の改革を国民によりアピールできる名前が望ましい」などの意見があることから

再検討する事になった。 051213


診療報酬 下げ幅最大の見通し

医療機関に公的保険から支払われる診療報酬06年度改定で、

過去最大の引き下げが必至の情勢になってきた。

首相官邸財務省主導で医療費抑制の圧力が強まるなか、厚生労働省や与党内にも、

02年度改定マイナス2.7%以上の引き下げが避けられないとの声が広まっているためだ。

ただ、急激な引き下げは医療の質の低下を招きかねないため、3%前後を軸に調整が進んでいる。

診療報酬には病院や診療所の収入に直結する「本体部分」と、薬や医療材料などの「薬価部分」がある。

これまでは日本医師会(日医)が影響力を持つ中央社会保険医療協議会(中医協)が改定率に意見具申し

本体部分が引き下げられたのは過去に一度しかなく、小泉内閣が発足後まもない02年度改定

本体部分1.3%、薬価部分1.4%の計2.7%引き下げられたのが過去最大だ。

しかし、日歯事件をきっかけとした中医協改革で、改定率については政府主導で決定することを確認。

医療制度改革大綱にも「引き下げ」が明記され、政府・与党内では

官邸主導で改定率が決まるとの見方が広がっている。

また、自民党の有力支持団体である日医が、9月の総選挙では一部の地域で

郵政民営化反対派を支援したことから日医の政治力低下を指摘する声もある。

来年度予算の概算要求基準(シーリング)では

社会保障費の自然増を2,200億円圧縮することが決まっていたが

小泉首相が新規国債発行額を30兆円に抑える方針を表明。

厚生労働省は医療費のさらなる抑制を迫られているが、制度改革に盛り込まれた

患者負担増などでは来年度予算での歳出削減効果は900億円程度とみられ

診療報酬引き下げが医療費抑制の中心となる。

1%下げると、国費ベースで歳出削減効果は750億円程度で、財務省は4〜5%の引き下げを求めている。

ただ、政府・与党内には「あまり下げすぎると、医療現場が荒廃して医療の質に影響する」との意見もあり

最終的には02年度改定のマイナス2.7%よりもやや大きな下げ幅になるのではないか、

との見方が支配的だ。 051210


認知症女性の土地売却

認知症の女性の土地を勝手に売却し、不動産会社から現金計約700万円をだまし取ったとして

神奈川県警瀬谷署は、いずれも自称リフォーム業の国武康次容疑者(40)と畑輝比古容疑者(48)を

詐欺容疑で逮捕したと9日、発表した。

国武容疑者は容疑を否認、畑容疑者は、女性の口座から現金を引き出した事実は認め

ほかは「知らない」と否認しているという。

調べでは、2人は今年3月中旬、横浜市瀬谷区内に住む一人暮らしの認知症の女性(79)の代理人を装い

女性宅の土地(約100平方メートル)を売却する契約を同市旭区の不動産会社と結び

代金の約700万円を女性の銀行口座に振り込ませた

現金は女性の通帳と印鑑を使って2人が窓口で全額引き出した疑い。

不動産会社が土地を登記する際、申請書に女性の実印が押されていないことを法務局が指摘

不動産会社が2人に連絡したところ「この話はなかったことにしてくれ」と返答したため

6日に被害届を出したという。2人はエアコン点検を口実に別の高齢者宅に上がり込んで

金品を盗んだとして、窃盗容疑で逮捕、同罪で起訴され勾留中。 051210


共済年金「追加費用」 来年度の廃止視野に検討へ

小泉首相と自民党の中川政調会長は7日、サラリーマンが加入する厚生年金

公務員らが加入する共済年金の一元化問題について会談した。

会談後、中川氏は記者団に、年金の「官民格差」を生む原因となっている

共済年金に対する「追加費用」の投入を来年度から廃止する事も視野に検討する考えを示した。

追加費用は、恩給の名残で投入されている税金で、年間の投入額は国家公務員共済で約5,200億円

地方公務員共済が約1兆3,400億円(いずれも03年度)

