一緒にお勉強! 臨也お兄ちゃんはとても頭がいい。 対して僕は…お世辞にも頭がいいとはとてもとてもいえないくて。 一応平均はとってるからそんなに頭が悪いというわけではないのだろう。 けれど臨也お兄ちゃんは学年で1位2位を争う秀才だ。 (ちなみに2位になるときは大抵僕関係で勉強がおろそかになるときぐらいだ) それに運動神経だってとてもいい。 あの静雄お兄ちゃん(なぜかそう呼ぶと、臨也お兄ちゃんは嫌がるけど、幼馴染なんだからいいと思う)と対等にやりあえる。 まさに自慢のお兄ちゃんだ。 それに、僕よりそりゃもうカッコイイし、料理だって上手だし、優しいし。 この間作ってくれたケーキ美味しかったなぁ…。 ………脱線しちゃった…。 というわけで、その自慢の臨也お兄ちゃんに僕は勉強を教わることにした。 理由はいたって簡単。 『どうして帝人は臨也みたく勉強できないの?』 母さんのその一言のおかげだ。 今の時代、勉強が出来て損はないし…なにより、臨也お兄ちゃんと一緒に居れると思ったら、余計がんばって勉強できそうな気がしたのだ。 塾に行くのもちゃんと検討はしたんだけど、臨也お兄ちゃんが『俺が居るのに必要?』の言葉にすぐに却下。 うん、そうだよね! 僕には臨也お兄ちゃんっていう強い味方がいるんだもん! 「臨也お兄ちゃん」 「あ、帝人君今日の宿題持ってきた?」 「はい!持って来ました」 「んー算数かな?」 「あと、国語もあります」 「そっか、どっちからする?」 「さ、算数から…します」 国語より、算数が苦手なのだ。 苦手科目からさっさと終わらせて、あとは比較的分かる国語では手を煩わせたくない。 「じゃぁこっち座って?」 「はい」 臨也お兄ちゃんの前に座って、後ろから抱き込まれる。 そうすると、とても問題がみやすいのだそうだ。 ちなみに、僕に教えながら臨也お兄ちゃんも自分の勉強をしちゃうんだからとても凄い。 やっぱり凄いなぁ…なんてぼへぼへ思っていたら、臨也お兄ちゃんが心配そうに覗き込んできた。 「ペース速かった?」 「早くないです!えーっと…ここの数式を…ここに当てはめるんですよね?」 言われたとおり数字を入れていくと、まるでこんがらがった紐がほどけていくようにすらすらとけちゃう。 先生がきっと同じことをいったんだろうけれど、僕は臨也お兄ちゃんに教えてもらった方が分かりやすい。 「そう、よく出来ました」 ご褒美だよーと軽く額に口付けられて、嬉しくて笑う。 臨也お兄ちゃんのご褒美はいつもほわほわした優しい気分になる。 「僕もあとでお兄ちゃんにお礼、する!」 「国語まで終わったらね」 「うん!」 「そういえば国語って小テストあるんだっけ?あれで100点とったら好きなもの作ってあげるよ」 「本当?ならねー僕ホットケーキの、沢山蜂蜜のったのがいい!」 「いいよ。じゃぁがんばろうね」 「うん、がんばるー!」 それから一時間がんばって。 最後に僕から臨也お兄ちゃんの唇に軽くキス。 ありがとうのお礼は唇に。 いつからだっけ? 昔からのようなきもするし、結構最近のきもする。 まぁどちらにせよ臨也お兄ちゃんが大好きだからどちらでもいいのだけれど! ご褒美、楽しみだなぁ…なんて思いながら、明日の小テストに思いを馳せた。 戻 2010.0509 如月修羅 |