猫だまり2


うかれ猫なお話。
苦手な方ばっくぷりーず。
一応微裏。






ずーっと帝人が蹲ってる。
そういえば、昨日からちょっと調子が可笑しいみたいだ。
「どうしたの?」
ご飯を持ってきてやれば、勿論食べるけれど…いつもより食は進まない。
「………なんでもない、です……」
弱弱しくそういうけれど、とても心配。
体を舐めてやろうとすれば、嫌だと引っかかれそうになった。
「…っ」
「…ごめんなさい!…でも、今触られたくないんです」
「触らないと、どこが具合悪いのかわかんないよ?」
幾ら俺でも、見た目だけでは何もわからない。
もう一度近づいてみようとしたけれど、威嚇された。
あぁ、でも可愛い。
「本当に大丈夫ですから!」
「心配なんだけど」
せっかくここまで大きくしたのだ。
今更病気になんてなられてもとても困る。
………病気?
「…………」
「…………」
そういえば体がむずむずする。
あぁ…もうそんな季節か。
どこか達観している所があるからか、すっかり忘れていた。
そういえば、いつからだっけ?
「…………」
何度目かの沈黙が降りた所で、もう一度近寄った。
「…?」
「ねぇ、ひょっとして凄く体がむずむずする?」
「…っ?!」
大きく見開かれた瞳が可愛い。
ぺろりと舐めてやれば、びくんと大きく体が震えた。
あ、やっぱり。
「ね、するよね?」
「………しま……す」
「だよね。俺もそうだし」
「臨也さんも?」
俺の言葉に、漸く警戒態勢をといた帝人が近づいてくる。
きょとんとした表情で見上げてくるの、凄く可愛い。
あぁそうだ、こんな表情シズちゃんに見せちゃ駄目だって教えておかないと。
あの馬鹿猫のことだから、こんな表情したら最後、食べられちゃうだろう。
勿論髪の毛1本すらあげることなんてしないけど。
「臨也さんはなんでもしってますね!」
良かった、思い出して。
こんな季節に帝人を外に出したら狙われてしょうがない。
ここから出ないように教えなくちゃ。
あ、まぁ今からすることを考えたら、出たくても出れないかな。
終わるまではずーっと可愛がってあげよう。
食事は俺が運べばいいんだし。
「俺にも知らないことは沢山あるよ」
「え、嘘です!だって臨也さんは何でも知ってて凄いです!」
うるうるした瞳で見つめられて。
うん、だってこれからすることに、帝人がどんな反応するかなんて俺はしらない。
これからじっくり教えてもらうとするか。
「うーん、まぁ知らないことの一つを今から教えてもらうんだけどね」
「…??」
「というわけで、帝人君、教えて?」
「なにをですか?」
がしっと腕を掴んでそのまま引き倒す。
「?!」
「体のむずむず、取りたいでしょう?」
「…それは…はい…」
だって昨日からずーっとだ。
初めての帝人には耐えられない疼きだろう。

「とってあげるから、沢山教えてね?」

その後、シーズンが終わるまで軟禁状態で。
漸く終わった後に外にでれた帝人は、1週間程臨也の存在そのものを無視したのは別のお話。


うかれ猫
春の季語。別名猫の恋!

2010.3/23 如月修羅

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