一人遊戯
田中太郎:もうからかわないで下さいよw 甘楽:だってだって、気になるじゃないですか〜v 田中太郎:wwじゃぁ落ちますね ――田中太郎さんが退室されました―― 甘楽:えーもうですかぁ?じゃぁ私も落ちますー ――甘楽さんが退室しました―― ――チャットルームには誰もいません―― (臨也さんの、所為だ…) パソコンを落として、そのままずるずると机に突っ伏す。 体が火照る。 体というか、下半身。 (さいっっあく) ただの話から気が付いたらなぜか今日は好みの話しになって。 リンクが貼られたあわれない姿に、画面の前であわあわしてしまった。 臨也さんに抗議すれば、ログは消しておくよとだけ返って来て。 そういう問題じゃないのだけれど。 (どうするんだよ、これ) 下半身に指先が伸びる。 「…っ」 部屋に響く自分の声。 あぁなんて退廃的な。 刹那的な快楽に身を委ねても、どうせ空しさしか残らないのに。 (本当、あの人は…最低、最悪) 「………ぁ………っ」 なんで自分を追いたてながら思い浮かぶのがあの人なのか。 自分に突っ込みながらも、思い浮かぶのはこの状態を引き起こした元凶のみ。 白い肌をした、顔だけは綺麗な、最低最悪な人。 (最悪最悪最悪) 「………いざ……やさ……」 「これは想定外だなぁ…」 くすくすと楽しそうに笑いながら、何かを操作している臨也の姿。 画面を食い入るように見つめている。 「ふふ、かーわいい…」 酷く楽しそうに見つめる先には、明らかに盗撮中の帝人の姿。 「勿体無い…俺が居たら舐めてあげるのに」 白く汚されたその指先を見つめ、心底残念そうに呟いた臨也は、口元をほころばせた。 「電話でもしてあげようかなぁ…きっと吃驚するよね」 卑猥なことでも囁いてあげようか。 それはそれはとても楽しいことになるに違いない。 「一人遊びも素敵だよ、帝人君」 伸ばした指先が携帯を掴んだ。 まだ、一人遊戯は続く…? 戻 2010./5/7 再録 如月修羅 |