小さい時の二人妄想。
こうやって異存が激しくなったんじゃないかなーとか。 暗い・虐待?・狂ってる?分からない。一応15禁 夫婦仲が悪い両親を持ってる人は見ないほうが吉。鬱になるかも。 逆に夫婦仲がいい両親を持っている人には一生理解できないかも。 ダークブラウン 珍しいことじゃない。 夫婦喧嘩なんて、珍しいことじゃない。 がちゃんと飛び散った皿と 怒声。 なにより怖いのは、足元に散らばる皿の破片なんかじゃない。 この怒声。 毎日毎日毎日毎日毎日懲りずに繰り返される。 「貴方がちゃんとしてくれれば!どうして分かってくれないのよ!」 「…………」 父親は何も言わず、無言で座ってる。 母親だけが金きり声をあげて、物を投げている。 がちゃん。 もう一度何かが壊れる音が聴こえた。 「なんでどうしてこんな簡単なことができないの、他の人見てよちゃんとやってるじゃないのどうしてできないのなんでできないのやろうとしないのおかしいでしょうどうしてよどうしてよどうしてよ」 まるで呪詛。 子供達が目の前に居るのに、母親には父親しか見えてないのだろう。 ずっと罵っている。 父親は何を考えているのか分からない。 ただ不機嫌そうに顔を背けた。 「いざにぃ…」 「聞かなくていいよ」 耳を押さえて。 ぎゅっと抱きしめてやる。 機嫌のいい時の母親と、こんな風に機嫌の悪い時の母親と。 子供である自分たちにとってどちらも大好きな母親だ。 ついさっきまでこれが仲良くご飯を食べていた家族に思えるだろうか。 たった五分前までにこにこ笑っていたのだ。 それが、父親の一言で崩れ去った。 怒声怒声怒声。 呪詛。 これが朝から晩まで繰り返される。 帝人君は母親の機嫌を伺って、毎日笑って欲しくて頑張るけれど、どれも失敗に終わってる。 だから俺がその分褒めてあげているんだけど。 「どうしてできないの、どうしてやらないの、なにやってるの可笑しいでしょう?!」 可笑しいのはあんただ。 なんていえない。 金切り声。 鼓膜が破れそうだ。 だけどあと一時間もしたらすっきりするのだろう。 20分ほど落ち着いたら、またにこやかな母親に戻って愛を囁くのだ。 そして、何か母親の機嫌が可笑しくなるとさっきの繰り返し。 なにがきっかけになるかなんて、豹変するまでわからない。 可笑しい?狂ってる? わからないわからないわからない ただ分かるのは、ここで震えている帝人君が、すがり付いているということ。 この子を守れるのは俺だけだということ。 豹変せずに、だたただ愛だけを与えられるのは俺だけだということ。 「あの子達がいなければ、私は別れられたのよ!」 「いざにぃ…僕たち、いらない?」 「いらなくないよ。大丈夫」 ぎゅって抱きしめてやって、頭を撫でる。 「どうしてあんたたちもこんなときに笑ってられるの、もっとしっかりしなさいよいい加減にしてよもっとしっかりしなさいどうしてわらってるの!」 何を言ってるのか分からなくて、とりあえずはいはい頷いて落ち着くのを待つ。 俺はそれができるけど、帝人君はできないみたい。 じゃぁ俺が沢山愛だけを注ぎ込んであげないと。 だって家族はみんな大好きで愛し合うものなのだから。 だから帝人君だけこの愛からはぐれちゃいけない 大丈夫、愛してるから家族というのは愛し合わなくちゃいけないのだから。 「なんでなんでなんで!いい加減にしてよその態度がいやなのよ!あんたたちもなにかいいなさいよ!なにやってるのいい加減にしなさい。なんでご飯を食べてないのちゃんと食べなさいよどうして好き嫌いばかりするの」 「大好きよ、さすがお母さんの血が流れてるわね」 「ダメね、お父さんの血が流れてるからダメなのよ」 なんて、12年繰り返したら俺たちは誰もがうらやむ仲のいい兄弟になりました! 戻 2010.04.10 如月修羅 |