これについて、中川氏は首相との会談で、同党の年金議員連盟(会長・加藤紘一元幹事長)が

来年度予算から廃止すべきだとの提言をまとめたことなどを報告。

会談後、記者団に「その方向で調整しろということでしょう」と語った。

首相は記者団に「共済と厚生は一元化の方針でやるようにという指示です」と述べるにとどまった。 051208


社会保険庁改め「年金事業局」に

自民党社会保障制度調査会の幹部会は、社会保険庁改革で焦点となっている

年金業務を引き継ぐ新組織について、現在の厚生労働省の「外局」から

国土地理院や原子力安全・保安院などと同じく国の「特別の機関」とし、

名称を「年金事業局」に改める方針を確認した。

12日に開く同党社会保険庁改革ワーキンググループに示し、この案を軸に意見を進める。

社会保険庁改革では、同庁を年金部門と政府管掌健康保険部門に分割

年金部門は政府組織が運営する方針が決まっていたが、

名称などは年末までの検討課題となっていた。 051207


医療改革でこう変わる

政府・与党は医療改革協議会で、06年度から実施する医療制度改革の大綱を決定した。

高齢化を背景に膨らむ医療給付費を抑えるため、高齢者を中心に患者負担を引き上げるほか

08年度から75歳以上全員を対象にした新たな医療保険制度を創設

保険料を徴収する。政府はこれに基づき、来年の通常国会に医療制度改革関連法案を提出する。

厚生労働省は、こうした施策により、2025年度の医療給付費を

当初目標の49兆円(現行制度のままの場合56兆円)よりさらに抑制できるといている。

来年度では約1400億円給付費削減で、この分が新たな患者負担になる。

もっとも影響を受けるのは高齢者だ。「所得のある高齢者には応分の負担を」という考えのもと

06年10月から70歳以上で現役並み所得(夫婦世帯で年収約520万円)の人は

窓口負担が今の2割から現役世代と同じ3割に

08年度からは70〜74歳では今は1割負担の人も2割になる

風邪で外来を受診した場合、現在は2割負担で約1,000円、1割負担で約500円だが

それぞれ500円ずつあがる

一定以上の額を超えた場合には窓口で払った医療費が還付される「高額医療費制度」があるが

この負担上限額も来年10月から上がる

高齢者で3割負担となる層はもっとも影響が大きく、厚生労働省の試算では

骨折で外来を5回受診した場合、現在の約4・0万円から約6・7万円になる。

さらに70歳以上で長期入院の人には、食費(4・6万円)や居住費(1万円)の負担が加わる。

現役並み所得の人の場合、3割負担になると医療費が1ヶ月の上限の8・2万円になり

入院費用は月13・8万円程度(4ヶ月目以降は10万円程度)になる計算だ。

保険料の負担も変わる。中小企業の会社員ら約3,500万人が加入する

政府管掌健康保険」は、国が全国一律の保険料率(年収の8・2%、労使折半)で

運営してきたが、08年10月からは、都道府県ごとに保険料を決めるようになる。

厚生労働省が、今の医療費の使い方から試算したところ、最も医療費が多い

北海道は8・7%と今より保険料が高くなり、最も少ない長野県は7・6%

今より保険料が安くなる

新しい高齢者医療制度では、現在、扶養家族として保険料を負担していない人も含め

75歳以上の全員が保険料を支払わなければならない。

この保険料も都道府県でばらつきが出る

厚生労働省は平均1人当たり年約7万円とみているが

これも医療費が多い地域では増える可能性がある。 051202


65〜69歳 窓口負担3割

06年度から実施する医療制度改革で、政府・与党は、焦点の高齢者の窓口負担について

65〜69歳は現行の3割に据え置く代わりに、子供の負担を軽減

現在は3歳未満となっている対象を就学前まで拡大することで合意した。

これにより、患者負担増などを柱とする医療制度改革の大綱案が事実上決まった。

自民・公明両党はこの案をもとに党内手続きを進める。

大綱の決定を受けて、政府は来年の通常国会に医療制度関連法案を提出する。

政府・与党協議会で政府側は、65〜74歳08年から2割に統一するとした

厚生労働省案を修正し、70歳未満は3割に据え置き、70〜74歳は2割とする案を示した。

これを受けて与党側は、1:3歳未満への軽減措置を就学前まで拡大する。

2:1割負担から2割に負担が増える70〜74歳の低所得者については

高額療養費の自己負担上限を据え置く―などを条件に受け入れる事で一致。

首相官邸に申し入れ、了承された。

ただ、65〜69歳3割据え置きをめぐっては混乱も予想される。

政府・与党は、療養病床の長期入院患者の食費と居住費を、

来月10月から70歳以上に求めることで合意済み。

65〜69歳については、厚生労働省案では08年2割に引き下げる際に求める方針だった。

が、3割に据え置かれたことで見送りとなれば

この年代の入院費が70〜74歳より少なくなるねじれ現象」が起きる可能性があり

今後、調整が必要になりそうだ。 1201


「かかりつけ歯科医師初診料」撤廃へ

厚生労働省は、歯科医師による丁寧な治療計画の説明などを条件とする

通常より高い「かかりつけ歯科医師初診料」を廃止する方針を決めた。

実際には条件を満たしていないとみられる事例もあることから、見直すことにした。

同初診料を巡っては、適用条件の緩和を求められる日本歯科医師会の幹部らによる汚職事件

昨年発覚。逮捕者も出て、中央社会保険医療協議会(中医協)改革に発展した。

同初診料は00年4月に導入された。

ほかの医療機関と連携態勢があるなどの施設基準を満たし

患者の同意を得た上で、治療計画を作って丁寧な説明を文書でした場合

通常の初診料(1,800円)よりも1・5倍高い2,740円が保険から支払われる。

ところが、患者を対象にした同省の調査では、同初診料の条件である説明文書を

受け取っていない」とする患者が21.6%にのぼった。 1201


生活保護費 削減せず

政府は、国と地方の税財政改革(三位一体改革)をめぐり

06年度予算で地方への補助金計6,542億円の削減内容を固めた。

厚生労働省が削減を主張していた生活保護費は、地方側に配慮して対象とせず

児童手当や児童扶養手当、施設整備費などを削減する。

義務教育費国庫負担金は国庫負担率を二分の一から三分の一に引き下げる。

これで05〜06年度4兆円の補助金削減3兆円を税源移譲する三位一体改革の

数値目標はほぼ達成する。

ただ、負担率引き下げでは国の関与が残る為、地方分権が進むか、不透明な点も残る。

阿倍官房長官ら関係閣僚が、政府案で合意、確認書をかわした。

与党側も受け入れる考えで、政府・与党協議会で正式に合意する。

政府案によると、厚生労働省分の補助金のうち地域の介護・福祉関連を中心にした

施設整備費の削減は500億円。その半分が地方に移譲され、自治体が自らの裁量で

特別養護老人ホームや公立保育所、保健所などの整備に使えるようになる。

ただ、地方側に裁量権のない見直し案も盛り込まれた。

母子家庭に対する児童扶養手当1,805億円)、

小学3年生以下が対象の児童手当1,578億円)などは国の負担率は下がるが

補助金は残る。8,500の削減で暫定合意していた義務教育費国庫負担金

小中学校教職員給与に対する国庫負担率を二分の一から三分の一へ引き下げる事になった。

政府は当初、地方側の要求通り、中学校分の負担金を廃止する方針だった。

ただ、義務教育については地方側が譲歩を求められた格好だ。 041130


介護施設 利用抑制見直し方針

高齢化で膨らむ医療と介護の費用抑制をめぐり、厚生労働省が矛盾する施策を

打ち出していたことがわかり、介護の方を見直すことにした。

介護では利用を抑制しようとしてきた有料老人ホームなどについて

今回の医療制度改革案ではむしろ拡充する方針を盛り込んだ。

省内の調整不足の結果だが、介護保険を担う市町村には混乱も予想される。

厚生労働省で介護保険を担当する老健局と、医療保険担当の保険局との間で

調整が図られていなかった。年金、医療、介護の社会保障制度の

一体的な改革の必要性が唱えられる中、全体の青写真がないまま

各制度を場当たり的に手直ししてきた実態があらわになった。

長期入院者用の「療養病床」の患者には、入院治療は不要で

家族の支えや介護サービスがあれば退院できる「社会的入院」も多く

医療費を押し上げているといわれる。このため、厚生労働省は改革案で

「(療養病床から老人ホームなどの)居住系サービスへの転換を促進する」とし

居住系サービスの充実」も盛り込んだ。

医療保険から費用が支払われる療養病床は全国で約24万床

厚生労働省は来年以降、長期入院者の実態を調べ、

療養病床を有料老人ホームに転換する病院には改修費を補助して支援する方針だ。

厚生労働省は一方で、介護保険について、在宅に比べ費用がかさむ施設・居住系サービスの

利用抑制を図ってきた。要介護度2〜5の人が施設・居住系を使う割合を

04年度の41%から、14年度には37%に引き下げ、利用者数を108万人にとどめる方針

昨年10月には全国の自治体に事業計画づくりを指示。

各自治体は現在、06〜08年度の事業計画をまとめつつある。

ところが、この計画通りに抑えると、すでに施設・居住系の割合が高い地域では

療養病床から老人ホームに移すのが難しくなるため、

厚生労働省は先に決まっていた介護の抑制目標を緩和せざるをえないと判断した。

療養病床には医療保険のほかに、介護保険から支払われる分も14万床あり

1人当たりの平均費用は1ヶ月それぞれ49万円45万円

有料老人ホームに転換すれば、1人当たりの平均費用は月19万円ですむ。

在宅だとさらに費用を抑制できる。

ともに費用抑制を模索しながら矛盾する施策を打ち出したことになる。

有料老人ホームを増やせば、市町村の介護保険料を押し上げることになるが

その影響は介護の療養病床が増える場合に比べれば小さい。

辻哲夫・厚労審議官は、施設・居住系の利用者割合目標について

「次の介護保険事業計画(09〜11年度)にあわせて

見直すことになるだろう」と話している。 041128


診療報酬下げ 一致

政府・与党の医療改革協議会は、新しい高齢者医療制度の08年度からの

導入などを柱とする医療制度改革大綱案を示した。

高齢者の窓口負担については、財務省などが70歳以上を06年度から

一律で2割にするよう主張し、結論は持ち越したが

65〜74歳を2割、75歳以上を1割とする案が大勢を占めた。

一方、06年度診療報酬改定については引き下げの方向で一致した。

政府・与党は30日に大綱案を正式決定し、来年の通常国会に

医療制度改革関連法案を提出する方針。

政府・与党はこれまでに、来年10月から

70歳以上で現役並み所得(夫婦世帯で年収約620万円、06年からは520万円)の人について

現行の2割を3割に引き上げる▽長期入院の高齢者の食住費を自己負担にする

▽高額療養費の自己負担限度額を引き上げることなどで合意しており

大綱案にもこれらの方針が明記された。

75歳以上が加入する新しい高齢者医療制度については08年度の導入を明記。

厚生労働省案で運営主体とされた市町村の反発に配慮し

都道府県単位に財政運営を広域化することを確認した。

一方、経済財政諮問会議が求めていた医療費抑制のための管理指標については

5年ごとに医療給付費の規模の見通しを示し、制度改革を検討する際の「目安」とする事で一致。

この目安を超えた場合も、一律機械的な医療費の抑制は行わないことも確認した。 041128


患者の負担増、決着

06年度から実施する医療制度改革の政府・与党大綱案の骨格が固まった。

焦点だった高齢者の患者負担は、08年度から65〜74歳を2割にする事で決着。

これで原則として、64歳以下3割、65〜74歳2割、75歳以上1割

長期入院患者の食住費なども含め、患者負担増の全体像が固まった。

75歳以上を対象とした新たな高齢者医療制度を08年度から導入することも明記する。

週明けの政府・与党の協議会に示し、月内にも決定する。

高齢者の窓口負担の割合は、これまでの調整で

70歳以上で現役並み所得の人(夫婦世帯で年収約620万円、06年からは520万円)は

来年10月から、現行の2割を3割に引き上げることですでに合意。

その他の一般高齢者については、厚生労働省が新たな高齢者医療制度導入にあわせ

08年度から65歳〜74歳を2割に統一する案を提示。

06年から70歳以上を一律2割に引き上げる財務省案と対立したが

負担増に対する与党の反発が強く、一律2割負担は見送られた

75歳以上は現在と同じ1割負担。65〜69歳は現行の3割が2割に減る

財務省が提案した「外来診療1回あたり500円までは患者負担」とする

保険免責制度は、見送りが決まった

公的医療保険から支給される現金給付の見直しでは、

現行30万円の出産育児一時金を35万円に引き上げる一方

埋葬料は10万円から5万円に引き下げられる。

現役世代の負担を軽くするため、75歳以上全員を対象に別建てで新設する

高齢者医療制度については、08年度の導入を明記するものの

厚生労働省案で運営主体とされた市町村の反発が強い為、

共同事業などで都道府県単位に運営を広域化する方向

この案を中心に調整が続いている。 041126


国保の赤字 3,284億円に

厚生労働省は、自営業者や退職した会社員らが加入し市町村が運営する

国民健康保険(国保)の04年度の財政状況(速報値)を公表した。

市町村が赤字補填のために一般会計から繰り入れた分を除く実費赤字は

前年度より571億円減3,284億円で若干改善。

保険料収納率は90.09%と過去最低を更新した。

収入は計10兆8,635億円、支出は計10兆6,998億円

前年度からの繰越金などを除いた単年度収支は167億円の赤字だった。

老人保健制度の対象年齢が1歳ずつ繰り上がっている影響などで

収支で被用者保険からの退職者拠出金が1兆8,341億円

前年度比13.9%増えた一方、支出では老健拠出金が2兆5,904億円

10.4%減にとどまり、財政状況が改善した。 041123


看護師数「実働」で表示へ

患者2人に看護師1人」と表示しているのに、実際は患者10人を1人で受け持ち?

病院の案内板などに掲示義務がある看護師の配置基準の書き方が

「誤解を与えている」として、厚生労働省は来年4月から

看護師の勤務実態に合った書き方に改める事を決めた。

具体的な書き方などを今後検討する。

配置基準は医療法で決められており、入院患者総数(病床数)に対する看護師の割合を

「2対1」や「3対1」などと表記し、患者に知らせることを求めている。

しかし、実際は看護師は1日3交代で勤務していることが多い為

例えば入院患者が30人いる病院で15人の看護師がいると

現在の表記では「2対1」になる。日勤、夜勤、深夜勤などの勤務実態や

1人当たりの労働時間を考慮に入れると1日(24時間)に働く職員数は延べ9人

同じ勤務帯で働く職員は3人になるため、実際の配置割合は「10対1」になる計算という。

入院患者や家族にとっては、常に患者2人に看護師1人が配置されていると誤解しやすく

「ナースコールの応答が遅い」「そんなに人手はいない」といった

不満や疑問につながっていた。 041121


医療費 大幅抑制求める

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は

06年度予算編成に関する建議(意見書)を谷垣財務相に提出した。

小泉首相の方針を受け、新規国債発行額を抑制して30兆円に近づけると明記した。

医療制度改革を最重要課題に掲げ、自己負担の拡大や診療報酬引き下げ

医療費の大幅抑制を求めている。

道路特定財源は暫定税率による上乗せ分を含めた一般財源化を主張したが

具体化の時期にはふれなかった。

意見書は、06年度予算を、来夏の歳出・歳入一体改革の選択肢と工程表の提示に向けた

「土台固め」と位置づけた。無駄づかいの批判が多い特別会計の改革、

公務員の給与見直しや定員の純減、地方交付税の圧縮といった課題を列記し

予算化されながら使われていなかった「架空予算」の是正を含めて

聖域無き歳出改革」を求めた。

06年度予算の焦点である医療制度改革に関し

「医療費の伸びを放置すれば、医療保険制度の維持が困難になる」と警告。

70歳以上の窓口負担の原則2割(現役並み所得者は3割、低所得者は1割)への

引き上げなどを提言した。道路特定財源の一般財源化については

時期を明記せず本格的な検討は来年以降に先送りした形になった。 041121


副作用全症例を公表

インフルエンザ治療薬のオセルタミビル(商品名タミフル)の

副作用情報などへの関心の高まりを受けて、厚生労働省は副作用情報の

公表方針を見直す方針を決めた。

報告のあった医薬品や医療機器の副作用は、患者の生死や性別など

個別症例の詳しい情報をすべて公開する。

来年1月から医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載される。

副作用情報は、服薬と症状との因果関係が否定できないと判断された場合

国に報告される。製薬会社などを通じて寄せられた副作用の件数は

同機構のホームページに掲載されるが、患者の生死や年齢などの詳細は

一部を除き公表されていない。

厚生労働省は「死者が何人いるのかさえわからない」との批判を受け

見直す方針を決めた。今後は報告があったすべての症例について

死亡や回復などの経過や年齢・性別、病名と、併用した薬などを公表する。

昨年4月以降の情報にさかのぼって公表し、非公表だった医療機器の不具合に関する個別情報も開示する。

04年の場合、同機構が公表した副作用の個別症例は1,872件だったが

見直しで2万5,142件に増える。医療機器による不具合も

1万5,714件が公表される見通しだ。

ただ、服薬と副作用との因果関係が否定的と判断された場合

報告義務がなく、原則的に公表の対象とはならない。 041120



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